カテゴリの記事一覧

カテゴリ名

ファクタリングで債権譲渡登記の可否は選べる|閲覧可能な内容とは?

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記が必須の業者が多いとされていますが、実は業者によって異なり、登記をするか否かは利用者が決められるのです。

この記事では、債権譲渡登記の概要をはじめ、債権譲渡登記することのメリット・デメリットや、登記しない場合の3つの注意点を中心に解説します。

ファクタリングを利用するときに債権譲渡登記をした方がよいか悩んでいる人は、上記の内容を知ることで、自身で登記の可否が判断できるでしょう。

登記した場合の閲覧方法についても解説しているため、参考にしてみてください。

債権譲渡登記とは売掛債権の譲渡を法的に証明すること

債権譲渡登記とは売掛債権の譲渡を法的に証明すること

債権譲渡登記は、売掛債権の持ち主がファクタリング会社に債権の譲渡を、法的に証明する書類を言います。

なぜ債権譲渡登記が必要なのか、以下の項目に分けて解説します。

  • 債権譲渡登記することで二重譲渡が防止できる
  • 債権譲渡登記は法的根拠と認められた書類である

債権譲渡登記を理解して、自社に必要か否か判断できるようになりましょう。

債権譲渡登記することで二重譲渡が防止できる

債権譲渡登記は、法的に譲渡が証明されるため、二重譲渡を防止できます。

二重譲渡とは、ファクタリング利用者がファクタリング会社Aに譲渡した売掛債権を、ファクタリング会社Bにも譲渡して二重に資金を得ることを言います。

債権譲渡登記がないと、ファクタリング会社は「売掛債権は当社のものです」と公的に証明できません。

そのため、ファクタリング会社は債権譲渡登記をすることで二重譲渡を防止しています。

債権譲渡登記は法的証拠と認められた書類である

債権譲渡登記は、対抗要件の一種であり、売掛債権の持ち主がファクタリング会社に譲渡したことを証明する、法的な証拠になります。

対抗要件とは、当事者同士(自社とファクタリング会社)の契約を、第三者にも主張できる権利を言います。

仮に、債権譲渡登記せず、利用者が売掛債権をファクタリング会社AおよびBへ二重譲渡した場合、どちらに売掛金が支払われるのか、AもBも主張ができません。

Aが債権譲渡登記をしておけば、二重譲渡した場合、Bに対して債権の持ち主がAであることを主張できるのです。

以上のことから、債権譲渡登記は法的に守られる書類であり、利用者と業者の双方が安心してファクタリング契約するために重要と言えるでしょう。

ファクタリングにおける債権譲渡登記をする3つのメリット

ファクタリングにおける債権譲渡登記をする3つのメリット

ファクタリングでは、債権譲渡登記をすると以下の3つのメリットがあります。

  • ファクタリングの手数料が安く抑えられる
  • 登記するか否かは自社で選べる
  • 3社間の場合は登記不要

債権譲渡登記することが自社にとってメリットになるかどうか、確認してみましょう。

ファクタリングの手数料が安く抑えられる

ファクタリング会社にとっては、譲渡された売掛債権の所有権を主張できるため、債権の信頼度が上がることから、手数料が安く抑えられます。

売掛債権の信頼度が低いと、手数料は高くなります。

ファクタリング会社にとって、売掛金の未回収が最大の損失となるため、債権の信頼度が重要になるからです。

しかし、債権譲渡登記をすると債権の譲渡を法的に認められることから回収不安がなくなります。そのため、売掛債権の信頼度が上がり、手数料を抑えられる可能性があります。

なお、債権譲渡登記で売掛債権の信頼度を上げることで、審査にも通りやすくなることもメリットと言えるでしょう。

登記をするか否かは自社で選べる

2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記を求めるファクタリング会社が多くありますが、登記するか否かを利用者が選べる業者もあります。

2社間ファクタリングは、売掛金の支払元である取引先がファクタリング契約に関与しないため、利用者とファクタリング会社間のみでの取引です。

3社間のように取引先へ直接確認ができないことから、取引する売掛債権が二重譲渡されていないかを確認するためにも、債権譲渡登記を必須としている業者が多いです。

債権譲渡登記をすると、取引先が調べればファクタリングの利用が知られてしまうため、どうしても知られたくない場合は、登記の可否を利用者が選べるファクタリング会社を選びましょう。

3社間の場合は登記不要

3社間ファクタリングは、自社・ファクタリング会社・取引先で行われる取引であり、すでに売掛金の支払元(取引先)が契約に関与しているため、登記は不要です。

理由は以下の通りです。

  • 売却する売掛債権は、自社と取引先で行われた取引であると証明されている
  • 取引先はファクタリングの利用を承諾している
  • 取引先から直接ファクタリング会社に売掛金が支払われるため二重譲渡されても債権の権利が主張できる

