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3社間ファクタリング対応26社を比較|手数料・承諾の取り方・審査

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

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3社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社に売掛先を加えた3社で結ぶ契約です。売掛金は、売掛先からファクタリング会社へ直接支払われます。売掛先に知らせずに使える2社間ファクタリングとの違いは、この一点です。

売掛先が契約に加わると、ファクタリング会社が売掛金を取りはぐれるリスクは下がります。そのぶん手数料は安くなります。代わりに、売掛先へ説明して承諾をもらう手間と日数が必要です。

取引先に資金調達のことを知られたくない。そう考えて手が止まる方は多いと思います。承諾をお願いして関係が悪くならないか、そもそも応じてもらえるのか。判断がつかないまま調べている段階だと思います。

この記事では、3社間ファクタリングの仕組みと2社間との違いから説明します。手数料が実際にいくら変わるのか、売掛先への承諾はどう取るのか、対応している会社はどこかまで分かります。まずは、ご自身が3社間を使える状況かどうかから確認してください。

3社間ファクタリングを検討できるかの5項目

売掛先が法人である 必須
売掛金が30万円以上ある ほぼ必須
支払期日まで3週間以上ある 必須
売掛先に承諾を頼める関係がある 必須
今日か明日には現金が必要 2社間へ

売掛先が個人や個人事業主の場合、買取の対象外と公式に明記している会社があります。日本中小企業金融サポート機構は個人債権を、アクセルファクターは請求先が個人の債権を、それぞれ対象外としました。この1点だけで3社間の検討が終わることもあります。

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3社間ファクタリングとは

3社間で契約に加わるのは、自社、ファクタリング会社、売掛先の3者です。まず自社が売掛先から承諾をもらい、3者で契約を結びます。契約が成立すると、手数料を引いた代金が自社に入金されます。支払期日には、売掛先がファクタリング会社へ直接支払う流れです。

3社間では、通知と承諾という2つの言葉が出てきます。承諾は、売掛先が債権の譲渡を了承する意思表示です。通知は、自社から売掛先へ譲渡した事実を知らせる連絡です。どちらか一方があれば、ファクタリング会社は売掛先に対して自分が新しい債権者だと主張できます。

3社間ファクタリングで動くもの

順番 自社 ファクタリング会社 売掛先
1. 申込 請求書を提出 審査
2. 承諾 説明して依頼 承諾書に押印
3. 契約 3社で締結 3社で締結 3社で締結
4. 入金 手数料を引いた額 買取代金を送金
5. 支払期日 関与しない 売掛金を回収 直接支払う

支払期日に自社が動かなくてよいのが、2社間との実務上の大きな違いです。2社間では売掛先から入った代金を自社がファクタリング会社へ送金しますが、3社間ではその工程がありません。使い込みの心配も、送金忘れもなくなります。

2社間ファクタリングとの違い

2社間と3社間の違いは、売掛先が契約に入るかどうかの一点です。この一点で、手数料も入金までの日数も審査の見られ方も変わります。

項目 3社間ファクタリング 2社間ファクタリング
売掛先への通知 必要 不要
手数料の目安 1%〜8% 5%〜20%
入金までの日数 おおむね1週間〜3週間 最短即日
売掛金の支払い 売掛先がファクタリング会社へ直接 自社が回収して送金
債権譲渡登記 求められにくい 求められることがある
成否を左右するもの 売掛先の承諾 自社の信用と債権の確からしさ

2社間の仕組みと審査で見られる点は、2社間ファクタリングの仕組みと審査基準で詳しく整理しています。手数料の計算方法と手取りの求め方はファクタリング手数料の相場と手取りの計算にまとめました。

3社間を選ぶかどうかは、手数料の差ではなく、売掛先に承諾を頼めるかどうかで決まります。頼めないなら、手数料がいくら安くても選択肢になりません。

手数料が下がる理由と、下がらないことがある理由

3社間の手数料が安いのは、3社間という形そのものに理由があるわけではありません。売掛先から直接回収できるようになると、ファクタリング会社が売掛金を取りはぐれるリスクが下がります。リスクが下がったぶん、手数料も下がります。

手数料の目安

3社間 1%〜8%
2社間 5%〜20%

この幅のどこになるかは、契約の形だけでは決まりません。同じ請求書でも、売掛先が上場企業か中小企業かで手数料は大きく変わります。

手数料を決める要素

要素 手数料が下がる方向
売掛先の信用力 国・自治体・上場企業・大手元請
支払期日までの日数 短いほど有利。60日を超えると上がりやすい
債権の金額 大きいほど1件あたりの事務コスト比率が下がる
取引の継続性 同じ売掛先との継続取引で、過去の入金実績がある
債権の確からしさ 契約書・発注書・納品書・検収書がそろっている
利用回数 同じファクタリング会社での取引実績がある
契約方式 3社間(ただし他の要素より影響は小さいことがある)

契約の形は、手数料を決める7つの要素のうちの1つでしかありません。売掛先の信用力が高ければ、2社間でも一桁台の手数料が出ることがあります。売掛先の信用力が低ければ、3社間にしても手数料は大きく下がりません。

実際に見積もりを取ったらどうだったか

注文書買取ファクタリング BESTPAY(株式会社アレシア)の取引実績に、建設業で1,500万円を調達した例があります。この事業者は、2社間を扱う会社と相見積もりを取っています。

建設業・1,500万円の事例

手数料。普通の2社間とベストペイでそれぞれ見積りをお願いしたのだが、手数料はほぼ同じ。それで入金期間を2ヶ月早められると言うのだから、こちらとしては願ったり叶ったりだった。

相場表の数字だけを見ると、3社間にすれば手数料が半分以下になりそうに見えます。実際の見積もりでは、そこまでの差が出ないことがあります。承諾を取る手間と日数をかける前に、同じ債権で2社間の見積もりも取って、金額で比べてください。差が小さければ、承諾をお願いする理由がなくなります。

手数料以外に引かれるもの

手取り額を左右するのは手数料率だけではありません。掛け目と留保金、それに手続きの実費が乗ります。手数料が安い会社を選んだのに手元に残る額が少なかった、という食い違いはここで起きます。

