請求書ファクタリングよりもスピーディーな資金調達方法として注目を集める注文書買取ですが、利用するには審査に通過しなければなりません。
急いで資金を調達する必要がある方は、確実に審査に通過する必要があります。
しかし注文書買取の審査は、請求書買取(通常のファクタリング)よりも審査が厳しいとされています。
注文書買取の審査にはいくつかポイントがあるので、審査基準を把握して要点を押さえれば審査通過の可能性は格段に上がるでしょう。
この記事では、注文書買取の審査で重視される5つの審査基準と審査通過するためのポイントを解説します。
注文書買取の審査が不安、必ず審査に通過する必要があるという方はぜひご覧ください。
注文書買取で重視される7つの審査基準
注文書買取で重視される審査基準は以下の7点です。
- 取引先の信用力
- 発注元企業との取引歴
- 売掛債権の健全さ
- 売掛債権の金額
- 受注した注文書の納期と入金日
- 申込企業の信用力
- 税金滞納の有無
審査基準を理解すると、審査を通過するための準備がしやすくなるでしょう。
審査に臨む前に、7つの審査ポイントについて詳しく解説していきます。
取引先の信用力
ファクタリング会社が最も厳しく審査をするのは、売掛金の支払元である取引先の信用力です。
注文書買取において、売掛金の入金期限にファクタリング会社へ代金を支払うのは取引先企業になります。
そのため、取引先企業に支払能力があるかという点が審査で最も大切です。
注文書買取では、信用力の高い取引先の債権であるほど審査に通りやすくなります。
売掛金の支払い前に取引先が倒産したり支払いが遅れてしまっては、ファクタリング会社は損失を被ります。
そのため、取引先の支払能力や業績を厳しく審査する必要があるのです。
信用力が高い取引先とは、国や地方団体、大手企業、業績が安定している会社などがあげられます。
一方、設立して間もない会社や個人の売掛債権は信用力が低いとみなされ、審査落ちする可能性が高くなってしまいます。
発注元企業との取引歴
利用者と取引先の安定した取引歴も重要な審査ポイントです。
取引歴が短い取引先や単発で発生した売掛債権の場合、信用性が低くなり審査落ちの可能性が高まります。
ファクタリング会社にとって、過去の取引歴は「今回も確実な売掛金の回収ができるかどうか」の判断基準となります。
取引歴が長ければ長いほど、安定して売掛金を回収できていることがわかるため、審査に通過する確率も高まるのです。
また、注文書買取の場合、初めて取引をする会社に対して急に大口の注文を出している企業は「業況が悪化して既存の取引先から受注を断られたのではないか?」と疑念をもたれることもあります。
したがって、審査通過の確率を高めるには、取引歴が長い企業からの注文書を用意しましょう。
売掛債権の健全さ
審査に出された売掛債権の健全さも審査対象です。
注文書買取は売掛先企業が契約に介在しない2社間取引で行われます。
そのため、同じ売掛債権を2社以上のファクタリング会社へ売却する二重譲渡や、そもそも発生していない架空の売掛債権で資金を得ようとする悪質な利用者も存在します。
ファクタリング会社はそのような被害に合わないために、本当に存在する売掛債権かなどの売掛債権の健全さを徹底して調べるのです。
厳しく審査しているため、たとえその気がないとしても必要書類に不備や不明点が多いと「問題のある売掛金」とみなされて審査落ちする可能性があります。
また、注文書買取の場合には、発注があってから納品まで完遂できるかどうかも確認します。
発注元企業もしくは受注企業のどちらかが納品前に経営悪化した場合、注文書の回収は不可能になるため、発注内容が実現可能なものかも審査で重要です。
受注内容が実現可能で、期日通りに入金になると判断できる注文書を売却に出しましょう。
売掛債権の金額
売掛債権の金額の大きいほうが審査に通りやすい傾向があります。
ファクタリング会社はリスクをとって売掛債権を資金化しています。
そのため、売掛債権の金額が小さすぎると、リスクや労力に見合わない額の報酬(手数料)しか回収できず、審査で落とされる可能性があるのです。
たとえば売掛債権の金額が100万円の場合、手数料20%としてもファクタリング会社が受け取れるのは20万円の手数料のみとなります。
