デジタルガレージが提供する「DGFT請求書カード払い」は、業界で唯一Diners Clubが利用できるなど、独自の強みがある請求書カード払いです。
この記事では、DGFT請求書カード払いのサービス内容や利用の流れ、強みや注意点などを解説します。
また、DGFT請求書カード払いの利用におすすめのクレジットカードや、DGFT請求書カード払い以外のおすすめ請求書カード払いも紹介します。
DGFT請求書カード払いとは
DGFT請求書カード払いとは、株式会社デジタルガレージが運営する請求書カード払いサービスです。
請求書カード払いとは、取引先から発行された請求書の支払いを、クレジットカードで決済できるサービスです。取引先がカード払いに対応していなくても利用できるのが特徴で、カード会社と契約したり、端末を導入する必要がありません。
いまだ銀行振込が多い事業者間の決済において、簡単にキャッシュレス決済を導入できる手段として注目されています。
【DGFT請求書カード払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
DGFT請求書カード払い利用の流れ
DGFT請求書カード払い利用の流れは以下のとおりです。
- アカウント登録(初回利用時)
- 請求書のアップロード(PDFファイルやカメラ撮影した画像など)
- 必要事項の入力(振込金額・取引先情報・カード情報など)
- 3営業日程度後に振込が実行
- カードの引落日に代金が引き落とされる(30日から60日程度後)
各プロセスは必要事項を入力するだけの簡単なもので、請求書やカードをあらかじめ用意しておけば、最短数分程度で完了可能です。
DGFT請求書カード払いでは、AIによる請求書の読み取りにより、読み取れた事項は自動で入力が行われます。公式サイトによると、約90%以上の項目の自動入力が可能です。
DGFT請求書カード払いの強みと注意点
請求書カード払いサービスはDGFT請求書カード払い以外にも多数ありますが、ここではDGFT請求書カード払い独自の強みと注意点として、以下の点を解説します。
【強み】
- Diners Clubが利用できる
- 手数料が安い
- 信頼できる経営母体
【注意点】
- 即日振込は不可
強み1:Diners Clubが利用できる
DGFT請求書カード払いは、他の業者では利用不可の「Diners Club」のカードが、唯一利用できるのが特徴です。
請求書カード払いでどの国際ブランドが利用可能かは業者によりますが、一般的にはVisa・Mastercard・JCBが利用できる業者が多く、まれにAMEX(American Express)が利用可能な業者もあります。
DGFT請求書カード払いはAMEXは利用できませんが、Visa・Mastercard・JCBに加えてDiners Clubが利用でき、対応ブランドが豊富な業者だといえます。
H3 強み2:手数料が安い
DGFT請求書カード払いの手数料は税込3%で、業界最安ではありませんが、かなり安い部類に入ります。
請求書カード払いでは、手数料の安さは大変重要です。例えば、手数料が1%違うと、100万円の請求書をカード払いにした時、手数料に1万円の差が出ます。すると、支払いを数十日ほど引き延ばすのと引き換えに、1万円の無駄なコストを支払うことになってしまいます。
その点、DGFT請求書カード払いなら、無駄なコストを最小限に抑えることが可能です。
なお、DGFT請求書カード払い以外の、主な請求書カード払いサービスの手数料は下表のとおりとなっています。DGFT請求書カード払いより手数料が高いか、同程度の業者が多いことが分かります。
サービス名 | 手数料(税込) |
---|---|
支払い.com |
|
1click後払い |
|
labolカード払い |
|
JCB請求書カード払い |
|
INVOYカード払い |
|
三井住友カード請求書支払い代行サービス |
|
マネーフォワード請求書カード払い |
|
マネーフォワード請求書カード払いは、手数料2.97%とDGFT請求書カード払いより安いですが、振込金額10万円以下だと手数料が一律3,300円になるため、少額の請求書ではDGFT請求書カード払いより割高になることもあります。
強み3:信頼できる経営母体
請求書カード払いのような新しい金融サービスは、安心して利用できるかどうかも重要な点です。