掛け目と留保金

掛け目は、債権の額面のうち何割を買取対象にするかの割合です。留保金は、いったん差し引いておいて、売掛先からの入金が確認できた後に精算される分を指します。ネクストワンは公式のよくある質問で、3社間取引の場合に留保金が発生することがあると明記しています。

額面1,000万円・手数料3%・掛け目80%の場合

売掛金の額面 10,000,000円
掛け目80%(留保200万円) 8,000,000円
手数料3%(額面に対して) -300,000円
初回に入金される額 7,700,000円
売掛先の支払い後に精算 2,000,000円

手数料は30万円でも、支払期日まで待たなければならない額が200万円あります。今すぐ必要な金額が800万円なら、この条件では足りません。掛け目の有無は必ず先に聞いてください。PayTodayのように掛け目を設けないと公式に明記している会社もあります。

同じ実績データに、製造業で3,000万円を調達した例もあります。この事業者は大手のファクタリング会社にも相談しましたが、資金化できるのは受注額の一定割合までと制限が付きました。希望した調達額には届かなかったそうです。金額が大きいときほど、掛け目の設定が結果を分けます。

承諾と通知にかかる実費

3社間では、承諾書や債権譲渡通知書を正式な書面として残します。書面を作るときに、次のような実費がかかります。

債権額100万円・書類1枚で、承諾書に確定日付を取り、通知を内容証明で送った場合

項目 金額 備考
確定日付(公証役場) 700円 1通あたり。公証人手数料令37条
内容証明の加算料金 480円 2枚目以降は1枚につき290円増
一般書留 480円 内容証明には必須。簡易書留は使えない
配達証明 350円 差出後に請求する場合は480円
定形郵便の基本料金 110円 50g以内
印紙税 200円 記載金額1万円未満は非課税
合計 2,320円

出所:日本公証人連合会、日本郵便、国税庁「印紙税額の一覧表」(第15号文書・債権譲渡に関する契約書)

この2,320円を誰が負担するかは、会社によって違います。ファクタリング会社が持つ場合もあれば、自社負担になる場合もあります。手数料の見積もりをもらうときに、書類の実費と振込手数料を含めた総額で示してもらってください。

手続きの面で身構えておきたいのは、金額よりも日数です。内容証明は、集配郵便局と日本郵便の支社が指定した郵便局でしか差し出せません。近所の郵便局に持ち込んで断られると、その日のうちに手続きが終わりません。売掛先の承諾を待つ日数とあわせて、余裕を持って動いてください。

3社間が成立する売掛先・成立しない売掛先

3社間は、売掛先の承諾をもらえて初めて成立します。だから、どのファクタリング会社に頼むかより、どの売掛先の請求書を出すかで結果が決まります。同じファクタリング会社でも、A社の請求書なら通り、B社の請求書なら断られる。そんなことが起こります。

成立しやすい売掛先 成立しにくい売掛先
国・地方公共団体(公共工事など) 個人・個人事業主が売掛先のとき
診療報酬・介護報酬・調剤報酬の支払機関 取引が始まって間もない新規の売掛先
上場企業・大手元請で、債権譲渡の取り扱い経験がある 担当者しか窓口がなく、経理や決裁に話が通らない
継続取引が長く、支払遅延がない これから受注量を増やしたい、関係を崩したくない相手

売掛先が個人や個人事業主だと、そもそも買取対象から外れます。日本中小企業金融サポート機構は、給与債権と個人債権を対象外としました。アクセルファクターも、請求先が個人の債権は買い取りません。PayTodayは、事業者でない相手への債権を対象外と公式に記載しています。

建設業でこの相談が多いのには理由があります。BESTPAY(株式会社アレシア)の取引実績では、最も多い利用業種が建設業でした。着工から入金までの期間が長く、その間に職人の人件費と材料費が先に出ていくためです。元請が大手であれば、3社間が最も成立しやすい業種でもあります。

3社間は、資金繰りが苦しいときだけの手段ではありません。事業承継やM&Aの準備で、貸借対照表から売掛債権を外して資産を整理する目的でも使われます。急ぎでない資金調達には、手数料の低い3社間が向いています。

公共工事の請負代金債権は3社間にできるのか

公共工事は債権譲渡が禁止されているから3社間は無理、と説明されることがあります。約款を読むと、実際はもう少し踏み込んだ内容になっています。

国土交通省の公共工事標準請負契約約款第5条第1項は、受注者は権利義務を第三者に譲渡してはならないと定めています。ただし、あらかじめ発注者の承諾を得た場合はこの限りでない、と続きます。全面禁止ではなく、発注者の承諾さえあれば譲渡できるという意味です。

さらに令和元年12月の改正で、第3項が加わりました。工事に必要な資金が不足していることを受注者が示した場合の規定です。このとき発注者は、特別な理由がない限り譲渡を承諾しなければなりません。承諾するかどうかは、発注者が自由に決められるものではなくなりました。

1原則 権利義務の第三者への譲渡は禁止。ただし発注者の承諾があれば可能(第5条第1項)
2疎明 工事の施工に必要な資金が不足することを、受注者が発注者に疎明する
3承諾 特段の理由がある場合を除き、発注者は承諾しなければならない(第5条第3項)
4制限 譲渡で得た資金は、その工事の施工以外に使えない。使途を疎明する書類を提出する(第5条第4項)

注意したいのは第4項です。調達した資金は、その工事のためにしか使えません。他の現場の支払いや、税金の納付に回すことはできない前提になります。

もう一点、運用は発注者ごとに違います。対象を中小・中堅の元請に限る自治体もあれば、承諾申請の様式や提出期限を決めている自治体もあります。約款の条文だけで判断せず、発注者の担当課に取り扱い要領を確認してください。

約款が承諾を義務づけているのは、あくまで資金不足を疎明したときです。疎明の書類が不十分だと、承諾が下りないまま工期が進みます。ファクタリング会社に申し込む前に、発注者側の様式を先に取り寄せておくと手戻りがありません。