しかし、売掛債権が1000万円の場合は手数料が10%だとしても100万円がファクタリング会社に入ります。
ファクタリング会社としてはより多くの利益を獲得したいと考えているため、金額の大きい売掛債権を審査に通したくなるのです。
ちなみに、金額の大きい売掛債権は手数料も下げられる傾向にあります。
なお、注文書買取の場合には、数十万円単位の少額の買取には対応していない業者も多いため、ある程度まとまった受注があったときに利用しましょう。
ただし、これまでの売上規模から大きくかけ離れた、高額の発注が急にあった場合には、そもそも受注を完遂できない可能性があるので、むしろ審査で不利になることもあります。
受注した注文書の納期と入金日
受注した注文書の納期と入金までの期間は審査で非常に重要なポイントです。
注文書買取は原則として6ヶ月先までの売掛債権しか買取をおこなっていません。
そのため、6ヶ月を超える納期や入金予定日となっている注文書を売却することは非常に難しくなります。
また、納期が長い受注であればあるほど、不確定要素が増えるため、納期までに仕事が完了しない可能性が高まるでしょう。
さらに、入金日までに時間があると、その間に売掛先企業の業況が悪化して、支払いの前に倒産してしまう可能性も大きくなります。
ファクタリング会社にとっては、納期や入金日までの期間が短い方がリスクが低いため、できる限りサイトの短い注文書を売却しましょう。
申込企業の信用力
注文書買取では申込企業の信用力もかなり重視されます。
注文書買取は売掛先企業が契約に介在しない2社間契約でおこなわれます。
そのため、売掛債権の入金日には売掛先企業は申込企業へ代金を支払い、申込企業がその代金をファクタリング会社へ送金します。
2社間ファクタリングでは代金回収のプロセスの中間に申込企業が入るため、この際に申込企業が代金を持ち逃げ・流用するリスクがあります。
申込企業の決算内容や資金繰りが悪い場合には、売掛先企業から振り込まれた代金を持ち逃げ・流用するリスクが高くなるので、あまりにも申込企業の経営状態が悪い場合には審査に通過できません。
赤字や債務超過でも審査に通過できますが、今日明日にも倒産しそうな場合には審査に通過できない可能性もあるので注意してください。
税金滞納の有無
注文書買取の審査ではごく稀に税金滞納の有無が確認されることがあります。
基本的に納税証明は提出しませんが、売掛債権の信用度が低い場合などは納税状況もあわせて確認されることがあるためです。
税金滞納をすると、裁判なしで不動産や預金を差し押さえられるため、売掛金が入金された瞬間に国や自治体からの「差し押さえ」にあってしまうかもしれません。
このように税金の滞納はファクタリング会社にとってはリスクが大きいため、審査落ちする可能性は高まります。
また、現在の運営は問題なくとも過去に税金滞納歴があると、ファクタリング会社の基準によってはより審査が厳しくなる可能性もあります。
もちろん、自社も差し押さえが起こらないように滞りなく税金を納めることも重要です。
注文書買取は請求書買取よりも審査が厳しい
一般的に、以下の理由から注文書買取は請求書買取(通常のファクタリング)よりも審査が厳しいとされています。
- 売掛金回収までの期間が長い
- 2社間契約が基本である
注文書買取を利用する場合、審査基準がより厳しくなることを理解したうえで事前準備を整えておくと、審査に通りやすくなるでしょう。
売掛金回収までの期間が長い
注文書買取は請求書買取よりも売却から回収までの期間が長いため厳しい審査がおこなわれます。
注文書買取は6ヶ月先の売掛債権まで買い取り、請求書買取は3ヶ月先の売掛債権まで買い取るのが一般的です。
ファクタリング会社にとって売掛金が回収できるまでの期間が長いと「未回収リスクが高い」とされ、審査が厳しくなります。
売掛債権がファクタリング会社の手元に渡るまでの期間が長ければ長いほど、その間に倒産や資金ショートに陥る可能性も高まるため、未回収リスクが高いと判断されます。
請求書買取と注文書買取の大きな違いは、資金化のタイミングです。
請求書買取は商品・サービス納入後の請求書を買い取る一方で、注文書買取は商品・サービス納入前の注文書を買い取ります。