その点、DGFT請求書カード払いは東証プライム上場企業の「株式会社デジタルガレージ」が運営しており、信頼できる経営母体だといえます。
デジタルガレージは、決済代行サービスに関しては特に実績が豊富なので、請求書カード払いも質の高いサービスが期待できます。
注意点:即日振込は不可
DGFT請求書カード払いは申請から振込まで3営業日程度必要で、即日振込には対応していません。よって、緊急で現金を確保しなければならない場合は、DGFT請求書カード払いでは間に合わない可能性もあります。
3営業日より早く振込が可能な業者には、例えば下表のようなものがあります。振込の早さにこだわるなら、これらの業者を利用するのもおすすめです。
【振込が早い業者の例】
サービス名 | 振込みの早さ |
---|---|
支払い.com |
|
INVOYカード払い |
|
labolカード払い |
|
DGFT請求書カード払いの利用におすすめのクレジットカード
ここでは、DGFT請求書カード払いの利用におすすめのクレジットカードとして、以下のカードを紹介します。
- UPSIDERカード
- 三井住友ビジネスカード
- JCB Biz ONE
- リクルートカード
- Diners Clubビジネスカード
なお、カードを選ぶ際は、以下のような事項を比較すると、自身に合うカードを見つけやすくなります。
比較する事項 | 備考 |
---|---|
利用限度額 |
|
ポイント還元率 |
|
締日と引落日 |
|
年会費 |
|
カードの発行スピード |
|
UPSIDERカード
UPSIDERカードは、最大10億円という利用限度額の高さなどが強みの法人カードです。上場企業やスタートアップ企業に人気の高いカードで、6万社以上の企業が利用しています。
年会費無料でポイント還元も1%からと高く、コスト面でも請求書カード払いに向いています。
対応ブランドがVisaのみなのは注意点ですが、法人のための便利な機能も多数あり、利用しやすいカードです。
【UPSIDERカードの基本情報】
国際ブランド |
|
---|---|
年会費 |
|
還元率 |
|
利用限度額 |
|
締日・支払日 |
|
三井住友ビジネスカード
三井住友ビジネスカードは、クレジットカード会社大手の「三井住友カード」のビジネスカードです。
三井住友のビジネスカードは種類が多数あり、自分に合ったカードを選ぶことができます。主なビジネスカードの種類は以下のとおりです。
カードの名称 | 概要 |
---|---|
三井住友ビジネスカード |
|
三井住友カードビジネスオーナーズ |
|
三井住友コーポレートカード |
|
三井住友ビジネスカードには一般・ゴールド・プラチナの3つがあり、ランクによって利用限度額や年会費などが変わります。
利用限度額は一般カードでも最大500万円あり、ゴールドは最大1,000万円、プラチナは無制限です。
ポイント還元率は原則0.5%ですが、2枚持ちなどの条件を満たすと最大1.5%まで上がります。
即日の新規発行はできないことや、JCBには対応していないなど細かい注意点はありますが、大手カード会社という安心感もあり、おすすめできるカードです。
【三井住友ビジネスカードの基本情報】
国際ブランド |
|
---|---|
年会費 |
|
還元率 |
|
利用限度額 |
|
締日・支払日 |
|
JCB Biz ONE
JCB Biz ONEは、個人事業主・フリーランス向けのJCBカードです。ポイント還元が2倍なのが特徴で、通常は1,000円につき1ポイント(1ポイントは3円~5円程度に相当)なのに対して、Biz ONEは2ポイントつきます。
利用限度額も最大500万円と比較的高いので、DGFT請求書カード払いでの利用に向いているカードだといえます。また、弥生会計を始めとするクラウド会計ソフトとも連携可能なため、業務効率化の面でも便利です。
カードのランクは一般とゴールドの2つで、一般は年会費無料、ゴールドは原則5,500円となります。ただし、年間利用額100万円以上でゴールドも年会費無料になるため、100万円以上使う方はゴールドがおすすめです。
なお、JCBが提供するカードのため、Visaなど他のブランドには対応していません。
【JCB Biz ONEの基本情報】
国際ブランド |
|
---|---|
年会費 |
|
還元率 |
|
利用限度額 |
|
締日・支払日 |
|
Airカード
