ファクタリングと聞くと「違法なのではないか?」と疑問に思う人もいるでしょう。
ファクタリングは自社が持っている売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、取引先から売掛金が支払われる期日より前に資金を入手する方法です。
なかには手数料が高い、業者の所在地がはっきりしないなど違法業者と思われる会社も紛れ込んでいます。
ここではファクタリングが違法ではない法律的根拠や安全な業者を選ぶ基準、違法業者の特徴などを解説しています。
ファクタリングが違法ではないかと疑問に思っている人向けに、根拠となる法律と合わせて解説しているため、参考にしてください。
ファクタリング会社が違法であると言われる理由
ファクタリング会社は次の2つの理由で違法ではないかと言われることがあります。
- 弁護士法違反
- 貸金業法違反
ファクタリングが違反していると言われる法律とその理由について詳しく解説していきます。
弁護士法違反
ファクタリングは弁護士法違反ではないかと言われることがあります。
弁護士法とは弁護士以外の人が弁護士のみが許可されている法律に関わる業務を営利目的でおこなうことを厳しく制限している法律です。
弁護士法第72条では以下のように明記されています。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
引用:弁護士法第72条
これを債権回収に当てはめると、弁護士以外の人が債権回収のために、債務者との交渉や、催告書の作成などを営利目的ではおこなってはならないとされています。
ただし、後段に「この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」と明記されているため、債権回収にかかる他の法律ががある場合には弁護士法違反ではないとされています。
債権管理回収業に関する特別措置法
債権管理回収業に関する特別措置法とは、特定金銭債権についてはサービサーと呼ばれる債権回収業者が回収できることを規定した法律です。
特定金銭債権ついて、法律では以下のように定義しています。
<1> 金融機関等(金融機関の連合会、政府系機関、保険会社、貸金業者、政令で定めるものを含む。)の有する貸付債権
<2> 金融機関等の有していた貸付債権
<3> 金融機関等の貸付債権の担保権の目的となっている金銭債権
<4> リース契約に基づいて生じる金銭債権
(中略)
<15> いわゆるファクタリング業者が有する金銭債権(その業務として買い取ったものに限る。)
引用:法務省|債権管理回収業に関する特別措置法の概要
この法律でサービサーが買い取ることができる債権は、簡単に言えば「金融機関が保有する不良債権」です。
ファクタリングは不良債権には該当しないため、ファクタリング業者はサービサーとは異なります。
しかし「債権管理回収業に関する特別措置法」の解釈において、法務省は特定金銭債権の事例として「ファクタリング業者が業務として買い取った金銭債権」と明記されています。
ファクタリングは弁護士業でも債権回収業でもどちらでもないグレーな存在ですが、特定金銭債権の事例として法務省が『いわゆるファクタリング業者が有する金銭債権(その業務として買い取ったものに限る。)』が明記している以上、国がファクタリング業を認めているということですので、少なくとも弁護士法や債権管理回収業に関する特別措置法に違反しているものではないことがわかります。
貸金業法違反
ファクタリングは実質的な貸付であるのにも関わらず、以下のような行為をしていることは貸金業法違反ではないのか?という指摘です。
- 貸金業者登録をしていない
- 利息制限法を超える手数料を設定している
これについては令和2年10月の国会の答弁で政府は以下のように回答しています。
「ファクタリング」については、その態様は様々であるが、このうち経済的に金銭の貸付けと
同様の機能を有しているものを業として行うことは、貸金業法第二条第一項に規定する貸金業に該当し、当該貸金業を営もうとする者は、内閣総理大臣又は都道府県知事の登録を受ける必要がある。
(中略)
「ファクタリング」のうち、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第七条に規定する「手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は授受」に該当するものについては、金銭の貸付け又は金銭の貸借とみなされ、同法に基づき高金利の処罰の規定等が適用されることとなる。
引用:衆議院|答弁本文情報
経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有している場合には貸金業者として登録をしなければならず、利息制限法または出資法のルールを守らなかった場合には処罰の対象となるとされています。
そして、「経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有している場合」について、金融庁は以下のように明記さています。
- ファクタリング業者から受け取る金銭(債権の買取代金)が、債権額に比べて著しく低額である
- (売主が集金できなかった場合)売主が債権を買い戻すこととされている
- (売主が集金できなかった場合)売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている
要約すると、手数料が異常に高い場合や、回収不能になった場合に利用者がその代金の補填を求めらている場合には「実質的な貸付である」と判断されます。
つまり、手数料が相場の範囲内で、回収不能となった場合の損失はファクリング会社が負う場合には貸金業には該当しないので、ファクタリングは貸金業法違反にはなりません。
ファクタリングが違法ではない法的性質
ファクタリングは3つの法的根拠のもと契約して行われており、違法ではありません。
以下の項目に分けて、それぞれに関連する法律を交え解説します。
- 3社間ファクタリングの法的根拠
- 2社間ファクタリングの法的根拠
3社間ファクタリングの法的根拠
3社間の法的根拠は、民法第466条と467条が該当します。