つまり注文書買取の場合、売掛債権の代金をファクタリング会社が回収するまでの期間が長くなります。
さらに商品・サービスが納入されていない、いわば未完了状態の売掛債権を買い取るため、審査はより厳しくなるのです。
請求書買取はすでに納品済みの売掛債権ですが、注文書買取はまだ納品すらされていません。そのため「期日通りに支払われるか」というリスクに加えて「納期通りに納品できるか」というリスクも加わるので、注文書買取よりもリスクは高くなります。
このような理由から、注文書買取は請求書買取よりも厳しい審査が行われ、手数料も2割程度は高く設定されるのが一般的です。
2社間契約が基本である
注文書買取は、売掛先企業が契約に介在しない2社間契約が基本となっています。
ファクタリングには、2種類の契約形態があります。
利用者とファクタリング会社間のみで完結する「2社間契約」と、ファクタリングがあったことを取引先に通知・同意を得る「3社間契約」です。
3社間契約は取引先に承諾を得て、利用者を介さずに直接ファクタリング会社へ売掛金が入金されます。
一方で2社間契約の場合は取引先の承諾が得られず、さらに利用者を介して売掛金を回収するため、未回収リスクが高まります。
万が一、利用者が売掛金の持ち逃げや使い込みをした場合、被害を被るのはファクタリング会社です。
したがって、未回収リスクの高い2社間契約をベースとしている注文書買取では、売掛先企業の信用に加えて申込企業の使用も確認するため、3社間ファクタリングよりも審査が厳しくなる傾向があります。
審査に通過しやすくなるポイント
注文書買取の審査通過のためには、以下2つのポイントを確実に押さえましょう。
- 信用できる売掛債権を用意する
- 利用者の信頼性が高まる対応をする
審査において重要視されるのは「売掛債権の信頼性」です。また注文書買取の担当者に、申込企業についても信頼してもらうことがスムーズな審査通過につながります。
信用できる売掛債権を用意する
審査に提出する売掛債権は、確実に信用できるものを用意しましょう。
信用できる売掛債権とは、倒産リスクがなく安定した財務状況の取引先の債権や、過去に何度も取引があった取引先の債権などです。
信頼できる注文書と判断されるためのポイントは以下のとおりです。
- 継続的に取引している取引先からの注文書
- 過去の支払いで入金の遅れがない取引先からの注文書
- 入金までの期日が6ヶ月以内
- これまでの受注とそれほど変わらない金額の注文書
基本的にファクタリング会社は売掛金の支払元である取引先の信用情報や過去の入金状況をより厳しく審査します。
そのため、信用できる売掛債権を用意することは審査通過の大前提です。
利用者の信頼性が高まる対応をする
ファクタリング会社は、ファクタリング利用者が信頼できる企業かどうかも審査しています。
注文書買取は基本的に2社間契約であるため、売掛金は一度利用者の手元に渡ります。
そのため、きちんとファクタリング会社へ売掛金を支払ってくれる利用者かどうかを確認する必要があるのです。
ファクタリング会社に信頼されるためには、以下のような基本の対応を大切にしましょう。
- 高圧的な態度を取らず、丁寧なやりとりをする
- 用意する必要書類に不備・不明点のないよう揃えている
- 面談時には自社の財務状況を嘘偽りなく話す
注文書買取を利用する場面では、事業資金がひっ迫し、気持ちも時間も余裕がない状況であるかもしれません。
しかし、利用者の対応は審査通過において大切な要素です。
必要書類の用意や状況説明を丁寧に行い、会社や従業員を救いたいという熱い思いを伝えれば、ファクタリング会社も「この会社を助けたい」と思うでしょう。
審査に通過しやすい注文書買取7選
審査に通過しやすい注文書買取は以下の7社です。
- BESTPAY(ベストペイ)
- ビートレーディング
- GMO BtoB早払い
- ネクストスタイル
- トップ・マネジメント
- ペイブリッジ
- けんせつくん
それぞれのファクタリング会社の特徴や商品スペックなどについて詳しく解説していきます。
BESTPAY(ベストペイ)
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短で翌日 |
