近年、ファクタリングの認知度が高まってきており、多くの中小企業や個人事業主が利用しています。しかし、まだファクタリングを利用したことがない人にとって、ファクタリングのリスクや危険性は気になるものです。
ファクタリングは違法ではありませんが、利用するにあたって気を付けるべきリスクがいくつかあります。今回の記事では、ファクタリングの5つのリスクについてわかりやすく解説します。そのほかにも、「リスクを避ける方法」「信頼性の高いファクタリング会社の選び方」「実際にあった違法ファクタリングの事例」などをまとめました。
ファクタリングのリスクを最小限に抑えて、上手に賢くファクタリングを利用しましょう。
- 1 ファクタリングの仕組みとは
- 2 ファクタリングで気を付けたい5つのリスク・デメリット
- 3 ファクタリングを利用する3つのメリット
- 4 ファクタリングが「ヤバい」「リスクが高い」と言われる違法な事例
- 5 違法ファクタリングの被害に遭ったら弁護士に相談しよう
- 6 資金繰りに困ったときに検討するべき5つの方法
- 7 危険なファクタリング会社の見分け方
- 8 ファクタリングのリスクを回避する6つの方法
- 9 リスクを回避するためのファクタリング会社の選び方
- 10 ファクタリング会社への支払いに遅れた場合のリスク
- 11 手数料が安くリスクが低いファクタリング会社10選
- 12 ファクタリングのリスクについてよくある質問
- 13 リスクを抑えて賢くファクタリングを利用しよう
ファクタリングの仕組みとは
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して、手数料を差し引いた代金を受け取ることができる資金調達方法です。入金サイクルを短縮できるため、資金繰りの改善に役立ちます。
ファクタリングは現金が不足して困っている場合や、銀行などの融資による資金調達ができない場合に便利です。ファクタリングは銀行融資とは異なり、売掛債権を売却する仕組みのため負債が増えません。
そのほかにも、ファクタリングで重要な項目は売掛先の信用であるため、自社が赤字経営であっても資金調達ができます。担保や保証人が不必要であることもファクタリングの大きな特徴の1つです。
ファクタリングには大きく分けて、以下の2つの仕組みがあります。
それぞれの仕組みについてわかりやすく解説します。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングとは、「利用者」「ファクタリング会社」の2社で契約する形態のファクタリングです。ファクタリングを利用する流れは以下のようになります。
- 売掛先に請求書を発行する
- ファクタリング会社に売掛債権の買い取りを申し込んで、審査してもらう
- 審査を通過するとファクタリング会社から買い取り条件が提示される
- 提示された条件で納得すれば、売掛債権を売却する契約を締結
- 手数料が差し引かれた代金が利用者の指定した口座に振り込まれる
- 売掛先から入金があったら、ファクタリング会社に送金
2社間ファクタリングにおける売掛債権の支払いの流れは、「売掛先」→「利用者」→「ファクタリング会社」となります。
2社間ファクタリングのメリットは以下の通りです。
- 売掛先にファクタリングの利用を知られない
- 3社間ファクタリングよりスピーディーに資金調達できる
2社間ファクタリングのデメリットやリスクは以下のようになります。
- 3社間ファクタリングに比べて手数料が割高
- 債権譲渡登記を求められることがある
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングとは、「利用者」「ファクタリング会社」「売掛先」の3社間で契約を締結するファクタリングの形態です。3社間ファクタリングの利用の流れは以下のようになります。
- 売掛先に請求書を発行する
- ファクタリング会社に3社間ファクタリングを申し込む
- 売掛先にファクタリングを利用することを通知して了承を得る
- 売掛債権が審査を通過すると、ファクタリング会社から買い取り条件が提示される
- 提示された条件で納得すれば、売掛債権を売却する契約を3社間で締結
- 手数料が差し引かれた代金が利用者の指定した口座に振り込まれる
- 売掛先は決済期日にファクタリング会社に送金
売掛債権の支払いの流れは「売掛先」→「ファクタリング会社」となります。
3社間ファクタリングには以下のようなメリットがあります。
- 手数料が2社間ファクタリングに比べて安い
- 売掛金を回収する手間がない
一方、デメリットやリスクは以下の通りです。
- 売掛先にファクタリングの利用を知られる
- 3社の合意が必要なため、資金調達のスピードが遅い
ファクタリングで気を付けたい5つのリスク・デメリット
ファクタリングで気を付けておきたいリスクやデメリットについて解説します。気を付けておきたい5つのリスクは以下の通りです。
- 財務状況の圧迫
- 悪質業者の存在
- 取引先にファクタリングの利用が知られる
- 融資などに比べて手数料が割高
- ファクタリングの審査に通らない
①財務状況の圧迫
ファクタリングは手数料を支払わなければならないので、その分だけ利益が減少します。手数料はファクタリング会社によって異なりますが、相場は以下の通りです。
契約形態 | 手数料の相場 |
2社間ファクタリング | 10%~20% |
3社間ファクタリング | 1%~9% |
たとえば、粗利益が低い案件でファクタリングを利用すると、手数料の分だけ赤字になることも考えられます。ファクタリングで財務状況を圧迫しないためには、以下の2点に気を付けるようにしましょう。
- ファクタリングを利用しても十分な利益が出るか
- ファクタリングの利用は必要最小限に抑える
②悪質業者の存在
悪質なファクタリング会社、偽装ファクタリングなどに注意しましょう。違法業者の手口は大きく分けて以下の3つです。
- 給与ファクタリング
- 法外な手数料の設定
- 償還請求権を定めた実質的な金銭消費貸借契約
給与ファクタリングとは、給料を債権として買い取ってもらうファクタリングのことです。しかし、法的に給料は債権として認められておらず、実質的には金銭消費貸借契約とみなされます。そのため、給与ファクタリングを行う業者は貸金業への登録が必要です。
給与ファクタリング会社は貸金業への登録をしていないことが多いため、ほとんどの場合は違法です。
法外な手数料にも気を付けましょう。2社間ファクタリングの手数料の相場は10%~20%です。この相場を大きく超えるファクタリング会社は悪質業者である可能性があります。
償還請求権の入っている契約は、偽装ファクタリングの可能性が高いです。償還請求権とは売掛債権が回収できなかった場合、利用者に弁済を要求する権利です。償還請求権の入った契約は実質的に金銭消費貸借契約とみなされ、貸金業者への登録が必要とされます。