それぞれの内容は以下の通りです。
民法第466条(債権譲渡)
債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
引用:第466条|民法|e-Gov法令検索民法第467条(債権の譲渡の対抗要件)
債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
引用:第467条|民法|e-Gov法令検索
466条は、利用者とファクタリング会社の双方が同意していれば、取引先の許可を取らなくても売掛債権を自由に譲渡できると明記しています。
ただし、自由に譲渡が可能なのは利用者とファクタリング会社の間だけであり、取引先や第三者にファクタリング会社が債権を主張するには、467条にある債権の対抗要件に関する手続きが必要です。
債権の譲渡の対抗要件とは、自社(債権者)が取引先(債務者)やファクタリング会社(譲渡人)に「この売掛債権は自社のものです」と主張するための2つの条件を言います。
- ファクタリング会社が取引先に売掛債権の譲渡を通知する
- 取引先が売掛債権の譲渡を承諾する
3社間は、利用者・ファクタリング会社・取引先で売掛債権の譲渡契約を結ぶものであり、取引先(債務者)に通知および承諾が得られて成立します。
以上のことから、3社間ファクタリングは民法第466条と467条のもと契約が交わされていると言えます。
3社間ファクタリングの法的性質は、民放第466条に定義されている「債権譲渡」です。
2社間ファクタリングの法的根拠
2社間の法的根拠は、以下の民法第555条が該当します。内容は以下の通りです。
民法第555条(売買契約)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
引用:第555条|民法|e-Gov法令検索
上記の内容を2社間ファクタリングに当てはめると以下の通りになります。
- 当事者の一方がある財産権:自社が持つ売掛債権
- 相手方に移転することを約し:ファクタリング会社に売却する契約
- 相手方がこれに対して代金を約する:ファクタリング会社が売掛債権の代金を支払う約束をする
このように、2社間ファクタリングは民法第555条に則り売買契約を結ぶことで成立しているため、違法ではないと言えます。
わたしたちが日常の買い物で代金と引き換えに商品を購入するのと同様に、ファクタリングも売掛債権と代金で売買していると判断されるのです。
また民法第466条にあるように、債権の譲渡は自由であることから取引先への通知は行わなくても違法にはなりません。
2社間ファクタリングの法的性質は民法第555条に定義されている売買契約です。
2社間3社間ともに法的性質がしっかりとしており、その上で弁護士法や債権管理回収業に関する特別措置法や貸金業法にも違反するものではないので、ファクタリングは合法であると言えるのです。
違法なファクタリング会社の6つの特徴
ほとんどのファクタリング会社は法律に則り、適切にファクタリング契約が交わされていますが、なかには違法な手段を使って契約を迫る業者があります。
以下の6つの特徴があるファクタリング会社は、違法業者の可能性があるため注意しましょう。
- 償還請求権がある
- 手数料が高い
- 契約書が存在しない
- 会社の概要が不透明
- 分割返済が可能
- 契約を継続しようと薦めてくる
上記について、詳しく解説します。
償還請求権がある
償還請求権があるファクタリングは実質的な貸付です。
ファクタリングが利息制限法を超える手数料を設定できるのは、売掛債権売却時に売掛債権の回収リスクまで一緒に売却しているためです。
手形割引がそうであるように、貸付の場合にはもしも譲渡した売掛債権が回収不能になったとき、その回収リスクは元の所有者が負います。(償還請求件あり)
そのため、融資の金利は利息制限法の範囲内となっています。
ファクタリングは融資とは異なるため、回収不能になった場合の損失はファクタリング会社が負う(償還請求権なし)のが大原則です。回収リスクに対するリスクプレミアムとして、利息制限法を超える手数料を設定できます。
つまり、償還請求権ありで回収リスクを負わないにも関わらず法外な手数料を設定している業者は、無登録で実質的な貸付を行いながら、利息制限法も守らない違法業者(いわゆる闇金)ですので、絶対に取引してはなりません。
ファクタリングは償還請求権なしの業者とのみ取引してください。
手数料が高い
ファクタリングの手数料は2社間で5〜15%、3社間は1〜5%程度が相場です。
それよりも異常に高い手数料を取ってファクタリング契約をしようとする会社は、違法業者が関わっている危険があるため、利用の検討は見直した方がよいでしょう。
なかには契約直前に手付金や補償金を要求される手口もあるようです。
契約する前には必ず手数料が相場の範囲内か確認し、相場を超える手数料を設定する業者とは取引しないようにしましょう。
契約書が存在しない
ファクタリング契約をする際は、契約書が必ず存在します。
契約書が存在しないまま入金手続きに入ろうとする場合や、仮にあったとしても内容が曖昧である場合や何度も内容が変更されるときは違法業者の可能性があるため、注意しましょう。
契約までの流れで怪しい・不安と感じる場合は、消費者センターや金融庁に相談するのがおすすめです。
契約書の交付がない業者とは絶対に取引をしないようにしてください。
会社の概要が不透明
ほとんどのファクタリング会社には、ホームページや雑誌、書籍などに会社の概要が分かるものが掲載されています。
ホームページに掲載している住所が架空のものである可能性もあるため、国税庁が公開している法人番号公表サイトを活用しましょう。
企業には会社を設立すると法人番号が割り当てられており、検索サイトを利用すると企業の名称や所在地が分かるようになっています。
法人番号公表サイトに掲載されている情報は、国が認めているものと判断されるため信頼度が高いです。
会社の名称や法人番号で検索できるため、ファクタリングを利用する前に調べておきましょう。
法人番号公表サイトURL:https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
