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注文書買取サービスの仕組み|メリット・デメリットや注意点を解説

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

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注文書買取とは、その名の通り注文書(発注書)を業者が買い取って資金化するサービスです。

「借りない」資金調達方法として認知度も高まりつつある注文書買取ですが、その仕組みを詳しくは知らない人も多いのではないでしょうか。

この記事では注文書買取の仕組みをはじめ、利用時の注意点やほかの資金調達方法との違いを解説します。

注文書買取に関心があるけど仕組みがわからないと感じている人は、ぜひ参考にしてください。

注文書買取の仕組み

注文書買取とは、仕事の受注段階で発生する「注文書(発注書)」を、注文書買取サービスを行う事業者が買い取り、資金化するサービスです。

銀行融資のようにお金を借りるのではなく、売掛債権を売却することによって資金を得られる資金調達方法であるファクタリングの1つです。

通常のファクタリングでは、請求書を売掛債権と見做して、ファクタリング会社へ売却することによって資金調達しますが、注文書買取では注文書を売掛債権と見做してファクタリング会社へ売却します

利用者は、買い取り審査に通過した発注書の金額から、買取手数料を差し引かれた金額を受け取り、人件費や設備費などの仕事上必要な経費に充てられます。

注文書買取は通常ファクタリング(請求書ファクタリング)から派生して生まれたサービスです。

通常ファクタリングはサービス・商品納入後の請求書を買い取る一方、注文書買取は発注書を買い取るため、仕事着手前の資金化が可能です。

さらに通常ファクタリングは最大30~60日前倒しでの資金調達が可能ですが、注文書買取は最大で180日前倒しで調達が可能なため、入金サイクルを大幅に短縮できます。

申込から売掛金入金までの流れ

注文書買取の申込から取引完了までの一連の流れを解説します。

  1. 申込・審査
    仕事受注時に交わした注文書(発注書)と各業者ごとに必要な審査書類等を用意します。注文書がない場合は、取引先からのメール等による仕事の指示でも審査してもらえる場合もあります。
  2. 資金の入金
    買取手数料を差し引かれた金額が、注文書買取業者から支払われます。
  3. 仕事上必要な経費に充てられる
    得られた資金を仕事上必要な経費(人件費や設備費等)に充てられます。
  4. 仕事完了
    サービス・商品を納入して仕事が完了します。
  5. 売掛金の回収後、注文書買取業者へ送金
    売掛先から売掛金が支払われたら、注文書買取業者へ送金して完了です。

