カテゴリの記事一覧

カテゴリ名

でんさいとファクタリングの違い7つ|でんさい割引との使い分けと償還請求権を解説

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

この記事は約36分で読めます。

取引先から、支払いを「でんさい」に切り替えると言われた。でんさいは手形を電子化したもので、口座にお金が入るのは支払期日です。

入金が2か月先や3か月先になれば、その間の材料費や人件費は自社が立て替えます。手形のときと同じ資金繰りの苦しさが、名前を変えて残ります。

でんさいを支払期日より前に現金化する方法はあります。ただし、でんさいを買い取れるのは金融機関と貸金業登録を持つ割引業者だけです。ファクタリング会社が買うのは請求書と注文書で、でんさいそのものは扱えません。

そのうえ、2026年1月に取適法(中小受託取引適正化法)が施行されました。対象となる取引では、割引料は取引先が負担すると定められています。自社が払わなくてよい場合があります。

でんさいとファクタリングは何が違うのか。手元のでんさいを現金にする手段は何があるのか。自社の取引はどの制度で守られるのか。下の判定から、自社にあたる場所を確かめられます。

30秒でわかる|自社はどのケースか

A 来月から取引先がでんさい払いになると言われた
紙の手形が終わる流れと支払条件の確認へ
B でんさいを受け取ったが、支払期日が先で資金が足りない
資金化の4つのルートの比較へ
C 銀行にでんさい割引を相談したが、通らなかった
でんさい割引の審査に通らない理由へ
D でんさい払いを提示された。断ってよいのか知りたい
取適法で定められた3つのことへ
E まだ請求書や注文書の段階で、資金繰りに不安がある
資金化のタイミングで選択肢が変わるへ
コンテンツ 非表示
  1. 1 まず結論|でんさいになる前と後で、使える資金化の手段が変わる
  2. 2 自社の取引を確認する制度は、取引の内容と相手の規模で変わる
  3. 3 でんさいとファクタリングの違いは、取引先が払えないときの責任の行き先
  4. 4 償還請求権つき(ウィズリコース)は、資金化した後も回収の責任が残る
  5. 5 でんさいは、発生・譲渡・分割譲渡・割引の4つの使い方ができる
  6. 6 「でんさいファクタリング」と呼ばれるものは3つあり、自分から申し込めるのは1つ
  7. 7 でんさい以外にも電子記録債権があり、割引の窓口が変わる
  8. 8 紙の手形は2026年度末で終わり、多くの銀行で最終振出期限が2026年9月30日に設定されている
  9. 9 取適法では、でんさいの満期日と手数料の負担について3つのことが定められている
  10. 10 支払条件の相談は、制度対応の事務確認として切り出すと角が立ちにくい
  11. 11 でんさい割引の審査に通らない主な理由は、自社の決算内容
  12. 12 資金化のタイミングによって、使える手段が変わる
  13. 13 でんさい割引は銀行の割引枠を使うため、他の借入の枠を圧迫する
  14. 14 額面と残存日数を選ぶと、割引料と手数料の差がわかる
  15. 15 会社を選ぶときに確かめる5つのこと
  16. 16 条件別ファクタリング会社20社
  17. 17 状況別に見た、最初に当たる先
  18. 18 よくある質問
  19. 19 まとめ

まず結論|でんさいになる前と後で、使える資金化の手段が変わる

でんさいを受け取った後に使えるのは金融機関などのでんさい割引で、独立系のファクタリング会社が買うのは請求書と注文書です。

4つのルートを並べると、自社が今どこにいるかで選択肢が絞られます。

比べる項目 でんさい割引
(金融機関)
でんさい割引
(割引業者)
請求書
ファクタリング
注文書
ファクタリング
でんさいを受け取った後 使える 使える 対象外 対象外
買い取る対象 でんさい(電子記録債権) でんさい・手形 請求書(売掛金) 注文書・発注書
取引先が払えないとき 自社に支払義務が戻る 自社に支払義務が戻る 自社に責任は及ばない 自社に責任は及ばない
費用の水準 年率1.5%〜5.5%程度 年率2.8%〜15%程度 買取額の1%〜20%程度 買取額の2%〜12.5%程度
主に見られるもの 自社の決算内容 取引先の信用 取引先の信用 取引先の信用と取引実績
資金化できる時期 でんさい受取後 でんさい受取後 請求書の発行後 受注した段階

費用の水準は、各金融機関・各社が公表している下限と上限、および業界の相場をもとにした目安です。実際の条件は審査によって変わります。

日本銀行各社公式サイト情報確認日:2026年9月3日

自社の取引を確認する制度は、取引の内容と相手の規模で変わる

支払条件のルールは、製造や運送なら取適法、建設工事なら建設業法で定められています。

下の2つを選ぶと、自社が確認すべき制度がわかります。

確認する制度がわかる2つの質問

質問1 取引先から受けている仕事の内容質問2 取引先の規模

確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。自社の資本金が3億円以下なら対象です。支払期日は納品日から60日以内と定められています。でんさいの満期日も、原則としてこの期日内で設定します。
確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。自社の資本金が1千万円以下なら対象です。支払期日は納品日から60日以内と定められています。
確認する制度 取適法の対象外となる可能性が高い取引です。ただし従業員数の基準で対象になる場合があります。支払条件は契約書の記載が基準になります。
確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。自社の資本金が5千万円以下なら対象です。支払期日は納品日から60日以内と定められています。
確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。情報成果物・役務は資本金5千万円が区切りです。自社が1千万円以下なら対象です。
確認する制度 取適法の対象外となる可能性が高い取引です。ただし従業員数の基準で対象になる場合があります。支払条件は契約書の記載が基準になります。
確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。運送や倉庫保管は役務提供委託にあたります。自社の資本金が5千万円以下なら対象です。支払期日は納品日から60日以内と定められています。
確認する制度 取適法の対象となる可能性があります。役務提供委託は資本金5千万円が区切りです。自社が1千万円以下なら対象です。
確認する制度 取適法の対象外となる可能性が高い取引です。ただし従業員数の基準で対象になる場合があります。支払条件は契約書の記載が基準になります。
確認する制度 建設業法が適用されます。建設工事の請負は取適法の対象外です。特定建設業者は、引渡しの申出日から50日以内に代金を支払います。手形やでんさいの支払サイトは60日以内が基準です。
確認する制度 建設業法が適用されます。建設工事の請負は取適法の対象外です。元請が注文者から代金を受け取った日から1か月以内に支払うのが基準です。
確認する制度 建設業法が適用されます。建設工事の請負は取適法の対象外です。資材の売買だけなら、工事の請負にはあたりません。その場合は取適法で確認します。