また、自社が利用を検討してるファクタリング会社を利用した人の口コミなども見ておくと、担当者の対応や入金までの流れがイメージしやすいため、おすすめです。
またファクタリング会社が集まって自主的に作った業界団体も存在します。
このような業界団体へ加入しているファクタリング会社も信頼度が高いと言えるでしょう。
分割返済が可能
2社間ファクタリングでは、取引先から売掛金が支払われた後、自社が速やかにファクタリング会社に売掛金を支払うことが条件です。
ファクタリング会社に支払う際は、一括払いが原則であり、分割返済は行われていません。
ファクタリングは売買契約であり、借入ではないためです。
分割払いをしてしまうと、支払い期間に金利が発生し、貸金業とみなされるので、貸金業者としての登録をしていないにも関わらず分割払いを求める業者は、無登録の貸金業者であるいわゆる闇金の可能性が非常に高いでしょう。
ファクタリング会社が違法な取引をしていると判断されてしまうため、通常では分割払いを認めているところはまずありません。
分割払いが可能なファクタリング会社は利用しない方がよいでしょう。
契約を継続しようと薦めてくる
譲渡した売掛債権を追加で融資しようと薦めてくる場合があります。
この場合は、貸付に該当するため貸金業の登録をしていないファクタリング会社で行うことは違法です。
貸金業とは、消費者金融やカードローンなどの銀行以外の金融機関を言います。
譲渡した売掛債権を利用して追加で融資するという話を持ちかけられた場合は、違法業者の可能性が高いため注意しましょう。
偽装ファクタリングとは?
金融庁は、ファクタリングと称して実質的な貸付をおこなう業者のことを「偽装ファクタリング」と定義しています。
中小企業の経営者などを狙い、貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されています。
ファクタリング業者から受け取る金銭(債権の買取代金)が、債権額に比べて著しく低額である
といったケースは、偽装ファクタリングの疑いがありますので、ヤミ金融を利用しないよう、十分注意してください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
金融庁が注意喚起をおこなう偽装ファクタリングは、簡単に言えばファクタリングを装って実質的な貸付をおこなう闇金のことです。
偽装ファクタリングと判断するための特徴も、違法なファクタリング会社の特徴とほぼ同じですが、以下の4点には特に注意してください。
- 償還請求権がない業者
- 分割支払いを求める業者
- 契約書がない業者
- 給料ファクタリングを実施する業者
これら4つのいずれかに該当する業者は違法業者の可能性が極めて高いので、絶対に取引してはなりません。
安全なファクタリング会社を見分ける方法
安全にファクタリングを利用するには、業者選びが重要です。
以下の5つの項目は、ファクタリング会社を選ぶにあたって重要なポイントになるため抑えておきましょう。
- 手数料が15%以下
- 償還請求権がない
- 契約書が存在する
- ファクタリング会社の概要や責任者の所在がはっきり分かる
- ファクタリング会社への支払いが一括
契約前に簡単に確認できる点ばかりですので、ファクタリングの契約をする前には必ず上記の5点を確認し、安全な業者であることが分かった上で契約をおこなってください。
手数料が15%以下
手数料の相場は、2社間は10〜15%、3社間は1〜5%程度です。
上記の手数料はあくまでも目安ですので、場合によっては15%を超える手数料を超えることもあります。
しかし適用された手数料が20%程度など、15%より著しく高い場合は違法業者の可能性があるため、ファクタリング会社を選ぶポイントとして手数料の相場を目安にしましょう。
償還請求権がない
償還請求権とは、売掛債権元の取引先が経営不振や倒産などで売掛金の支払いが不可能となった場合、ファクタリング会社が自社に売掛金の支払いを要求する権利を言います。
ファクタリングは償還請求権がないことが大原則ですので、契約書にその旨が記載されているか確認しましょう。
ファクタリングの手数料が高いのは、償還請求権がないことによる売掛金未回収リスクがに対するリスクプレミアムであると考えられています。
償還請求権があるファクタリングは実質的な貸付ですので、絶対に償還請求権ありのファクタリングは利用ないでください。
契約書が存在する
ファクタリング契約において、契約書は必ず発生します。
契約書の内容に以下の項目が記載されているか、確認しましょう。
確認項目 | ポイント |
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債権譲渡通知の有無 |
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債権譲渡登記の有無 |
|
手数料 |
|
償還請求権の有無 |
|
損害賠償 |
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契約書にはファクタリングにまつわる決まりごとが細かく記載されています。
読んでも不明な点がある場合は、ファクタリング会社に聞くようにしましょう。
契約を交わす際に内容を細かく説明してくれるファクタリング会社は、違法業者である可能性が低いため、安心して取引できます。
また、契約書は2通交わし、ファクタリング会社と利用者にそれぞれ交付するものですので、契約書を交付してくれる業者とのみ取引するようにしてください。
ファクタリング会社の概要や責任者の所在がはっきり分かる
ホームページにファクタリング会社の概要が詳しく記載されているかを確認しましょう。
具体的な項目は以下の通りです。
- 会社名
- 代表者名
- 所在地
- 連絡先
- 設立年数
- 事業の沿革
- 過去の実績
大手企業や金融機関が運営元になっているファクタリング会社は、信頼度が高くおすすめです。
過去の取引実績が豊富な場合も、利用者がそれだけ多いと言えるため信頼度につながります。
ファクタリング会社への支払いが一括
ファクタリング会社への支払いが一括払いであることも重要なポイントです。