利用限度額 | 100万円~3億円程度 |
買取手数料 | 5%~ |
個人事業主の利用 | 可能 |
必要書類 | ・注文書(発注書) ・通帳3ヶ月分(表紙付き) ・本査定申込書 |
ベストペイは大手の独立系のファクタリング会社であるベストファクターを運営している株式会社アレシアが運営する注文書買取専門のサービスです。
注文書買取だけを専門におこなっているサービスは非常に珍しく、だからこそ注文書買取独特のリスクをしっかりと審査してくれます。
また、株式会社アレシアは顧客に対する対応のよさや、担当者の知識が豊富であることで口コミや評判の高い会社ですので、ベストファクターも知識が豊富で丁寧な担当者に対応してもらえるでしょう。
審査の際には財務コンサルティングも受けられるのでおすすめです。
なお、契約時には面談が必要になるので、東京にあるベストアクターのオフィスから離れている方は、資金調達まで時間がかかるので注意してください。
ビートレーディング
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短で翌日 |
利用限度額 | 下限・上限なし |
買取手数料 | 2社間ファクタリング:4%~12%程度 3者間ファクタリング:2%~9%程度 |
個人事業主の利用 | 可能 |
必要書類 | ・注文書(発注書) ・通帳3ヶ月分(表紙付き) ・本査定申込書 |
ビートレーディングは店舗型の独立系ファクタリング会社として最も知名度があり、メディアにも登場したことがあるファクタリング会社です。
累計取引社数は5.2万社を超えており、すでに非常に多くの企業がビートレディングから資金調達に成功しているため安心して取引できます。
店舗型のファクタリング会社であるため、面談が基本となりますが、ビートレーディングはオンライン面談にも力を入れており、最短4時間程度で注文書を資金化できる場合もあるようです。
必要書類が非常に少ないため、手軽に申し込むことができ、対応する担当者が金融に対する知識が非常に豊富なので安心して手続きを進められるでしょう。
GMOペイメントゲートウェイのGMO BtoB早払い
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短で2営業日 |
利用限度額 | 買取1回あたりの合計金額が100万円以上 |
買取手数料 | 2.5%~12% |
個人事業主の利用 | 不可 |
必要書類 | ・注文書 ・決算書(2期分) ・取引の基本契約書 ・審査依頼書 |
大手インターネットグループGMOの子会社で東証プライム市場上場のGMOペイメントゲートウェイが提供するファクタリングサービスです。
通常の請求書買取に加えて注文書買取も実施しています。
オンラインで気軽に契約できるファクタリング会社が多いですが、GMOのB to B早払いは専任の担当者が1人つき。基本は面談が行われます(オンラインも可能)。
そのため、知識の豊富な専任担当者と顔を合わせて相談や契約ができるのが特徴です。
ただし、以下の条件を満たしている事業者でなければ利用できません。
- 法人であること(個人事業主不可)
- 買取金額100万円以上
GMO B to B早払いは、安心できる会社が運営しているファクタリングサービスという点ではおすすめですが、注文書の金額が100万円未満の場合や個人事業主は利用できない点には注意してください。
ネクストスタイル
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短即日 |
利用限度額 | 1社につき20万円~5000万円程度(買取上限1億円) |
買取手数料 | 10〜20%程度 |
個人事業主の利用 | 可能 |
必要書類 | ・注文書 ・入金が確認できる資料(通帳の写しなど) |
ネクストスタイルは注文書買取をおこなうオンライン完結型の非常に珍しいファクタリング会社です。
注文書買取を取り扱うほとんどのファクタリング会社は、店舗型のファクタリング会社となっているため面談が必要になります。
しかしネクストスタイルはオンラインで完結するので「誰にも会わずに注文書を資金化したい」という方に向いているファクタリング会社だと言えます。