この結果は目安です

取適法の適用関係は、取引内容・当事者の規模等によって異なります。個別の案件については、公正取引委員会等の公的機関や専門家にご確認ください。

でんさいとファクタリングの違いは、取引先が払えないときの責任の行き先

でんさい割引では取引先が払えないと自社に支払義務が戻り、ファクタリングでは自社に責任が及びません。

7つの項目で並べると、両者の性格の差がはっきりします。

比べる項目 でんさい割引 ファクタリング
取引先が払えないとき 自社に支払義務が戻る(償還請求権あり) 自社に責任は及ばない(償還請求権なし)
費用 年率で計算する割引料 買取額に対する手数料
資金化までの日数 数日〜1週間程度(加入済みの場合) 2社間は最短当日、3社間は数日〜1週間
取引先への通知 でんさいネットを通じて記録が残る 2社間はなし、3社間はあり
審査で主に見られるもの 自社の決算内容と取引先の信用 取引先の信用
契約の回数 最初の利用契約のみ 取引のたびに債権譲渡契約
一部だけの資金化 できる(分割して割引できる) 1つの請求書は原則として全額

費用は、でんさい割引のほうが安い傾向が続いている

でんさい割引の割引料は年率で計算します。金融機関のでんさい割引は、おおむね年率1.5%から5.5%程度です。貸金業登録を持つ割引業者は、おおむね年率2.8%から15%程度を公表しています。

ファクタリングの手数料には、取引先が倒産して代金が入らなくなるリスクを引き受ける分が含まれます。政策金利の水準とは直接連動しません。

方法 費用の水準(額面100万円・残存90日の場合) 目安
でんさい割引(金融機関) 約3,700円〜1万3,500円
でんさい割引(割引業者) 約6,900円〜3万7,000円
3社間ファクタリング 1万円〜8万円
2社間ファクタリング 5万円〜20万円

割引料は「額面×年率×残存日数÷365」で計算した概算です。バーの長さは上限の金額に比例させています。

金利が上がると、この差は縮まっていく

日本銀行の基準割引率は、2024年8月に0.50%でした。2025年1月に0.75%、2025年12月に1.00%と上がり、2026年6月17日には1.25%です。でんさい割引の割引料は年率に連動するため、この水準が上がれば割引料も上がります。

日本銀行情報確認日:2026年9月3日

資金化までの日数は、でんさいネットへの加入状況で変わる

でんさい割引を申し込めるのは、自社と取引先の両方がでんさいネットに加入している場合です。加入していない状態から始めると、窓口となる金融機関での申込と審査に数日から数週間かかります。

すでに加入していれば、割引の申込から入金までは数日から1週間程度が目安です。当日中に資金が必要な場面では間に合わないことがあります。

即日入金が成立する条件は、申込の時間帯と書類の揃い方で変わります。

取引先に知られずに資金化できるのは2社間ファクタリングだけ

でんさい割引は、でんさいネット上に譲渡の記録が残ります。取引先が記録を確認すれば、割引したことがわかる状態です。

2社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社の2社だけで契約します。取引先への通知や承諾は要りません。3社間ファクタリングは取引先の承諾が前提になるため、通知が入ります。

審査で見られるものが、通るかどうかを分ける

でんさい割引では、取引先の信用に加えて自社の決算内容が見られます。取引先が代金を払えなかったとき、自社が代わりに支払う義務を負うためです。

ファクタリングは、代金を請求する権利ごと買い取る取引です。取引先が期日に支払える会社かどうかが審査の中心になります。自社が赤字や債務超過でも、取引先の信用に問題がなければ資金化できる場合があります。

契約の手間は、でんさい割引のほうが少ない

でんさいネットに加入すると、自社・窓口金融機関・でんさいネットの間で利用契約を結びます。その後は取引のたびに契約を結ぶことはありません。

ファクタリングは、1つの請求書を売却するたびに債権譲渡契約を結びます。2社間では債権譲渡登記を求められることもあります。取引の回数が増えるほど、書類の管理と手続きの時間も増えます。

額面の一部だけ資金化できるのはでんさいの側

でんさいは分割して譲渡や割引ができます。500万円のでんさいのうち200万円だけを資金化し、残りは期日を待つという使い方ができます。必要な分だけを割り引けば、割引料もその分だけで済みます。

ファクタリングは、1つの請求書を全額まとめて売却するのが基本です。必要な金額に近い請求書を選ぶことで、負担を抑えることになります。

償還請求権つき(ウィズリコース)は、資金化した後も回収の責任が残る

でんさい割引は償還請求権つきの取引で、取引先が期日に払えなければ自社が金融機関へ支払うことになります。

手形割引と同じ仕組みです。割り引いてお金を受け取った後も、取引先が倒産すれば自社が肩代わりします。連鎖倒産という言葉が使われるのは、この構造があるためです。

ファクタリングは償還請求権なし(ノンリコース)で行われるのが基本です。売却した後に取引先が支払不能になっても、自社に請求は来ません。手数料には、このリスクを引き受ける分が含まれています。

償還請求権ありのファクタリングには注意が必要

ファクタリングを名乗りながら償還請求権ありで契約する取引は、実質的に貸付にあたる可能性があります。貸金業の登録がない業者がこうした契約を行っていれば、違法の可能性があります。契約書に「買戻し」「償還請求」の条項がないかを、申込前に確かめておくと安全です。

でんさいは、発生・譲渡・分割譲渡・割引の4つの使い方ができる

でんさいは、株式会社全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)が取り扱う電子記録債権です。

紙の手形をデータに置き換えたもので、紛失や盗難がなく、収入印紙も要りません。利用には自社と取引先の双方がでんさいネットに加入している必要があります。2025年度末時点の利用者登録数は569,854社、2025年度の請求取扱高は50兆915億円です。参加している金融機関は2026年1月1日現在で489機関あります。

使い方 何が起きるか
1発生 取引先(支払企業)が窓口金融機関を通じて発生記録を請求します。でんさいネットが記録を作り、自社へ通知が届きます。
2譲渡 受け取ったでんさいを、別の取引先への支払いに充てられます。手形の裏書にあたる譲渡記録が残ります。
3分割譲渡 額面の一部だけを切り出して譲渡できます。紙の手形ではできない使い方です。
4割引 窓口金融機関などにでんさいを買い取ってもらい、支払期日より前に資金化します。割引料を差し引いた金額が入ります。
でんさいネット全国銀行協会情報確認日:2026年9月3日