分割での支払いが認められているのは貸金業だけですので、ファクタリングでは分割は認められていないためです。
つまりファクタリングであるにもかかわず、分割の支払いを求める業者は、実質的な貸付をおこなう違法な業者であると判断できます。
分割の支払いが可能なファクタリングはファクタリングを装った闇金であると判断し、絶対に取引しないようにしてください。
ファクタリング会社への支払いが一括払いとなっている点も必ず確認しましょう。
行政から注意喚起が出ている給与ファクタリングとは
消費者庁や金融庁は、給与ファクタリングは貸金業にあたるため、貸金業登録を行っていない業者は利用しないよう注意喚起しています。
給与ファクタリングとは、個人の給与を債権として手数料を引いた金額を支給日前に調達する方法です。
通常のファクタリングは企業や個人事業主を対象としていますが、給与ファクタリングは個人の給与が対象となるため正社員はもちろん、パートやアルバイトなど勤務形態を問わず給与をもらっていれば利用可能です。
金融庁は給与ファクタリングが貸金業にあたる根拠を以下のように明言しています。
金銭消費貸借そのものではないものの、実態として譲渡人から労働者への金銭の交付及び労働者から譲渡人への金銭の返還が常に予定されるものであり、また、その他の回収方法の余地がないという点で、経済的に貸付けと同様の機能を有していると考えられる。
引用:金融庁WEBサイト【一般的な法令解釈に係る書面照会手続に係る照会】
個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じ当該債権に係る資金の回収を行うことは(~中略~)経済的に貸付け(金銭の交付と返還の約束が行われているもの。)と同様の機能を有しているものと考えられる。
例として、会社員Aが給与ファクタリングを利用した場合の金銭の流れを確認しましょう。
- 会社員Aが15万円の給与債権を譲渡して、手数料を引いた12万円を入手する
- 会社員Aに勤務先の会社から給与が15万円振り込まれる
- 会社員Aはファクタリング会社へ支給された15万円を支払う
利用者とファクタリング会社の間でのみ、繰り返し金銭のやり取りが発生していることが分かります。
以上のことから、給与ファクタリングは貸金業に該当すると判断されます。
仮に貸金業登録をしている業者でも、手数料が高額の場合は違法です。
給与ファクタリングを謳う業者は利用しないことが最善策と言えるでしょう。
違法業者を利用してしまった場合は、金融庁や警察・消費者センターなどに相談するのがおすすめです。
裁判になった違法ファクタリングの事例
違法なファクタリングにより、実際に裁判に発展した事例を2つ紹介します。
不当な手数料をとったことで裁判になった事例
利用者の訴えは「ファクタリングのつもりで取引していたが、貸付と同様の扱いであった。貸付だとすると、利息が膨大なため不当である。過払い金を返還してほしい」という内容でした。
この判例のポイントは以下の通りです。
- 売掛金の一部しか入金されなかった
- 売掛債権の一部だけが取引の対象になっていた取引もあった
売掛金の一部しか入金されなかった
実際に行われた取引の内容を、数字を変えて分かりやすく解説します。
- ファクタリング会社が250万円の売掛債権から手数料を引いた200万円のうち、内金として120万円を利用者に渡す
- 残りの80万円は、取引先から売掛金が入金され、利用者がファクタリング会社に支払った後に入手できるという契約になっていた
ファクタリングは売掛金から手数料を引いた金額を、利用者に支払う資金調達方法です。
上記の場合は本来であれば、ファクタリング会社が手数料を引いた200万円を契約締結後、速やかに利用者に支払う必要があります。
売掛債権の一部だけが取引の対象になっていた取引もあった
複数回あった取引のなかには、200万円の債権のうち150万円まで取引するという一部だけを対象にしたものもあり、ファクタリング会社が売掛金の未回収リスクを負わずに不当な手数料を取って取引を行っていました。
本来ファクタリングは、売掛債権全てを買い取る制度であり、分割は不可能です。
分割する場合は、準消費貸借契約を締結しなければなりません。
準消費貸借契約とは、ファクタリング会社への支払いを借金に変更することです。
本判例では、分割できない売掛債権のファクタリングを行ったことで貸金業とみなされたこと、かつ高額な手数料をとったことが問題となり、利息制限法の適用によりファクタリング会社は利用者へ過払い金の返還命令が出されました。
不当な手数料をとったことで裁判になった判例:https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/662/086662_hanrei.pdf
給与ファクタリングにより裁判になった事例
この判例は、給与ファクタリングが貸付とみなされ、ファクタリング会社が法外な手数料を取ったと9名の利用者に訴えられ裁判になりました。
ここで行われた給与ファクタリングの手数料を年率にすると、240〜1,000%にもなったと言います。
貸金業者に適用される利息制限法によると、金利の上限は15〜20%と決められていることから、この判例での利率は著しく高いことが分かります。
この裁判でファクタリング会社は利用者に全額返金する判決を言い渡しており、給与ファクタリングは違法業者が行う手口であることを認めたと言っても過言ではありません。
給与ファクタリングにより裁判になった判例:https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/539/090539_hanrei.pdf
安心安全に利用できるファクタリング会社15選
ファクタリングに対して「怪しい」「違法ではないの?」などと不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
このような方でも安心安全に利用できるファクタリング会社は以下の15社です。
- OLTA
- ベストファクター
- ビートレーディング
- フリーナンス
- ラボル
- AGビジネスサポート
- 電子請求書早払い
- マネーフォワードアーリーペイメント