3社間ファクタリングに対応する会社26社

ファクタリング会社は数百社ありますが、そのすべてが3社間を扱っているわけではありません。ファクタリング会社の口コミサイト「ファクコミ」が主要208社を調査した結果によると、3社間に対応しているのは139社でした。3社間は限られた大手だけの契約方式ではありません。

主要208社から、条件を足していったときの社数

主要208社(全数調査) 208社
3社間に対応 139社
買取下限が10万円以下 47社
土日も対応 12社

出所:ファクタリング会社の口コミサイト「ファクコミ」による主要208社の調査(調査基準日 2026年7月29日)fackomi.com

公式サイトで3社間対応を確認できた19社

下の表は、各社の公式サイトを開いて確認した内容だけを載せています。公式に記載がない項目は、推測で埋めずに要問合せとしました。確認日は2026年9月4日です。

会社 公式の表記 手数料 買取可能額 公式に明記されている特徴
ベストファクター 3社間 2社間 2%〜 30万円〜1億円 償還請求権なしの買取
ビートレーディング 3者間 要問合せ 下限・上限なし 買取可能額に制限を設けていない
トップ・マネジメント 3社間 要問合せ 30万円〜3億円 注文書・発注書の買取にも対応
アクセルファクター 3社間 2%〜 30万円〜1億円 30万円未満と請求先が個人の債権は対象外
日本中小企業金融サポート機構 3者間 1.5%〜 1万円〜(制限なし) 非営利型の一般社団法人。個人債権は対象外
PayToday 3社間 1%〜9.5% 要問合せ 掛け目なし。債権譲渡登記なし
ZIST 3社間 3社間 3%〜7% 要問合せ 事務手数料は一切不要。登記留保が可能
MSFJ 3社間 1.8%〜9.8% 10万円〜3億円 最短30分で振込可能な体制
トラストゲートウェイ 3社間 2.0%〜 10万円〜5,000万円 審査により上限1億円まで対応
ネクストワン 3社間 3社間 平均1.5%〜4% 30万円〜1億円 3社間では留保金が発生する場合がある
えんナビ 3社間 5%〜 要問合せ ノンリコース契約
ジャパンマネジメント 3社間 要問合せ 要問合せ 医療・介護報酬債権の買取プランがある
ファクタリング福岡 3社間 1.5%〜 30万円〜無制限 最短3時間。法人・個人事業主が対象
JBL 3社間 2%〜 最大1億円 3社間では売掛先企業の審査も実施
ウィット 3社間 要問合せ 下限なし 注文書買取にも対応
西日本ファクター 3社間 要問合せ 要問合せ 2社間も選べる
事業資金エージェント 3社間 3社間 1.5%〜9% 要問合せ 取引先との関係が強固なら3社間を推奨と明記
ファクタリングのTRY 3社間 3社間 1.2%〜 要問合せ 債権譲渡登記なしでの契約が可能
ファクタリングZERO 3社間 1.5%〜10% 要問合せ 提供地域を西日本に限定

各社の公式サイト(サービスページ・料金ページ・よくある質問)で2026年9月4日に確認した内容です。公式に記載を確認できなかった項目は要問合せとしています。手数料の上限が公表されていない会社は下限のみを記載しました。公式サイトで3者間と表記している会社は、そのまま記載しています。

主要12社の詳しい条件

上の表のうち、公式サイトで条件を細かく確認できた12社を個別に整理しました。注文書対応は、請求書が発行される前の受注段階で買い取れるかどうかです。3社間で承諾が取れなかったときの逃げ道になるため、あわせて確認しておくと安心です。

注文書対応の凡例

注文書・発注書の買取を公式に掲げている
受注段階の債権にも対応する旨の記載がある
公式に記載がなく、対応可否は要問合せ
請求書のみと公式に明記している

ベストファクター

株式会社アレシアが運営する請求書買取のサービスです。公式サイトのトップページに、2社間と3社間のどちらも利用できると明記されています。償還請求権なしの買取である旨も同じ場所に書かれています。

項目 内容 項目 内容
運営会社 株式会社アレシア 契約形態 2社間・3社間
手数料 2社間 2%〜 買取可能額 30万円〜1億円
償還請求権 なし 注文書対応 △(別サービスで対応)
対象 法人・個人事業主 受付 平日 10時〜19時
メリット 注意点
2社間でも下限2%からの提示がある 3社間の手数料は公式に記載がなく要問合せ
償還請求権なしを公式に明記している 受付は平日の日中のみ
買取可能額の上限が1億円と明示されている 注文書の買取は同じ運営の別サービスになる

3社間の手数料が公表されていないため、金額は見積もりで確認することになります。売掛先が大手で、支払期日まで余裕がある債権を持っている場合に検討しやすい会社です。

アクセルファクター

認定経営革新等支援機関として登録されている会社です。2社間と3社間の両方を扱い、公式サイトに審査通過率93.3%という数値を掲載しています。対象外の条件を公式に書いている点が、申し込む前の判断に役立ちます。

項目 内容 項目 内容
手数料 2%〜(上限は要問合せ) 買取可能額 30万円〜1億円
契約形態 2社間・3社間 注文書対応 △(要問合せ)
審査通過率 93.3%(公式値) 対象外 30万円未満の請求書、請求先が個人の債権
受付 平日 10時〜18時30分 その他 認定経営革新等支援機関
メリット 注意点
対象外の条件を公式に明記している 30万円未満の請求書は申し込めない
審査通過率を公式に開示している 請求先が個人の債権は対象外
認定経営革新等支援機関として登録がある 手数料の上限は公表されていない

少額の請求書には向きませんが、30万円以上で売掛先が法人なら候補に入ります。対象外の条件が先に分かるので、申し込んでから断られる無駄がありません。

日本中小企業金融サポート機構

非営利型の一般社団法人が運営しています。公式サイトの表記は3者間です。買取可能額に制限を設けていないと明記しており、公式に紹介されている実績では1万円から2億円までの幅があります。

項目 内容 項目 内容
手数料 1.5%〜 買取可能額 1万円〜(制限なし)
契約形態 2者間・3者間から選択可 注文書対応 △(要問合せ)
審査スピード 最短30分 入金スピード 最短3時間
対象 法人・個人事業主 対象外 給与債権、個人債権(売掛先が個人)
メリット 注意点
買取金額に下限がなく、少額でも相談できる 公式の表記が3者間のため検索で見つけにくい
手数料の下限が1.5%と低い 売掛先が個人だと対象外になる
非営利型の一般社団法人が運営している 手数料の上限は公表されていない