「でんさいファクタリング」と呼ばれるものは3つあり、自分から申し込めるのは1つ

自社から申し込めるのはでんさい割引だけです。でんさい一括ファクタリングとでんさい活用型ファクタリングは、取引先が導入するサービスです。

名前が似ているため混同しやすくなっています。3つを分けて確認できます。

でんさい割引は、自社から窓口金融機関に申し込める

受け取ったでんさいを、支払期日より前に買い取ってもらう方法です。申込先は、でんさいネットの窓口となっている金融機関です。割引の可否や割引料は各金融機関が独自に決めています。

金融機関のほかに、貸金業登録を持つ手形割引業者がでんさい割引を扱っています。栄光商事は、年率3.0%から14.6%以内で事務手数料なしと公表しています(初回取引は13.5%以内)。イチビルは年率2.8%からです。

でんさい一括ファクタリングは、取引先が導入するもので、自社からは申し込めない

取引先(支払企業)が、自社への支払いを電子記録債権に置き換え、銀行系の会社が買い取る仕組みです。契約するのは取引先と銀行系の会社で、代金を受け取る側から申し込むものではありません。

三菱UFJファクターの「でんさい一括ファクタリング(でん括)」は、新規の取り扱いを停止しています。三菱UFJ銀行の商品ページに、2026年2月10日現在として記載があります。りそな決済サービスの「でんさい活用型ファクタリング」も、取引先がりそなペイメントシステムを導入している場合だけ使えます。

「でんさいネットに加入しているなら使える」わけではない

でんさい一括ファクタリングを紹介する記事の多くが、受け取る側にも利用を勧める書き方をしています。実際には取引先の導入が前提なので、自社だけで申し込むことはできません。

一般のファクタリング会社が買うのは請求書と注文書で、でんさいではない

独立系のファクタリング会社が買い取るのは、請求書(売掛金)と注文書です。でんさいそのものを買い取る会社は確認できていません。でんさいの割引は、金融機関または貸金業登録を持つ割引業者が扱う取引です。

つまり、でんさいを受け取ってしまった後にファクタリング会社へ相談しても、そのでんさいは買取の対象になりません。同じ取引先に対する別の請求書があれば、そちらが対象になります。

三菱UFJ銀行りそな決済サービス各社公式サイト情報確認日:2026年9月3日

でんさい以外にも電子記録債権があり、割引の窓口が変わる

電子債権記録機関はでんさいネットだけではなく、取引先が使う仕組みによって申込先が変わります。

取引先から「電子記録債権で支払う」と言われたとき、それがでんさいとは限りません。

名称 記録機関 資金化の窓口
でんさい 全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット) 窓口金融機関のでんさい割引、または割引業者
電手(でんて) 三菱UFJ系の電子債権記録機関 取引先が契約している金融機関。でんさい割引の窓口では扱えない
電ペイ みずほ系の電子債権記録機関 同上
期日現金 電子記録債権ではない 電子記録債権ではないため、手形割引もでんさい割引も使えない

期日現金は、手形をやめた取引先が支払サイトだけを長いまま残す方法です。振込による支払いなので、割り引く対象がありません。資金化の手段は請求書ファクタリングに限られます。取適法の対象となる取引では、支払期日は納品日から60日以内です。期日現金でサイトを延ばすこと自体が、問題になる場合があります。

紙の手形は2026年度末で終わり、多くの銀行で最終振出期限が2026年9月30日に設定されている

全国銀行協会は、2026年度末までに手形交換所での手形・小切手の取扱をゼロにする方針です。主要行の最終振出期限は2026年9月30日に設定されています。

取引先が手形からでんさいへ切り替えているのは、この期限に合わせた動きです。

金融機関 手形・小切手の発行受付終了 他行支払地の預金入金扱い終了 最終振出期限 取立受付の終了
三井住友銀行 2025年9月30日 2026年9月30日 2026年9月30日 2027年3月下旬
三菱UFJ銀行 2025年9月30日 2026年3月31日 2026年9月30日 2027年4月以降が期日の分は2024年1月4日で終了
伊予銀行 2026年3月31日 要問合せ 要問合せ 2027年3月31日

この表は、各行の公表資料をもとにした2026年9月3日時点の内容です。みずほ銀行・りそな銀行・各地方銀行の日程は、取引のある金融機関の公表資料で確認できます。

商業手形割引そのものを終了する銀行が出ている

伊予銀行は、商業手形割引の新規実行を2026年3月31日で終了すると公表しています。あわせて「でんさい割引は引き続きご利用いただけます」と案内しています。

手形割引で資金繰りを回してきた事業者の受け皿は、でんさい割引か、請求書・注文書の資金化に絞られていきます。取引のある金融機関が手形割引をいつまで扱うかは、早めに確かめておくと動きやすくなります。

全国銀行協会三井住友銀行三菱UFJ銀行伊予銀行情報確認日:2026年9月3日

取適法では、でんさいの満期日と手数料の負担について3つのことが定められている

対象となる取引では、でんさいの満期日は納品日から60日以内で、入金手数料と発生記録手数料は取引先の負担と定められています。

2026年1月1日、下請法が中小受託取引適正化法(取適法)に改正されました。ここで手形払が禁止されています。電子記録債権やファクタリングも同じで、支払期日までに代金の満額を現金で受け取れないものは認められません。

でんさいネットは、これを受けて「取適法におけるでんさいの留意点」を2025年10月に公表しています。

No. 定められていること
1 満期日は納品日から60日以内
自社が支払期日までに代金を現金で受け取れる必要があります。でんさいの満期日も、原則としてこの期日内で設定します。
2 入金手数料は取引先の負担
でんさいの決済で自社の口座に入金される際、手数料がかかることがあります。この手数料は取引先が負担します。
3 発生記録手数料も取引先の負担
でんさいを発生させる手数料は取引先が負担します。代金から差し引いて支払うことは認められていません。債権者請求方式で自社に発生する分も同じ扱いです。

満期日が支払期日より後に設定されたでんさいには、さらに注記があります。取引先が割引料を負担する場合でも、自社が自ら割引を受ける必要があるなら、そのでんさいは使えません。

「割引しないと期日までに現金にならない」状態そのものが認められていない

対象となる取引では、自社が割引料を負担して資金化する前提のでんさいは認められていません。割引料を負担する前に、自社の取引が対象かどうかを確かめる価値があります。

でんさいネットも金融機関も、取適法の対象かどうかは判定しない

でんさいネットは同じ資料の中で、判別はできないと明記しています。取引が取適法に該当するかどうかは、でんさいのシステム上、でんさいネットにも金融機関にもわからないという内容です。