- ペイトナーファクタリング
- 日本中小企業金融サポート機構
- アクセルファクター
- PMG
- トップマネジメント
- GMO BtoB 早払い
- PAYTODAY
これらのファクタリング会社であれば、ファクタリングについて不安を抱えている方でも安心して利用できます。
安心して利用できる合法な15のファクタリング会社の特徴やスペックについて詳しく解説していきます。
OLTA
取り扱いサービス | 2社間 |
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契約方式 | オンライン |
手数料 | 2~9% |
入金スピード | 最短1日 |
買取限度額 | 制限なし |
公式サイトURL | https://www.olta.co.jp/ |
OLTA(オルタ)はインターネットで申込から契約まで完結できる「オンライン完結型」のファクタリングの第一人者的なファクタリング会社です。「クラウドファクタリング」という言葉もOLTAの商標として知られています。
OLTAはその斬新なビジネスモデルから多くの大手企業が出資して、資本金は実に44億円を超える大きな企業です。
また、日本中の銀行と提携し、銀行の顧客向けに販売するファクタリング商品を展開しています。
大手企業が銀行が提携するほどの企業ですので、運営会社としての信頼度はかなり高いと考えてよいでしょう。
OLTAは店舗を持たないため低コストでのファクタリングが実施でき、上限手数料9%はファクタリング会社の中でも最低水準です。
請求書等の必要書類をアップロードするだけで審査を受けられるので、安心できる企業と低コストで資金調達したい方や、誰にも会わずに契約をしたい方におすすめです。
ベストファクター
取り扱いサービス | 2社間、3社間 |
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契約方式 | 対面 |
手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短即日 |
買取限度額 | 30万~ |
公式サイトURL | https://bestfactor.jp/ |
ベストファクターはインターネット上の口コミや評判が非常に良好な独立系のファクタリング会社です。担当者はファクタリングだけでなく企業の財務や資金繰りについての知識が豊富なので、ファクタリング審査の際には財務コンサルティングを受けられます。
ベストファクターは顧客との面談を非常に重視しており、契約の際には必ず面談が必要です。ファクタリング会社との契約で面談が必要と聞くと抵抗がある方も多いかもしれません。
しかしベストファクターは面談によって、顧客の財務状況などを的確に判断し、ファクタリングありきで手続きを進めるのではなく、顧客にとってベストな資金調達方法を検討し、ファクタリングがベストであると判断できた場合のみ、ファクタリングを進めていきます。
担当者と自社の置かれた状況を共有し、最高のソリューションを見つけられるのは、ベストファクターの大きなメリットです。
遠方の企業はベストファクターの担当者が出張して面談してくれるので、地方に所在する企業でも安心して申し込みができます。
ビートレーディング
取り扱いサービス | 2社間、3社間、診療・介護報酬債権買取、Beトレペイメント |
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契約方式 | 対面・オンライン |
手数料 | 【2社間】4%~12%程度 【3社間】2%~9%程度 |
入金スピード | 最短2時間 |
買取限度額 | 下限上限なし |
公式サイトURL | https://betrading.jp/ |
ビートレーディングはたびたびメディアに登場するファクタリング会社の中で最も有名な業者の1つです。
累計取引社数は5.2万社、買取実績は1,170億円を突破しており、独立系ファクタリング会社の代表的な存在と言っても過言ではありません。
会社はコンサルティング業などもおこなっているため、担当者の知識レベルが非常に高く、審査の際には財務コンサルティングを受けられます。
店舗型のファクタリング会社ですが、オンライン契約に力を入れており、ZOOMなどでオンラインで面談し、契約もWEB上で完結できるので、オンラインであれば最短2時間で入金を受けられます。
信頼できる業者からスムーズに資金調達したい方にビートレーディングはおすすめです。
フリーナンス
取り扱いサービス | 2社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン |
手数料 | 3%〜10% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
公式サイト | https://freenance.net/ |
フリーナンスを運営するGMOクリエイターズネットワーク株式会社は、大手インターネットグループで東証プライム市場上場のGMOインターネット株式会社です。
実質的には上場企業が運営するファクタリング会社ですので、運営会社の信頼度という点ではフリーナンスはトップクラスです。
2社間ファクタリングである「即日払い」は、事前にアカウントを作成しておくことで、最短30分で審査結果が通知され、即日入金を受けられます。
そもそもフリーナンスはファクタリングのみを取り扱っているサービスではなく、フリーランス向けに以下のようなサービスを取り扱っています。
- 即日払い:2社間ファクタリング
- あんしん補償:業務上生じた損害賠償責任などを補償
- フリーナンス口座:屋号やペンネームなどの名義で口座を作成
- バーチャルオフィス:GMOが運営するバーチャルオフィスを格安料金で利用可能
あんしん補償の基本補償である「あんしん補償Bacic」とフリーナンス口座は無料ですので、ファクタリングを利用しない方もアカウンを作成だけしておいて損はありません。
ラボル
取り扱いサービス | 2社間 |
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契約方式 | 非対面式 |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短60分 |
