カテゴリの記事一覧

カテゴリ名

注文書買取のメリット・デメリット!請求書買取との違いを徹底解説

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

この記事は約57分で読めます。

注文書買取とは注文書を売却して資金調達する方法です。

請求書買取よりも早いタイミングで資金化できますが、メリット・デメリットを理解しておかなければ、資金調達コストが高くなってしまうことがあるため注意が必要です。

注文書買取は、国内では新しい資金調達の手法であるため、利用している方がそれほど多くありません。

注文書ファクタリングは請求書買取よりも早いタイミングで資金調達できるなどのメリットは多いですが、手数料も高いので、メリットとデメリットを理解して適切に使い分けることが重要です。

注文書買取は、従来のファクタリングや銀行融資にはない特徴を持った資金調達方法です。この記事では、注文書買取のメリット・デメリット、従来のファクタリングとの違いなどを詳しく解説します。

この記事を読めば、注文書買取について詳しく理解でき、経営に有効活用できるようになるでしょう。

注文書とは?

注文書とは、商品やサービスなどを提供する企業(受注者)に対し、注文する側(発注者)が作成・交付する帳票です。PO(purchase order)ともいいます。これに対し、受注者が注文を引き受けるという意思表示をするために発注者に交付するのが、注文請書(発注請書)です。

国税庁のホームページによると注文書には、以下の内容を記載することが求められています。

  • 書類作成者の氏名又は名称
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 取引金額(税込み)
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

参考:国税庁|申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い

実際のビジネスシーンでは注文書を交付せずに、口頭やメールなどで取引を進めることもあります。当事者が合意すれば契約は口頭でも成立するため、売買契約で必ず注文書を交付しなければならないというわけではないのです。しかし、注文書を交付することで、「取引内容」「取引金額」などを書面で確認できるため、認識の食い違いなどのトラブルを防ぐことができます。

なお、下請法が適用になる取引では、「基本的に、親事業者(発注者)は下請事業者(受注者)に発注書(注文書)を交付しなければならない。」ことが定められています。下請法違反にならないよう、注意が必要です。

注文書と発注書の違い

注文書と発注書は、法律的には同じ帳票です。企業や業界によっては、形のある商品や製品を注文するときは「注文書」、形のないサービスなどを発注する場合は「発注書」を作成、交付するといった使い分けをしているところもあります。

具体的には、パソコンやデスクなどの商品を注文する際は「注文書」、ホームページ制作や動画作成などのサービスを依頼する際には「発注書」を作成、交付するといったことです。

注文書と請求書の違い

注文書と請求書は、発行する意味やタイミングが違います。売り手側が提示した見積書に対して、買い手側が「発注します」という意味で出すのが「注文書」です。

請求書は、代金の支払いを求めるために発行する帳票です。発行するタイミングは、商品やサービスなどを納品した後になります。業種によっては仕事が完了するまでに長期間かかるため、注文書を受領してから請求書を発行して代金が支払われるまでに6ヶ月以上のタイムラグが発生することもあります。

注文書 請求書
目的 商品やサービスの発注 売掛金の請求
発行するタイミング 売り手側企業の見積書を確認し発注することが確定したとき 商品やサービスを納品し、買い手企業の検収が完了したとき
発行されてから入金までの日数 注文書を受領してから仕事が完了するまでの期間によって異なる 1~2ヶ月程度

また、注文書は発注企業から受注企業へ発行する書類で、請求書は受注企業が納品完了後に発注企業に対して発行する書類です。

注文書買取とは?

注文書買取とは、注文書を債権とみなし、債券を買取業者に売却することで資金化できるサービスです。

取引先から発注された注文書をファクタリング会社へ売却することで、注文書の代金の一部を現金化できます。

従来、会計上は債権は売上が発生する納品完了後でなければ計上されません。

しかし注文書買取では、あえて注文書を債権と見做して、売買することで、受注企業は早期に代金相当額を受け取ることが可能です。

仕事の注文段階で資金化できるので、業務に着手する前に、業務に必要な資金を調達できるのが特徴です。

注文書買取と請求書買取の違い

注文書買取と請求書買取では、資金調達可能なタイミングや入金サイクルの短縮期間が違います。

注文書買取は、仕事を着手する前の注文書を受領した段階で資金調達ができるサービスです。請求書買取は、納品完了後、請求書(売掛債権)の発行段階で資金調達ができます。

注文書買取は注文書を受領してから売掛金を回収するまでの最大6ヶ月、請求書買取は請求書を発行してから売掛金を回収するまでの1~2ヵ月程度、入金サイクルを短縮することが可能です。

請求書買取よりも注文書買取の方が長い期間資金調達ができます。

注文書買取とPOファイナンスの違い

注文書買取と似た言葉としてPOファイナンスがあります。

POとはPurchase Orderの略で、日本語に訳すと「注文書」です。つまり、POファイナンスとは注文書を電子記録債権化することで、ファイナンス=資金調達を指します。

POファイナンスは、紙ベースで紛失したり偽造することも可能な注文書を電子記録債権化することによって、偽造や紛失不可能な「目に見えるもの」とすることで、当該電子記録債権を担保にして融資を受ける方法です。

そのため、注文書を売却して早期に資金調達をおこなう注文書買取とPOファイナンスは異なります。

注文書や請求書は紙で発行されるので、偽造や紛失のリスクがあります。しかし電子記録債権とすることで、偽造や紛失のリスクがなくなり、譲渡や担保設定が可能になったため、POファイナンスという融資方法が可能になりました。

受注企業は自社の信用ではなく、発注企業の信用で融資を受けられる点が最大の特徴で、受注があった際に発注企業の支払能力に問題がないと判断されれば資金調達が可能です。

この点はファクタリングと近いですが、POファイナンスはあくまでも融資ですので、注文書買取とは以下の違いがあります。

  • POファイナンスは発注者の同意が必要
  • POファイナンスは金利が低い
  • POファイナンスは融資まで2週間〜3週間程度の時間がかかる
  • POファイナンスは貸借対照表に負債として記録される

発注者の信用で審査を受けられるという点は注文書買取と同じですが、あくまで融資ですので、金利が低い分、資金化までには時間がかかり、発注企業をはじめとして外部には注文書買取を利用したことを知られてしまいます。

Tranzax(トランザックス)社の電子記録債権とは?