注文書買取は2社間契約でおこなわれるので、申込から入金までの流れが非常にスムーズです。

2社間契約であることが基本

注文書買取の契約形態は、利用者と注文書買取業者間で完結する2社間契約が基本です。

請求書買取をおこなう通常のファクタリングには、2社間契約と3社間契約の2種類の契約形態があります。

3社間契約とは「利用者」と「注文書買取業者」と「取引先」の3社でおこなわれ、ファクタリング利用の事実を取引先に通知する、もしくは承諾を得て取引をします。

一方で、2社間契約は「利用者」と「注文書買取業者」のみで契約するため、取引先に知られずに利用可能です。

注文書買取は、基本的に2社間契約で行われます

取引先に承諾を得るステップが不要なため、最短で即日の資金調達が可能なうえに、資金繰りがうまくいっていないのでは?と取引先から勘繰られる心配もありません。

しかし、取引先に承諾を得ないということは、注文書買取業者にとってはリスクが高くなるため手数料が高く設定される場合があります。

償還請求権がないノンリコース契約である

注文書買取は、償還請求権がないノンリコース契約が基本です。

償還請求権はリコースとも呼ばれ、取引先が倒産等の理由によって売掛金が回収できなかった場合に、注文書買取業者から利用者へ回収金額を請求する権利のことをいいます。

償還契約(リコース)がない、つまりノンリコース契約とは、売掛先が倒産するなどの理由で売掛金を回収できなかった場合でも、利用者は責任を一切負わない契約です。

利用者としては、万が一売掛金を回収できなかったとしても返済義務がないため安心して取引できます。

注文書買取のメリット

注文書買取には以下のようなメリットがあります。

  • 受注段階で資金調達できる
  • 納品前に発注元が倒産しても代金を受け取れる
  • 最大6ヶ月先の売掛債権を資金化できる

仕事を受注したタイミングで資金を調達でき、売上代金を確実に受け取ることができます。

また請求書買取よりも資金繰りの改善効果が大きい点も特徴です。

注文書買取の3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

受注段階で資金調達できる

注文書買取の最大のメリットは、なんといっても資金化のタイミングが非常に早い点です。

仕事の受注段階で発生する注文書を買い取るため、仕事に取り掛かる前に資金を得て、サービス・商品納入に必要な人件費や設備費等に充てられます。

さらに最大で180日先の発注書が買い取り対象であるため、最大半年かかる入金サイクルを最短即日に受け取れるのです。

これまで資金不足で諦めざるを得なかった大型案件も受注できるようになるため、事業拡大の一助となります。

納品前に発注元が倒産しても代金を受け取れる

注文書買取は受注した仕事を納品する前に、発注元の企業が倒産したとしても代金を受け取れます。

注文書買取はノンリコースでおこなわれるので、売却した売掛債権が発注元の倒産などの理由によって入金にならなかったとしても、その損失を請求されることはありません。

業務を請け負う中で、請け負った業務遂行中に発注元が倒産してしまうと、1円も代金を受け取ることができないため、業務にかかった経費の分だけ大きな損失になってしまいます。

注文書買取を利用しておけば、万が一、業務の途中で発注元の企業が倒産しても、売上は保証されるので安心です。

最大6ヶ月先の売掛債権を資金化できる

注文書買取は最大6ヶ月(180日)先の期日の売掛債権を資金化できます。

180日先というかなり先に入金になる予定の売上を前倒しで受け取れるので、資金繰りの改善効果は非常に高くなります。

請求書買取は最大90日先の売掛債権しか買い取りをしないのが基本です。

また、請求書買取も手形割引も業務が完了して納品済みになった売掛債権しか売却できません。

この点、受注段階で資金化でき、最大で180日も先の売上代金を資金化できる注文書買取は、他の資金調達方法よりも資金繰りに大きく寄与するでしょう。

注文書買取のデメリット

注文書買取には以下の3つのデメリットがある点も理解した上で利用を検討しましょう。

  • 審査が厳しい
  • 手数料が高い
  • 取り扱っている業者が少ない

請求書買取よりもファクタリング会社のリスクが高いので、審査が厳しく手数料は高くなります。

また、請求書買取のように数多くの業者が取り扱っているわけではないので、選択肢が少ないことにも注意しましょう。

請求書買取の3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

審査が厳しい

注文書買取は、請求書買取と比較して審査が厳しい傾向があります。

納品前、仕掛り前の受注段階から資金化できる注文書買取には、ファクタリング会社にとって以下のようなリスクがあるためです。

  • 入金までの期間が長い
  • 納期どおりに納品されないリスクがある

最大180日先までの売掛債権を売却できる注文書買取は、入金までの期間が長いので、その分、売掛先企業の業況が悪化してファクタリング会社が期日までに代金が回収できない可能性があります。

また、そもそも納品前の注文書を売掛債権とみなして売却するため、発注内容どおりに納品されない可能性があります。

請求書買取であれば、すでに納品は完了している状態ですので、この点からも注文書買取の方がファクタリング会社にとってのリスクは高くなると言えるでしょう。

注文書買取には請求書買取にはないリスクが多いため、請求書買取よりも審査難易度は厳しくなります

手数料が高い

注文書買取は請求書買取よりも手数料が高くなる傾向があります。

注文書買取の方が、回収サイトが長く、リスクが高いためです。

注文書買取の手数料は、ファクタリング会社や審査結果によって異なるものの、請求書買取よりも2割程度は高くなってしまうのが一般的です。

ファクタリングのデメリットとして、手数料が高いことが挙げられることが多いですが、注文書買取はファクタリングよりも資金調達コストが大きくなります。

取り扱っている業者が少ない

注文書買取は、そもそも取り扱っている業者が多くありません

代表的な独立系のファクタリング会社で5社〜10社程度しか取り扱いがないので、利用者は非常に少ない選択肢の中から業者を選ぶしかありません。

請求書買取では、取り扱い業者数が多いので、業者を比較して手数料の低い業者を探したり、1社の審査に落ちても別のファクタリング会社の審査には通るということがよくあります。