また、ネクストスタイルは20万円の注文書から売却できる少額買取にも強いファクタリング会社です。
売上規模の小さな小規模法人や個人事業主が、気軽に注文書を資金化したいのであればネクストスタイルがおすすめです。
トップ・マネジメント
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短即日 |
利用限度額 | 1億円 |
買取手数料 | 3.5%~12.5% |
個人事業主の利用 | 不可 |
必要書類 | ・注文書 ・決算書(2期分) ・入金の確認ができる通帳の写しなど |
トップマネジメントは独立系のファクタリング会社として、信頼の実績のある企業です。
ユニークなファクタリングを数多く取り扱っており、以下のようなファクタリングが有名です。
- 2.5社間ファクタリング:2社間契約でありながら入金通帳をトップマネジメントが管理するので手数料が低くなるファクタリング
- ゼロファク:補助金申請とファクタリングを同時に実施し、補助金入金までのつなぎ資金をファクタリングでサポート
他社では取り扱いのないファクタリングを数多く取り扱っているため、注文書の買取も柔軟におこなっており、手数料の上限は12.5%と比較的安価です。
ただし、トップマネジメントの注文書買取には以下の条件が設けられているため注意しましょう。
- 営業期間半年以上の法人
- 月商500万円以上
月商500万円以上という、それなりの規模の法人でなければ、トップマネジメントのファクタリングは利用できません。
充実したサービスと丁寧な対応で評価の高いトップマネジメントですが、規模の小さな事業者は利用できない点に注意してください。
ペイブリッジ
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短即日 |
利用限度額 | 1億円まで |
買取手数料 | 3%〜 |
個人事業主の利用 | 可能 |
必要書類 | ・注文書 ・入金が確認できる通帳の写し |
ペイブリッジはトップマネジメントが運営する広告・IT業界専門のファクタリングサービスです。
広告・IT業界は納期が長くなることがありますが、ペイブリッジは広告・IT業界専門のサービスですので、業界の事情を踏まえたうえで柔軟な審査をおこなってくれます。
審査に必要な書類が、注文書と通帳の写しだけですので、気軽に申し込めますし、審査時間は最短3分と圧倒的な速さを誇ります。
広告・IT業界の方は、急に大きな発注があることも珍しくありませんが、ペイブリッジでは大型の発注で増加した運転資金を最短即日で用意できるでしょう。
なお、ペイブリッジは法人専門のトップマネジメントが運営するサービスですが、個人事業主でも利用可能です。
けんせつくん
売掛先の承諾 | 不要(2社間契約) |
---|---|
入金までにかかる時間 | 最短即日 |
利用限度額 | 下限・上限なし |
買取手数料 | 5%~ |
個人事業主の利用 | 可能 |
必要書類 | ・注文書 ・入金の確認ができる通帳の写しなど |
けんせつくんは、建設業者専門のファクタリングサービスです。
建設業はとにかく他の業種と比較して納期が長いことで知られており、その分資金繰りも苦しくなります。
けんせつくんの審査担当者が建設業界の経験者なので、建設業独特の事情を勘案してファクタリング審査をおこなってくれます。
そのため、他社では断られてしまう、納期や入金予定日までの期間が長い注文書も、けんせつくんであれば、売却できる可能性があるでしょう。
最短2時間で資金化でき、必要書類も注文書と通帳の写しだけとシンプルです。
建設業の方で資金を必要としている方は、まずは気軽に相談してみましょう。
注文書買取のメリット
注文書買取には以下の5つのメリットがあります。
- 受注段階で資金調達できる
- 最短即日で資金調達できる
- 取引先に秘密にできる
- 赤字や債務超過でも資金調達できる
- 借入金ではないので貸借対照表が悪化しない
仕事の受注段階で最短即日で資金調達できるのは注文書買取の非常に大きなメリットですし、その他にも借入金よりも多くのメリットがあります。