注文書買取の場面でもPOファイナンスの場面でも頻繁に名前が登場するのが、Tranzax(トランザックス)社です。

弊社の注文書買取をはじめとして、いくつかの注文書買取サービスでは、Tranzax(トランザックス)社のノウハウを活用した取り扱いがあります。

Tranzax(トランザックス)社とは、電子記録債権法に基づく国の指定を受けた独立系の電子債権記録機関です。電子債権記録機関の指定について、国は電子記録債権法で次のように明記しています。

(電子債権記録業を営む者の指定)
第五十一条 主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、第五十六条に規定する業務(以下「電子債権記録業」という。)を営む者として、指定することができる。
(中略)
六 電子債権記録業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、電子債権記録業に係る収支の見込みが良好であると認められること。
七 その人的構成に照らして、電子債権記録業を適正かつ確実に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有すると認められること。
引用:e-Gov法令検索|電子記録債権法

Tranzax(トランザックス)社は国が業務遂行に十分な財政力や収益力をもち、業務遂行が適正にできる知識や経験を持っていると認められている事業者です。

POファイナンスでは、Tranzax(トランザックス)社などの電子債権記録機関が電子記録債権した売掛債権を担保に融資をおこなうことです。

Tranzax(トランザックス)社の電子記録債権はあくまでもPOファイナンスに活用されるものですので、電子記録債権と注文書買取には直接関係はありません。

Tranzax(トランザックス)社と注文書買取の関係

弊社ベストペイやビートレーディングなどの注文書買取で登場するTranzax(トランザックス)社は電子記録債権を利用しているわけではありません。

弊社やビートレーディングなどの注文書買取はTranzax(トランザックス)社から注文書のリスクを審査するノウハウの提供を受けているサービスになります。

注文書には偽造などのリスクがあるため、どのような注文書も無条件で買い取るわけにはいきません。この審査の場面で注文書の支払可能性や信憑性などを審査する目利き能力が必要です。

注文書買取を取り扱う業者の中には、注文書を電子記録債権化するノウハウを持っているTranzax(トランザックス)社からノウハウの提供を受けて審査に活用し、審査の精度を高めているところがあります。

Tranzax(トランザックス)社は国から指定を受けている電子債権記録機関ですので、そのような信憑性の高い業者からノウハウ提供を受けているファクタリング会社は信用度が高く、安心して取引できるでしょう。

注文書買取と従来のファクタリング・銀行融資との比較

注文書買取 請求書買取 銀行融資
手数料 2.5%~ 1.5%~ 1%~
メリット 仕事着手前のタイミングで資金調達が可能 請求書(売掛債権)の売却で最短当日の入金が可能 金利が安く、返済期間も長く設定できる
審査難易度 審査は通りやすい(発注先企業の倒産リスクが無ければ基本的に利用可能) 2社間であれば通りやすい。3社間の場合、企業の信頼レベルにより審査に通りにくくなることもある。 融資の審査が厳しく、入金まで時間がかかる。
入金のタイミング 注文書を受領した後 請求書を発行した後 どのタイミングでも申し込みは可能
振込までの日数 最短翌日 最短当日 1ヶ月程度
利用額 10万円~3億円程度 10万円~3億円程度 1,000万円~3億円程度
必要書類 ・注文書(発注書)
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・本査定申込書
・身分証明書
・決算書
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・取引内容履歴の確認書類
・売掛先との契約書類
・発注書、納品書、請求書
・経営計画書
・商業登記簿謄本
・決算書類一式
・月次決算表(月次試算表)
・今後の資金繰り計画書
・損益計算書
・借入申込書、納税証明書など
リスク ノンリコースで補償リスク無し。(債権回収不能になっても、利用者がリスクを負うことはない。) ノンリコースで補償リスク無し。
売掛債権の資金化について売掛先の承諾が必要な場合は、手数料が高くなることがある。
融資を受けた会社が倒産・破産した場合、連帯保証人が債権を弁済する責任を負う。

注文書買取も請求書買取も同じファクタリングですので、資金化できるタイミング以外にはそれほど大きく変わりません。

銀行融資はあくまでも借入ですので、審査基準や申込から入金までのスピードなど、あらゆる場面でファクタリングとは異なります

急いでいるのであればファクタリング、低コストで資金調達したいのであれば銀行融資というように違いを理解して適切に使い分けることが重要です。

注文書買取と請求書買取の使い分け

注文書買取と請求書買取、それぞれが向いている場面は次の通りです。

注文書買取が向いている場面 請求書買取が向いている場面
・大口の受注を受けたものの運転資金がない
・融資審査に落ちて請求書も手元にない
・初めての取引先から大口の発注があった
・急いで資金が必要
・注文書買取よりも低コストで資金調達したい
・売掛先企業の同意を得て低コストで資金調達したい

注文書買取は、仕事を受注した時点で資金調達ができます。仕事の開始前に人件費や仕入れ費用、外注費などの資金の準備が間に合わない場合に利用するのがおすすめです。

仕事の開始前に代金を受け取れる上に、万が一発注元企業が倒産しても申込企業に責任は及びません。そのため初めての取引先から大口の発注があり「ちゃんと代金を支払ってくれるか心配」という場合にも注文書買取は活用できます。

従来のファクタリングは仕事を納品した後、請求書を発行した時点で資金調達が可能です。売掛金が入金されるまで1~2ヶ月程度ですが、入金サイクルを早めたい場合やつなぎ資金を確保したい場合に利用しましょう。

請求書買取の方が注文書買取よりも手数料は安いので、低コストで売掛債権を資金化したい方は請求書買取の方が向いています。

また、注文書買取では3社間ファクタリングの取り扱いがありません。そのため、売掛先の同意を得て低コストの3社間ファクタリングを利用したい方は請求書買取の方が向いています。

一般的に注文書買取の方が手数料が高いため、請求書買取との違いを理解して適切に使い分けることが重要です。

注文書買取とPOファイナンスの使い分け

注文書買取とPOファイナンスの使い分け方法は次のとおりです。

注文書買取が向いている場面 POファイナンスが向いている場面
・急いで資金調達したい
・発注元に秘密で資金調達したい
・貸借対照表に負債として計上したくない
・低コストで資金調達したい
・資金が必要なタイミングまでに数週間程度の余裕がある

注文書買取は最短即日で資金調達できるため、急いで資金が必要な場面に活用できます。

また、注文書買取は2社間ファクタリングで実施されるので、急いで資金が必要な場面においても最適です。

さらに、あくまでも資産の売却ですので、貸借対照表には負債として計上されないため、自己資本比率等の各種指標にマイナスになることもありません。

一方、POファイナンスは資金調達コストが低い点がメリットです。注文書買取の手数料は10%〜20%程度ですが、POファイナンスは年利1%〜7%台ですので、コストは圧倒的にPOファイナンスの方が低くなります。ただし、資金調達までには2週間〜3週間程度の時間がかかるため、資金が必要なタイミングまでに時間的な余裕があるのであれば、POファイナンスの方がメリットがあります。

注文書買取のメリット

注文書買取は、従来のファクタリングや金融機関の融資などにはなかった特徴を持つ資金調達方法です。メリットを理解して、効率的に利用できるようにしておきましょう。主なメリットは次のとおりです。

  • 注文書の交付を受けた時点で資金調達ができる
  • 申し込みから入金までがスピーディー
  • 入金サイクルを最大で6ヶ月(180日)短縮する効果がある
  • 売掛先の承諾が不要の2社間契約
  • 償還請求権・買取請求権がないノンリコース契約
  • 様々な案件の買取が可能
  • 信用情報に記録が残らない
  • 銀行融資の審査に落ちた場合も利用できる
  • 個人事業主でも利用できる業者がある
  • 債権譲渡登記は省略可能

素早く資金調達でき、受注に関するリスクを回避できるなど、注文書買取には多くのメリットがあります。

それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

注文書の交付を受けた時点で資金調達ができる

注文書買取は従来の請求書買取ファクタリングより早いタイミングで資金調達ができるため、これまで資金不足で諦めるしかなかった大型案件や複数案件を受注できるようになります。受注の増加に伴い運転資金が必要になることを「増加運転資金」といいますが、注文書買取では増加運転資金を調達できるのが大きな特徴です。