悪質業者のリスクを避けるためには、信頼性の高いファクタリング会社を選ぶことが必要です。
③取引先にファクタリングの利用が知られる
3社間ファクタリングの場合、売掛先にファクタリングの利用が知られてしまいます。
ファクタリングの利用が知られると、「資金繰りが厳しいのではないか」「キャッシュ不足で危ないのでは」と自社の信頼性が揺らぐリスクがあります。最悪の場合、売掛先との関係悪化を招きかねません。
3社間ファクタリングを利用するなら、利用前に売掛先への説明を十分に行いましょう。売掛先にファクタリングの利用を知られたくないなら、2社間ファクタリングの利用を検討してください。
④融資などに比べて手数料が割高
ファクタリングは、銀行融資やビジネスローンに比べて手数料が割高です。ビジネスローンの金利の相場は以下のようになります。
金融機関 | 金利 |
メガバンク・地方銀行 | 1%~14% |
ネット銀行 | 3.1%~13.8% |
ノンバンク | 5.0%~18% |
上記の表は年利ですので、ファクタリングの手数料とそのまま比較はできません。売掛金の平均的な回収期間は1ヶ月~2ヶ月です。仮に2ヶ月で10%の手数料がかかった場合、月利は5%となり年利は60%以上になります。
ただし、ファクタリング会社では近年、クラウドファクタリングが台頭しています。クラウドファクタリングは人件費などのコストを省き、安い手数料を実現しています。数パーセントの手数料なら、融資に比べて割高とは言えません。
⑤ファクタリングの審査に通らない
ファクタリングを利用したくても、審査に通らなければ利用できません。
ファクタリングは融資より審査が柔軟であり、90%以上の高い通過率を誇る業者もいます。しかし、必ず審査に通るわけではありません。審査に落ちたときのリスクに備えて、ほかにも異なる資金調達手段を検討しておきましょう。
ファクタリングを利用する3つのメリット
ファクタリングにはリスクもありますが、利用することで得られるメリットもあります。ファクタリングを利用するメリットは以下の3つです。
- 決済期日前に売掛債権を現金化
- 売掛債権の未回収を防止
- 負債ではない
①決済期日前に売掛債権を現金化
ファクタリングを利用する一番大きなメリットは、売掛債権を決済期日前に現金化できることです。
売掛取引には資金繰りが悪化しやすいというリスクがあります。入金よりも支払いが先行し、手元資金が減少するからです。しかし、ファクタリングを利用すれば、手数料を差し引いた代金がスピーディーに入金されます。
取引してから入金までのスパンが長い業界の場合、ファクタリングを利用することで資金繰りの改善が期待できます。
②売掛債権の未回収を防止
ファクタリング会社に売掛債権を売却すると、売掛先が倒産したとしても売掛債権の未回収を防止できます。
売掛先が倒産した場合、売掛債権の回収責任はファクタリング会社にあります。利用者が売掛債権を回収したり支払ったりする義務はありません。そのため、万が一のトラブルがあっても売掛債権の未回収が防げます。
③負債ではない
ファクタリングは売掛債権という資産を売却する契約であり、融資のような負債は発生しません。そのため、貸借対照表を悪化させる恐れがなく、信用力も傷付きません。
最近は貸借対照表に余計は資産も負債も持たず、できる限り小さくする「オフバランス経営」が評価される時代です。ファクタリングを利用すれば貸借対照表を大きくすることなく必要な資金調達ができるので、オフバランス化に寄与し、銀行などの外部機関からの自社の評価が上昇する可能性があります。
この点もファクタリングの大きなメリットの1つです。
ファクタリングが「ヤバい」「リスクが高い」と言われる違法な事例
近年、ファクタリングが広く認知されるようになってきました。しかし、ファクタリングには「ヤバい」「リスクが高い」といったイメージがつきまといます。悪いイメージがつきまとう原因となった違法事例について解説します。
ファクタリングを装った詐欺
2017年に大阪でファクタリングを偽装した闇金が摘発されました。
2016年9月頃、関西の加工会社会長は資金調達のために東京都内のファクタリング会社を利用します。しかし、320万円の売掛債権を売却して20万円を手に入れ、手数料を含めた31万円を返済したにもかからず売掛債権は返却されませんでした。
悪質なファクタリング会社は売掛債権の購入金額を支払っておらず、大阪府警は違法な貸付行為だったと判断して摘発しました。また、地裁でもこの詐欺グループは有罪判決を受けたとのことです。
出典:ファクタリング、ヤミ金が装う 違法貸し付け、大阪などで摘発:日本経済新聞
貸金業にあたる給与ファクタリング
2021年、福岡で給与ファクタリングを謳う業者が摘発されました。違法な高金利で現金を貸し付けた疑いが持たれており、その金利は法定金利の19倍に達するとのことです。
給与ファクタリングとは、給与を対象とした個人向けのファクタリングです。給与を債権として売却することで、手数料を差し引いた代金を受け取ることできます。ただし、給与ファクタリングは貸付とみなされるため、貸金業への登録が必要です。
しかし、ほとんどの給与ファクタリング会社は貸金業に登録していない違法業者になります。金融庁によれば、年率換算で数百~千数百パーセントになる手数料を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への取り立てが行われたりする恐れがあるとのことです。
FNNプライムオンラインの取材によると、提示した申込額の5割~7割ほどの金額しか受け取れない仕組みとのことでした。
出典:“給料前借り”のように見せかけ…「もはやヤミ金」 法定金利の19倍で “給与ファクタリング”業者摘発【福岡発】:FNNプライムオンライン
ハートフルライフ協会
2021年2月5日、出資法違反などの疑いで一般社団法人ハートフルライフ協会の代表理事など6人が逮捕されました。2016年~2020年にかけて無登録で貸金業を行い、利用者に高利で貸し付けて違法な利益を得た疑いが持たれています。
ファクタリングは売掛債権をファクタリング会社に売却し、手数料を差し引いた代金を受け取る仕組みです。売掛債権が未回収になった場合、回収義務はファクタリング会社が負います。しかし、ハートフルライフ協会は支払いがなかった企業に督促を促し、売掛債権より高い金額の返済を求めていました。
そのため、警察はハートフルライフ協会が事実上の闇金だと判断して調べています。
出典:中小企業狙い「ヤミ金」容疑 ファクタリング会社を逮捕:朝日新聞
金融庁による注意喚起
金融庁では「ファクタリングに関する注意喚起」としてWebページを設け、違法ファクタリングや偽装ファクタリングに関する注意を呼びかけています。
注意喚起の内容は以下の通りです。
- 給与ファクタリングは貸金業だが、無登録の闇金を利用するとさまざまな被害を受けたり生活破綻したりする恐れがある
- 事業者用のファクタリングでも、ファクタリングを装って貸付を行う闇金が存在している