Airカードは、リクルートが提供する法人・個人事業主用カードです。ポイント還元が1.5%と高く、利用限度額も500万円まで増額可能なため、DGFT請求書カード払いの利用に向いているカードだといえます。
弥生会計を始めとする大手会計ソフトと連携可能で、業務効率化も行いやすいカードです。
対応ブランドがJCBのみという点や、初回利用時は限度額が最大100万円までといった注意点はありますが、利用しやすいおすすめのカードだといえます。
【Airカードの基本情報】
国際ブランド |
|
---|---|
年会費 |
|
還元率 |
|
利用限度額 |
|
締日・支払日 |
|
ダイナースクラブビジネスカード
ダイナースクラブビジネスカードは、「三井住友トラストグループ」が提供する、日本国内で発行できるダイナースクラブの法人カードです。
ダイナースクラブは主に富裕層が利用しているハイステータスなカードで、特典や優待が充実しているなどの特徴があります。
ダイナースクラブビジネスカードは利用限度額が設定されていないので(審査で個別に設定)、高額の請求書でDGFT請求書カード払いを利用したい時などにおすすめです。
【ダイナースクラブビジネスカードの基本情報】
国際ブランド |
|
---|---|
年会費 |
|
還元率 |
|
利用限度額 |
|
締日・支払日 |
|
DGFT請求書カード払い以外のおすすめ請求書カード払いサービス
ここでは、DGFT請求書カード払い以外のおすすめ請求書カード払いサービスとして、以下の7つを解説します。
DGFT請求書カード払いと比較して、サービス内容にそれぞれ長所・短所があるので、自身に合う業者を見つけましょう。
- 支払い.com
- INVOYカード払い
- JCB請求書カード払い
- labolカード払い
- 三井住友カード請求書支払い代行サービス
- マネーフォワード請求書カード払い
- 1click後払い
支払い.com
支払い.comは、セゾンカードなどを手がけている「クレディセゾン」と、UPSIDERカードを提供している「株式会社UPSIDER」が共同運営する請求書カード払いです。
支払いの早さは最短翌日とDGFT請求書カード払いより早く、社会保険料納付も可能となっています。
利用可能なカードのブランドはVisa・Mastercard・AMEXです。DGFT請求書カード払いでは利用可能なJCBとDiners Clubが利用できませんが、代わりにAMEXが利用可能となっています。ただし、AMEXはクレディセゾン発行のものに限られます。
総じて良いサービス内容ですが、手数料が税込4.4%と割高なのが注意点です。
【支払い.comの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
INVOYカード払い
INVOYカード払いは、ファクタリング大手「OLTA」の子会社が運営する請求書カード払いです。
支払いの早さは3営業日以内、手数料は3%、最大60日支払い延長可能と、DGFT請求書カード払いと似たサービス内容となっています。
ただし、月間200万円以上利用の場合は個別に手数料の引下げ交渉が可能な点や、社会保険料納付が可能な点は、DGFT請求書カード払いにない強みです。
利用可能なカードのブランドは、Visa・Mastercard・JCBの3つです。DGFT請求書カード払いでは利用可能なDiners Clubは利用できませんが、主な国際ブランドはカバーしています。
【INVOYカード払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
JCB請求書カード払い
JCB請求書カード払いは、JCBカードの運営会社である「株式会社ジェーシービー」による請求書カード払いです。利用できるカードはJCBのみですが、JCB自身が運営している安心感があります。
支払いの早さは最短3営業日、手数料は税抜2.98%(税込3.278%)です。DGFT請求書カード払いのほうが手数料が少し安いですが、支払いの早さは同程度となっています。
JCB請求書カード払いはサービス内容も良く経営母体も信頼できますが、「JCBグループのカード発行会社」が発行したJCBカードしか利用できないのが注意点です。
JCBカードの発行会社には、「JCBグループのカード発行会社」と「パートナーカード発行会社」の2つがあり、JCB請求書カード払いは前者しか利用できません。JCB請求書カード払いを利用する際は、自身のカードが利用可能か確認しましょう。