買取限度額 | 1万円〜限度なし |
公式サイトURL | https://labol.co.jp/ |
ラボルは親会社が東証プライム上場の株式会社セレスです。上場企業が運営するファクタリング会社として安心感はトップクラスのファクタリングサービスです。
オンライン完結型のファクタリングで、以下のような特徴があります。
- 1万円から利用可能
- 最短60分入金
- 手数料10%固定
- 24時間365日入金
最大の特徴は24時間365日入金に対応している点です。
休日や夜間はほとんどのファクタリング会社は営業していないため、緊急でお金が必要になっても入金してもらうことはできません。
しかしラボルであれば、24時間365日入金をしてくれるので、土日祝日や夜間にすぐにお金が必要になっても最短60分で資金調達できます。
ラボルは運営会社の安全性や利便性という点でトップクラスのファクタリング会社です。
AGビジネスサポート
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン |
手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 10万円〜 |
公式サイト | https://www.aiful-bf.co.jp/products/factoring/ |
AGビジネスサポートは大手消費者金融のアイフルグループで、主にビジネスローンの取り扱いをおこなっています。
ビジネスローンとアイフルの個人向けカードローンで培った審査ノウハウによってスピード審査を実現しており、即日入金を受けることが可能です。
ビジネスローンとファクタリングの両方を取り扱っている会社ですので、ビジネスローンの審査に通過できない場合にもすぐにファクタリングへ申し込むことができます。
もちろんアイフルもAGビジネスサポートも貸金業者登録をしていますので、貸金業者として行政の監督のもと、健全に経営されている点が大きなメリットです。
テレビCMなどでもお馴染みの大手消費者金融が取り扱うファクタリングですので、安心感とスピードに定評があるファクタリングサービスです。
電子請求書早払い
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン |
手数料 | 1%~6% |
入金スピード | 最短2営業日 (初回は5営業日) |
買取可能額 | 〜1億円 |
公式サイト | https://www.infomart.co.jp/hayabarai/index.asp |
電子請求書早払いは東証プライム上場企業のインフォマートと、同じくプライム上場企業のGMOペイメントゲートウェイが提携したファクタリングサービスです。
インフォマートは事業者向けのマッチングサービスなどのBtoBビジネスを展開している会社です。
電子請求書早払いはインフォマートが窓口となり、実際の買取はGMOペイメントゲートウェイがおこないます。
最大の特徴は上限手数料6%という点です。2社間ファクタリングとしては業界最低の手数料ですので、低コストで資金調達したい方におすすめです。
2つの上場企業が運営しているサービスという点で安心感があるのもメリットです。
ただし、電子請求書早払いは入金までは最短2営業日で、初回利用の際には5営業日もの時間が必要です。
急いで資金が必要な方は必要なタイミングに資金が間に合わない可能性があるので注意してください。
また、利用できるのは法人だけで、個人事業主やフリーランスの方は利用できない点にも注意しましょう。
マネーフォワードアーリーペイメント
取り扱いサービス | 2社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン |
手数料 | 初回:買取債権金額の2~10% 2回目以降:買取債権金額の1~10% |
入金スピード | 最短2営業日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
公式サイト | https://mfkessai.co.jp/ep/top |
マネーフォワードアーリーペイメントは東証プライム上場企業のマネーフォワードの子会社が運営する安心できるファクタリング会社です。
上限手数料が10%と低めですが、2回目以降はさらに手数料が下がる可能性があるので、同じファクタリング会社を継続的に利用していきたい方におすすめです。
買取価格には下限も上限もありませんが「数億円まで調達可能」と明記しているため、売上規模の大きな企業が億単位の売掛債権をファクタリングしたい場合に活用できます。
入金までには最短で2営業日かかるので、「どうしても今日中にお金が必要」という場面では利用できません。
また、利用できるのは法人のみで個人事業主やフリーランスは利用できない点には注意してください。
ペイトナーファクタリング
取り扱いサービス | 2社間 |
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契約方式 | 非対面式 |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短10分 |
買取限度額 | 〜100万円 (初回25万円迄から徐々に拡大) |
公式サイトURL | https://paytner.co.jp/factoring |
ペイトナーファクタリングは個人事業主やフリーランスなど、取引先1件あたりの売上規模が数十万円程度の小規模事業者に向いているファクタリング会社です。
手数料は10%固定で申込から契約まで完全オンライン完結です。
また最大の特徴は最短10分で入金になるという圧倒的なスピードになります。
あらかじめアカウントを作成しておけば、請求書のアップロードから最短10分で入金になるので「数万円程度のお金がすぐに必要」という緊急時に活用できます。
緊急時に備えてアカウントだけ作成しておけばいざという時に安心です。