しかし、注文書買取では取り扱っている業者の数が少ないので、手数料でも審査の面でも、利用者にとって融通が効かないという点はデメリットです。

ただし、注文書買取を取り扱う業者は徐々に増えているので、今後は選択肢は増えていくでしょう。

注文書買取利用時の注意点

注文書買取を利用する時の注意点は主に以下の2点です。

  • 主な審査対象は取引先
  • 取り扱い業者が少ない

主な審査対象は取引先

注文書買取業者が主に審査するのは、利用者よりも取引先です。

注文書買取業者としては、確実に資金を回収できることを重視します。

そのため利用者よりも売掛金の支払元である取引先の財務状況を厳しく審査されるのです。

業績が安定していない取引先や設立して間もない取引先、個人等は審査落ちする可能性が高まります。

確実に審査通過するためには、国や地方団体、大手企業などの業績が安定している企業との注文書を提出すると審査通過の確率が高まるでしょう。

取り扱い業者が少ない

注文書買取は2020年頃から始まり、まだまだ取り扱い業者が少ないサービスです。

取り扱い業者が少ないため、安心できるだけの利用実績がなかったり、サービス内容の比較検討が難しかったりと、利用者にとっては不安に感じる部分も多くなります。

まだまだ発展途中のサービスであることを理解したうえで利用するようにしましょう。

各資金調達方法との違いを比較

通常ファクタリング・銀行融資との違いを比較していきます。

注文書買取 通常ファクタリング 銀行融資
調達方法 売掛債権の売買 売掛債権の売買 融資
業者 民間事業者(貸金業登録不要) 民間事業者(貸金業登録不要) 銀行・貸金業者
資金化のタイミング 仕事着手前 仕事完了後 申込から約1週間~1か月後
申込から資金化までのスピード 最短即日~数日 【2社間】最短即日

【3社間】数日~1週間

2週間~1か月
主な審査対象 取引先 取引先 利用企業
手数料または借入金利 【手数料】通常ファクタリングの手数料プラス2~5% 【手数料】約5~20% 【借入金利】約2%(返済期間等によって変動)

通常ファクタリングと比較

通常の請求書買取との違いは以下の4点です。

  • 買取対象の債権
  • 手数料
  • 資金調達のタイミング
  • 売掛先への通知

4つの違いを理解して適切に使い分けられるようになりましょう。

買取対象の債権

一般的なファクタリングである請求書買取との最も大きな違いは買取対象の債権です。

  • 注文書買取:納品前、仕掛かり前の注文書
  • 請求書買取:納品済みの請求書

請求書買取では納品が完了して、取引先に対して発行した請求書しか買取対象にならないのに対して、注文書買取では納品前の注文書を債権と見做して売却できます。

手元に請求書がなくても、注文書さえあれば売却できる可能性があります。

手数料

請求書買取の方が注文書買取よりも手数料は高くなる傾向があります。

注文書買取は、納品前の注文書を債権と見做して、入金までの期日も長いため、ファクタリング会社にとってのリスクが請求書買取よりも高くなります。

ファクタリング会社にとっての手数料とはリスクに対する見返りであるリスクプレミアムですので、リスクが高くなれば手数料も高額になるのが基本です。

注文書買取は請求書買取よりも資金調達にかかるコストが高くなり、ファクタリング会社によって異なるものの、請求書買取よりも2割程度は高くなると理解しておきましょう。

資金調達のタイミング

請求書買取と注文書買取は資金調達のタイミングも異なります。

  • 請求書買取:納品後
  • 注文書買取:受注後、仕掛かり前、納品前

請求書買取は取引先への商品やサービスの納品が完了したあとでないと資金調達できません。

一方、注文書買取は注文書を受け取って受注後であれば、仕事に取り掛かる前や納品前であっても代金を受け取れます。

受注から納品〜入金までの流れの中で、注文書買取の方が請求書買取よりも早いタイミングで資金を受け取れます。

より早いタイミングで資金調達をしたいのであれば、注文書買取の方がおすすめです。

売掛先への通知

請求書買取は2社間ファクタリングと3社間ファクタリングによって売掛先への通知の有無が異なります。

  • 2社間ファクタリング:売掛先への通知なし
  • 3社間ファクタリング:売掛先への通知あり

したがって、3社間ファクタリングで請求書会買取を利用した場合には、売掛先への通知ありで契約締結されるので、売掛先企業にファクタリングによって資金調達をおこなったことを知られることとなります。