受注がそのまま資金調達に変わるので、資金の心配をすることなく、営業活動を積極的に展開できるようになるでしょう。大手企業にも積極的に営業できます。注文書買取を有効に活用すれば、自社の受注拡大や売上増に繋げることも可能です。

なお、注文書(発注書)が手元になくても、注文書以外のメールなどで仕事の受注が確認できれば買取に対応してくれる業者もあるため、ますは相談してみましょう。

申し込みから入金までがスピーディー

注文書買取を扱っている業者は、利用者が申し込んでから最短で当日中に入金してくれます。銀行融資などと比べると、非常にスピーディーな資金調達が可能です。

企業経営においては「どうしても今日お金が必要」という場面は、決して珍しくありません。

注文書買取であれば、最短即日入金を受けられるので、「今日入金しないと手形が不渡りになる」などの差し迫った場面でも必要な資金を用意できる可能性があります。

入金サイクルを最大で6ヶ月(180日)短縮する効果がある

注文書買取サービスを行っているビートレーディングやGMOペイメントゲートウェイでは、最大6ヶ月先に納品予定の注文書を買取対応しています。

請求書買取では最大3ヶ月先で、通常は2ヶ月先までの売掛債権しか買い取っていません。

そのため、注文書買取の方が入金サイトを長い期間短縮できます。そのため、入金サイトを短くしたい中小企業の場合、注文書買取をうまく活用すれば資金繰りを安定させることができるでしょう。

少しでも長い間、資金を自社に滞留させたいという方は、注文書買取がおすすめです。

売掛先の承諾が不要の2社間契約

注文書買取は、利用者と注文書買取業者の2社間契約です。2社間で売買契約を結ぶ際には、売掛先への通知や承諾は不要です。

注文書買取などのファクタリングという資金調達方法は、銀行融資と比較してまだまだ市民権を得ていません。そのため、「怪しい資金調達方法利用している」「あの会社は資金繰りが苦しいのかもしれない」と判断されて、売掛先に不信感を持たれる、取引に悪影響が出るといったリスクがあります。

注文書買取は売掛先に秘密で、注文書を資金化できるので、売掛先企業から自社に対してネガティブなイメージをもたれる心配は無用です。

償還請求権・買取請求権がないノンリコース契約

注文書買取を利用後に発注元の企業の経営が悪化して、代金の支払いが履行されなくても申込企業には責任は及びません。代金未払いのリスクは全てファクタリング会社が負ってくれます。

ファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)で行われるので、発注者が倒産してもサービスの利用者に売却代金返還義務がないためです。

銀行へ手形を売却して早期資金化する手形割引は償還請求権ありで行われるので、万が一、手形が不渡りになったら申込企業に責任が及びます。

注文書買取はファクタリングの1つです。ファクタリングの手数料には債権がデフォルト(債務不履行)に陥った際のリスクプレミアムも含まれると考えられています。手形割引と比較して手数料は高くなりますが、売却後には一切責任が及ばないのは大きなメリットです。

支払能力があるかどうか分からない企業から大きな注文があった際に、注文書ファクタリングを利用しておけば、代金回収は確実なので安心です。

様々な案件の買取が可能

注文書買取は、公共工事、公共施設の警備・清掃などの国や自治体の仕事、システム開発や建設など納品まで長期間かかる仕事、民間業者からの発注など、さまざまな案件の買取に対応しています。

基本的には業務内容や取引先企業の業種などは問いません。企業や公共団体からの発注書であればほとんどが買取対象ですので、どのような事業者でも利用可能です。

ただし、個人からの発注書は買い取ることができません。個人相手にしか仕事をされていない事業者は注文書買取を利用できないので注意しましょう。

注文書買取が利用できるのは、法人や公共団体からの注文書だけですので注意してください。

信用情報に記録が残らない

注文書買取は銀行融資などの借入ではないため、信用情報に記録されることはありません。

また、注文書買取は資産の売却です。

そのため、銀行融資のように負債が増えて、その内容が貸借対照表に記載されるわけでもありません。

注文書買取によって資金調達をしても、決算書には記録が残らないので、メインバンクからの評価が下がることもありません。

むしろ、銀行借入よりも負債が増えないので、貸借対照表のオフバランス化に寄与します。

今は不要な資産や負債もできる限り持たず、バランスシート(貸借対照表)を軽くする、オフバランス化の経営が評価される時代です。

融資ではなく注文書買取を利用することで貸借対照表はオフバランス化できるので、外部からの評価がむしろ向上する可能性があるでしょう。

銀行融資の審査に落ちた場合も利用できる

注文書買取は銀行融資の審査にとおらない業況の悪い企業でも利用できる可能性があります。

注文書買取の審査で重視されるのは売掛先の信用度です。注文書の代金をファクタリング会社へ支払うのは売掛先企業だからです。

そのため、申込企業が、赤字経営や税金滞納といった状況でも、売掛先企業に問題がなければ審査にとおる可能性があるでしょう。

また注文書買取は融資ではないので、担保も保証人も不要です。

融資審査では不利になる赤字経営や税金滞納がある企業や、有力な担保を用意できない企業でも、売掛先の企業に信頼さえあれば資金調達が可能です。

優良な企業からの発注があれば資金調達できる可能性は非常に高いため、資金繰りの心配をすることなく、積極的に営業活動をおこないましょう。

個人事業主でも利用できる業者がある

注文書買取は個人事業主でも利用できる業者が存在します。

たとえば「BESTPAY」と「ビートレーディング」の2社は、注文書買取サービスを個人事業主にも提供しています。

個人事業主は法人と比較して社会的な信用度が低く、事業規模も小さいため、銀行融資審査などで法人よりも不利になることが少なくありません。

注文書買取で審査対象になるのは、発注元の売掛先企業です。そのため事業規模の小さな個人事業主でも優良企業からの注文書さえあれば、大きな金額を調達できる可能性があります。

債権譲渡登記は省略可能

注文書買取は債権譲渡登記なしでも利用できる可能性があります。債権譲渡登記とは債権の譲渡を法務局に登記することです。

注文書買取では、発注元が契約に介在しない「2社間取引」で契約するため、架空の注文書を売却したり、すでに売却済みの注文書を他社へ二重で売却するなどのリスクがあります。そのため、債権譲渡登記で「確かに注文書を売却した」という公的な証明が必要になるのが一般的です。

債権譲渡登記には7,500円の登録免許税と司法書士報酬が発生し、この費用は申込企業が負担しなければならないこともあるので、手間もお金もかかります。

しかし、ファクタリング会社の中には債権譲渡登記をせずに注文書買取に応じてくれる業者も少なくありません。

たとえば「ビートレーディング」と「GMOペイメントゲートウェイ」などは、債権譲渡登記を省略して買い取ってくれるので、2社間契約でありながら、低コストで資金調達できます。

注文書買取のデメリット

早いタイミングで資金調達が可能なことなど従来の資金調達方法にはないメリットを持つ注文書買取ですが、手数料が高いなどのデメリットもあります。デメリットを理解した上で、自社に最適なタイミングで注文書買取を利用しましょう。

  • 手数料が高め
  • 注文書買取を扱っている業者が少ない
  • 注文書の額面より大きい資金調達はできない
  • 注文書の金額すべてを買い取ってもらえるわけではない
  • 3社間の取り扱いがない
  • 請求書買取よりも審査が厳しい