買取額に下限がないため、数十万円の請求書でも入口で外れません。少額の債権を3社間で出したい場合の選択肢になります。

PayToday

オンラインで完結するサービスです。手数料の上限まで公式に公表している数少ない会社です。掛け目を設けないことと、債権譲渡登記を行わないことも明記しています。

項目 内容 項目 内容
手数料 1%〜9.5%(上限も公表) 掛け目 なし
契約形態 2社間・3社間 債権譲渡登記 なし
審査 AI審査。最短15分〜24時間以内に結果 注文書対応 △(要問合せ)
受付 平日 10時〜17時 買取可能額 要問合せ
メリット 注意点
手数料の上限9.5%が公表されている 受付が17時までと短い
掛け目がなく、額面から手数料だけが引かれる 買取可能額は公表されていない
債権譲渡登記を行わないと明記している 訪問や来店での契約はできない

上限が分かっている会社は多くありません。想定より高い手数料を提示される心配を先に消したい場合に向きます。ただし受付が17時までなので、夕方以降の申し込みは翌営業日扱いになります。

ZIST

公式サイトに、他社との比較表の形で自社の手数料を掲載しています。3社間と2社間それぞれの数値が書かれた表です。事務手数料が一切不要である点と、債権譲渡登記を設定しない点も同じ表にあります。

項目 内容 項目 内容
手数料(3社間) 3%〜7% 手数料(2社間) 5%〜15%
事務手数料 一切不要 債権譲渡登記 設定なし(登記留保が可能)
審査通過率 93%以上(公式値) 注文書対応 △(要問合せ)
買取可能額 要問合せ 推奨 公式には2社間契約を推奨と記載
メリット 注意点
3社間と2社間の手数料が両方公表されている 買取可能額は公表されていない
事務手数料が不要と明記されている 公式では2社間を推奨している
債権譲渡登記を設定しない 手数料は300万円調達の場合の例示を含む

3社間で3%から7%という幅が先に分かるため、他社の見積もりと比べる基準として使えます。手数料以外の費用が乗らない点も、総額で比べるときに効いてきます。

ネクストワン

公式のよくある質問に、2社間と3社間それぞれの手数料の平均値が書かれています。あわせて、3社間では留保金が発生する場合があることも記載されています。留保金に触れている会社は多くありません。

項目 内容 項目 内容
手数料(3社間) 平均1.5%〜4% 手数料(2社間) 平均5%〜10%
留保金 3社間で発生する場合がある 償還請求権 なし(ノンリコース)
必要書類 請求書・通帳(状況により決算書等) 注文書対応 △(要問合せ)
買取可能額 30万円〜1億円 その他 診療報酬債権の買取にも対応
メリット 注意点
3社間の手数料が平均値で示されている 3社間では留保金が発生することがある
必要書類が請求書と通帳で足りる 留保金の割合は公表されていない
ノンリコース契約であることを明記している 留保分は売掛先の支払い後の精算になる

手数料の低さだけを見ると魅力的ですが、留保金があると初回に入る金額は額面より小さくなります。今すぐ必要な金額が決まっているなら、留保の割合を先に聞いてください。

トラストゲートウェイ

2社間と3社間の両方に対応すると公式に明記しています。審査通過率と平均の振込時間を、直近30日の実績値として公式サイトに掲載しています。

項目 内容 項目 内容
手数料 2.0%〜 買取可能額 売掛先1社につき10万円〜5,000万円
契約形態 2社間・3社間 上限の例外 審査により1億円まで対応
審査通過率 93.8%(直近30日平均) 振込時間 平均5時間2分(直近30日平均)
対象 法人・個人事業主 注文書対応 △(要問合せ)
メリット 注意点
買取可能額の下限が10万円と低い 手数料の上限は公表されていない
通過率と振込時間を実績値で開示している 公表値は2社間を含む全体の平均
個人事業主も対象に含めている 上限を超える金額は個別審査になる

下限が10万円なので、少額の請求書でも相談できます。実績値を開示している会社は少ないため、スピード感を事前に把握したい場合に見やすい会社です。

MSFJ

手数料の下限と上限を両方公表しています。買取可能額の幅も広く、10万円から3億円までと明記されています。

項目 内容 項目 内容
手数料 1.8%〜9.8% 買取可能額 10万円〜3億円
契約形態 2社間・3社間 注文書対応 △(要問合せ)
資金化 最短30分で振込可能な体制 追加費用 発生しないと明記
メリット 注意点
手数料の上限9.8%まで公表されている 最短30分は2社間を前提とした数値
10万円から3億円までと幅が広い 3社間では承諾を待つ時間が別途かかる
追加費用が発生しないと明記している 3社間の手数料は個別に確認が必要

金額の幅が広いので、少額から大口まで同じ会社で相談できます。スピードの数値は2社間の話なので、3社間で使う場合は承諾に要する日数を別に見込んでください。

ファクタリングのTRY

2社間と3社間で手数料を分けて公表しています。3社間は1.2%からという記載で、公表値としては最も低い部類です。債権譲渡登記なしで契約できる点も明記されています。

項目 内容 項目 内容
手数料(3社間) 1.2%〜 手数料(2社間) 3%〜
債権譲渡登記 なしで契約可能 契約方法 オンライン契約に対応(最短2時間)
業種 制限なし 注文書対応 △(要問合せ)
買取可能額 要問合せ その他 他社からの乗り換えで手数料の優遇あり
メリット 注意点
3社間の手数料が1.2%からと低い 買取可能額は公表されていない
2社間と3社間の下限が分けて示されている 下限は条件が最もよい債権の値
債権譲渡登記なしで契約できる 手数料の上限は公表されていない

下限の低さは目を引きますが、これは条件が最もよい債権に適用される数値です。売掛先の信用力と支払期日で変わるため、実際の見積もりで確認してください。

事業資金エージェント

公式のよくある質問で、3社間と2社間の手数料をそれぞれ示しています。取引先との関係が強い会社には3社間を、秘密を守りたい会社には2社間を勧めています。選び方まで書いている会社は多くありません。