- 高額な手数料のファクタリングを利用すると、かえって資金繰りが悪化する可能性がある
事業者向けファクタリングでは主に、以下のようなことに注意しましょう。
- 契約書に債権譲渡契約(売買契約)が記載されていない
- 手数料が極めて高額
- 償還請求権が契約に入っている
- 利用者が売掛債権を買い戻すこととされている
違法ファクタリングの被害に遭ったら弁護士に相談しよう
違法ファクタリングの被害に遭った場合、すぐに弁護士に相談しましょう。
違法ファクタリングを簡単に見分けるポイントは以下の通りです。
- ファクタリング会社が売掛債権の回収義務を負わない
- 手数料が法外に高い契約を結ばされた
- 過度な取立行為や脅迫を受けている
悪質なファクタリング会社と契約してしまったとき、弁護士に相談するメリットは以下のようになります。
- 悪質業者との困難な交渉を引き受けてくれる
- 裁判によって過払い請求ができる可能性がある
- 弁護士に依頼することで悪質業者への牽制になる
- ファクタリング会社との和解合意書についてもチェックしてもらえる
資金繰りに困ったときに検討するべき5つの方法
資金繰りに困窮すると視野が狭くなるものです。しかし、解決のために以下の5つの方法を検討しましょう。
- ファクタリングで売掛債権を現金化
- 支払期日を遅くしてもらう
- ビジネスローンや銀行融資を検討
- 眠っている資産の現金化
- 事業再構築補助金やセーフティネット貸付制度を利用
ファクタリングを利用するだけでなく、取引先との交渉や社内での資金繰りや融資を利用することで資金繰りにはしっかりと対処できます。
資金繰りに困ったときの5つの対処法について詳しく解説していきます。
①ファクタリングで売掛債権を現金化
もっとも手軽に資金を調達できる方法として、ファクタリングによる売掛債権の現金化が挙げられます。
ファクタリングは審査が柔軟で、審査通過率90%以上を謳うファクタリング会社もあります。ファクタリングは売掛先の信用力が主に調査されるので、自社の経営状態が悪くてもサービスを受けられる可能性が高いです。
ただし、ファクタリングには手数料が必要となります。保有している売掛債権すべてを現金化するのではなく、必要とする資金だけを調達するに留めましょう。また、できるだけ手数料の安いファクタリング会社を利用するのがおすすめです。
オンライン完結ができるファクタリング会社は、手数料が安い傾向にあります。そのほかに、手数料が安い3社間ファクタリングも検討しましょう。
②支払期日を遅くしてもらう
支払期日を遅くしてもらうことで、手元資金を残すことができます。
資金繰りが悪いなら、売掛金の早期回収をまずは検討してください。続いて、支払期日を遅くしてもらえないかどうかも取引先に打診しましょう。
ただし、売掛債権の早期回収や支払期日を遅くしてもらうことは根本的な解決にはなりません。売上アップやコスト削減など、根本的な解決も同時に目指しましょう。
コスト削減は手をつけやすい解決方法です。コストを削減する方法としては以下のようなものがあります。
- 業務の効率化を図る
- 従業員に対するサービスレベルの見直し
- 人件費の圧縮や削減
- 販売費・一般管理費の見直し
③ビジネスローンや銀行融資を検討
ビジネスローンや銀行融資は、低金利で資金を調達する手段です。
ビジネスローンとは、民間金融機関や消費者金融が提供する融資サービスです。「銀行融資よりスピーディー」「審査が柔軟」といった特徴があります。ただし、銀行融資よりは金利が高めに設定されていることがほとんどです。
銀行融資は、ビジネスローンとは異なり「金利が低い」「借入できる最高金額が大きい」といった特徴があります。その反面、「用意する書類が多い」「融資に時間がかかる」などのデメリットもあります。
それぞれのメリット・デメリットを比較して、自社に適切な借入を行いましょう。
④眠っている資産の現金化
資金繰りに困ったら、眠っている資産がないかどうか確認しましょう。使わない不動産や在庫として管理し続けている商品は、思い切って処分して現金化するのがおすすめです。
そのほかにも、ゴルフの会員権や有価証券なども処分対象です。不動産や在庫を処分することで手元資金が増加するだけでなく、管理にかかるコストも削減できます。
⑤事業再構築補助金やセーフティネット貸付制度を利用
日本には中小企業を対象とした補助金や貸付制度がありますので、条件に該当するなら積極的に利用しましょう。今回、紹介する制度は以下の2つです。
- 事業再構築補助金
- セーフティネット貸付制度
事業再構築補助金とは、長期化するコロナ禍で売上が落ちた中小企業を支援する制度です。「新分野に展開」「業種転換」「事業再編」などへの挑戦を政府が支援します。公募は回数を重ねており、現在も行われています。
補助対象となるために必要な要件は以下の通りです。
- 売上がコロナ禍前より10%以上、減少している
- 新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組む
- 認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
中小企業の規模によって100万円~8,000万円までの補助金を受け取ることが可能です。
セーフティネット貸付制度は、資金繰りに一時的に支障をきたしているものの、中長期的には回復が見込まれる中小企業・小規模事業者を支援する制度です。日本政策金融公庫が主体となり、設備資金や運転資金を融資してもらえます。
融資限度額は4,800万円までとなっており、基準利率は2.0%~3.05%です。
危険なファクタリング会社の見分け方
ファクタリングを利用するなら、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが重要です。ここでは、危険なファクタリング会社の見分け方について解説します。以下の4つのポイントに気を付けてファクタリング会社を選びましょう。
- 最初に聞いていた手数料より割高
- 償還請求権ありの契約
- 分割払い、利息などの単語が契約書にある
- 契約書がない
最初に聞いていた手数料より割高
悪質なファクタリング会社は、年率換算で数百パーセントにもなる手数料を要求してきます。
ファクタリングの手数料は3社間で1%〜5%程度、2社間で5%〜20%程度が相場です。そのため20%を超える手数料を要求する業者は悪徳業者であると理解しておいた方がよいでしょう。そのほかにも、報酬基準が曖昧であることも特徴の1つです。以下の手口に気を付けましょう。
- 債権譲渡登記の手数料が異様に高い
- 使途不明の手数料や消費税を請求された
- 入金が遅い、入金がなされない
ファクタリングの認知度が高まるにつれて、あからさまな虚偽請求は減少しています。しかし、はじめてファクタリングを利用する場合は、どのような費用がかかるかわからないものです。複数のファクタリング会社に見積もりを依頼し、法外な手数料や報酬を要求してくる悪質なファクタリング会社を避けるようにしましょう。