請求書買取よりも早いタイミングで資金調達できますが、審査は厳しく手数料も高額になるので注意が必要です。

それぞれのデメリットについて詳細に解説していきます。

手数料が高め

注文書買取の手数料は、請求書買取ファクタリングより高く設定されています。請求書買取ファクタリングに比べて、買取代金が未回収になるリスクが高いためです。

請求書買取ファクタリングは、商品やサービスの納品完了後、請求書を発行して売掛金の支払いを待つだけという状況です。

一方、注文書買取では仕事の着手前に資金を提供し、納品完了後、売掛金が支払われ資金を回収するまで長期間かかります。この間、以下のようなリスクが生じます。

  • 注文先の倒産などによって資金が回収できなくなるリスク
  • 申込企業の資金繰り悪化によって受注が完遂できないリスク

注文書買取には請求書買取のリスクに加えて、これらのリスクがあるのでファクタリング業者は請求書買取よりも手数料を高く設定しているのです。

たとえばGMOペイメントゲートウェイの場合、請求書買取の手数料が1.5%~10.0%であるのに比べ、注文書買取の手数料は2.5%~12.0%と高く設定されています。他の業者でも注文書買取は、請求書買取ファクタリングより手数料が1%~5%高く設定されていることがほとんどです。

資金調達コストは注文書買取の方が高くなる点には注意しましょう。

注文書買取を扱っている業者が少ない

国内では、従来の請求書を買い取るファクタリング業者に比べ、注文書買取を扱っている業者は少ないのが現状です。そのため、複数の業者から、手数料などの相見積もりを取って比較検討するのが難しいというデメリットがあります。

選択肢が少ないので、業者間の価格競争も生まれにくく、請求書買取のような10%を切るような手数料を設定するファクタリング会社は存在しません。

ただし、注文書買取を取り扱っているファクタリング会社のほとんどが、信頼できる独立系の大手ファクタリング会社ばかりですので、悪徳な業者に引っかかってしまうようなリスクは低いでしょう。

注文書の額面より大きい資金調達はできない

注文書の額面から手数料を差し引いた額が入金されるので、額面以上の資金調達はできません。

売上規模の数倍を超えるような設備投資をする場合など、高額な資金調達は不可能です。

注文書ファクタリングで調達できるのは、あくまでも受注金額が限度です。

高額な資金調達を希望する場合は、銀行などの金融機関へ相談しましょう。

注文書の金額すべてを買い取ってもらえるわけではない

一般的に、注文書ファクタリングは注文書の額面金額すべてを買い取ってもらうことはほとんどありません。

注文書のリスクに応じて掛け目が設定されるためです。

例えば、1,000万円の注文書を掛け目70%で買い取る場合『1,000万円×70%ー手数料』が注文書買取で調達できる金額です。残りの3割部分は売掛債権が入金になった後に精算されます。

注文書買取を利用しても、受注に対応した運転資金をすべて調達できるとは限らない点に注意しましょう。

3社間の取り扱いがない

注文書買取には3社間の取り扱いがありません。契約は申込企業(受注企業)とファクタリング会社の2社間のみでおこなわれます。

3社間の取り扱いがないので、売掛先企業(発注元企業)に注文書買取で資金調達をすることを知られないという点はメリットです。

しかし、売掛先企業の承諾なしで取引できることには次の2つのリスクも内包されています。

  • 架空の注文書を作成して注文書買取を利用する
  • すでに譲渡済みの注文書を別のファクタリング会社へ二重で譲渡する

2社間取引には、3社間取にはないこれらのリスクが加わるので、その分手数料は高くなります

請求書買取であれば、売掛先との関係性を勘案して手数料の安い3社間ファクタリングを選択することもできますが、注文書買取では手数料の高い2社間しか選択できないのはデメリットだといえるでしょう。

請求書買取よりも審査が厳しい

注文書買取は請求書買取よりも審査は厳しくなります。

注文書は請求書よりも入金されるまでの期間が長く、納品前の注文書の方が請求書よりも期日通りに代金が入金されないリスクが高いためです。

注文書買取は次のような視点から厳格に審査を行います。

  • 売掛先企業の信用
  • 申込企業の信用
  • 注文書の内容
  • 注文書の納期
  • 発注元企業との取引実績

注文書買取の審査ポイントについて、詳しく深掘りしていきましょう。

売掛先企業の信用

注文書買取の審査で最も重視さえれるのは、売掛先企業の信用です。期日になるとファクタリング会社へ代金を支払うのは売掛先企業ですので「売掛先企業に支払能力があるか」が最も重要です。

売掛先企業が大手企業官公庁であれば、審査通過の可能性は非常に高くなります。一方、売掛先企業が小規模企業や赤字企業、これまで入金に遅れたことがある企業の場合には審査通過が厳しくなります。

また、注文書買取は発注から入金までという非常に長い期間、ファクタリング会社が代金を立て替えるため、請求書買取よりも売掛先企業の倒産による未回収リスクが大きくなります。

そのため、注文書買取では売掛先企業の信用が請求書買取以上に重視されるので注意しましょう。

また、売掛先が法人ではなく、個人の場合は、申込対象にすらならないことがほとんどですので注意しましょう。

基本的には毎月継続的に取引が発生し、これまでの支払いに遅れたことがない売掛先企業からの注文書であれば審査に通りやすいでしょう。

申込企業の信用

注文書買取では請求書買取よりも申込企業の信用が重視されます。注文書買取は2社間契約のみの取り扱いとなっており、納期までに申込企業が受注を完遂できるかどうかも重要だからです。

2社間契約には以下のリスクが内在しています。

  • 架空の注文書で注文書買取を利用する
  • すでに譲渡済みの注文書を二重で譲渡する

資金繰りが苦しい会社は、このような行為をするおそれがあるので、申込企業の業況があまりにも悪い場合は審査に通過できません。

また、注文書は申込企業が最後まで仕事を納品して、はじめて資金化します。そのため、申込企業が受注した仕事を完遂できるかどうかも審査されます。

注文書買取で資金調達して、業務遂行せずに資金だけを手にして逃げてしまうこともできるためです。

これまで真面目に仕事に取り組んできた企業であり、注文書を売却した代金で十分に仕事を完遂できると判断されないと審査に通過できないこともあります。

注文書の内容

注文書の内容も審査されます。申込企業のノウハウでは完遂できないような受注であれば期日通りの納品が危ぶまれるためです。

注文書の内容が申込企業の業務内容に沿ったものであり、数量的に生産能力の範囲内かを確認し、「無理なく納品できる」と判断されれば審査に通過できるでしょう。

例えば、年商5,000万円の企業が7,000万円の注文を期日通りに納品できるとは一般的には考えられません。

あまりにも無理な注文内容の場合は、審査に通過できないこともあるので注意してください。

注文書の納期

注文書の納期は注文書買取の審査において重要です。

一般的に注文書買取は最大180日先の期日の売掛債権を買い取るものです。そのため、少なくとも納期が180日以内でなければなりません。

また、注文書の納期があまりにも短い場合も、納期内の納品が完了しないおそれがあるので注意が必要です。

注文書が180日以内に入金ができるものであること、かつ、無理のない納期となっていることが注文書買取では重視されます。

発注元企業との取引実績

発注元企業との取引実績も審査では確認されます。

取引実績が長い方が審査ではプラスになり、取引実績が短い場合は審査で不利になります

取引実績が長ければ、これまでの入金履歴が分かる通帳を提出すれば、期日通りに支払う企業であることを確認できます。

しかし取引実績が短ければ、遅れなく支払いをする企業かどうかが分かりません

また、これまで1度も取引をしたことがない企業が、突然大きな発注をしてきた場合は、既存取引先から何らかの事情で取引を断られている可能性があります。場合によっては支払能力のない企業である可能性もあるでしょう。