取引が対象かどうかは、自社で確かめることになります。判断の材料は2つです。1つは取引の内容で、製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託のいずれかにあたるかどうか。もう1つは、取引先と自社の資本金または従業員数です。

取適法の資本金・従業員数の区分

取引の内容 取引先(委託する側) 自社(委託される側)
製造委託・修理委託 資本金3億円超、または従業員300人超
資本金1千万円超3億円以下、または従業員300人以下
資本金3億円以下、または従業員300人以下
資本金1千万円以下、または従業員数がより少ない
情報成果物作成委託・役務提供委託 資本金5千万円超、または従業員100人超
資本金1千万円超5千万円以下
資本金5千万円以下、または従業員100人以下
資本金1千万円以下

2026年1月の改正で、従来の資本金基準に加えて従業員数の基準が設けられています。運送は役務提供委託にあたります。建設工事の請負は取適法の対象外で、建設業法が適用されます。

建設工事は建設業法で、支払期日と手形のサイトが定められている

建設工事の請負は取適法の対象外ですが、建設業法に同じ趣旨の定めがあります。特定建設業者は、下請負人からの引渡しの申出日から50日以内に代金を支払う義務があります。一般建設業者は、注文者から代金を受け取った日から1か月以内が基準です。

あわせて2024年11月1日から、支払サイトが60日を超える手形やでんさいは「割引困難な手形等」として扱われます。一括決済方式も同じで、行政指導の対象になりました。建設業法令遵守ガイドラインにも同じ内容が入っています。

公正取引委員会中小企業庁でんさいネット国土交通省情報確認日:2026年9月3日

支払条件の相談は、制度対応の事務確認として切り出すと角が立ちにくい

取引先を責めるのではなく、2026年1月の法改正にあわせた経理処理の確認として伝えれば、関係を保ったまま話を始められます。

法律上の根拠があっても、取引を切られるのではないかという不安が先に立ちます。切り出し方としては、自社の経理側の事情として伝える方法があります。

メールの文面例

いつもお世話になっております。

2026年1月施行の中小受託取引適正化法への対応として、弊社の経理処理と支払条件の確認を進めております。

つきましては、貴社よりお支払いいただいておりますでんさいについて、満期日と発生記録手数料の取扱いをご確認いただけますでしょうか。お差し支えなければ、書面でのご回答をいただけますと幸いです。

お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

取引条件そのものの是非ではなく、記録の確認として伝えるのがポイントです。相手も同じ改正への対応を進めていることが多く、事務手続きの話として受け止められやすくなります。

取引条件について相談できる公的な窓口がある

取引先と直接話しにくい場合は、公的な相談窓口を使う方法があります。相談したこと自体が取引先に伝わることはありません。

窓口 扱う内容
下請かけこみ寺(中小企業庁) 取引上の悩みの相談、弁護士による無料相談、裁判外紛争解決手続の案内
公正取引委員会 取適法違反の申告・情報提供の受付
駆け込みホットライン(国土交通省) 建設業法違反に関する通報・相談
各地の商工会議所・商工会 取引条件や資金繰りの一般的な相談

でんさい割引の審査に通らない主な理由は、自社の決算内容

でんさい割引は自社が支払義務を負う取引のため、赤字や債務超過が続いていると通らないことがあります。

審査は2回あります。1回目はでんさいネットへ加入するとき、2回目は割引を申し込むときです。加入できても、割引が通るとは限りません。

通らない主な理由 内容
自社の決算内容 赤字や債務超過が続き、取引先が払えなかったときに肩代わりできる見込みが立たない
割引枠の上限 すでに枠を使い切っており、これ以上の割引を受けられない
取引先の信用 でんさいを発生させた取引先の支払能力に不安がある
取引の年数 金融機関との取引期間が短く、判断の材料が足りない

通らなかった後にできることは3つ

1つ目は、貸金業登録を持つ割引業者への相談です。銀行が自社の決算内容を重視するのに対し、割引業者はでんさいを発生させた取引先の信用を中心に見ます。年率は銀行より高くなります。

2つ目は、同じ取引先に対する別の請求書をファクタリングする方法です。すでにでんさいになった分は対象外ですが、次に発生する請求書は対象になります。

3つ目は、支払条件そのものの見直しです。取適法や建設業法の対象なら、満期日の設定について協議する材料があります。ただし条件が変わるのは次回以降なので、目の前の支払いには間に合いません。

資金化のタイミングによって、使える手段が変わる

受注の段階なら注文書ファクタリング、請求書の発行後なら請求書ファクタリング、でんさいになった後はでんさい割引に限られます。

同じ取引でも、どの時点で動くかで選択肢が変わります。

取引の段階 その時点で使える資金化の手段
1受注(注文書・発注書を受け取る) 注文書ファクタリング 材料費や外注費が出ていく前に資金化できます。
2納品・請求書の発行 請求書ファクタリング 2社間なら取引先への通知なしで資金化できます。
3取引先がでんさいを発生させる でんさい割引 請求書ファクタリングは対象外になります。
4支払期日 資金化の必要なし 口座に入金されます。

取引先が手形やでんさいを使う案件は、工期や製造にかかる期間が長くなります。受注してから納品するまでの間に、材料費や外注費、人件費が先に出ていきます。でんさいの満期日だけを見て資金繰りを考えると、この先出し分が抜け落ちます。

受注段階の資金化がどのくらいの規模で使われているか

注文書買取ファクタリングのBESTPAY(株式会社アレシア)は、取引実績を公表しています。平均買取額は615万円、最低の買取実績は15万円、最大は4億1,268万円です。最も多い利用業種は建設業です。

同社が公表している審査通過率は88.8%です。これは申し込みのうち審査を通過した割合で、額面に対して入金される割合ではありません。

額面と入金額は一致しません

注文書の資金化では、額面に対して掛け目がかかります。掛け目で買取額が決まり、そこから手数料が引かれた金額が入金されます。下限に近い例では、額面30万円程度の注文書に対する買取額が15万円でした。掛け目の水準は取引先の信用や納品までの期間で変わるため、額面をそのまま基準にすると手取りの計算が合いません。

でんさい割引の割引料と比べれば、負担は大きくなります。そのかわり、資金化できる時期が前に動きます。

株式会社アレシア(BESTPAY)公表・2026年6月時点

受注の段階で動く方法は、注文書買取で受注段階に資金化する方法に条件をまとめています。

運行前に燃料費や傭車費が出ていく運送業のように、業種によって資金が要る時期は変わります。運送業で使える書類と資金化の手順は、運送業の資金繰りと注文書の使い方にまとめています。