償還請求権ありの契約
償還請求権が入っている契約は、悪質業者である可能性が高いです。
償還請求権とは、売掛先が倒産したときにファクタリング会社が利用者に売掛金の弁済を求める権利です。しかし、償還請求権が入った契約は貸付とみなされるため、貸金業への登録が必要になります。貸金業に登録していない場合は違法ファクタリングとなります。
そのほかにも、契約書に「売掛先が倒産した場合に売掛債権を買い戻す」「損害賠償を行う」といった記載がされていないかチェックしましょう。
ファクタリング会社が売掛債権の未回収リスクを負わない業者は、闇金であると理解し、絶対に取引してはなりません。
分割払い、利息などの単語が契約書にある
ファクタリングは売掛債権の売却であり、融資ではないので分割払いや利息はありません。
たとえば、売掛金をファクタリング会社に分割で支払うことはできません。分割払いは貸付とみなされるため、貸金業への登録が必要だからです。利息など本来発生しないものを請求してくるのは、ファクタリングを装った闇金の常套手段です。
分割払い、利息といった単語が出てきた場合は避けるようにしましょう。
契約書がない
契約書を締結せずに売掛債権を売却するのはやめましょう。
日本の民法では、契約書がなくても一部の例外を除いて契約は成立します。しかし、契約書がなければ後々トラブルに発展する可能性が高いです。
ファクタリングは売掛債権の売却契約のため、しっかりとした契約書を締結することが求められます。契約書のないファクタリング会社は、信用しないようにしましょう。
ファクタリングのリスクを回避する6つの方法
ファクタリングのリスクを回避するためにはファクタリングの利用方法に注意する必要があります。具体的には次のような方法でファクタリングのリスクをできる限り避けましょう。
- 本当にお金に困ったときのみ利用する
- 必要最小限の金額を利用する
- 期間の短い売掛債権をファクタリングする
- 3社間ファクタリングを利用する
- ノンリコースのファクタリング会社を選択する
- 信用度の高い売掛債権をファクタリングする
利用するタイミングやファクタリングする売掛債権の種類や金額によってファクタリングのリスクを軽減できます。
ファクタリングのリスクを回避するための6つの方法を詳しく解説していきます。
本当にお金に困ったときのみ利用する
ファクタリングの手数料は高額です。そのため、無計画な利用を繰り返すことによって手数料負担で収益と資金繰りが大きく圧迫されることになります。
例えば1ヶ月先に入金期日を迎える売掛債権を手数料15%でファクタリングした場合、年利に換算すると15%×12ヶ月=180%になります。
この条件のファクタリングを毎月利用すると、年間180%もの超高金利を負担しなければなりません。これは非常に大きな負担です。
ファクタリングは最短即日資金調達・銀行融資の審査に通らないときも資金調達可能などの様々なメリットがあります。
これらのメリットを生かして、手数料負担をできる限り抑えるために、必要なタイミングで短期間のみ利用し、すぐにお金が必要ではないタイミングで利用することは避けましょう。
必要最小限の金額を利用する
ファクタリングで利用するのは必要最小限の金額とするようにしてください。ファクタリングは手数料率が高いので高額の売掛債権を売却すると手数料も高額になるためです。
例えば手数料10%のファクタリングを利用した場合、売却する売掛債権が50万円であれば手数料は5万円ですが、売却する売掛債権が100万円の場合は10万円になります。
繰り返しになりますが、ファクタリングの最大のデメリットが高額な手数料負担ですので、手数料を抑えるためにできる限り少額の売掛債権を売却しましょう。
期間の短い売掛債権をファクタリングする
短期間だけ資金が必要であるならば、できる限り期間の短い売掛債権をファクタリングしましょう。
ファクタリングでは基本的に期間の長い売掛債権よりも期間の短い売掛債権の方が手数料が低くなる傾向にあります。
例えば2ヶ月先がに支払期限になる売掛債権よりも、1ヶ月先が支払期限になる売掛債権の方が手数料は低くなるでしょう。
期限が先であればあるほど売掛先企業の経営に対する不透明度は高くなります。そのため2ヶ月先よりも1ヶ月先の方が売掛先企業の業況が悪化して、売掛債権が支払不能になるリスクが低いためです。
手元に期日の異なる複数の売掛債権があるのであれば、その中でもできる限り期間の短い売掛債権を売却することで、より低い手数料でファクタリングを利用できるでしょう。
3社間ファクタリングを利用する
売掛先からファクタリングの利用に関する同意を得られるのであれば3社間ファクタリングを利用しましょう。
3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりも手数料が非常に低いので、手数料負担のリスクを抑えて資金調達が可能です。
2社間ファクタリングの手数料相場は5%〜20%程度と高額ですが、3社間ファクタリングは1%〜5%程度で、業者によっては1%台で利用できることもあります。
3社間ファクタリングは入金までに1週間程度の時間がかかるという点と、売掛先に知られるという点がデメリットです。
そのため、資金が必要なタイミングまでに時間があり、売掛先から同意を得られるのであれば、2社間ファクタリングよりも3社間ファクタリングの方がリスクを抑えて必要な資金を調達できます。
ノンリコースのファクタリング会社を選択する
ファクタリング会社を選ぶ際には絶対にノンリコースで契約されるファクタリング会社を選択してください。
ノンリコース(償還請求権なし)とは、売掛債権が万が一回収不能になった場合に、未回収の損失を利用者に請求せずにファクタリング会社が負うというものです。
ファクタリングが貸付と異なる点はこの点で、ファクタリング会社が未回収リスクを負っているため、そのリスクプレミアムとして融資よりも高い手数料を設定できると解されています。
つまり、ウィズリコース(償還請求権あり)で実施されるファクタリングは実質的な貸付ですので、利息制限法を遵守した手数料率を設置し、貸金業者登録をおこなわなければなりません。そうでない業者は違法貸付をおこなう闇金ですので、ファクタリングを利用する際には絶対にノンリコース(償還請求権なし)の業者を選択しましょう。
信用度の高い売掛債権をファクタリングする
複数の売掛債権を手元に保有しているのであれば、できる限り信用度の高い売掛債権をファクタリングしましょう。
ファクタリングの審査で重視されるのは売掛先企業の信用です。
売掛先企業が上場企業・優良企業・官公庁などであれば審査に通過できる可能性が高く、手数料も低めに設定されるでしょう。
一方、売掛先企業の業況が悪く、規模も小さい場合は、審査に通過できないか、高額な手数料が設定されるリスクがあります。
できる限り有利な条件でファクタリングを利用したいのであれば、手元の売掛債権の中でも、最も信用度の高い取引先に対して保有する売掛債権を売却するようにしてください。