審査通過の可能性を上げたいのであれば、信頼できる取引先からの注文書で注文書ファクタリングへ申し込みましょう。

注文書買取のおすすめ利用シーン

注文書買取は次のような場面で活用することで、経営や資金繰りで大きな力になります。

  • 大口の受注が入ったが運転資金が不足している
  • 初めての取引先から大きな注文が入った
  • 銀行融資に通らず請求書も持っていない
  • 営業活動=資金調達になる

注文書買取が請求書買取や銀行融資よりも向いている4つの状況を紹介していきます。

大口の受注が入ったが運転資金が不足している

大口の受注が入った際には、受注に対応した運転資金が必要になります。例えば原価率70%の製品の受注が1億円分入った場合、1億円の7割である7,000万円の運転資金が必要です。

社内にこれだけの運転資金がない場合や、融資も受けられない場合は、受注を断るしかありません。実際に小規模の企業では大口の受注を「運転資金がないから」という理由で断るケースは多々あります。

注文書買取であれば、受注金額を資金化できるので、自社の運転資金では対応できないような大口の受注が入ったときでも受注に対応した運転資金の調達ができます。

初めての取引先から大きな注文が入った

これまで取引をしたことがない企業から、急に大口の注文が入ったときには注文書買取が活用できます。

初めての取引先が大口の発注をしてきた際には、当該取引先の支払能力に注意しなければなりません。突然、大口発注を新規取引先へおこなうということは、既存取引先と何らかのトラブルを起こしている可能性があるためです。

もしかすると、資金不足によって既存取引先への支払いに遅れているため、新たな発注ができなくなっている可能性もあります。

このような企業と取引してしまうと、納品後に代金を回収できない懸念があります。

注文書買取を利用しておけば、万が一の場合の損失はファクタリング会社が負ってくれるので安心です。

大きな発注だから受けたいが、発注元企業が信頼できない」というケースで注文書買取を利用すれば積極的に新たな受注を受けられるでしょう。

銀行融資に通らず請求書も持っていない

融資の審査に通過できず、請求書も保有していない場合でも、注文書さえ手元に持っていれば資金調達できる可能性があります。

出資や資産売却以外の方法で、企業が資金調達できる手段は基本的には次の3つしかありません。

  • 融資を受ける
  • 請求書売却する
  • 注文書を売却する

注文書買取を資金調達手段の1つとして頭に入れておくことで、いざお金が必要になったときに迅速な資金調達が可能になります。

ただし、注文書買取を利用することで、将来的に入金になる予定の売上代金は入金にならないので、この間に銀行融資を受けるなど、本質的に資金繰りを改善する施作をおこないましょう。

営業活動=資金調達になる

注文書買取の最大の特徴は、営業活動が資金調達になるという点です。

営業活動によって取引先から受注を獲得すれば、受注額相当分の現金をすぐに調達できます。

つまり、資金繰りが苦しい時には営業活動を頑張れば、資金調達手段を獲得できるということです。

これまでは「自社の売上規模や資金力では。。」と諦めていた大手企業への営業も、注文書買取を活用することで、大口発注は大きな資金調達手段になるので積極的におこなえます。

また、業況が怪しい企業から受注を獲得しても、注文書買取を利用することで、回収リスクを排除できるので安心です。

営業活動がそのまま資金調達になり、さらに未回収リスクも排除できるので、注文書買取を活用すればより積極的な営業活動を展開できるようになるでしょう。

注文書買取を利用する流れ

注文書買取は以下の流れで実施します。

  1. 申し込むファクタリング会社を選択する
  2. ファクタリング会社の申込フォームから必要事項を入力
  3. ファクタリング会社からヒアリングを受ける
  4. ファクタリング会社へ必要書類を提出する
  5. 審査通過後に条件を確認する
  6. 契約手続きをして入金を受ける

いざお金が必要になった際にスムーズに入金を受けるため、注文書買取を利用する流れを理解しておきましょう。

①申し込むファクタリング会社を選択する

まずは申し込むファクタリング会社を選択しましょう。

  • 手数料
  • 限度額
  • 入金までのスピード

これらの観点から自社にもっとも適した会社を選択することが重要です。

なお、ファクタリング会社の中には、法外な手数料を設定する違法性の高い業者も混じっています。

そのため、できる限り規模が大きく実績もある業者を選択するとともに、インターネット上の口コミを調べてから申し込むことをおすすめします。

また、ファクタリングの手数料の上限には法的なルールはなく、審査基準もファクタリング会社によって異なります。同じ注文書でもファクタリング会社によって手数料が異なることが多いので、2〜3社から相見積もりを取って、最もよい条件を提示したファクタリング会社へ申し込みをおこないましょう

②ファクタリング会社の申込フォームから必要事項を入力

申し込むファクタリング会社が決まったら、申し込みフォームへ必要事項を入力します。入力する内容はファクタリング会社によって異なりますが、たとえばベストペイでは次のような内容の入力が必要です。

  • 希望調達額
  • 会社・組織名(任意)
  • お名前
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • メッセージや質問事項(任意)

詳細はヒアリングにて聞かれるので、最初の申込時に必要な情報はたったこれだけです。まずは気軽に問い合わせてみましょう。

③ファクタリング会社からヒアリングを受ける

申込フォームへの入力が完了すると、ファクタリング会社から電話があり、注文書の内容や取引先との取引歴などをヒアリングされるのが一般的です。

審査ではヒアリングの内容が最も重要になります。聞かれたことは丁寧かつ正確に答えるとともに、自社の経営状態についてはすぐに分かるよう、手元に決算書や試算表を用意しておきましょう。

また、取引先との関係性をすぐの答えられるよう、基本契約書などの書類があるのであれば、あらかじめ手元に用意した上でヒアリングに臨んでください。

④ファクタリング会社へ必要書類を提出する

ヒアリングの際に提出を求められた書類をファクタリング会社へ提出します。必要書類はファクタリング会社によって異なりますが、最低限次のような書類は必要です。

  • 代表者の本人確認書類
  • 注文書
  • 取引先からの入金が確認できる通帳の写し(既存取引先の場合)

このほか、審査を厳格におこなうファクタリング会社の場合には、申込企業の決算書や、発注元企業との基本契約書などの提出も求められることがあります。どのような書類が必要なのか、しっかりと確認して漏れのないようファクタリング会社へ提出してください。

⑤審査通過後に条件を確認する

書類を提出したら、ヒアリングの内容と書類の内容からファクタリング会社が審査をおこないます。

審査時間はファクタリング会社によって異なりますが、早いファクタリング会社では1時間程度で完了します。

審査結果が通知されたら次の点を確認しましょう。

  • 手数料率
  • 掛け目

注文書買取では注文書の金額すべての入金を受けられるわけではありません

注文書の金額に掛け目を乗じ、そこから手数料を控除した金額が入金されます。

例えば、1,000万円の注文書を、掛け目70%、手数料10%で売却する場合、入金額は以下のようになります。

売却額:売掛債権1,000万円×掛け目70%=700万円
手数料:売却額700万円×手数料10%=70万円
入金額:売却額700万円ー手数料70万円=630万円

このケースでは1,000万円の注文書に対して630万円しか調達できません。条件を確認し、必要金額を調達できるかどうか、また手数料を控除されても採算が取れるかどうか確認しましょう。