請求書や注文書の段階なら、条件を確認できます

でんさいになる前の請求書や注文書があれば、資金化できる可能性があります。取引先の名前・金額・支払期日を伝えると、条件の目安を確認できます。

条件を伝えて相談する

電話 0120-767-014(受付 平日10:00〜19:00)/時間外はフォームから受け付けています

でんさい割引は銀行の割引枠を使うため、他の借入の枠を圧迫する

でんさい割引は自社が支払義務を負う取引なので、金融機関が設定する割引枠の中で扱われます。

これまで手形割引で回していた分がでんさい割引に集中すると、枠の消化が早くなります。枠を使い切れば、設備資金や運転資金の借入を申し込むときに影響が出ることがあります。

比べる項目 でんさい割引 ファクタリング
金融機関の枠 割引枠を使う 使わない
取引先が払えないとき 自社が金融機関へ支払う 自社に責任は及ばない
費用の水準 年率で計算するため低い リスクを引き受ける分を含むため高い
向いている場面 枠に余裕があり、資金化まで数日待てる 枠を残したい、または数日以内に資金が必要

費用だけを見れば、でんさい割引のほうが軽くなります。ただし枠の残りと今後の借入予定をあわせて考えると、判断が変わることがあります。手数料を抑えやすい売掛金の条件も、選ぶ前に確かめておくと判断しやすくなります。

額面と残存日数を選ぶと、割引料と手数料の差がわかる

でんさい割引の割引料は残存日数に比例し、ファクタリングの手数料は日数が短いほど割高になります。

でんさい割引を年率5%、2社間ファクタリングを手数料10%と置いた場合の概算です。

手取り額の試算

額面支払期日までの残り日数

でんさい割引の割引料 約12,300円(手取り 約298万7,700円)
2社間ファクタリングの手数料 30万円(手取り 270万円)
差額 約28万7,700円
手数料10%の年率換算 約121.7%
でんさい割引の割引料 約24,700円(手取り 約297万5,300円)
2社間ファクタリングの手数料 30万円(手取り 270万円)
差額 約27万5,300円
手数料10%の年率換算 約60.8%
でんさい割引の割引料 約37,000円(手取り 約296万3,000円)
2社間ファクタリングの手数料 30万円(手取り 270万円)
差額 約26万3,000円
手数料10%の年率換算 約40.6%
でんさい割引の割引料 約20,500円(手取り 約497万9,500円)
2社間ファクタリングの手数料 50万円(手取り 450万円)
差額 約47万9,500円
手数料10%の年率換算 約121.7%
でんさい割引の割引料 約41,100円(手取り 約495万8,900円)
2社間ファクタリングの手数料 50万円(手取り 450万円)
差額 約45万8,900円
手数料10%の年率換算 約60.8%
でんさい割引の割引料 約61,600円(手取り 約493万8,400円)
2社間ファクタリングの手数料 50万円(手取り 450万円)
差額 約43万8,400円
手数料10%の年率換算 約40.6%
でんさい割引の割引料 約41,100円(手取り 約995万8,900円)
2社間ファクタリングの手数料 100万円(手取り 900万円)
差額 約95万8,900円
手数料10%の年率換算 約121.7%
でんさい割引の割引料 約82,200円(手取り 約991万7,800円)
2社間ファクタリングの手数料 100万円(手取り 900万円)
差額 約91万7,800円
手数料10%の年率換算 約60.8%
でんさい割引の割引料 約123,300円(手取り 約987万6,700円)
2社間ファクタリングの手数料 100万円(手取り 900万円)
差額 約87万6,700円
手数料10%の年率換算 約40.6%
でんさい割引の割引料 約123,300円(手取り 約2,987万6,700円)
2社間ファクタリングの手数料 300万円(手取り 2,700万円)
差額 約287万6,700円
手数料10%の年率換算 約121.7%
でんさい割引の割引料 約246,600円(手取り 約2,975万3,400円)
2社間ファクタリングの手数料 300万円(手取り 2,700万円)
差額 約275万3,400円
手数料10%の年率換算 約60.8%
でんさい割引の割引料 約369,900円(手取り 約2,963万100円)
2社間ファクタリングの手数料 300万円(手取り 2,700万円)
差額 約263万100円
手数料10%の年率換算 約40.6%

年率換算は負担の重さを比べるための単純な計算で、ファクタリングが貸付であることを意味しません。実際の割引料や手数料は、取引先の信用や取引実績によって変わります。

自社の請求書だと手数料がいくらになるか試算できます

金額と支払期日、取引先の業種を入力すると、手数料の目安が表示されます。申込の手続きには進みません。

手数料を試算する

電話 0120-767-014(受付 平日10:00〜19:00)/時間外はフォームから受け付けています

会社を選ぶときに確かめる5つのこと

手数料の上限が公表されていれば、申込前にいくらかかるかがわかります。

確かめること 理由
手数料の上限が公表されているか 下限だけの表示では、審査のあとにいくらになるかがわからない
買取可能額の下限 下限を30万円としている会社が多く、少額のでんさいや請求書は入口で外れる
3社間に対応しているか 取引先の協力を得られるなら、手数料を抑えられる
営業時間と土日の対応 「最短即日」と書かれていても、受付時間を過ぎると翌営業日になる
運営会社と代表者名の公開 公開していない会社は、契約内容の確認が難しくなる

「即日」と書かれていても、動ける会社は限られる

ファクタリング会社の口コミサイト「ファクコミ」が主要208社を調査しています。営業終了が18時以前の会社は102社、土日に対応している会社は12社(6.3%)でした。2社間・即日買取・債権譲渡登記なし・個人事業主対応の4つを満たす会社は54社でした。さらに土日も動ける会社は6社です(調査基準日2026年7月29日)。