リスクを回避するためのファクタリング会社の選び方
リスクを回避して信頼性の高い安全なファクタリング会社を選ぶには、以下の4つのポイントをチェックしてください。
- 運営実績が長い
- 大手金融機関のグループ企業
- 手数料・取引限度額など具体的な数字が掲載されている
- 手数料が安い
- ノンリコース
- 契約書が交付される
- 3社間ファクタリングや医療ファクタリングも取り扱っている
運営実績が長い
運営実績の長いファクタリング会社は信頼性が高いです。
運営歴が長ければ長いほど安定した経営を続けており、多くの利用者からトラブルなく利用されてきたと考えてよいでしょう。また、悪質なファクタリング会社は、強引な契約を進めるために短期運営となりやすいです。
運営実績3年以上を目安に、ファクタリング会社の信頼性をチェックしましょう。
法人の設立年月日は国税庁の法人番号公表サイトで簡単に検索できます。聞いたことがない業者と取引する際には、必ず本サイトで設立年月日とそもそも実在する法人なのかを調べた上で取引をおこなってください。
大手金融機関のグループ企業
大手金融機関のグループ企業だったり、大手金融機関と連携していたりするファクタリング会社は信頼性が高いです。
大手金融機関はコンプライアンスを遵守するため、そのグループ企業や連携先であるファクタリング会社は安心して利用できます。
大手金融機関やグループ企業が提供するファクタリングサービスは、銀行系ファクタリングと呼ばれます。銀行系ファクタリングの特徴は審査が厳しい反面、手数料が低いことです。
安心して取引したいなら、銀行系ファクタリングはおすすめの選択肢です。
手数料・取引限度額など具体的な数字が掲載されている
Webサイトに手数料や取引限度額などの数字が、具体的に掲載されているファクタリング会社を選びましょう。
ファクタリングにおいて手数料はとても重要な項目です。手数料がはっきりと掲載できないファクタリング会社は、信頼性が非常に低いと考えられます。
特に手数料については、最初は表示されている利率の上限が適用されることが一般的です。そのため、業者を比較する際には手数料の上限を比べるとともに、手数料に上限が表記されていない業者を利用するのは避けた方が無難です。
このほか、審査通過率や買取率、累計買取件数や買取金額などの情報を公表しているファクタリング会社も存在します。
できる限り多くの情報を公開しているファクタリング会社を選択した方が安心です。
手数料が安い
できるだけ手数料の安いファクタリング会社を選び、財務状況が悪化するリスクを避けましょう。
ファクタリングには手数料が必ず必ず発生します。しかし、手数料が高いファクタリングを利用すると、かえって財務状況と資金繰りが悪化する恐れがあります。どの程度の手数料までなら許容できるかを事前に検討し、できるだけ手数料の安いファクタリング会社を選びましょう。
手数料について不安があるのであれば、複数の業者へ同時に申し込みをおこない、その中で最も手数料が低い業者と取引するのがおすすめです。
ノンリコース
ファクタリング会社を選ぶ際に最も注意したいのがノンリコース(償還請求権なし)の契約かどうかという点です。
ファクタリングは売掛債権の未回収時の損失をファクタリング会社が負う、ノンリコース(償還請求権なし)で契約されるからこそ、融資よりも高額な手数料を設定できます。
ウィズリコース(償還請求権あり)の契約は、実質的には貸付ですので、ウィズリコース(償還請求権あり)であるにもかかわらず高額な手数料を設定している業者は闇金です。
ファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)で実施されることが大原則という点を強く認識し、売掛債権が未回収になった際の責任がどちらが負うのかを必ず確認しておきましょう。
契約書が交付される
契約書が交付される業者を利用するようにしてください。
悪徳業者・違法業者は、その違法な契約内容が証拠として残らないよう、契約書の締結をしないことが一般的です。
合法な業者は紙ベースであれ、電子契約であれ、必ず契約書の控えを利用者用に交付します。
契約書を締結せずに、審査通過後にそのまま代金の振込をおこなおうとする業者とは取引を控えた方がよいでしょう。
3社間ファクタリングや医療ファクタリングも取り扱っている
3社間ファクタリングや医療ファクタリングを取り扱っている業者は安全な業者の可能性が高いといえます。
3社間ファクタリングは売掛先企業とファクタリング会社の契約が必要になるので、もしも違法行為をした場合、業者が摘発されるリスクが高くなります。また、一般的に3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりもかなり手数料が低いので悪徳業者にとって3社間ファクタリングは旨みがありません。
つまり、悪徳業者にとっては摘発リスクが低く、高額な手数料を設定できる2社間ファクタリングのみを取り扱っておいた方がメリットがあるのです。そのため3社間ファクタリングを取り扱っている業者は2社間ファクタリングしか取り扱っていない業者よりも信用度は高いといえます。
また、医療ファクタリングを取り扱っている業者も安全性が高いでしょう。
医療ファクタリングは3社間で契約され、売掛先は国保連などの公的機関です。さらに手数料は1%〜3%程度と非常に低いので、悪徳業者にとってはほとんど旨みがありません。
安全な業者を選定する基準として、3社間ファクタリングや医療ファクタリングを取り扱う業者を選択するとよいでしょう。
ファクタリング会社への支払いに遅れた場合のリスク
2社間ファクタリングでは一度売掛先企業から受け取った売掛債権を利用者がファクタリング会社へ送金します。
この際に送金に遅れたり、送金しなかった場合には非常に大きなリスクがあるので注意しなければなりません。
- 売掛先企業へ督促される
- 刑事告発される
- 財産の差し押さえが行われる
場合によっては経営者に刑事責任が問われる可能性がある行為ですので、絶対に支払期日は守りましょう。
ファクタリング会社への支払いに遅れた際の3つのリスクを解説していきます。
売掛先企業へ督促される
ファクタリング会社と約束した入金期日にファクタリング会社へ代金を支払わないと、ファクタリング会社から売掛先企業へ督促される可能性があります。
2社間ファクタリングでは、利用者とファクタリング会社は、代金回収代行契約という契約を締結しているだけで、あくまでも債権者はファクタリング会社、債務者は売掛先企業です。
そのため、期日までに代金が支払われない場合には、ファクタリング会社は債権者としての権利で、売掛先企業へ直接督促することがあります。
この時点で売掛先企業には「ファクタリングを利用して資金調達した」ということが知られてしまいます。また売掛先企業が利用者に対して代金を支払っていた場合は「代金を流用した」と判断されるでしょう。