注文書買取の5つのメリットについて詳しく解説していきます。
受注段階で資金調達できる
注文書買取は取引先から仕事を受注した段階で資金調達が可能です。
このタイミングで資金調達できることによって、受注に対応した運転資金を受注段階で調達できます。
大きな金額の受注があったときには、対応する運転資金の金額も大きいので、手元に資金がないときは、まず資金調達が必要です。
しかし銀行融資には時間がかかり、事業規模から鑑みてあまりにも運転資金が多い場合には審査に通過できないこともあります。
このような理由から、せっかく大きな受注があっても「対応する運転資金を用意できない」という理由で仕事を断ってしまうケースは珍しくありません。
注文書買取を利用すれば、最短即日で受注金額を現金化できるため、大きな仕事の話があった際、資金面を気にすることなく安心して受注できます。
最短即日で資金調達できる
注文書買取は最短即日で資金化できるファクタリング会社が数多くあります。
申込日当日に資金調達できるので、「どうしても今日中にお金を用意しなければならない」などの場面でも活用できます。
また、すぐに審査結果が出るので、請けようかどうか悩んでいる発注があっても、審査結果を見てから最終判断をすることが可能です。
銀行融資であれば、早くても2週間程度の時間がかかるため、急いだ資金や審査結果を必要としている方に注文書買取はおすすめです。
取引先に秘密にできる
注文書買取は取引先企業に秘密で資金調達できます。
基本的な注文書買取は2社間ファクタリングで実施されるためです。
2社間ファクタリングは申込企業とファクタリング会社の2社だけで締結される契約で、売掛先企業はファクタリングを利用したことを知りません。
企業の中には「注文書を売却した」と知ると、よほど資金繰りが悪いと判断したり、発注した仕事をどこかへ横流ししたなどと判断するリスクがあります。
2社間契約で行われる注文書買取では、取引先に知られることがないので、自社をネガティブに評価される心配は皆無です。
赤字や債務超過でも資金調達できる
注文書買取は、申込企業の決算内容が悪くても資金調達できる可能性があります。
注文書買取の審査で最も重視されるのは、売掛債権の信用だからです。
そのため、官公庁や優良企業からの注文書さえ手元に持っていれば審査に通過できる可能性は高いでしょう。
銀行融資の審査では赤字や債務超過の企業は非常に不利になりますが、注文書買取であれば、銀行や日本政策金融公庫などの金融機関からの融資に断られた企業でも審査に通過できる可能性があります。
借入金ではないので貸借対照表が悪化しない
注文書買取は借入金ではありません。
売掛債権という資産を、現金預金という資産に交換しているだけですので、借入金のように貸借対照表の負債の欄が増えることはありません。
負債が増えれば自己資本比率が悪化し、外部からの評価は下がります。
また昨今は貸借対照表(バランスシート)はできる限り小さくして、不要な資産も負債も持たないというオフバランス化の経営が評価される時代です。
負債が増えない資金調達方法である注文書買取はオフバランス化にも寄与するため、自社の評価にプラスに働くことがあります。
注文書買取のデメリット
注文書買取には以下の3つのデメリットがあります。
- 請求書買取よりも手数料が高くなる
- 請求書買取よりも審査が厳しい
- 取り扱っている業者が少ない
請求書買取と比較して審査が厳しい上に手数料は高くなります。
また取り扱っている業者数が少ないので、選択肢はそれほど多くありません。
注文書買取の3つのデメリットを詳しく解説していきます。
請求書買取よりも手数料が高くなる
注文書買取は請求書買取よりも2割程度高い手数料が設定されるのが一般的です。
以下の面から、注文書買取は請求書買取よりもファクタリング会社のリスクが大きいためです。
- 回収サイトが長い
- 納品されるかどうかが不透明
納品前の注文書を買い取るため、納品済みの段階で発行される請求書を買い取るよりも買取から入金までの期間は長くなります。
期間が長ければ、その間に売掛先企業や申込企業の業況が悪化するリスクがあるのでファクタリング会社にとってのリスクは高くなります。
また、注文書の内容が期日通りに納品されるかどうかについて確証はありません。