⑥契約手続きをして入金を受ける

ファクタリング会社が提示した注文書の買取の条件に問題がなければ、そのまま契約手続へと進みます。

ほとんどのファクタリング会社が、契約時にはファクタリング会社との面談が必要です。

ただし、面談はzoomなどのオンラインで実施できるので、地方在住の方も当日中に契約締結が可能です。

契約方法は郵送やFAXというところもあれば、クラウド契約サービスを活用してオンラインで完結できる場合もあります。

契約完了後、最短即日で注文書の買取代金が入金になります。

なお、申込状況によっては当日中に入金を受けられないことも多いので、急ぎの場合には当日の朝には申し込みを完了させておきましょう

注文書買取の審査に落ちる原因

注文書買取ファクタリングの審査時落ちてしまう原因には次のようなものがあります。

  • 発注企業の業況が悪い
  • 発注企業との取引歴が浅い
  • 注文書の金額が売上規模から見て不自然
  • 注文書の入金サイトや納期が長い
  • 利用者の業況

注文書買取サービスの審査基準は請求書買取とは大きく変わりませんが、受注した業務を完遂できるかどうかという点が重視される点が特徴です。

注文書買取の5つの審査ポイントについて詳しく解説していきます。

発注企業の業況が悪い

発注企業の業況が悪い場合には審査に通過できない可能性が高くなります。財務内容や収支状況が悪ければ期日通りに入金されない可能性が高いためです。

業況が悪い企業の中には、支払い遅れなどを原因として既存の取引先からの信用を失い、仕事を断られた結果、これまで発注したこともないような企業に対して発注するケースもあります。このようなケースでは期日通りに入金されないリスクがかなり高くなるでしょう。

発注企業の信用は最も重視される点ですので、業況が不安視される企業の注文書について「この企業は期日通りに代金を支払うかどうか不安だから注文書買取で売却してしまおう」という理由で注文書買取に申し込んでも審査には通過できない可能性があります。

発注企業との取引歴が浅い

発注企業との取引歴が浅いと審査に落ちることがあります。

例えば、これまで取引をしたことがない企業は期日通りに入金されるかどうか不透明だからです。

注文書買取の審査では、これまでも継続的に取引があり、入金期日に遅れたことがない企業からの注文書が有利になります。

そのため、取引歴が浅く入金期日を守るかどうかわからないような企業からの注文書は審査で不利です。

入金が不安視される取引歴の浅い企業や、初めて発注があった企業からの注文書ほど、注文書買取で早期資金化したいと思うところですが、このような注文書ほど審査不利になると理解しておきましょう。

注文書の金額が売上規模から見て不自然

注文書の金額が、受注企業の売上規模から見て、明らかに不自然な場合には審査に落ちることがあります。

例えば、年商3,000万円の企業が5,000万円の注文書の売却を希望する場合、年商の1.5倍以上もの受注を1度の受注で請けていることはどう考えても不自然です。

このようなケースでは、資金繰りのために注文書を偽造していることを疑われますし、仮に本物の注文書だとしても、年商を大幅に超えるような大きな受注を納期通りに納品できるのかが疑われます

注文書買取の審査では、毎月継続的に受注している注文書が最も有利です。

金額的にあまりにも不自然な注文書や、突発的に発生した受注は審査で不利になることがあります。

注文書の入金サイトや納期が長い

注文書の入金サイトや受注自体の納期が長い場合には審査落ちの原因になります。

一般的に注文書買取は6ヶ月先の入金期日までしか注文書を買い取ってもらうことができません。

そのため、注文書の入金サイトが買取日よりも6ヶ月よりも先の場合や、そもそも納期が長く6ヶ月以内に入金受けるのが不可能な場合は審査通過は難しくなります。

入金サイトが長いと、入金期日になるまでに売掛先企業の経営状態が悪化して入金を受けられないリスクが高まります。

また注文書買取の場合には、長い納期であればあるほど、受注企業の業況が悪化して注文書通りに納品できない可能性も高くなるため、ファクタリング会社のリスクが高まります。

注文書買取で売却する請求書は6ヶ月以内納品と入金が完了する売掛債権とするようにしましょう。

利用者の業況が悪い

利用者の業況が悪い場合も審査に通過することが難しくなります。

注文書買取は利用者とファクタリング会社の2社間で契約するため、次のようなリスクが生じるためです。

  • 注文書を偽造する
  • すでに他社へ売却した注文書を別の業者へ売却する
  • 発注企業から入金された代金をファクタリング会社へ送金せずに流用する

2社間ファクタリングには上記のようなリスクがあるため、融資ほどではありませんが利用者の業況も審査に影響します。

赤字や債務超過で融資を受けられない企業でも、注文書買取であれば審査に通過できることが多いですが、間もなく資金ショートしそうな企業は審査に通過できないこともあるため注意してください。

注文書買取ができるおすすめファクタリング会社

注文書買取ができるおすすめのファクタリング会社は次の5社です。

  • ベストペイ
  • ビートレーディング
  • トップマネジメント
  • GMO BtoB 早払い
  • ネクストスタイル
  • けんせつくん
  • ファクタリングのトライ
  • 建設ガーディアン
  • アクセルファクター
  • ペイブリッジ

まだそれほどメジャーになっているとは言えない、注文書買取ですが、これら5つのファクタリング会社であれば、請求書買取の実績も十分にあるため、安心して注文書を売却できます。

注文書買取におすすめの5つのファクタリング会社の特徴について詳しく解説していきます。

ベストペイ

ベストペイ

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短翌日
利用限度額 100万円~3億円程度
買取手数料 5%~
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書(発注書)
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・本査定申込書

弊社ベストペイは独立系ファクタリング会社としてご好評をいただいているベストファクターを運営する株式会社アレシアが運営する注文書買取の専門のサービスになります。

弊社は国に電子債権記録機関として認定されたフィンテック企業であるTranzax株式会社と提携して、注文書のリスクを査定していますので、多くのお客様に安心してご利用いただいております。

また、弊社ベストファクターは担当者の専門性が高く、ファクタリングだけでなく財務コンサルティングを受けられるととして評判です。ベストペイも専門性の高い担当者がしっかりと対応いたしますので、資金調達だけでなく、財務全般について改善を希望する方はお気軽にご相談ください。

審査をスピーディーにおこなうので、最短翌日で資金調達ができます。しかし契約には面談が必要になるので、地方にお住まいの方は資金化までに時間がかかることもあります。希望すればお客様の元へ出張して買取を実施いたしますので、お気軽にお申し付けください。

資金化までには最短翌日ですので、即日入金は不可能です。

ある程度時間的な余裕をもって申し込みをするようにしてください。

ビートレーディング

ビートレーディング

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短即日
利用限度額 下限・上限なし
買取手数料 2社間ファクタリング:4%~12%程度
3者間ファクタリング:2%~9%程度
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書(発注書)
・通帳3ヶ月分(表紙付き)
・本査定申込書