一方、注文書買取は2社間ファクタリングのみでしか取扱いがありません。

そのため、売掛先企業への通知はなく、どのファクタリング会社と契約したとしても、売掛先企業に秘密で資金調達できます

銀行融資と比較

銀行融資と注文書買取は以下の4つが大きな違いです。

  • 負債か否か
  • 審査対象
  • 資金調達スピード
  • 資金調達コスト

融資と注文書買取は「外部からの資金調達」という点で酷似していますが、その他の点は非常に大きく異なります。

どのような違いがあるのかを、明確に認識して適切に使い分けましょう。

負債か否か

銀行融資との根本的な違いは「借りる」か「借りない」かです。

銀行融資は銀行からお金を借りることで資金を調達する方法ですが、注文書買取を含むファクタリングサービスは売掛債権の売買であるため、お金を借りずに調達できます。

また、負債は貸借対照表に記録されるので、外部の利害関係者に「借入で資金調達した」ということを知られてしまい、場合によっては自社がネガティブに評価されることがあります。

一方、注文書買取は借りない資金調達方法であることから、信用情報を傷つけることなく利用可能です。

設立直後の企業や、すでに銀行融資を受けている場合でも安心して利用できます。

注文書買取は負債を増やすことなく、資金調達できるので、自社の貸借対照表が負債が増えて大きくなることはありません。貸借対照表を大きくせずに経営することを「オフバランス経営」などと言い、オフバランス経営の会社は評価される傾向があります。

注文書買取は借入よりもオフバランスな経営だと言えるので、外部からの評価がアップする可能性もあるでしょう。

審査対象

銀行借入と注文書買取の最も大きな違いの1つが審査対象です。

注文書買取で主に審査されるのは売掛先(発注元)企業です。

注文書を売却した後、ファクタリング会社へ代金を支払うのは売掛先企業ですので、ファクタリング会社にとっては、売掛先企業が期日とおりに代金を支払えるかどうかが最も重要になります。

そのため、売掛先企業が支払いにも問題ないと判断できる企業であれば、申込企業の決算状況や資金繰りに問題があっても審査に通過して資金調達できる可能性が高くなります。

一方、銀行融資で審査されるので申込企業です。

申込企業が返済できるかどうかが審査で重視されるので、赤字や債務超過の企業は審査に通過できないことも珍しくありません。

注文書買取は銀行融資とは審査対象が異なるので、銀行融資の審査に落ちた企業でも資金調達が可能です。

どうしても銀行からお金を借りられない場面でも活用できるでしょう。

資金調達スピード

資金調達のスピードは次のような違いがあります。

  • 銀行融資:2週間〜3週間
  • 注文書買取:最短即日

銀行融資は申込から融資まで2週間から3週間程度の時間がかかります。

初めて銀行と取引する際には、企業の決算状況そのものの審査をおこない、格付けなどを決定して「取引して問題ない企業かどうか」を確認します。この審査で1週間程度の時間が必要です。

また、銀行融資では信用保証協会の保証を付けるのが基本で、この審査で1週間程度かかり、信用保証協会の保証の内諾が得られたら銀行の審査と面談による契約手続きに1週間程度を要します。

このように、銀行融資で一連の手続きで2週間〜3週間程度の時間が必要ですが、注文書買取はファクタタリング会社が注文書の内容や売掛先企業の情報や取引歴を調べるだけの審査です。