以上の理由から、3社間では債権譲渡登記は行わないでファクタリングが利用できます。

ファクタリングにおける債権譲渡登記をする4つのデメリット

ファクタリングにおける債権譲渡登記をする4つのデメリット

債権譲渡をした場合のデメリットを、以下の4つ紹介します。

  • 2社間の場合:取引先にファクタリングの利用が知られる可能性がある
  • 資金が入手できるタイミングが遅くなる可能性がある
  • 登記できるのは法人のみ
  • 登記するのに費用がかかる

メリットとデメリットを比べることによって、債権譲渡登記するかどうかを決める判断材料になるでしょう。

デメリットも詳しく説明します。

2社間の場合:取引先にファクタリングの利用が知られる可能性がある

債権譲渡登記することで、検索すれば登記内容を誰でも見れてしまうため、取引先にファクタリングの利用が知られてしまう可能性があります。

2社間の魅力は、取引先に知られずにファクタリングが利用できるところです。

取引先と信頼関係を構築中の場合や、経営難だと思われたくない場合など、取引先にファクタリングの利用を知られたくない事情は多々あるでしょう。

どうしても、ファクタリングの利用を取引先に知られたくない場合は、債権譲渡登記することがデメリットになります。

資金が入手できるタイミングが遅くなる可能性がある

債権譲渡登記することで手続きが一つ増え、資金調達のタイミングが遅くなる可能性があります。

登記に必要な書類を揃えることや、法務局に出向いて手続きすることなどを踏まえると、入金スピードは遅くなると考えられます。

至急現金が必要な場合でも、即日調達できない可能性が高いです。

債権譲渡登記する場合は、手続きにかかる期間を踏まえ、資金調達のタイミングを考えましょう。

登記できるのは法人のみ

債権譲渡登記するには、法人が持っている登記事項証明書(資格証明書)が必要になるため、個人ではファクタリングは利用できません。

登記事項証明書(資格証明書)とは、会社や法人の名称、法人番号などが記載され、企業が法人であると証明する書類になります。

法人として企業活動するには必須の書類であり、法人用の口座開設や補助金などの申請にも提出が求められます。

以上のことから、債権譲渡登記は法人のみ取り扱いが可能であると、法律により定められた書類であることから、個人としてはデメリットのひとつと言えるでしょう。

登記するのに費用がかかる

債権譲渡登記するには、以下の費用がかかってきますので参照ください。

登録免許税 司法書士への報酬
1件につき 債権の個数が5,000個以下の場合 7,500円 数万~10万円程度
債権の個数が5,000個以上の場合 15,000円

債権譲渡登記する場合、大多数のファクタリング会社は提携している司法書士が手続きを行います。

登記自体にかかる費用に加えて、司法書士への報酬もかかってくることを覚えておきましょう。

司法書士への報酬は、ファクタリング会社によって差があるため、確認しておくと安心です。

債権譲渡登記をしない場合の3つの注意点

債権譲渡登記をしない場合の3つの注意点

債権譲渡登記をするメリット・デメリットを確認した結果、登記しないと決めた場合に、以下の3つに注意しましょう。

  • 手数料が高くなる可能性がある
  • 債権の信頼度によって審査が通りづらくなる
  • 違法業者の可能性がある

なかにはファクタリングが利用しづらくなる可能性もあるため、よく確認しましょう。

手数料が高くなる可能性がある

債権譲渡登記しないと売掛債権の信頼度を上げられないことから、手数料が高くなる可能性があります。

ファクタリング会社は売掛金未回収のリスクが増加することを防ぐため、手数料を上げて少しでもリスクを回避しようとします。

手数料が高くなる可能性があるのは、大きなデメリットと言えるでしょう。

債権の信頼度により審査が通りづらくなる

債権の信頼度により、審査に通りにくくなるのは通常でもありますが、債権譲渡登記しないことで更に信頼度が下がってしまい、審査に影響が出る場合があります。

ただし、債権譲渡登記しないことが理由で審査に落ちることはあまりないため、気にし過ぎる必要はありません。

違法業者の可能性がある

違法な業者は、債権譲渡登記を要求しないため、登記を確認しないファクタリング会社は違法である可能性があります。

債権譲渡登記をしないように強く勧めてくる業者には注意しましょう。

債権譲渡登記の申請方法

債権譲渡登記の申請方法

債権譲渡登記はどのように申請すればよいのか、以下の流れに沿って解説します。

  • 必要書類の準備
  • 申請方法はオンライン・郵送・窓口

一般的には、ファクタリング会社が提携している司法書士により手続きが進められるため、利用者がしなければならないのは、書類の準備のみです。

念のため、申請方法を確認しておきましょう。

必要書類の準備

債権譲渡登記に必要な書類は、5つです。

書類の内容や交付場所について、解説します。

  • 登記申請書:法務局窓口やインターネットからダウンロードできる
  • 委任状:司法書士に手続きを代行してもらうため
  • 登記事項証明書(資格証明書):最寄りの法務局にて発行
  • 印鑑証明書:最寄りの市役所にて発行
  • (任意)取下書:書類に不備があったとき、取下書がないと申請が却下されてしまう