ビートレーディングは独立系のファクタリング会社として最も有名な企業の1つです。メディアにもたびたび登場し、2024年3月末時点の累計取扱件数は5.8万件以上、累計取扱高1,300億円以上の実績があります。またファクタリング会社としては業歴が長く創業は2012年ですので、創業から13年以上経過しています。

あらゆる売掛債権の買取に対応しているため、注文書もファクタリングできます。上限手数料は12%と比較的リーズナブルなコストで資金化できるのも大きな特徴です。

ビートレーディングも国から指定を受けた、電子債権記録期間であるTranzax株式会社と提携し、ノウハウの提供を受けています。

国が指定する業者と提携しているため、安心して利用できる事業者であるといえるでしょう。

東京、名古屋、大阪、福岡と日本各地に店舗を構えているため、店舗での契約ができます。

店舗では、注文書買取の相談だけでなく、財務コンサルティングを受けられるため、財務状況全般を改善したい方におすすめです。

契約には面談が必要になりますが、zoomなどでのオンライン面談にも力を入れているので、当日中にビートレーデディングのオフィスへ訪問できない方も、最短即日で資金調達できます。最短2時間で資金調達できるため、注文書買取サービスの中で最もスピーディーの資金調達できる業者の1つです。

実績豊富な有名なファクタリング会社ですので「安心できる業者で注文書買取を利用したい」という方へおすすめです。

トップマネジメント

トップマネジメント

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短即日
利用限度額 1億円
買取手数料 3.5%~12.5%
個人事業主の利用 不可
必要書類 ・注文書
・決算書(2期分)
・入金の確認ができる通帳の写しなど

トップマネジメントは電ふぁくという「2.5社間ファクタリング」で、低コストで注文書買取を実現している会社です。2.5社間ファクタリングとは、あらかじめトップマネジメントだけが管理できる申込企業名義の通帳を作成しておき、その口座へ売掛先企業からの代金振込を受けます。

こうすることによって売掛先企業に知られることなく、売掛金の代金だけはトップマネジメントが管理できます。2社間ファクタリングは申込企業に代金が支払われるので、代金流用のリスクがあります。しかし2.5社間ファクタリングであれば代金流用のリスクを排除できるので、その分手数料を引き下げることが可能です。

なお、トップマネジメントで注文書買取を利用できるのは月商500万円以上の法人のみとなっています。

売上の小さな事業者や個人事業主やフリーランスは利用できないため注意してください。

トップマネジメントはファクタリング会社としての実績が豊富で利用者からの評価も非常に高い業者です。

累計取引社数は5.5万社超、創業15年と豊富な実績と経験があります。

さらに、ファクタリング会社としてはとても珍しい、東京商工会議所会員企業ですので、運営会社としての信頼性などはかなり高いと考えてよいでしょう。

豊富な実績のある運営業者から低い手数料で注文書買取を利用したい方にはトップマネジメントの注文書買取がおすすめです。

GMO BtoB 早払い

GMO BtoB 早払い

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短で2営業日
利用限度額 買取1回あたりの合計金額が100万円以上
買取手数料 スポットタイプ:2.5%〜12.0%
継続タイプ:2.0%〜12.0%
個人事業主の利用 不可
必要書類 ・注文書
・決算書(2期分)
・取引の基本契約書
・審査依頼書

GMO BtoB 早払いは、大手インターネットグループのGMOのグループ企業であるGMOペイメントゲートウェイが提供するファクタリングサービスです。GMOペイメントゲートウェイは東証プライム上場企業ですので、ファクタリング会社の信頼性を重視したい方にはおすすめのサービスです。

GMO BtoB 早払いの特徴は、専任の担当者が配置され、しっかりとサポートを受けられる点です。そのため小口債権の買取はおこなわず、100万円以上しか取り扱っていません。個人事業主は利用できず、法人のみのサービスとなっています。

また、1回限りの利用を前提としたスポットタイプと、継続利用を前提とした継続タイプの2つのコースがあり、継続的に注文書買取を利用する方は、継続タイプを利用することによって低い手数料で利用できる特徴があります。

審査は時間をかけてしっかりとおこなうので、資金化までには2営業日以上かかり、原則的には担当者との面談が必要です。ただし、希望すればオンライン面談に切り替えることもできるため、地方の企業も安心して利用できます。

ネクストスタイル

ネクストスタイル

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短40分
利用限度額  1社につき20万円~5000万円程度(買取上限1億円)
買取手数料 10〜20%程度
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

ネクストスタイルは来店不要で即日買取を実施しているファクタリング会社です。オンライン完結で注文書の買取に対応している数少ないファクタリング会社の1つです。

20万円という少額の注文書から買い取ってくれるので、事業規模の小さな個人事業主でも注文書買取を利用できます。

オンライン完結で最短40分という非常に速いスピードで買取に応じてくれるため、急いで資金が必要な方におすすめです。

また、手元に注文書がなくても、メールやLINEなどで注文内容を証明できれば、注文書買取に応じてもらえる場合もあります。売上規模の小さな事業者や手元に注文書がない方は利用を検討してみましょう。

運営会社は東京商工会議所の会員企業です。地域からも一定の信頼がある企業ですので、安心して利用できる注文書買取サービスだといえます。

 

けんせつくん

けんせつくん

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短2時間
利用限度額 下限・上限なし
買取手数料 2%〜
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

けんせつくんは、建設業専門のファクタリングサービスです。

請求書買取だけでなく、注文書買取を実施しており、完全オンライン完結型ですので、日本全国から資金調達が可能です。

建設業は数ある業種の中でも納期が長く、入金までに時間がかかることから、ファクタリング審査には最も不利な業種であるといわれています。

しかし、けんせつくんには建設業出身の担当者が常駐しており、業界独自の事情等を加味した審査をおこなってくれます。

そのため他社では「サイトが長すぎる」などの理由で審査に落とされてしまった事業者もけんせつくんであれば審査に通過でくる可能性があるでしょう。

入金までは最短2時間ですので、急いで資金が必要な方にもおすすめです。

また、けんせつくんを運営しているのは、オンライン完結のファクタリング会社として評価の高い株式会社ウィットですので、安心して利用できる点もメリットです。

ファクタリングのTRY

ファクタリングのトライ

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短即日
利用限度額 10万円〜5,000万円
買取手数料 3%〜
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

ファクタリングのトライは日本全国対応のファクタリング会社で、請求書買取だけでなく注文書買取も取り扱っている会社です。

利用限度額が10万円からですので、売上規模の小さな個人事業主やフリーランスも利用できます。

入金までには最短即日ですが、契約時には面談が必須となっているため、ファクタリングのトライの事務所に訪問するか、トライの担当者が出張買取をするか、いずれかの方法で契約手続き実施します。

ファクタリングのトライは他社からの乗り換えに力を入れており、乗り換えの場合には手数料が3%優遇されるため、すでに他社を利用しており「手数料が高い」とお悩みの方は、ファクタリングのトライへ相談することで、資金調達コストが低くなる可能性があるでしょう。

建設ガーディアン

建設ガーディアン

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短1時間
利用限度額 〜1億円
買取手数料 1%〜
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