項目 内容 項目 内容
手数料(3社間) 1.5%〜9% 手数料(2社間) 5%〜20%
契約形態 2社間・3社間 注文書対応 △(要問合せ)
赤字決算 売掛金と取引状況が審査対象のため相談可 買取可能額 要問合せ
メリット 注意点
3社間の手数料が上限まで公表されている 買取可能額は公表されていない
売掛先との関係で契約方式を勧め分けている 3社間の上限9%は債権の条件で変わる
赤字決算でも相談できると明記している 入金までの日数は個別確認になる

3社間の上限まで書いている会社は少数です。1.5%から9%という幅が分かれば、他社の提示が妥当かどうかを判断しやすくなります。

ビートレーディング

公式サイトの表記は2者間・3者間です。表記が違うだけで仕組みは同じであることを、同社自身が公式に注記しています。買取可能額に下限も上限も設けていない点が特徴です。

項目 内容 項目 内容
契約形態 2者間・3者間 買取可能額 下限・上限なし
手数料 要問合せ 注文書対応 △(要問合せ)
対象 法人・個人事業主 その他 介護報酬など公的債権の解説も掲載
メリット 注意点
買取可能額に制限がなく大口も相談できる 手数料は公式に記載がなく要問合せ
表記の違いを公式に説明している 3社間で検索すると見つけにくい
個人事業主も対象に含めている 条件は個別の見積もりでの確認になる

金額の制限がないため、数千万円規模の債権でも相談の余地があります。手数料が公表されていないので、他社の見積もりを持ったうえで比べるのが確実です。

トップ・マネジメント

2社間と3社間に加えて、見積書・受注書・発注書の買取を商品として掲げています。請求書が発行される前の受注段階でも資金化できるため、承諾が取れなかったときの切り替え先を同じ会社の中に持てます。

項目 内容 項目 内容
契約形態 2社間・3社間 買取可能額 30万円〜3億円
注文書対応 ◎(見積書・受注書・発注書の買取を掲載) 手数料 要問合せ
対応方法 オンライン完結にも対応 その他 手数料優遇や独自プランの記載あり
メリット 注意点
受注段階の書類でも買取に対応している 手数料は公式に記載がなく要問合せ
買取可能額の上限が3億円と大きい プランが複数あり条件が分かれる
オンラインで完結できる 下限は30万円で少額は対象外

3社間で承諾が取れなかった場合に、同じ会社で受注段階の買取に切り替えられます。手数料が公表されていないため、金額の判断は見積もりを取ってからになります。

3社間の記載を確認できなかった7社

知名度の高い会社でも、公式サイトに3社間の記載が見つからないことがあります。非対応と決まったわけではありませんが、3社間で使いたいなら申し込む前に問い合わせが要ります。

会社 公式サイトで確認できた状況
株式会社No.1 2社間ファクタリングを主要取引としている、と公式に明記
OLTA オンライン完結型。3社間の記載を確認できず
FREENANCE 取引先に知られない即日払いを掲げており、3社間の記載を確認できず
ペイトナー 手数料は一律10%。3社間の記載を確認できず
QuQuMo オンライン完結型。3社間の記載を確認できず
うりかけ堂 3社間の記載を確認できず
PMG 2社間と3社間の解説ページはあるが、自社の対応可否の明記を確認できず

QuQuMoは公式サイトの著作権表示から、株式会社アクティブサポートの運営であることが確認できます。ウィットが運営するけんせつくんも、株式会社アレシアが運営するベストファクターとベストペイも同じ関係です。相見積もりを取るときは、同じ会社に2回申し込まないよう運営会社を見てください。

あえて外した会社

3社間は信頼できる大手が多い、と言われます。これは事実ですが、その大手には注意すべき共通点があります。

208社の調査で、口コミが12件以上ある会社は76社ありました。このうち10社以上は、2社間にも即日入金にも個人事業主にも対応していません。その10社以上は、ほとんどが銀行系とリース系です。いずれも3社間しか扱わず、個人事業主は申し込みの入口で対象外になります。

個人事業主の方が、大手なら安心だと考えて銀行系・リース系に申し込むと、条件を見る前に対象外で終わります。個人事業主に対応しているのは208社中117社です。3社間対応と個人事業主対応の両方を満たす会社から探してください。

承諾を待つ時間がない、まだ請求書が出ていない。そんなときは注文書のまま相談できます
受注段階での資金化を相談する
法人・個人事業主のどちらも相談できます

会社の選び方と、契約前に確認する条件

3社間では、手数料の低さだけで選ぶと後で困ることがあります。承諾を取る場面で、ファクタリング会社がどこまで関わってくれるかが分かれ目になるからです。

BESTPAY(株式会社アレシア)の取引実績に、サービス業で600万円を調達した例があります。この事業者は、買取率と手数料と入金までの日数を合わせて見て決めたそうです。早いが高い会社と、安いが遅い会社は、見積もりの段階で外しています。3社間でも見るべき点は同じです。

契約前に確認する6項目

確認する項目 聞き方の例
償還請求権の有無 売掛先が支払わなかった場合、自社に請求は来ますか
手数料の上限 下限ではなく、今回の債権で実際に何%になりますか
掛け目と留保金 額面のうち何割が初回に入金されますか。残りはいつ精算されますか
手数料以外の費用 事務手数料・振込手数料・出張費・印紙代は誰が負担しますか
債権譲渡登記 3社間でも登記を求められますか。留保はできますか
承諾が取れなかったとき 売掛先が承諾しなかった場合、契約はどうなりますか。費用は発生しますか

最初の項目が特に大事です。償還請求権の有無は、2社間か3社間かで決まるものではありません。契約がノンリコースかどうかで決まります。3社間だから自社に請求が来ない、という説明は正確ではないので、契約書で確認してください。

売掛先が支払わなかったときに自社が肩代わりする契約は、売買ではなく実質的な貸付です。最高裁は令和5年2月20日の決定で、給与ファクタリングを貸金業法と出資法上の貸付けに当たると判断しました。貸金業の登録をしていない業者がこうした契約を結べば、法律に触れる可能性があります。