ファクコミ/主要208社調査・調査基準日2026年7月29日

条件別ファクタリング会社20社

でんさいそのものは20社すべてで買取の対象外で、買い取るのは請求書と注文書です。

受注段階で動けるか、3社間に対応しているか、少額でも受けるかで分けています。

会社 手数料 入金スピード 買取可能額 契約方式 注文書 でんさい買取 個人事業主
ベストファクター 2%〜(上限は要問合せ) 最短即日 要問合せ 2社間・3社間 ◎ 対象外 可
ビートレーディング 2社間4%〜/3社間2%〜 最短2時間 下限・上限なし 2社間・3社間 ◎ 対象外 可
トップ・マネジメント 2社間3.5%〜/3社間0.5%〜 最短即日 30万円〜3億円 2社間・3社間 ◎ 対象外 注文書は不可
ウィット 要問合せ 最短2時間 下限なし 2社間・3社間 ◎ 対象外 可
GMO BtoB早払い 2.5%〜12% 最短2営業日 100万円〜 2社間 ◎ 対象外 不可
PAYBRIDGE 3%〜(上限は要問合せ) 最短2時間 〜1億円 2社間 ◎ 対象外 要問合せ
日本中小企業金融サポート機構 1.5%〜(上限は要問合せ) 最短即日(3時間) 下限・上限なし 2社間・3社間 ○ 対象外 可
アクセルファクター 2%〜(上限は要問合せ) 最短即日 30万円〜1億円 2社間・3社間 △ 対象外 可
日税ファクタリングサービス 0.3%〜5.0% 初回1〜2週間 100万円〜1億円 3社間 ○ 対象外 要問合せ
電子請求書早払い 1%〜6% 最短2営業日 10万円〜1億円 2社間 ✕ 対象外 不可
OLTA 2%〜9% 最短即日 下限・上限なし 2社間 ✕ 対象外 可
PayToday 1%〜(上限は要問合せ) 最短30分 要問合せ 2社間 ✕ 対象外 可
QuQuMo 1%〜(上限は要問合せ) 最短2時間 上限なし 2社間 ✕ 対象外 可
ZIST 要問合せ 最短当日 要問合せ 2社間・3社間 ✕ 対象外 可
ペイトナーファクタリング 一律10% 最短10分 1万円〜(初回25万円) 2社間 ✕ 対象外 可
ラボル 一律10% 最短30分 1万円〜 2社間 ✕ 対象外 可
FREENANCE 3%〜10% 最短即日 1万円〜 2社間 ✕ 対象外 可
うりかけ堂 要問合せ 要問合せ 要問合せ 2社間・3社間 ✕ 対象外 可
PMG 要問合せ 最短2時間 50万円〜2億円 2社間・3社間 ✕ 対象外 可
えんナビ 5%〜(上限は要問合せ) 最短即日 50万円〜5,000万円 2社間・3社間 ✕ 対象外 可

注文書の凡例:◎=受注段階での買取に対応/○=条件つきで対応/△=限定的・要問合せ/✕=請求書のみ。手数料と買取可能額は、各社公式サイトの記載を2026年9月3日に確認しています。公式に記載のない項目は「要問合せ」としています。運営会社の所在地と代表者名を公開し、契約の形を確認できた会社に絞っています。比較サイトによって数値が違うのは、公表時点と出所が分かれているためです。

受注段階で動ける会社(注文書に対応)

取引先がでんさいや手形を使う案件は工期が長く、材料費や外注費が先に出ていきます。注文書の段階で資金化できる会社です。

ベストファクター

手数料2%〜/最短即日/買取可能額は要問合せ

株式会社アレシアが運営する請求書買取のサービスです。注文書の買取は同社のBESTPAYが扱っており、電子債権記録機関との連携で受注段階の資金化に対応しています。契約前に面談を行い、資金繰りの状況を確認したうえで方法を提案します。

役立つ点 2社間と3社間の両方に対応している。
面談で資金繰り全体の相談ができる。
注文書の買取に対応している。
注意したい点 契約に面談が必要なため、手続きだけを短時間で済ませたい場合には向かない。
手数料の上限が公表されていない。

ビートレーディング

手数料2社間4%〜・3社間2%〜/最短2時間/買取可能額は下限・上限なし

株式会社ビートレーディングが運営する独立系の会社です。累計買取額1,824億円、取引社数9.1万社(2026年3月時点)と実績が多い会社です。注文書ファクタリングと診療報酬ファクタリングも扱っています。

役立つ点 買取可能額に下限と上限がなく、少額から大口まで相談できる。
必要書類が2点と少ない。
2社間・3社間・注文書の3つを比べて選べる。
注意したい点 手数料の上限が公表されていない。
営業時間が平日9:30〜18:00で、夕方以降の申込は翌営業日になる。

トップ・マネジメント

手数料2社間3.5%〜・3社間0.5%〜/最短即日/買取可能額30万円〜3億円

株式会社トップ・マネジメントが運営し、見積書・受注書・発注書の買取に対応しています。入金口座を管理する形の「電ふぁく」では手数料1.8%〜8.0%と、通常の2社間より低い水準を公表しています。

役立つ点 見積書の段階から買取の相談ができる。
3社間の下限が0.5%と低い。
3億円までの大口に対応している。
注意したい点 注文書系の買取は月商500万円以上・設立半年以上の法人に限られ、個人事業主は利用できない。
売掛先1社あたりの上限は1億円まで。

ウィット

手数料は要問合せ/最短2時間/買取可能額に下限なし

株式会社ウィットが運営し、公式サイトのよくある質問で買取金額に下限を設けていないと明記しています。注文書と請求書の両方を扱い、電話・LINE・メールで手続きが完結します。

役立つ点 買取金額に下限がなく、少額のでんさいに置き換わる前の請求書でも相談できる。
開業間もない場合や銀行借入がある場合も利用できると明記されている。
注意したい点 手数料が公表されていないため、申込前にいくらかかるかわからない。
建設業向けの「けんせつくん」は同じ株式会社ウィットの運営なので、相見積もりで2社に数えられない。

GMO BtoB早払い

手数料2.5%〜12%/最短2営業日/買取可能額100万円〜

東証プライム上場のGMOペイメントゲートウェイ株式会社が運営します。請求書と注文書の両方で手数料の上限まで公表している数少ない会社です。

役立つ点 手数料の上限が公表されており、申込前に負担の幅がわかる。
上場企業の運営で、運営元の情報を確認しやすい。
注意したい点 個人事業主は利用できない。
最短2営業日のため、当日中に資金が必要な場面には間に合わない。
買取可能額の下限が100万円で、少額には向かない。

PAYBRIDGE

手数料3%〜/最短2時間/買取可能額は1億円まで

広告業とIT業を中心に、注文書の買取に対応しています。受注から入金までが長い業種向けのサービスです。

役立つ点 注文書の買取で最短2時間と、受注段階の資金化としては速い。
1億円までの案件に対応している。
注意したい点 手数料の上限が公表されていない。
業種が広告業・IT業中心のため、建設業や製造業では条件が変わる可能性がある。