ファクタリング会社と約束した期日に代金を支払わないと、売掛先企業に真実を全て知られてしまい、信頼関係は壊れてしまう可能性が高いと認識しておきましょう。
刑事告発される
ファクタリング会社との間で代金回収代行契約を締結しているにもかかわらず、売掛先企業から支払われた代金を流用してしまった場合は、横領罪が成立する可能性が高いといえます。
横領罪は他人の財物を占有する人が、委託信任関係を裏切り、故意に財物を自分のものとして所有者でなければできないような処分をすることです。
2社間ファクタリングではまさにファクタリング会社の売掛債権を占有し、回収を委託されています。
その関係を裏切り、故意に自分のお金として流用したのであれば、横領罪が成立する可能性が高いでしょう。
業務上横領罪の刑罰は10年以下の懲役という重い刑罰が科されます。
ファクタリング会社が警察へ告発し、業務上横領の罪で逮捕起訴され、懲役刑が課される可能性が高い行為であると認識しておきましょう。
財産の差し押さえが行われる
ファクタリング会社に対して支払う代金を流用した場合は、刑事上の責任を負うだけでなく、民事上の責任を負う可能性もあります。
ファクタリング会社が民事で代金の請求をおこなってきた場合、裁判所から代金の支払いを命じられる可能性が非常に高くなります。
この際に、代金の支払いができない場合には、会社の資産に対して強制執行がおこなわれ、財産が際抑えられることもあるでしょう。
ファクタリング会社へ期日通りに代金を支払わないということは、売掛先企業との信頼関係を壊し、刑事的な責任を負い、財産が差し押さえられる可能性がある非常にリスクの高い行為です。
絶対に代金を流用しないとともに、ファクタリング会社と約束した期日に支払いが遅れないようにしてください。
手数料が安くリスクが低いファクタリング会社10選
手数料が安く、信頼性の高いファクタリング会社を10社ご紹介します。リスクの低いおすすめファクタリング会社は以下の10社です。
- OLTA
- ビートレーディング
- ペイトナーファクタリング
- アクセルファクター
- フリーナンス
- トップマネジメント
- ラボル
- PAYTODAY
- PMG
- ベストファクター
これらのファクタリング会社であれば、ファクタリングに内在するリスクをできる限り排除して、安心して利用できます。
それぞれ特徴が異なるので、自社に適したファクタリング会社を選択してください。
おすすめのファクタリング会社10社のスペックや特徴を解説していきます。
OLTA
種類 | クラウドファクタリング(買取型) |
調達可能金額 | 下限・上限なし |
手数料 | 2%~9% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
OLTAは、申し込みから契約までをオンライン完結できるクラウドファクタリングです。紙の書類やハンコ、対面での面談などは一切必要なく、入金まで最短即日というスピーディーな対応を実現しました。
また、オンライン完結による人件費削減などでコストを圧縮し、リーズナブルな手数料でファクタリングを提供しています。新生銀行やNTT西日本など大手企業と提携しており、信頼性が高いのもOLTAの特徴です。また日本各地の銀行と提携し、銀行の顧客に対してファクタリングを販売しています。信用を売り物にしている銀行が提携するほどの企業ですので、非常に高い信頼性があるといえるでしょう。
法人はもちろんのこと、個人事業主でも申し込みは可能です。手続きをオンラインで完結したい人や、安い手数料のファクタリングを利用したい人はOLTAを検討しましょう。
ビートレーディング
種類 | クラウドファクタリング(買取型) ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 2社間ファクタリング:4%~12% 3社間ファクタリング:2%~9% |
入金スピード | 最短2時間 |
手続き方法 | 対面・オンライン |
ビートレーディングは、取引実績5.8万社・累計買取額1,300億円を誇る信頼性の高いファクタリング会社です。
2社間ファクタリングでも4%~12%というリーズナブルな手数料を実現しました。最短5時間で完了するスピード審査によって、最短即日で入金を受けられます。審査資料は2つしか必要ありませんので、準備する手間もかかりません。
通常の請求書を買い取るファクタリングのほかに、注文書を買い取る注文書ファクタリングも提供しています。オンライン上で申し込みから契約まで完結しますので、地方からの利用も可能で、最短2時間で資金調達できます。
また、担当者の専門性が非常に高いので、ファクタリングだけでなく財務状況の改善の相談も可能です。
手間をかけずにファクタリングを利用したい人に、ビートレーディングはおすすめのファクタリング会社です。
ペイトナーファクタリング
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 初回は15万円まで |
手数料 | 一律10% |
入金スピード | 最短10分 |
手続き方法 | オンライン |
ペイトナーファクタリングは、フリーランスや個人事業者向けのファクタリングです。
請求書をアップロードするだけで簡単に利用でき、審査時間は最短10分と非常にスピーディーです。新規登録した初回の利用限度額は15万円までですが、利用実績によって限度額が拡大していく仕組みになっています。
手数料は一律10%となっており、少額に対応しているファクタリングとしては非常にリーズナブルです。
また、ペイトナーファクタリングは個人事業主に対する請求書の買取をおこなっている唯一のファクタリング会社です。個人事業主に対して商品やサービスを販売している事業者もペイトナーファクタリングであれば請求書を早期に資金化できます。
手軽にファクタリングを利用したいフリーランスや個人事業主は、ペイトナーファクタリングを検討してみましょう。
アクセルファクター
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 1億円まで |
手数料 | 2%~20% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | メール・ファックス・LINE・オンライン |
アクセルファクターは、中小企業や個人事業主から支持されているファクタリング会社です。
「原則として即日入金」が経営方針で、取引全体の半数以上は即日入金しているという実績があります。また、審査通過率は93%を誇り、柔軟な審査を受けられます。
買取金額に下限がないことも、アクセルファクターの大きな特徴です。数万円の売掛債権でも相談できるため、個人事業主に利用しやすいファクタリングと言えるでしょう。
アクセルファクターは国が中小企業支援の専門家として認定している経営革新等支援機関です。
経営改善や資金繰り等の相談ができるので、ファクタリング以外にも幅広く相談ができます。