買取と言いながら償還請求権を付けてくる業者とは、契約しないでください。売掛金が回収できなかったら自社が払う、という条項が入っていたら、その時点で候補から外して構いません。契約書に償還請求権やノンリコースという言葉が見当たらないときは、口頭でも必ず確認してください。

審査で見られることと必要書類

3社間の審査で中心に見られるのは、自社ではなく売掛先です。売掛先に支払い能力があるか、そしてその請求が実在するか。この2点さえ問題なければ、自社が赤字でも税金を滞納していても審査は進みます。

ただし、自社がまったく見られないわけではありません。BESTPAY(株式会社アレシア)の取引実績に、小売業で500万円を調達した例があります。この事業者は数社に申し込みましたが、審査が通ったのは1社だけでした。ほかの会社は、設立から1年未満であることを理由に断っています。

見られる順番 内容
1. 売掛先の信用力 業種・規模・支払遅延の有無。国や自治体なら最も有利
2. 債権の確からしさ 契約書・発注書・納品書・検収書・過去の入金履歴
3. 支払期日までの日数 長いほど不利。60日を超えると条件が厳しくなりやすい
4. 自社の状況 設立年数・他社での利用歴・二重譲渡の有無

必要書類は会社によって違いますが、極端に多いわけではありません。同じ実績データの運送業で800万円を調達した例では、必要な書類は注文書と通帳、申込書の3点だけでした。3社間ではこれに加えて、売掛先の承諾書と、売掛先との契約書の写しを求められます。

先にそろえておくと、やり取りが1往復で済む書類

請求書 売掛先へ出したもの。根拠になる契約書や発注書もあわせて
通帳の写し 入金履歴が確認できるもの。表紙付き・3か月分が目安
本人確認書類 代表者のもの
決算書 直近のもの。求められない会社もあります
売掛先の承諾書 3社間で必要。様式はファクタリング会社からもらいます

入金まで何日かかるのか、その内訳

3社間で入金までにかかる日数は、おおむね1週間から3週間です。この日数の大半は、審査ではなく売掛先の社内処理を待つ時間です。どの工程に時間がかかるかを知っておけば、支払いの予定から逆算して申し込めます。

工程 目安 自社で短縮できるか
申し込みと書類の提出 当日〜1日 できる。書類を先にそろえておく
ファクタリング会社の審査 30分〜2日 ある程度できる。債権の資料が整っているほど早い
売掛先への説明と依頼 1〜3日 できる。窓口ではなく決裁者に直接話す
売掛先の社内処理 3日〜3週間 できない
3社での契約と入金 1〜3日 ある程度できる

自社で短縮できないのは、4番目の売掛先の社内処理です。売掛先が大企業や自治体だと、社内で3つの手続きが順番に進みます。反社会的勢力に関する確認、法務による契約内容の確認、支払先変更の稟議です。担当者が急いでくれても、決裁の順番までは変えられません。

もう1つ、ファクタリング会社側の営業時間も効いてきます。208社の調査では、受付終了が18時より前の会社が102社ありました。土日に対応しているのは12社で、全体の6.3%です。夕方以降の連絡や週末の申し込みは、実質的に翌営業日からのスタートになります。

支払期日まで2週間を切っている債権で3社間を選ぶと、承諾が下りる前に期日が来ることがあります。期日を過ぎた債権は買取の対象外になる会社がほとんどです。日数に余裕がないなら、最初から2社間か受注段階での買取に切り替えてください。

3社間と混同されやすい仕組み

3社間という言葉で調べていても、実際に必要なのは別の仕組みだった、ということがあります。名前が似ていたり、当事者が3者だったりするためです。

仕組み 3社間との違い 向いている場面
一括ファクタリング 売掛先の側が導入し、支払いをまとめて処理する。自社から申し込む形ではない 売掛先がすでに制度を導入している
でんさい・電子記録債権 債権の譲渡ではなく電子的な記録。金融機関のシステムを使う 売掛先がでんさいネットに参加している
保証ファクタリング 債権を売らず、回収できなかったときに保証を受ける。資金は入らない 資金調達ではなく貸倒れ対策をしたい
国際ファクタリング 輸出取引で使う。海外の提携会社が介在する 海外の取引先への輸出代金
診療報酬・介護報酬の買取 売掛先が公的な支払機関。実質的に3社間に近い扱いになる 医療機関・介護事業所の報酬債権
注文書・発注書の買取 請求書が出る前の受注段階で資金化する。売掛債権が未確定なので3社間にならない 着手前に材料費や人件費が必要

この中でいちばん間違えやすいのが、一括ファクタリングです。3者が関わる点は3社間と同じですが、導入するのは売掛先の側で、自社から申し込んで始めるものではありません。違いは一括ファクタリングと3社間の違いで整理しています。

3社間でつまずきやすい3つのパターン

1. 承諾を営業担当に頼んで止まる

これがいちばん多いつまずき方です。日ごろやり取りしている担当者に相談すると、その場では前向きな返事をもらえます。ところが債権譲渡の承諾は支払先の変更を伴うため、担当者の権限では決められません。社内へ上げるところで話が止まり、1週間経っても進まないことがあります。

最初から、経理か決裁権を持つ人に話を通したいと伝えてください。担当者に根回しを頼むより、担当者から経理へつないでもらうほうが早く進みます。

2. 手数料だけで選び、掛け目で足りなくなる

手数料1%台という数字を見て申し込み、実際の提示で掛け目が設定されていた、というケースです。額面1,000万円で掛け目80%なら、初回に入るのは手数料を引いて770万円ほど。今すぐ900万円必要なら、条件を満たしません。

比べるべきは手数料率ではなく、初回に振り込まれる金額です。見積もりをもらうときは、率ではなく金額で答えてもらってください。

3. 期日直前に3社間を選び、間に合わない

支払期日まで10日を切ってから3社間で動くと、承諾が下りる前に期日が来ます。売掛先の社内処理は自社では短縮できないため、日数が足りないと判断した時点で切り替えるほかありません。