3社間に対応し、手数料を抑えやすい会社

取引先の協力を得られる場合は、3社間のほうが手数料を抑えられます。でんさいで支払う取引先は、債権譲渡の手続きにも理解があることが多くなります。

日本中小企業金融サポート機構

手数料1.5%〜/最短即日(3時間)/買取可能額に下限・上限なし

非営利型の一般社団法人が運営しています。公式サイトで買取金額に制限を設けていないと明記しており、1万円から2億円までの買取実績を公表しています。

役立つ点 買取金額に下限がなく、少額でも相談できる。
手数料の下限が1.5%と低い。
赤字や税金の滞納がある場合も利用できると明記されている。
注意したい点 手数料の上限が公表されていない。
給与債権と、取引先が個人の債権は買取の対象外。
すでに支払いが遅れている売掛金は扱えない。

アクセルファクター

手数料2%〜/最短即日/買取可能額30万円〜1億円

株式会社アクセルファクターが運営し、関東財務局と関東経済産業局から認定経営革新等支援機関の認定を受けています。新規申込者の審査通過率93.3%を公表しています。

役立つ点 審査通過率を公表している数少ない会社。
2社間と3社間の両方に対応している。
東京・仙台・名古屋・大阪に拠点があり、対面での相談ができる。
注意したい点 30万円未満の請求書は買取の対象外。
取引先が個人の債権は扱えない。
手数料の上限が公表されていない。

日税ファクタリングサービス

手数料0.3%〜5.0%/初回は1〜2週間/買取可能額100万円〜1億円

3社間を中心に扱い、手数料の下限と上限の両方を公表しています。支払サイトの長さに応じて手数料が変わる料金体系です。

役立つ点 手数料の上限まで公表されており、負担の幅が申込前にわかる。
3社間中心のため、手数料の水準が低い。
注意したい点 初回は1〜2週間かかるため、急ぎの資金には向かない。
買取可能額の下限が100万円。
3社間が前提のため、取引先の承諾が必要になる。

電子請求書早払い

手数料1%〜6%/最短2営業日/買取可能額10万円〜1億円

東証プライム上場の株式会社インフォマートとGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供しています。手数料の上限が6%と、2社間としては低い水準です。

役立つ点 手数料の上限が6%と公表されている。
買取可能額の下限が10万円と低い。
上場企業2社の提供で、運営元を確認しやすい。
注意したい点 個人事業主は利用できない。
最短2営業日のため、当日中の資金には間に合わない。
注文書の買取には対応していない。

オンラインだけで申し込める会社

来店や面談なしで手続きが終わる会社です。書類を揃えられれば、その日のうちに結果が出ることもあります。

OLTA

手数料2%〜9%/最短即日/買取可能額に下限・上限なし

OLTA株式会社が運営するオンライン完結型のサービスです。手数料の上限を9%と公表しており、諸費用が別途かからない点を明記しています。

役立つ点 手数料の上限が9%と公表されている。
買取可能額に下限・上限がない。
複数の銀行と提携しており、運営元を確認しやすい。
注意したい点 2社間のみで、3社間には対応していない。
土日は稼働していないため、金曜の夕方以降は翌週になる。
注文書の買取には対応していない。

PayToday

手数料1%〜/最短30分/買取可能額は要問合せ

AI審査を使ったオンライン完結型のサービスです。掛け目を使わず、請求金額から手数料を引いた金額が入金されると公式サイトに明記しています。

役立つ点 掛け目がないため、額面から引かれるのが手数料だけになる。
債権譲渡登記を行わないと明記されている。
個人事業主は確定申告書の提出が不要で、法人も創業1年未満なら不要。
注意したい点 手数料の上限と買取可能額が公表されていない。
営業時間が平日10:00〜17:00と短く、土日と夕方以降は動かない。
給与債権は買取の対象外。

QuQuMo

手数料1%〜/最短2時間/買取可能額に上限なし

請求書と通帳の2点で申し込めるオンライン完結型のサービスです。契約はクラウドサインで行います。

役立つ点 必要書類が2点と少ない。
買取可能額に上限がなく、少額から相談できる。
電子契約のため来店が不要。
注意したい点 手数料の上限が公表されていない。
2社間のみで、3社間には対応していない。
注文書の買取には対応していない。

ZIST

手数料は要問合せ/最短当日/買取可能額は要問合せ

新規申込者の審査通過率を93%以上と公表しています。2社間契約を推奨しつつ、3社間にも対応しています。

役立つ点 審査通過率を公表している。
中小零細企業と個人事業主の両方に対応している。
最短当日の入金に対応している。
注意したい点 手数料も買取可能額も公表されておらず、申込前にいくらかかるかわからない。
他の媒体に載っている数値は出所が分かれているため、公式サイトでの確認が必要。

少額や個人事業主に対応する会社

買取可能額の下限を30万円としている会社が多いなか、1万円から扱う会社です。

ペイトナーファクタリング

手数料一律10%/最短10分/買取可能額1万円〜(初回は25万円まで)

株式会社ペイトナーが運営し、手数料を一律10%の固定と公表しています。登録料や月額料金はかかりません。

役立つ点 手数料が固定のため、申込前に負担が確定している。
最短10分と入金が速い。
土日祝も対応している。
注意したい点 初回の買取は25万円までで、その後も上限が限られる。
手数料10%は固定のため、条件のよい債権でも下がらない。
大口の請求書には向かない。

ラボル

手数料一律10%/最短30分/買取可能額1万円〜

東証プライム上場の株式会社セレスの子会社が運営しています。24時間365日の申込と入金に対応しています。

役立つ点 24時間365日対応で、土日や夜間でも動ける。
手数料が一律10%で固定されている。
1万円から買取に対応している。
注意したい点 2社間のみで、3社間には対応していない。
手数料が固定のため、大口でも下がらない。
注文書の買取には対応していない。

FREENANCE

手数料3%〜10%/最短即日/買取可能額1万円〜

GMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営し、フリーランス向けのサービスをまとめて提供しています。アカウントを作るだけで賠償責任の補償と専用口座が使えます。

役立つ点 手数料の上限が10%と公表されている。
1万円から買取に対応している。
補償や専用口座など、資金化以外のサービスもあわせて使える。
注意したい点 フリーランス向けの設計のため、法人の大口案件には向かない。
注文書の買取には対応していない。
手数料の水準は利用実績によって変わる。

うりかけ堂

手数料は要問合せ/入金スピードは要問合せ/買取可能額は要問合せ

株式会社hs1が運営しています。公式サイトのよくある質問で、利用者の約半数が個人事業主と明記しています。

役立つ点 個人事業主の利用実績が公式に示されている。
税金の滞納がある場合も相談できると明記されている。
2社間なら取引先への通知がない。
注意したい点 手数料が「最安水準」とあるだけで数値が公表されておらず、申込前にいくらかかるかわからない。
買取可能額も公表されていない。