ただしペイトナーファクタリングは小規模事業者専門のファクタリング会社ですので、初回は25万円までしか利用できませんし、その後限度額が拡大しても上限100万円と決められています。
売上規模の大きな企業は、限度額が小さすぎて活用できない可能性が高いので注意してください。
日本中小企業金融サポート機構
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン・電話・郵送 |
手数料 | 1.5%〜10% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
公式サイト | https://chushokigyo-support.or.jp/ |
日本中小企業金融サポート機構は法人形態が一般社団法人という非常に珍しい業者です。
ファクタリング業者としてだけでなく、経営コンサルティング会社としての側面をもっており、中小企業支援の専門家として認定経営革新等支援機関として国から認定されています。
M&A、事業承継、経営改善、補助金申請などで実際に企業をサポートしています。
ファクタリング業務はその一環としておこなっており、非営利団体として手数料が低く、10%を切るような低いコストで利用することも可能です。
また、原則的には対面が必要ですが、オンライン契約にも力を入れており、当日中に窓口へ訪問できない方はオンライン面談によって契約を完結させることも可能です。
最短即日で入金できるので、急いでいる方も活用できるでしょう。
専門性の高い担当者と財務コンサルティングを受けながらファクタリングを利用したい方におすすめす。
アクセルファクター
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン・電話・窓口 |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
公式サイト | https://accelfacter.co.jp/ |
店舗型の独立系ファクタリング会社としてインターネット上の口コミの評価が非常に高いファクタリング会社です。
店舗型のファクタリング会社として原則的には面談が必要ですが、アクセルファクターはオンライン契約にも力を入れています。
ホームページには利用する方の約半分が即日入金に成功しているとのことであり、急いで資金調達したい方にアクセルファクターは向いています。
また、アクセルファクターも中小企業支援の専門家として国から認定経営革新等支援機関に認定されています。
国が認定している会社ですので、専門性が高いのはもちろん、安心して利用することができるでしょう。
専門性の高い担当者と信頼関係を構築しながらファクタリングを利用したい方にアクセルファクターはおすすめです。
PMG
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン・電話・窓口 |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 〜2億円 |
公式サイト | https://p-m-g.tokyo/ |
PMGは日本中の拠点を構える大手コンサルティング会社です。
東京本社のほか、大阪支社、福岡支社を構え、札幌、仙台、千葉、さいたま、横浜、名古屋、広島に営業所を持っています。
まさに全国規模のコンサルティング会社ですが、その業務の一環としてファクタリングも実施しています。
専門性の高い担当者がファクタリングの審査をおこなうので、審査の過程でコンサルティングを受けられますし、経営改善のアドバイスなどをもらえるでしょう。
また、PMGはファクタリング2023年2月の東京商工リサーチの調査で独立系ファクタリング 企業売上 No.1となっています。
実際に多くの人がPMGでファクタリングを利用しているため、初めてファクタリングを利用する方も安心して利用できるでしょう。
トップマネジメント
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン・電話・窓口 |
手数料 | 3.5%~12.5% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
公式サイト | https://top-management.co.jp/ |
トップマネジメントは店舗型の独立系ファクタリング会社として累計5.5万社以上の取引実績があり、インターネット上での口コミの評価が非常に高い業者です。
取り扱っているファクタリングの種類が豊富です。
通常の買取ファタリングの上限手数料は12.5%とまずまずですが、トップマネジメントには2社間ファクタリングでありながら手数料が非常に低くなる「電ふぁく」というファクタリングがあります。
電ふぁくは、入金用口座を利用者名義でありながらトップマネジメントが管理できる口座を指定する、2.5社間ファクタリングです。2社間ファクタリングに内在する「代金を流用されるリスク」を排除できるので、上限8%という非常に低い手数料で利用できます。
このほかにも補助金申請とファクタリングを同時におこなう「ゼロファク」など、ユニークなファクタリングを豊富に取り扱っているため、専門性の高い会社へ相談したい方はトップマネジメントの利用を検討しましょう。
GMO BtoB 早払い
取り扱いサービス | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
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契約方式 | オンライン・窓口 |
手数料 | 請求書買取:1.0%〜10.0% 注文書買取:2.0%〜12.0% |
入金スピード | 最短2営業日 |
買取可能額 | 100万円〜1億円 |
公式サイト | https://www.gmo-pg.com/lpc/hayabarai/ |
東証プライム上場企業であるGMOペイメントゲートウェイが直接運営するファクタリングサービスです。
運営企業が最も大きなファクタリング会社ですので、安心して利用できる点が最大のメリットです。
また、請求書買取の上限手数料は10%ですので、継続的に利用することで一桁台の非常に低い手数料で利用することも可能です。