目安として、支払期日まで3週間を切っているなら3社間は候補から外してください。手数料が高くても2社間で確実に間に合わせるか、次の案件の注文書で先に資金を作るほうが、資金繰りは安定します。

売掛先への承諾の取り方

3社間で自社がやることは、突き詰めると売掛先から承諾書を1枚もらうことだけです。ただ、この1枚をもらう手前で止まってしまう方が多くいます。順番に見ていきます。

誰に、いつ切り出すか

承諾するのは売掛先です。ただし、日ごろやり取りしている営業担当が承諾できるとは限りません。債権譲渡の承諾は支払先の変更を伴うため、実際に決めるのは経理か、その上の決裁権者です。営業担当にだけ話して、判断できないまま止まってしまう。これがいちばん多いつまずき方です。

1事前に相談 ファクタリング会社に、承諾書の様式と売掛先へ渡す説明資料をもらう。この時点ではまだ売掛先に連絡しない
2口頭で伝える 普段の窓口に、経理か決裁者へ話を通したい旨を伝える。書面が届く前に、こちらから先に説明する
3書面を渡す 承諾書と説明資料を渡す。譲渡する債権・譲渡日・新しい支払先口座を明記しておく
4社内処理を待つ 売掛先側で反社チェックや法務・役員の決裁が入る。ここが最も時間を要する
5確定日付を取る 承諾書に公証役場で確定日付を付ける、または債権譲渡通知を内容証明で送る

承諾書と債権譲渡通知書はどう違うのか

承諾書は売掛先が出す書面で、債権の譲渡を了承しますという意思表示です。債権譲渡通知書は自社が出す書面で、この債権を譲渡しましたと知らせるものです。民法467条によれば、どちらか一方があれば売掛先に対して権利を主張できます。さらに確定日付のある証書にしておけば、売掛先以外の第三者に対しても主張できます。

実務では、確定日付のある証書として公証役場の確定日付か内容証明郵便を使います。口約束でも当事者の間では成立し得ますが、後から二重譲渡の争いになったときに証明できません。手間は小さいので、書面で残してください。債権譲渡登記との違いや費用は、債権譲渡登記の仕組みと費用にまとめています。

承諾に2週間以上かかることがある

売掛先が大企業や自治体だと、承諾印を1つもらうまでに社内の手続きが必要になります。ファクタリング会社が反社会的勢力と関係していないかの確認、法務による契約書の確認、支払先変更の稟議です。これらをすべて通すと、2週間から3週間かかることがあります。

売掛先の社内手続きにかかる日数は、自社では短縮できません。支払期日まで2週間を切っている状況で3社間を選ぶと、承諾を待っている間に資金が足りなくなります。手数料の差より先に、日程で判断してください。

ファクタリング会社の営業時間も、日数に影響します。208社の調査では、受付終了が18時より前の会社が102社ありました。土日に対応しているのは12社だけです。夕方以降に連絡しても、週末に申し込んでも、動き出すのは次の平日になります。

説明の言い方を変える

切り出し方で受け取られ方が変わります。資金繰りが厳しいのでファクタリングを使います、と伝えると、相手はまず経営状態を心配します。伝えるべきは事実です。入金サイトの短縮を目的として売掛債権を早期に資金化する、という事実だけを説明すれば足ります。

伝える順番は、目的、お願いしたいこと、相手にかかる手間の3つです。この順番で話すと、売掛先は自分の作業量をすぐに把握できます。

売掛先は通知をどう受け止めるか

売掛先がどう受け止めるかは、3社間でいちばん気になる点だと思います。相手の立場で考えると、事前にやっておくべきことが見えてきます。

債権譲渡通知書を受け取った側が、実際に検索している言葉
債権譲渡通知書が届いたら/身に覚えがない/詐欺

事前の説明がないまま内容証明だけが届くと、売掛先はまず詐欺や二重譲渡を疑います。取引の話ではなく、トラブルとして扱われてしまいます。

売掛先が知りたいのは2点だけです。本当にその会社に払っていいのか。払えば自社の債務は消えるのか。この2つに先回りして答えておけば、通知書は確認のための書類として受け取られます。

売掛先から聞かれること

なぜファクタリングを使うのですか 入金サイトを短縮するためです。受注が増えると、材料費や人件費の支払いが先に来るためと説明すれば伝わります
資金繰りが厳しいのですか 売掛債権の早期資金化であって借入ではない、と事実を伝えます。決算内容の説明までは求められません
今後の取引に影響はありますか 取引条件そのものは変わりません。変わるのは、この債権の支払先だけです
支払先が変わるのですか この請求分の振込先が変わります。変更は該当の債権に限られる旨を書面に明記します
払ったら債務は消えますか 承諾または通知を受けた後に譲受人へ支払えば、売掛先の債務は消滅します
こちらの手間はどのくらいですか 承諾書への押印と、振込先の登録変更です。多くは1回の作業で終わります

取引に影響がないと言い切れる関係かどうかは、相手によります。関係が浅い売掛先や、これから受注を増やしたい相手の債権は避けたほうが無難です。承諾が取れそうな売掛先が1社でもあるなら、まずそこから出してください。

承諾が得られなかったときの選択肢

売掛先に承諾する義務はありません。断られたら、その時点で3社間は成立しません。断られる理由はだいたい次のどれかです。

断られる理由 取れる手
社内に前例がなく、判断できない ファクタリング会社に説明資料を用意してもらい、経理へ直接説明する
契約書に譲渡制限特約がある 特約の解除について発注者・元請に相談する。公共工事なら約款第5条第3項を確認する
支払先の変更手続きが煩雑 手間の内容と回数を先に示す。1回の作業で終わることを伝える
関係を悪くしたくないので言い出せない 3社間をあきらめ、2社間か注文書買取に切り替える

実際には、言い出せずに終わるケースが多いと思います。3社間は承諾が壁になり、2社間は手数料が壁になる。この板挟みになったときは、もう1つ手前に選択肢があります。請求書が出る前、受注した時点の注文書や発注書を買い取ってもらう方法です。