JCBグループのカード発行会社と、パートナーカード発行会社の主な例は以下のとおりです。
発行会社の種類 | 発行会社の例 |
---|---|
JCBグループのカード発行会社(利用可能) |
|
パートナーカード発行会社(利用不可) |
|
【JCB請求書カード払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
labolカード払い
labolカード払いは、ファクタリング大手の「ラボル」と、大手信販会社の「オリコ」が共同運営する請求書カード払いです。
最短60分という非常に早い振込スピードや、銀行の営業時間外でも24時間振込可能という利便性の高さなどが強みとなっています。
また、請求書の支払い以外にも、家賃やオンラインショッピングなど、さまざまな支払いに利用可能です。
利用可能なカードのブランドは、Visa・Mastercard・JCBの3つとなっています。手数料はVisaとMastercardは税込3%と安い水準ですが、JCBのみ税込3.5%と割高なのが注意点です。
【labolカード払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
三井住友カード請求書支払い代行サービス
三井住友カード請求書支払い代行サービスは、大手クレジットカード会社の「三井住友カード株式会社」が提供する請求書カード払いです。
手数料はDGFT請求書カード払いと同じ3%で、VisaとMastercardが利用可能となっています。
支払いに最短5営業日かかるのが注意点ですが、大手カード会社の運営という安心感もあり、おすすめできるサービスの一つです。
【三井住友カード請求書支払い代行サービスの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
マネーフォワード請求書カード払い
マネーフォワード請求書カード払いは、税別2.7%(税込2.97%)という良心的な手数料などが強みの請求書カード払いです。
運営会社は東証プライム上場企業「マネーフォワード」の子会社で、信頼できる経営母体といえます。
振込日が5日おきしか選択できないのが注意点ですが、それ以外の点は総じて利用しやすいサービス内容です。
【マネーフォワード請求書カード払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
1click後払い
1click後払いは、東証グロース上場の「ROBOT PAYMENT」が提供する請求書カード払いです。ROBOT PAYMENTは決済代行事業で20年以上の実績があり、信頼できる経営母体だといえます。
サービス内容は、支払いの早さが最短3営業日、対応ブランドはVisa・Mastercard・JCBです。手数料が3.8%とやや高いですが、それ以外は全体的に優良だといえます。
最低手数料が5,000円と、やや高いのは注意したい点です。通常の手数料が3.8%なので、5,000÷0.038=約13万円を下回ると、最低手数料が適用され手数料が割高になります。
額面の高い請求書を持っている、ある程度規模の大きい事業者の方にはおすすめです。
【1click後払いの基本情報】
支払いの早さ |
|
---|---|
手数料 |
|
支払いを延長できる日数 |
|
利用可能な国際ブランド |
|
審査・提出書類 |
|
社会保険料納付 |
|
経営母体と実績 |
|
運営会社 |
|
請求書カード払いのメリット
ここでは、DGFT請求書カード払いを含む、請求書カード払いサービスの一般的なメリットとして、以下の点を解説します。
- 請求書の支払いを引き延ばせる
- 手数料が比較的安い
- 手続きが簡単
- 取引先に知られずに利用できる
- カードのポイントがつく
- さまざまな支払いに利用できる
請求書の支払いを引き延ばせる
請求書の支払いを引き延ばせるのは、請求書カード払いの重要なメリットの一つです。
請求書カード払いでは、請求書の支払期日までに、請求書カード払い業者が取引先への決済を代行します。そして、翌月(場合によっては翌々月)のカードの請求で決済代金が引き落とされます。
よって、取引先への支払いは期日どおりに行ったうえで、実際の支払いは翌月または翌々月に引き延ばすことが可能です。支払いを引き延ばすことで現金の流出を抑え、借入せずに資金繰りを改善できます。