もしかすると、業務の途中で申込企業が倒産して納品されることがない可能性がありますし、納期通りに納品できるだけのスキルがない可能性もあります。
このような理由から注文書買取は請求書買取よりもファクタリング会社にとってのリスクが大きく、その分手数料も高額になります。
請求書買取よりも審査が厳しい
注文書買取は請求書買取よりも厳しい審査が行われます。
回収サイトが長いため、売掛先企業が入金予定日まで経営悪化するリスクが高いためです。
また、納品前なので、もしかすると申込企業の経営悪化や不手際で納期までに納品されない可能性もあります。
請求書買取にはないこれらのリスクについて、注文書買取では厳格に審査をおこなうので、注文書買取の方が請求書買取よりも審査が厳しくなる傾向があります。
取り扱っている業者が少ない
注文書買取は請求書買取と比較して取り扱っている業者が少なくなっています。
そのため、数多くの企業を比較して手数料の最も低い業者を選択することはできませんし、ファクタリング会社を競わせることも不可能です。
特に、少額の注文書を買い取る業者と個人事業主に対して取扱いをしている業者は極端に少ないので、利用者の選択肢が狭いという点は注文書買取のデメリットです。
注文書買取の審査についてよくある質問
注文書買取の審査についてよくある質問をご紹介していきます。
注文書買取と注文書ファクタリングの審査は異なりますか?
注文書買取と注文書ファクタリングは、どちらも注文書を売掛債権と見做して早期に現金化する資金調達方法で同じです。
呼び方が異なるだけで、商品内容は同じですので、審査内容も変わりありません。
売掛先企業の信用と申込企業の信用を主に確認して審査をおこなっています。
工期の長い建設業の注文書買取をしてくれるファクタリング会社はありますか?
あります。
基本的には注文書買取を取り扱っているファクタリング会社であれば、どの会社も建設業に対して取扱いをおこなっています。
ただし、ほとんどのファクタリング会社が「入金まで6ヶ月以内」の注文書しか買い取りをおこなっていません。
回収サイトが6ヶ月を超える注文書を保有しているのであれば、店舗型のファクタリング会社へ相談するか、建設業専門に買取をおこなっているファクタリング会社へ相談してください。
見積書でも注文書ファクタリングや注文書買取は利用できますか?
見積書でも多くのファクタリング会社で審査を受けることは可能です。
まずは「見積書しかないのですが、査定をお願いできますか?」と相談してみましょう。
ただし、見積書はあくまでも発注前の相談段階です。そのため、この時点では資金調達はできません。
正式に取引先企業と契約をすると、契約書や発注書が届くため、当該書類をファクタリング会社へ提出して、はじめて資金調達ができます。
取引先から相談があった段階で「この見積もりに対応した運転資金を調達できるかどうか」を知りたい方は、見積書でも審査を受けられるので、資金繰りの計画を立てる際には活用してください。
個人でも注文書買取は利用できるのでしょうか?
ファクタリング会社によっては個人事業主やフリーランスでも注文書買取は利用可能です。
しかし注文書買取は法人のみの取扱いとなっているファクタリング会社も多いので、申込前に個人事業主に対応しているかどうかはしっかりと確認するようにしてください。
個人からの注文書で注文書買取は利用できますか?
発注元が個人の注文書では注文書買取は利用できません。
発注元は法人である必要があります。
一般個人や個人事業主から仕事を請けた場合には、注文書買取は利用できないので注意してください。
徹底した準備のもと審査に挑もう
注文書買取の審査を通過するポイントは、ファクタリング会社に「確実に売掛金を回収できる」と判断してもらうことです。
注文書買取において最も重視されるのは取引先の信用力ですが、ファクタリング利用者の信頼性も見られています。
審査通過するためには、取引先と利用者のどちらもファクタリング会社に信頼してもらうことが重要となるでしょう。
確実に審査に通過するために、できる限り信用力のある企業からの発注書を売却するとともに、ファクタリング会社と丁寧にやりとりすることも心がけてください。