受注段階なら、まだ売掛債権が確定していないため3社間という枠組みそのものが当てはまりません。売掛先への通知も承諾も発生しないまま、着手前に資金を用意できます。仕組みと必要書類は注文書ファクタリングの流れにまとめました。

承諾が取れそうにない、でも2社間の手数料は避けたい。受注段階での資金化なら、売掛先に知らせずに進められます
注文書で買取を依頼する
注文書と通帳、申込書があれば審査に進めます

譲渡制限特約と債権譲渡通知

売掛先との契約書に、本契約に基づく債権を第三者に譲渡してはならない、と書かれていることがあります。これが譲渡制限特約です。この一文があると譲渡できないと思われがちですが、現在の民法での扱いは違います。

民法466条2項は、譲渡制限の取り決めがあっても債権譲渡の効力は妨げられないと定めています。つまり、譲渡そのものは有効です。ただし同じ条文の3項では、譲渡制限を知っていた買い手に対して、売掛先が支払いを拒めるとされています。重大な不注意で知らなかった買い手も同じ扱いです。

この3項があるからこそ、3社間には実務上の強みがあります。売掛先から承諾をもらえば、支払いを拒まれる余地がなくなります。譲渡制限特約が付いた請求書でも、承諾さえ取れば問題になりません。ファクタリング会社が2社間で特約付きの債権を慎重に扱うのは、この3項があるためです。

東京高等裁判所の令和6年4月11日の判決に、参考になる事例があります。譲渡制限特約の確認を怠ったファクタリング会社に、重大な不注意があったと認めた事例です。この判決では、債権の譲渡が無効と判断されました。契約書に特約があるかどうかは、申し込む前に自社でも確認しておくと安全です。

譲渡制限特約は、契約書の後半にある一般条項に紛れていることがあります。ファクタリング会社に見せる前に、自社でも一度目を通しておくと話が早く進みます。

会計処理と消費税

3社間は、仕訳の面では2社間より簡単です。売掛先がファクタリング会社へ直接支払うため、自社が代金を預かって送金する工程がありません。譲渡した時点で売掛金を落とし、手数料を売上債権売却損などで処理して終わりです。

消費税については、誤解が広まっています。まず、売掛金のような金銭債権の譲渡は非課税取引です。そのうえで消費税法施行令48条2項2号に、重要な定めがあります。自社の売上によって生じた売掛金の譲渡は、課税売上割合の計算に含めない、という内容です。

自社の売掛金をファクタリングしても、課税売上割合は下がりません。譲渡対価の5%を分母に算入するという説明を見かけますが、それは買い取った債権をさらに譲渡する場合などの話です。仕訳の具体例は自社の顧問税理士にも確認してください。

印紙税は、債権譲渡に関する契約書が第15号文書に当たります。記載された契約金額が1万円未満なら非課税、1万円以上は200円、契約金額の記載がないものは200円です。3社間で交わす書類が増えても、印紙の負担が大きく変わることはありません。

3社間ファクタリングでよくある質問

3社間と3者間は何が違いますか 呼び方が違うだけで、仕組みも法的な扱いも同じです。公式サイトで3者間と書いている会社があるため、会社を探すときは両方の表記で検索してください
個人事業主でも使えますか 会社によります。208社の調査では個人事業主に対応しているのは117社でした。ただし銀行系・リース系には、3社間しか扱わず個人事業主は対象外という会社が複数あります
売掛先が個人事業主でも使えますか 難しいです。請求先が個人の債権を対象外と公式に明記している会社があります。売掛先が法人であることが実質的な条件になります
3社間で即日入金はできますか 売掛先の承諾を待つため、即日は現実的ではありません。今日か明日に現金が必要なら2社間か、受注段階での注文書買取を検討してください
2社間と3社間を同時に使えますか 別々の売掛先の債権であれば併用できます。同じ債権を二重に譲渡することはできません
売掛先が倒産したら返済義務は生じますか ノンリコース契約であれば自社に請求は来ません。3社間だから来ない、ではなく契約次第です。契約書で償還請求権の有無を確認してください
債権譲渡登記は必要ですか 3社間では求められにくくなります。承諾で対抗要件を満たせるためです。208社の調査では登記不要としている会社が76社ありました
手数料はいくらまで下がりますか 公式に下限を公表している会社では1.2%からという記載があります。ただし下限は最も条件のよい債権の値です。実際の見積もりは債権ごとに変わります

まとめ

3社間ファクタリングを使うかどうかは、次の順番で決めると迷いません。

確認する順番 判断の基準
1. 売掛先は法人か 個人・個人事業主なら、多くの会社で対象外になります
2. 支払期日まで日数があるか 3週間を切っているなら2社間か注文書買取に切り替えます
3. 承諾を頼める相手か 経理か決裁者まで話が通る関係かどうかで判断します
4. 2社間の見積もりと比べたか 同じ債権で両方の見積もりを取り、金額で比べます
5. 掛け目と留保金を確認したか 初回に入る金額が、必要な額に届くかを確認します

手数料の相場表だけを見て3社間を選ぶと、承諾を待つ日数と、掛け目で留保される金額の2つで予定が狂います。ただし、売掛先が国や自治体、大手の元請で、支払期日まで余裕があるなら話は別です。その条件なら、3社間は手取りを最も多く残せる方法になります。

会社を選ぶときは、公式サイトの記載をご自身の目で確かめてください。ファクタリング会社の条件は変わることがあります。上に載せた19社の条件も、2026年9月4日時点で確認したものです。申し込む前に、最新の条件をもう一度ご確認ください。

請求書が出る前の受注段階でも、注文書のまま資金化できます。売掛先への通知は発生しません
注文書で買取を依頼する
相談は無料です。買取可能かどうかだけの確認でも受け付けています

この記事に掲載した各社の条件は、2026年9月4日に各社の公式サイト(サービスページ・料金ページ・よくある質問)で確認したものです。公式サイトに記載を確認できなかった項目は要問合せと記載しています。主要208社の集計は、ファクタリング会社の口コミサイト「ファクコミ」による調査(調査基準日 2026年7月29日)を引用しました。取引金額と利用業種の実績は、注文書買取ファクタリング BESTPAY(株式会社アレシア)の取引実績によるものです。

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