また、契約手続きもオンラインで完結するところが多いので、資金調達まで最短即日で完了します。

急いで資金が必要なときには注文書買取が向いています。

資金調達コスト

銀行借入と注文書買取では資金調達コストがかなり大きく異なります。

  • 銀行借入:年利1%〜3%程度
  • 注文書買取:売却額に対して8%〜20%程度

注文書買取は年利ではなく、単純に買取額に対して上記の利率で計算された手数料が設定されます。

例えば1ヶ月先に入金になる注文書を手数料10%で売却した場合でも10%の手数料が控除されるので、これは年利に換算すると120%にもなります。

注文書買取は銀行借入と比較して手数料が非常に高くなり、入金までの期間によっては100倍以上のコストになることも珍しくありません。

手数料は収益や資金繰りを大きく圧迫するため、緊急時以外は銀行借入を利用しておいた方が無難です。

注文書買取に向いている場面

注文書化買取を利用することに向いている場面としては次の4つの場面か想定できます。

  • 大型案件を受注したとき
  • 銀行からつなぎ融資を断られたとき
  • 初めての取引先から受注があったとき
  • 手元に請求書がないとき

融資や請求書買取と注文書買取は適材適所で使い分けることが重要です。

注文書買取の利用に向いている4つの場面がどのようなときなのか、詳しく解説していきます。

大型案件を受注したとき

注文書買取は、高い手数料以上の利益を見込める大型案件、もしくは通常ファクタリングでは資金調達が間に合わない大型案件に出会ったときに利用しましょう。

注文書買取は仕事の受注段階で利用できるため、非常に早いタイミングでの資金化が可能です。

大型案件にはそれに対応した高額な運転資金が必要になります。そのため手元の資金が不足しているという理由で大きな仕事の受注を断ってしまう会社も多いのではないでしょうか?

注文書買取であれば、大型案件であれば大型の資金調達が可能です。

すぐに案件に対応した運転資金を確保できるので、大型案件を受注して手元に資金がないときに活用できます。

銀行からつなぎ融資を断られたとき

受注した業務に対応した運転資金を売上が入金になるまでに金融機関から借りることをつなぎ融資といいます。

たとえば、受注した仕事の運転資金1,000万円が必要で、業務完了後の6ヶ月先に1,500万円の売上が入金になるような場合には、6ヶ月の短期間のみつなぎ融資を銀行から受けます。

一般的に、手元資金では対応できないような案件を受注した際には、銀行からつなぎ融資を借りるのが基本です。

しかしつなぎ融資は、銀行の厳しい審査に通過しないと借りることができません。

したがって次のような銀行からの信用がない企業はつなぎ融資の審査にとおらないこともあります。

  • 規模の小さな会社
  • 業績が悪化している会社
  • 業歴の浅い会社
  • 銀行との取引歴が浅い会社

注文書買取は注文書の内容に問題さえなければ、銀行融資を受けられない企業でも資金調達できる可能性があります。

初めての取引先から受注があったとき

初めての取引先から大きな受注があった場合も注文書買取が活用できます。

これまで全く取引がない企業から、仕事を受注したとき「なぜウチに発注したんだろう?」と疑問や不安を感じたことがある方も多いのではないでしょうか?

もしかすると、そのような企業経営悪化によって既存取引先への支払いができずに取引を切られてしまったため、新たな取引先を探しているような危ない企業である可能性があります。

注文書買取は償還請求権なし(ノンリコース)でおこなわれます。

そのため、もしも受注後に取引先企業が倒産したとしても、申込企業はその損失を被ることがありません

代金を回収できないリスクも一緒にファクタリング会社へ売却できるので、信頼性の低い初めての取引先からの発注があっても安心して仕事を請けられます。

手元に請求書がないとき

手元に請求書がないときも、注文書さえあれば資金調達は可能です。

会社が営業している限り注文書は手元にある可能性が高いため、請求書買取で資金調達ができない際にも注文書買取であれば資金調達できる可能性が高いと言えます。

また、注文書が資金化できるので、受注=資金調達になります。

手元資金が苦しいときには、営業活動が資金調達にもなり得るため、営業活動にあり方も変わるでしょう。

銀行融資も受けられない、請求書買取も利用できないというときに、注文書買取は活用できます。

おすすめの注文書ファクタリング4選

注文書ファクタリングを初めて利用する方におすすめのサービスは次の4つです。

  • BESTPAY(ベストペイ)
  • ビートレーディング
  • GMO BtoB早払い
  • トップ・マネジメント

それぞれのサービスのスペックや特徴について詳しく解説していきます。

BESTPAY(ベストペイ)

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短で翌日
利用限度額 100万円~3億円程度
買取手数料 5%~
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書(発注書)
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・本査定申込書

ベストペイは株式会社アレシアが運営する注文者買取専門のサービスです。

注文書買取を取り扱っている有名なファクタリング会社はいくつかありますが、注文書買取のみを専門に取り扱っているサービスはベストペイだけです。

注文書買取には請求書買取にないリスクがいくつもありますが、注文書買取を専門に審査しているベストペイであれば、リスクを適切に評価して、リスクに見合った手数料で資金調達できるでしょう。