対面や電話で相談したい会社

資料を見せながら話したい場合や、資金繰り全体を相談したい場合に選択肢になります。

PMG

手数料は要問合せ/最短2時間/買取可能額50万円〜2億円

株式会社PMGが運営し、全国に拠点を置いています。2社間と3社間の両方に対応し、大口の買取にも対応しています。

役立つ点 2億円までの大口に対応している。
拠点が複数あり、対面での相談ができる。
2社間と3社間を比べて選べる。
注意したい点 手数料が公表されていない。
買取可能額の下限が50万円で、少額には向かない。
注文書の買取には対応していない。

えんナビ

手数料5%〜/最短即日/買取可能額50万円〜5,000万円

株式会社インターテックが運営しています。オンラインのほか、出張訪問での契約にも対応しています。

役立つ点 出張訪問に対応しており、来店が難しい場合でも契約できる。
2社間と3社間の両方に対応している。
個人事業主も利用できる。
注意したい点 手数料の下限が5%とやや高めで、上限は公表されていない。
買取可能額の下限が50万円。
注文書の買取には対応していない。

系統ごとの比較は大手20社の系統別比較に、契約方式の違いは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いにまとめています。

条件が合うかどうかは、査定で確認できます

請求書や注文書の内容を伝えると、買取の可否と条件の目安がわかります。査定に費用はかかりません。

無料で査定を受ける

電話 0120-767-014(受付 平日10:00〜19:00)/時間外はフォームから受け付けています

状況別に見た、最初に当たる先

でんさいを受け取った後は金融機関か割引業者、まだ請求書や注文書の段階ならファクタリング会社が最初の相談先になります。

自社の状況 最初に当たる先
銀行でんさい割引の枠に余裕があり、数日待てる 窓口金融機関のでんさい割引
銀行のでんさい割引に通らなかった 貸金業登録を持つ割引業者、または同じ取引先の別の請求書でファクタリング
数日以内に資金が必要 2社間の請求書ファクタリング
請求書を発行済みで、まだでんさいになっていない 請求書ファクタリング
受注したが、材料費や外注費が先に出ていく 注文書ファクタリング
次回以降の支払条件を変えたい 取引先との協議、または下請かけこみ寺

よくある質問

でんさいをファクタリング会社に買い取ってもらえますか

独立系のファクタリング会社が買い取るのは請求書(売掛金)と注文書で、でんさいそのものは対象外です。でんさいの資金化は、窓口となる金融機関のでんさい割引か、貸金業登録を持つ割引業者が扱います。同じ取引先に対する別の請求書があれば、そちらはファクタリングの対象になります。

でんさい割引とファクタリング、どちらが安いですか

費用だけを比べると、でんさい割引のほうが安くなります。額面1,000万円・残存90日で年率5%なら割引料は約12万3,000円、手数料10%のファクタリングなら100万円です。ただしでんさい割引は取引先が払えなくなったときに自社が肩代わりする取引で、金融機関の割引枠も使います。負担の重さだけで決まるものではありません。

でんさいの発生記録手数料は、どちらが負担するのですか

取適法の対象となる取引では、取引先(支払う側)が負担します。でんさいネットは、この手数料を代金から差し引いて支払うことは認められないと公表しています。債権者請求方式で自社に発生する分も、取引先の負担です。対象外の取引では、契約の内容によります。

取引先から「でんさいで支払う」と言われたら、断れますか

でんさいでの支払いそのものが禁止されているわけではありません。取適法の対象となる取引では、満期日は納品日から60日以内と定められています。自社が割引を受けなくても、期日までに現金を受け取れる必要があります。断るかどうかより、満期日と手数料の負担を確認する形で相談するのが現実的です。

でんさい一括ファクタリングは自分から申し込めますか

申し込めません。でんさい一括ファクタリングやでんさい活用型ファクタリングは、取引先(支払う側)が導入する仕組みです。三菱UFJファクターの「でん括」は、新規の取り扱いを停止しています。三菱UFJ銀行の商品ページに、2026年2月10日現在として記載があります。

紙の手形はいつまで使えますか

全国銀行協会は2026年度末までに手形交換所での取扱をゼロにする方針を示しています。三井住友銀行と三菱UFJ銀行では、最終振出期限が2026年9月30日に設定されています。取立の受付は2027年3月ごろまで続く見込みです。日程は金融機関ごとに違うため、取引のある金融機関の公表資料で確認できます。

でんさい割引の審査に落ちるのはなぜですか

でんさい割引は取引先が払えなかったときに自社が支払義務を負う取引のため、自社の決算内容が見られます。赤字や債務超過が続いている場合、割引枠を使い切っている場合、金融機関との取引年数が短い場合に通らないことがあります。

期日現金に変わった場合はどうなりますか

期日現金は電子記録債権ではないため、手形割引もでんさい割引も使えません。資金化の手段は請求書ファクタリングに限られます。なお取適法の対象となる取引では、支払期日は納品日から60日以内です。期日現金でサイトを延ばすこと自体が、問題になる場合があります。

まとめ

でんさい割引とファクタリングの違いは、取引先が払えなくなったときに自社へ責任が戻るかどうかです。でんさい割引は費用が安いかわりに自社が支払義務を負い、金融機関の割引枠を使います。ファクタリングは費用が高いかわりに、売却した後の責任が残りません。

そして、でんさいになった後にできるのはでんさい割引だけです。独立系のファクタリング会社が買うのは請求書と注文書だからです。使える手段は、受注・請求書の発行・でんさいの発生という順番で変わります。

取適法の対象となる取引では、でんさいの満期日は納品日から60日以内です。入金手数料と発生記録手数料は、取引先が負担すると定められています。割引料を自社で負担する前に、この確認をしておく価値があります。判断に迷う場合は、下請かけこみ寺などの公的な窓口で相談できます。

※取適法の適用関係は、取引内容・当事者の規模等によって異なります。個別の案件については、公正取引委員会等の公的機関や専門家にご確認ください。各社の条件は変わることがあるため、申込前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。

今回の資金化と、次回からの条件の両方を相談できます

手元にあるのがでんさいか、請求書か、注文書か。どれを持っているかで使える方法が変わります。状況を伝えると、どこに当たるのが早いかがわかります。

状況を伝えて相談する電話で相談する

電話 0120-767-014(受付 平日10:00〜19:00)/時間外はフォームから受け付けています

閉じる