GMOはインターネット企業ですが、BtoB早払いにおいては担当者との対面を重視しており、申し込みをおこなうと1社につき1人の担当者が専任され、入金まで丁寧に担当してくれます。
担当者と信頼関係を構築しながら資金調達を希望する方におすすめです。
審査は非常に丁寧におこなうので、入金までは最短で2営業日必要になります。
契約も面談が原則ですが、希望する方はオンライン契約にも対応してくれます。
大手企業と丁寧にファクタリングを進めたいきたい企業にはおすすめです。
なおGMO BtoB 早払いは、最低買取金額100万円以上で、法人しか利用できません。事業規模の小さな個人事業主やフリーランスは利用でいないので注意してください。
PAYTODAY
運営会社 | Dual Life Partners株式会社 |
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取り扱いサービス | 2社間ファクタリング |
契約方式 | オンライン |
手数料 | 1%〜9.5% |
入金スピード | 最短30分 |
買取可能額 | 10万円〜上限なし |
公式サイト | https://paytoday.jp/ |
PAYTODAYを運営するDual Life Partners株式会社は主にハワイの不動産を販売する不動産会社です。
不動産会社が運営していると聞くと「怪しい会社ではないの?」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、すでに100億円以上の取り扱い実績があり、インターネット上の口コミが良好な優良ファクタリング会社です。
AIファクタリングの名称で商品展開しているように、基本的に審査は自動化されており、申込から入金までは最短30分という非常に早いスピードとなっています。
店舗を持たず低コストでの運営が可能になっていることから上限手数料9.5%と業界最低水準となっています。
スピードと手数料の安さを両立したい方にPAYTODAYはおすすめのファクタリング会社です。
違法なファクタリングについてよくある質問
ファクタリングの違法性や違法を心配する方々からのよくある質問は以下の通りです。
- 違法なファクタリング業者と取引してしまったらどうすればいいですか?
- 違法なファクタリング業者と安全な業者の違いを教えてください
- 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらが違法な業者が多いですか?
- ファクタリングがやばいと言われる理由を教えてください
- 大手ファクタリング会社は安全ですか?
ファクタリングに関する疑問を解消して、安心して資金調達をおこないましょう。
違法なファクタリング業者と取引してしまったらどうすればいいですか?
違法だと気づいたら、すぐに闇金問題に強い弁護士へ連絡しましょう。弁護士からファクタリング会社へ連絡してくれるので、自分でやり取りを行う必要がなくなります。
また、基本的には調達したお金も取引先から入金になったお金も返済する必要はありません。
これらは弁護士の指示のもの適切に処理し、自分で勝手にファクタリング会社へ返済するようなことがないようにしてください。
違法なファクタリング業者と安全な業者の違いを教えてください
最も大きな違いは償還請求権です。違法な業者は償還請求権ありでファクタリングと称した実質的な貸付を行います。
一方、健全な業者は償還請求権がなしになっているので、万が一、ファクタリング後に売掛債権が回収不能になっても利用者に責任は及びません。
このほか、手数料が相場よりも高い場合や、分割での支払いを求めてくる場合も違法の可能性が極めて高いので取引してはなりません。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらが違法な業者が多いですか?
どちらが多いという客観的なデータはありません。
しかし一般的に考えて2社間ファクタリングのほうが違法業者が多いものと考えられます。
2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも高い手数料を設定できるので違法業者にとって旨味があるためです。
3社間ファクタリングでは高い手数料を設定できないため違法業者に旨味はありませんし、売掛先企業から代金が支払われるため分割の請求などができないためです。
どちらかといえば、2社間ファクタリングを利用する際に違法業者に注意した方がよいでしょう。
ファクタリングがやばいと言われる理由を教えてください
やばいという理由は人によって様々ですが以下のような理由が考えられます。
- 違法業者が多い
- 違法ではないかと言われることが多い
- 融資よりも手数料が高い
- 一度利用したら抜け出せなくなる可能性がある
ファクタリングは数ヶ月後に入金になる予定の入金を前倒ししているだけですので、当初の入金期日になったら資金繰りは再び苦しくなることが予想されます。
この点で「ファクタリングを利用することがやばい」と言われることが多いので、ファクタリングを利用するのは短期間だけお金が緊急で必要なときのみとし、本質的な資金繰り改善をしたい場合には、金融機関の長期借入金などを利用しましょう。
大手ファクタリング会社は安全ですか?
基本的には安全だと思って間違いないでしょう。
しかし中には、大手のような名称で営業している悪徳な違法業者も存在します。
初めてファクタリングを利用する際には「なんとなく聞いたことがある名前だから大丈夫だろう」となどと判断するのではなく、複数のファクタリング会社から見積もりをとって利用した方が安心です。
適切なファクタリング会社を選び安全に利用しましょう
ファクタリングは早期に資金調達可能な手段であり、有効活用すれば資金繰りの改善に役立ちます。
なかには違法業者が紛れ込んでいることもあるため、業者選びが重要と言えるでしょう。
ファクタリング会社の所在地が明確であること、過去の実績がしっかりあること、契約までの対応が丁寧で納得できるやりとりができることなど、選ぶ基準が様々あります。
適切なファクタリング会社を選び、資金繰り改善のためにファクタリングを有効活用しましょう。