引き延ばせる日数は、請求書の支払期日やカードの締日・振込日によりますが、おおむね30日から60日程度です。
なお、DGFT請求書カード払いでは、最大60日の支払い延長が可能となっています。
手数料が比較的安い
請求書カード払いは、同じく借入せずに資金繰りを改善できるサービスである「ファクタリング」に比べると、手数料が比較的安いのが特徴です。
ファクタリングの手数料相場は最大20%程度なのに対して、請求書カード払いは最大でも4%程度となっています。
ファクタリングとは、請求書を発行した事業者が、請求代金を受け取る権利をファクタリング会社に譲渡し、代わりに譲渡代金を受け取るサービスです。ファクタリングを利用すれば、請求書の支払い期日前に現金を入手できます。
請求書カード払いとファクタリングの違いを簡単にまとめると、下表のようになります。
サービス名 | サービスの利用者 | サービスの概要 |
---|---|---|
請求書カード払い |
|
|
ファクタリング |
|
|
このように、ファクタリングと請求書カード払いは仕組みが違いますが、手数料という点では請求書カード払いのほうが有利です。
手続きが簡単
請求書カード払いは、他の金融サービスに比べて手続きが簡単なのが利点です。利用手続きはほとんどの場合ネットで完結し、請求書とカードがあれば利用できます。
また、すでに持っているカードを利用できるので、請求書カード払いのために新たにカードを作る必要もありません。
原則として審査が必要ないのも、請求書カード払いの便利な点です。借入ではないので財務状況を審査されることがなく、ファクタリングのように売掛先の信用も審査しません。
取引先に知られずに利用できる
請求書カード払いは、取引先に知られずに利用できるのが利点です。
利用の際に取引先に連絡することはなく、振込名義も利用者の名義に変更できます。よって、取引先から見ると、通常どおり銀行振込で払受けているのと区別がつきません。
請求書カード払いは一時的な資金繰りに利用することが多いため、取引先に資金繰りが苦しいのではと疑われることがあるといわれています。これを懸念して利用を躊躇する人もいるといわれていますが、請求書カード払いではそのような心配はありません。
カードのポイントがつく
請求書カード払いを利用すると、ショッピングなどでの利用と同じように、利用金額に応じてカードのポイントがつきます。
例えば、ポイント還元率1%のカードでDGFT請求書カード払いを利用すると、実際のコストは3%-1%=2%です。
よって、請求書カード払いを利用する際は、ポイント還元率の高いカードを使ったほうが有利になります。
さまざまな支払いに利用できる
請求書カード払いは、請求書が発行されるさまざまな支払いに利用できます。
利用可能な支払いの種類は業者によりますが、支払先が法人ならおおむね対応できることが多いです。一方、従業員への給与支払いなど、個人への支払いには対応していません。
また、社会保険料納付が可能な業者も一部あります。
DGFT請求書カード払いでも、以下のようなさまざまな支払いに利用可能です。これらの支払いを請求書カード払いで一元化することで、業務効率化などのメリットも得られます。
【DGFT請求書カード払いが利用可能な支払いの例】
- 材料費
- 商品の仕入
- 広告費
- オフィスの賃料
- 外部企業への業務委託費用の支払い
請求書カード払いの注意点
前章で請求書カード払いの一般的なメリットを解説しましたが、利用の際に踏まえておきたい注意点もあります。
ここでは、DGFT請求書カード払いを含む請求書カード払いの一般的な注意点として、以下の点を解説します。
- 手数料がかかる
- カードの利用限度額までしか利用できない
- 長期的な資金繰り改善には向いていない
- 外国企業や個人事業主からの請求書は利用できないことが多い
- 支払いの遅れは信用情報に記録される
手数料がかかる
請求書カード払いは、比較的割安とはいえ、手数料がかかるのが注意点です。
DGFT請求書カード払いの手数料は3%なので、例えば100万円の請求書で利用した場合、3万円のコストがかかります。
よって、請求書カード払いをあまり利用しすぎると、手数料が積み重なってかえって資金繰りが苦しくなる恐れもあります。
請求書カード払いは、手数料がいくらかかるかを事前に見積もりして、計画的に利用することが大切です。