ほかのファクタリング会社の審査を通らなかった場合でも、アクセルファクターなら利用できる可能性があります。
フリーナンス
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 下限・上限なし |
手数料 | 3%~10% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
フリーナンスはGMOグループの企業であるGMOクリエイターズネットワークが運営するフリーランスなどの小規模事業者向けサービスです。
ファクタリング以外にもさまざまなサービスを取り扱っており、フリーナンスが取り扱う2社間ファクタリングサービスが「即日払い」です。
フリーナンス即日払いは請求書のアップロードから最短30分で審査回答が届き、そのまま即日入金を受けられます。
手数料は上限10%と低めですが、利用回数を重ねるたびに信用が上がり、さらに低い手数料で利用できる可能性があります。
「即日払い」の他にも、事業で生じた賠償責任などを補償する「あんしん補償」や、屋号やペンネームで口座を作成できる「フリーナンス口座」などのサービスを受けられるので、ファクタリングを利用しない方もフリーナンスのアカウントを作成しておいて損はないでしょう。
トップマネジメント
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 下限・上限なし |
手数料 | 3.5%~12.5% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | 対面・オンライン |
トップマネジメントは運営業者の信頼度が高い独立系ファクタリング会社として知られています。
創業15年、累計取引社数5.5万社、東京商工会議所会員と、ファクタリング会社とすれば十分な実績と地域の信頼性があります。
取り扱っているファクタリングの種類が豊富で、請求書の買取だけでなく、受注段階で注文書を資金化できる注文書ファクタリングも取り扱っています。
入金口座をトップマネジメントが管理する利用者名義の口座に指定するだけで、手数料が下がる「電ふぁく」は上限手数料8%の非常に低い手数料で利用可能です。
さまざまな形態のファクタリングを取り扱っているので、融資以外の方法で資金調達を希望する方は、トップマネジメントへ相談するとよいでしょう。
ラボル
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 1万円〜上限なし |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短60分 |
手続き方法 | オンライン |
ラボルは24時間365日入金に対応している、対応力に最も優れたファクタリング会社の1つです。
数あるファクタリング会社の中でも24時間365日、最短60分入金に対応しているのはラボルだけですので、緊急時の資金調達手段として重宝します。
また、手数料は10%固定ですので、ファクタリングのリスクの1つである「資金調達コストが高すぎる」という点を懸念することはありません。
運営しているのは東証プライム上場企業である株式会社セレスの100%子会社の株式会社ラボルです。
実質的に東証プライム上場企業が運営しているファクタリングサービスですので、ラボルは悪徳業者・違法業者のリスクも排除して、安心安全に利用できるファクタリングサービスです。
PAYTODAY
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 10万円〜上限なし |
手数料 | 1%~9.5% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
PAYTODAYはオンライン完結型の2社間ファクタリング専用のサービスです。
AIファクタリングの名称でファクタリングを取り扱っており、申込から契約までがシステム化されているので、審査時間が非常に速いのが特徴です。審査完了まで最短15分、入金完了までは最短30分です。
急いで資金が必要な方にはおすすめのファクタリング会社です。
また、店舗を持たずシステム化された運営をおこなっているので、上限手数料9.5%と業界最低水準の手数料でファクタリングを取り扱っています。
ホームページも非常にシンプルかつ分かりやすい設計になっているので、はじめてファクタリングを利用する方にもおすすめです。
PMG
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 50万円〜2億円 |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン・対面 |
PMGはファクタリング会社の信頼性を重視したい方におすすめです。
日本全国に店舗を構える全国的なコンサル会社で、その業務の一環としてファクタリングを取り扱っています。
2022年1月の東京商工リサーチの調査で独立系ファクタリング会社で売上1位であり、月間7,800件以上の取り扱い実績を誇ります。
手数料の上限は公開されていませんが、特段リスクが高くなければ10%未満の手数料で利用できるケースも珍しくないようです。
ホームページには専任の担当者の顔が公開されているので、安心して利用できます。
本業がコンサルティング会社ですので、資金調達だけでなく、経営改善・資金繰り改善などの経営全般の相談が可能です。
安心できるファクタリング会社と取引したい方にはPMGがおすすめです。
ベストファクター
種類 | 買取型ファクタリング |
調達可能金額 | 下限上限なし |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | 対面 |
ベストファクターは独立系ファクタリング会社として利用者の口コミや評判が非常に高い業者です。
対面契約を必須としており、審査では顧客との面談を重視しています。
顧客の財務状況等を詳細に分析し、顧客がどのような資金調達手段があるのかを洗い出し、ベストな資金調達手段を提案してくれます。
その中でファクタリングがベストな方法であると判断できた場合のみ、ファクタリングを提案するため、無理にファクタリングを勧めるようなことはありません。
また、決算書からはわからない申込者の人間性や経営者としての資質も評価してもらえます。
担当者と申込者のコミニュケーションや人間関係を重視するので、経営コンサルティングを受けたい方や、不明点を聞きながら手続きを進めたいと考える方にはおすすめです。
契約には面談が必須となっているので、東京新宿のベストファクターのオフィスへ訪問できない方は、出張買取を実施してくれます。
ファクタリングのリスクについてよくある質問
ファクタリングのリスクについてよくある質問をご紹介していきます。
- ファクタリングの利用で注意する点はありますか?