建設ガーディアンもその名の通り、建設業専門のファクタリング会社です。

最大1億円までの買取に対応しており、手数料は破格の1%〜となっています。低コストで資金調達したい方におすすめです。

建設業専門の業者ですので、他社の注文書買取の申し込みで「納期が長い」などの理由で審査に落ちてしまった方も、建設ガーディアンであれば審査に通過できる可能性があります。

また、最大の特徴は入金スピードの速さです。

申込から最短1時間という非常に速い時間で資金調達できるため、緊急で資金が必要になった方も建設ガーディアンでファクタリングを利用すれば資金が間に合う可能性があります。

契約には面談が必要ですが、面談はZoomなどのビデオアプリを利用するため来店不要です。

日本全国から最短1時間で来店せずに資金調達できるため、急いで資金が必要な建設業の方は積極的に活用しましょう。

アクセルファクター

アクセルファクター

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短即日
利用限度額 〜1億円
買取手数料 ~100万円:10%~
101~500万円:5%~
501~1000万円:2%~
1001万円以上:別途相談
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

アクセルファクターは店舗型のファクタリング会社として利用者からの評価が非常に高い業者です。

注文書買取を直接的に行っている案内はありませんが、売掛債権を証明する資料として、注文書でも対応しているため注文書の買取にも応じてもらえる可能性があります。

アクセルファクターはコンサル業にもかなり力を入れています。国が中小企業支援の専門家として認定している認定経営革新等支援機関として登録されているため、信頼度が高いのはもちろん、資金繰り以外にも財務改善・資金繰り改善などにさまざまなアドバイスを受けられるでしょう。

店舗型のファクタリング会社として、東京本社、仙台、名古屋、大阪に支社を構えているため、信頼度はかなり高いといえます。

さらにオンライン完結にも力を入れており、利用者の半数が即日入金に成功しているため、急いでいる際にも安心です。

専門性の高いファクタリング会社から急いで注文書を資金化したい方に、アクセルファクターがおすすめです。

ペイブリッジ

ペイブリッジ

売掛先の承諾 不要(2社間契約)
入金までにかかる時間 最短2時間
利用限度額 下限・上限なし
買取手数料 3.5%~12.5%
個人事業主の利用 可能
必要書類 ・注文書
・入金が確認できる資料(通帳の写しなど)

ペイブリッジは独立系ファクタリング会社として評価の高いトップマネジメントが運営する、IT・広告業界専門のファクタリングサービスです。

トップマネジメントは店舗型のファクタリングサービスとして原則的に来店が必要です。また、注文書買取は法人しか利用できません。

しかしペイブリッジはオンライン専門のサービスで、個人事業主・フリーランスでも利用できます。

また、トップマネジメント独自の2.5社間ファクタリングサービスである「電ふぁく」を利用できるため、上限8%という非常に低い手数料で注文書買取を利用できます。

入金までは最短2時間で、いくら長くても最長2営業日以内では入金されるため、急いで資金が必要な方に最適です。

本業がITや広告でなくても、注文書や請求書がITや広告関連であれば、どんな業種の事業者でも利用できます。

個人事業主やフリーランスがスピーディーに利用できる注文書買取は少ないため、広告業・IT関連業の事業者は資金調達の選択肢の1つとして頭に入れておくとよいでしょう。

注文書買取についてよくある質問

注文書の買取のメリット・デメリットについてよくある質問をご紹介します。

  • 利用にあたって売掛先企業の同意は必要になるのでしょうか?
  • 債権譲渡登記は必要でしょうか?
  • 注文書買取サービスの手数料はどの程度ですか?
  • 個人事業主でも利用できますか?
  • 個人からの注文書は買い取ってもらえますか?
  • 注文書買取の入金までの時間はどの程度かかりますか?

疑問点を解消して、注文書買取を効率的に利用しましょう。

利用にあたって売掛先企業の同意は必要になるのでしょうか?

注文書買取は2社間取引で契約するのが原則です。そのため売掛先企業の同意は必要ありません。また売掛先企業には秘密で取引できます。

ただし、3社間契約を選択することはできないので、手数料は割高になる傾向があります。

債権譲渡登記は必要でしょうか?

債権譲渡登記が求められる場合があります。その場合には1件あたり7,500円の手数料と司法書士報酬の負担を求められることもあるので、契約前に債権譲渡登記の有無と費用はどちらが負担するのかについて確認しておいた方がよいでしょう。

なお、債権譲渡登記は誰でも閲覧できるので、他社や取引先から注文書買取を利用していると知られる可能性があります。絶対に周囲に注文書買取を利用していることを知られたくないのであれば、債権譲渡登記がないファクタリング会社を利用してください

注文書買取サービスの手数料はどの程度ですか?

ファクタリング会社によって異なります。請求書買取の手数料相場が10%〜15%程度ですので、注文書買取の手数料は12%〜18%程度と考えておけばよいでしょう。

なお手数料も審査基準もファクタリング会社によって異なります。そのため同じ注文書でもファクタリング会社によって手数料が大きく異なることがあります。少しでも低い手数料で注文書買取を利用したいのであれば、複数のファクタリング会社から相見積もりを取ることをおすすめします。

個人事業主でも利用できますか?

個人事業主でも利用できます。ただし、対応はファクタリング会社によって異なります。ファクタリング会社の中には法人のみの取り扱いとしている業者も少なくありません。請求書買取と比較して注文書買取は個人事業主が利用できる業者が少ないので注意しましょう。

個人からの注文書は買い取ってもらえますか?

個人からの注文書を買い取ってもらうことはできません。売掛債権は法人に対するもののみが買取対象です。

そのため、個人相手に商売をされている事業者は注文書買取を利用できないので注意しましょう。

注文書買取の利用が多い業種はなんですか?

大手ファクタリング会社であるビートレーディングが公表している情報によると、注文書買取の利用が多い業種は建設業と製造業です。

ビートレーディングでは利用者の実に65%が建設業となっており、ついで多いのが14%の製造業です。実に利用企業の8割程度が建設業と製造業です。

これは、建設業と製造業は受注金額が大きく納期が長いことが理由として考えられます。

受注による増加運転資金は多くなりますし、納品までの時間がかかるので、受注段階で注文書を資金化することで受注した仕事を円滑にすすめられます。

建設業や製造業の方で大口の受注が入った方は、注文書買取を活用しましょう。

注文書買取の入金までの時間はどの程度かかりますか?

ファクタリング会社によって入金までの時間は異なるものの、最短即日で資金化に応じてくれる業者は多数存在します。

ただし、業者によっては契約に面談が必要になることもあるので、このような業者と契約する場合には即日資金化できる方は、即日ファクタリング会社のオフィスへ訪問できる方だけです。

確実に当日中に契約したいのであれば、オンラインで即日契約できるファクタリング会社を選択しましょう。

注文書買取は自社に最適なタイミングで利用しよう!

注文書買取は、仕事を受注した時点でスピーディに資金調達ができることなど、これまでの金融機関の融資やファクタリングなどに比べてもメリットの多い資金調達の手法です。しかし、融資やファクタリングより手数料が高いなどのデメリットもあります。

毎回、注文書買取を利用していては、手数料が高い分、資金繰りが厳しくなります。これまでにない大型案件を受注できそうなときなど、適切なタイミングで利用するのが有効です。従来のファクタリングや金融機関の融資などと組み合わせて利用することによって、取引先の拡大や売上増が期待でき資金繰りも安定させることができるでしょう。

注文書ファクタリング会社 - BESTPAY