少額の振込は手数料が割高になることがある
少額の請求書の場合は、手数料をパーセンテージではなく、一律の最低手数料に設定している業者が多いのも注意したい点です。一律だと請求書が少額なほど手数料が割高になります。
DGFT請求書カード払いでは、振込金額1万円以下の手数料は一律税込330円です。よって、振込金額が1万円を下回ると手数料が割高になります。
請求書カード払いサービスの中には、最低手数料になる振込金額を比較的高く設定しているところもあるため注意が必要です。
例えば、以下の業者は一律の最低手数料を比較的高く設定しています。
サービス名 | 最低手数料 |
---|---|
マネーフォワード請求書カード払い | 振込金額10万円以下は一律税別3,000円 |
1click後払い | 最低手数料5,000円 |
カードの利用限度額までしか利用できない
請求書カード払いはクレジットカードによる決済サービスなので、カードの利用限度額を超える利用はできません。
カードの利用限度額は数百万円程度までのことが多いので、1千万円以上の高額な請求書は利用できないことがあります。もちろん、すでにほかの用途で利用枠を使っているなら、残りの枠の分しか利用できません。
高額な請求書で請求書カード払いを利用したい場合は、利用限度額の高いカードを利用するか、複数枚のカードが利用できる業者を利用するといった方法があります。
限度額の高いカードを利用する
高額な請求書で請求書カード払いを利用したい場合は、利用限度額の高いカードを利用する方法が考えられます。
例えば、以下のようなカードなら、高額な請求書でも利用できる可能性があります。ただし、実際の限度額は審査で決まるため、必ずしも下記の限度額で利用できるわけではありません。
カード名 | 利用限度額 |
---|---|
UPSIDERカード |
|
マネーフォワードビジネスカード |
|
ダイナースクラブビジネスカード |
|
複数枚のカードが利用できる業者を利用する
請求書カード払いの中には、1つの請求書の支払いに複数枚のカードが利用できる業者もあります。カードの限度額を超える請求書を利用したい場合は、複数枚利用可能な業者を選ぶのも一つの手段です。
複数枚のカードが利用できる業者は少ないですが、例えば以下の2社は複数枚利用が可能となっています。なお、DGFT請求書カード払いは複数枚利用はできません。
サービス名 | 概要 |
---|---|
INVOYカード払い |
|
Fintoカード後払い |
|
長期的な資金繰り改善には向いていない
請求書カード払いは支払いを引き延ばすサービスなので、長期的な資金繰り改善には向いていません。あくまで、一時的な資金ショートの回避などに利用すべきです。
支払いを引き延ばすのと引きかえに、3%程度の手数料を支払うべきかを検討して、利用するか決めましょう。
なお、支払いの一元化による業務効率化など、資金繰り以外のメリットがある場合は、長期的に利用する価値がある場合もあります。
外国企業や個人事業主からの請求書は利用できないことが多い
ほとんどの請求書カード払いは、請求書の発行元が日本国内の法人の場合しか利用できません。外国企業や、国内でも個人事業主の場合は、利用不可のことがほとんどです。
DGFT請求書カード払いでも、請求書の発行元は国内法人に限定しています。
なお、請求書カード払いの利用者は、個人事業主でも問題ありません。
支払いの遅れは信用情報に記録される
請求書カード払いも通常のキャッシングなどと同様、支払遅延は信用情報に記録されます。
信用情報に記録されると、融資の審査や新しいカードを作る時などに悪影響が出ます。よって、請求書カード払いを利用する際は、遅延が起こらないように支払い計画を立てることが重要です。
また、短期間に新しいカードを作りすぎると信用情報に悪影響が出ることがあるため、請求書カード払いのために新しいカードを作る場合は注意しましょう。
なお、請求書カード払いを利用して遅延なく支払いを続ければ、きちんと支払いしている実績として信用情報にプラスになる可能性もあります。
まとめ
DGFT請求書カード払いは、Diners Clubが利用できるなど独自の強みがある請求書カード払いです。即日振込が不可なのが注意点ですが、経営母体もしっかりしており安心して利用できるサービスだといえます。
強みや注意点を理解して、DGFT請求書カード払いを有効活用しましょう。