- ファクタリングの支払いをしなかった場合のリスクを教えてください
- 複数社に同時申し込みをすることにリスクはありますか?
- 異なるファクタリング会社を利用することにリスクはありますか?
- ファタリングがやばいと言われる理由はなぜですか?
ファクタリングの利用で注意する点はありますか?
ファクタリングの利用で注意する点は無計画な利用です。
ファクタリングの手数料は高いので、無計画に利用することで手数料負担が膨大になり、収益や資金繰りが大きく圧迫されます。
また、ファクタリングは将来の一定期日になれば入金になる売掛債権の代金を前倒しで受け取っているだけです。そのため、当初の入金期日に再びお金が不足してファクタリングに手を出すという悪循環に陥る可能性があります。
このようなことがないように、ファクタリングで調達した資金が手元にある間に銀行の長期借入金を利用したり、資産を売却するなどして、本質的に資金繰りを改善する方法を検討してください。
ファクタリングはあくまでも一時的な資金調達手段として活用しましょう。
ファクタリングの支払いをしなかった場合のリスクを教えてください
ファクタリング会社へ代金を支払わない場合、ファクタリング会社から売掛先企業に対して督促が行われることがあります。この時点で2社間ファクタリングであったとしても売掛先企業にファクタリングの利用を知られてしまうことになります。
また、売掛先企業から入金があったにもかかわらず、ファクタリング会社へ代金を送金しない場合には、業務上横領の罪に問われることがあり、この場合は最大で懲役10年の罪が科される可能性があります。
この他、民事責任を問われて財産の差し押さえがおこなわれるリスクもあるので、ファクタリング会社と約束した期日には確実に代金を支払うようにしてください。
複数社に同時申し込みをすることにリスクはありますか?
複数社へ同時に申し込みをおこなってもファクタリングにはリスクがありません。
融資の場合は、複数社へ同時に申し込みを行うと、その内容が個人信用情報に登録されるので、信用情報が悪化してむしろ融資審査には不利になります。
他方、ファクタリングであれば、申し込み内容が個人信用情報へ登録されることはないので、ファクタリング審査で不利になることはありませんし、信用情報に傷がつくこともありません。
そのため、信用できる業者が見つかるまでは、できる限り多くのファクタリング会社へ同時に申し込みをおこない、最も有利な条件で請求書を買い取ってくれる業者を探すのがおすすめです。
異なるファクタリング会社を利用することにリスクはありますか?
リスクはありません。
前述したように、ファクタリングの利用状況は個人信用情報にも決算書にも記録されません。そのため、複数の業者を利用しても、その内容がメインバンクや他のファクタリング会社が知ることはありません。
売掛債権の金額や種類によってファクタリングで適用される手数料は異なるので、売掛債権ごとに最も有利な条件で買取を行なってくれる業者と取引することには全く問題はありません。
ただし、同じファクタリング会社を継続的に利用することで、ファクタリング会社からの信用が向上し、より有利な条件でファクタリングが利用できるようになることもあります。
複数の業者を使い分ける方法と、1つの業者を継続利用する方法のメリットとデメリットを理解し、自社にとって最適な方法でファクタリングを利用するようにしてください。
ファタリングがやばいと言われる理由はなぜですか?
ファクタリングがやばいと言われる理由は悪徳業者や違法業者が多いためです。
悪徳業者や違法業者は法外な手数料を設定し、実質的な貸付をおこないます。
これは闇金からお金を借りていることと同じですので、絶対に取引してはなりません。
ファクタリングは業務内容の詳細を取り決めた業法がなく、許認可も登録も免許も必要ないので、安全な業者は自分の責任が選ばなければなりません。
「悪徳業者に引っ掛かるリスクが、他の資金調達方法よりも高い」ため、「やばい」と言われることがあるのです。
ただし、手数料が相場の範囲内でノンリコース(償還請求権なし)で実施されるファクタリングは合法ですし、安全に利用できます。
優良業者をしっかりと選択すれば、やばいと言われるようなことは何もないので、安心安全に利用できます。
業者選びは慎重におこないましょう。
リスクを抑えて賢くファクタリングを利用しよう
近年、ファクタリングは認知度が上がってきており、多くの中小企業や個人事業主が利用しています。ファクタリングは上手に利用すれば資金繰りが改善しますが、利用には以下のようなリスクがあります。
- 財務状況の圧迫
- 悪質業者の存在
- 取引先にファクタリングの利用が知られる
- 融資などに比べて手数料が割高
- ファクタリングの審査に通らない
リスクを回避するためには、「信頼性の高いファクタリング会社を見極める」「手数料の安いファクタリング会社を利用する」といったことが重要です。
リスクを最小限に抑えて、上手に賢くファクタリングを利用しましょう。