また、株式会社アレシアは、独立系のファクタリング会社としても有名なベストファクターを運営している会社です。

ベストファクターは、担当者の対応が丁寧で、審査の際には財務コンサルティングを受けられることでも知られています。

ベストペイも、ベストファクターと同じように、対応の丁寧な担当者から財務コンサルティングを受けられるので、自社の財務内容に不安がある方などにはおすすめです。

なお、ベストファクターは契約時には面談が必要になるので、ベストペイも契約時には面談が必要です。

当日中に東京のベストペイのオフィスへ訪問できない場合には即日資金調達できないので注意してください。

ビートレーディング

ビートレーディング

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短で翌日
利用限度額 下限・上限なし
買取手数料 2社間ファクタリング:4%~12%程度
3者間ファクタリング:2%~9%程度
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書(発注書)
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・本査定申込書

ビートレーディングは独立系の店舗型ファクタリング会社として、数多くの取引実績があり、累計取引社数は5.2万社を超えています。

メディアにもよく登場する有名な企業で、ファクタリング業界の中では最も知名度があり、評判や口コミも良好な会社の1つです。

基本は請求書の買取をおこなっていますが、注文書買取も実施しているため、安心でき、ノウハウがある企業と注文書買取を実施したいという方におすすめです。

店舗型のファクタリング会社ですので、基本的には契約には面談が必要です。

しかし、オンライン面談も実施しているため、ビートレーディングの事務所が近くにない地方の方も、最短即日でオンライン契約できます。

優良なファクタリング会社ですので手数料の上限もそれほど高くありません。

急いで低コストで資金調達したい方はビートレーティングで注文書を資金化することを検討しましょう。

GMOペイメントゲートウェイのGMO BtoB早払い

GMO BtoB 早払い

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短で2営業日
利用限度額 買取1回あたりの合計金額が100万円以上
買取手数料 2.5%~12%
個人事業主の利用 不可
必要書類 ・注文書
・決算書(2期分)
・取引の基本契約書
・審査依頼書

GMO B to B早払いを運営するGMOペイメントゲートウェイは、大手インターネット企業の子会社で、東証プライム上場企業です。

ファクタリングを実施する事業者の中では最も母体が大きく、しっかりとした会社の1つですので、とにかく取引する企業の安全性や安心を重視したい方にはおすすめです。

注文書買取の内容も、手数料の上限は12%と、2社間ファクタリングの中では低めになっています。

また、知識レベルの高い専門の担当者が1社につき1人つくので、相談窓口が統一されており、いつでも不明点や資金繰りについて話ができるため安心です。

その分審査は丁寧に行う傾向があり、資金化までには最短2日必要になります。

また、利用できるのは法人のみ100万円以上の注文書しか利用できません。

急いで資金が必要な事業者には向いていませんし、売上規模が小さく、個人事業主の方は利用できないため注意しましょう。

トップ・マネジメント

トップマネジメント

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短即日
利用限度額 1億円
買取手数料 3.5%~12.5%
個人事業主の利用 不可
必要書類 ・注文書
・決算書(2期分)
・入金の確認ができる通帳の写しなど

トップマネジメントは、独立系のファクタリング会社として主に中規模以上の企業を顧客としている規模の大きな会社です。

そのため注文書買取を利用できるのは以下の条件を満たしている企業のみとなっています。

  • 創業半年以上
  • 月商500万円以上
  • 法人のみ

月商500万円以上ある法人でないと利用できません

規模の小さな企業や個人事業主は利用できないので注意してください。

また、トップマネジメントは補助金申請をファクタリングを一緒に利用するゼロファクや、通帳をトップマネジメントが管理することによって2社間ファクタリングでありながら手数料を安くする「2.5社間ファクタリング」を実施するなど、ファクタリング会社としては非常に商品数が豊富で、真剣な企業支援を行っています。

一定以上の規模がないと利用できませんが、信頼できるファクタリング会社と時間をかけて付き合っていきたい企業にはおすすめです。

まとめ

注文書買取は通常ファクタリングとは違い、注文書を買い取ってもらうことで早期の資金化が可能です。

これまでは資金不足で諦めざるを得なかった案件も受注できるようになり、事業拡大の一助となります。

請求書買取と注文書買取との違いをしっかりと理解して、適切に使い分けることが非常に重要です。

自社の決算状況、資金が必要なタイミング、許容できる資金調達コストなどから適切な資金調達方法を選択できるようになりましょう。

注文書ファクタリング会社 - BESTPAY