各役所に出向き、申請して発行しなければならないため、多少手間がかかります。

現在はマイナンバーカードがあれば、印鑑証明はコンビニでも発行可能なため、活用するとよいでしょう。

また、2021年より社名・店名または法人番号が確認できれば、登記事項証明証(資格証明書)の提出が省略できるようになりました。

債権譲渡登記する手間が省け、利用しやすくなったと言えるでしょう。

申請方法はオンライン・郵送・窓口

一連の書類が揃ったら、司法書士に提出しオンラインや郵送、窓口に出向き手続きをしてくれます。

方法によって、司法書士への報酬が変更される可能性もあるため、申請方法や費用についてはあらかじめ確認しておきましょう。

債権譲渡登記の閲覧方法

債権譲渡登記の閲覧方法

登記された情報は、どのように閲覧できるのか、方法を2つの項目に分けて説明します。

  • 法務局の窓口・郵送・オンラインにて閲覧申請する
  • 登記事項証明書または登記事項概要証明書が発行される

申請時の注意点も合わせて説明しますので、確認しておきましょう。

法務局の窓口・郵送・オンラインにて閲覧申請する

閲覧申請する方法は、窓口・郵送・オンラインの3種類あり、現在はオンラインの方が手軽で利用者が増えています。

オンラインでは、アプリを使用した方法と、Webブラウザを経由して申請する方法の2種類あるため、頻繁に使う場合はアプリから、使用頻度が低い場合はWebブラウザが簡単で便利です。

どの方法でも、申請書類に必要事項の記入が必要です。

申請の際に、以下の手数料がかかるため覚えておきましょう。

登記事項証明書 登記事項概要証明書
窓口・送付請求および窓口・送付受取の場合 500円 300円
オンライン請求・交付 450円 250円
オンライン請求・窓口交付 450円 250円
オンライン請求・送付にて交付 500円 300円

請求方法や交付方法によって手数料が異なるため、確認しておきましょう。

登記事項証明書または登記事項概要証明書が発行される

発行される書類は、登記事項証明書または登記事項概要証明書となります。

2つの違いについて、以下を参照ください。

書類の種類 概要 閲覧可能な内容 閲覧可能な人物
登記事項証明書 債権の内容がすべて網羅された書類
  • 利用者の会社名や住所
  • ファクタリング会社の社名や住所
  • 登記した日付
  • 登記の目的
  • 債権の金額
  • 登記の有効期限
  • 登記番号
ファクタリング契約に関わった利用者やファクタリング会社、取引先などの利害関係のある人
登記事項概要証明書 個々の債権の内容を覗いた大まかな書類
  • 利用者の会社名や住所
  • ファクタリング会社の社名や住所
  • 登記した日付
誰でも可

プライバシー保護の観点から、不特定多数の人物に開示できる項目を区別しています。

仮に取引先が、ファクタリングを利用しているか調べたときは、登記事項証明書が発行されるため、ファクタリングの契約内容が一目瞭然になると言えるでしょう。

民法改正で債権譲渡禁止特約でもファクタリングが利用しやすくなった

民法改正で債権譲渡禁止特約でもファクタリングが利用しやすくなった

2020年4月に、民法改正により債権譲渡禁止特約がついた売掛債権でもファクタリングが利用可能となりました。

改正された民法の内容は、以下の通りです。

民法第466条の2:債務者は、譲渡制限の意思表示がされた金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたときは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地(債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合にあっては、譲渡人の現在の住所を含む。次条において同じ。)の供託所に供託することができる。

引用:民法|e-Gov法令検索

今までは、債権譲渡禁止特約がついた債権は、ファクタリングが利用できませんでした。

債権の譲渡を禁止していた理由は、以下の通りです。

  • 取引先が売掛金の支払い先を固定するため
  • 債権の譲渡先が違法業者である危険性が考えられた
  • 会計処理上の変更が困難

しかし、民法改正により債権譲渡禁止特約がついていても、ファクタリングが利用可能になったため、資金繰り改善に役立てやすくなりました。

禁止特約の債権でファクタリングしても取引先との契約解除にはならない

債権譲渡禁止特約がついていると知っているにも関わらず、ファクタリングの利用が取引先に知られた場合、契約解除などの不利益はありません

こちらも、民法改正とともに「資金調達を目的とした債権譲渡に関しては損害賠償や契約解除の原因にはならない」とされています。

取引先は供託することで弁済相手の固定が保護される

債権がファクタリング会社に譲渡された場合、取引先は供託所に売掛金を預けることができます。

供託所とは、金銭や有価証券などを預かってくれる所を言い、法務局がその役割を担っています。

取引先が、ファクタリング会社のことを信用できない、本当に支払いをしてもいいのか不安な場合は、供託所が利用可能です。

ただし、供託所を利用した場合は、ファクタリング会社やファクタリングを利用した取引先に通知しなければなりません。

供託所に預けた金銭を受け取れるのは、債権の持ち主であるファクタリング会社のみとなっています。

供託所は、取引先とファクタリング会社の間に入り、金銭の受け渡しをしてくれる機関と言えるでしょう。

今後、債権譲渡禁止特約がついた債権でもファクタリングが利用できるようになったことで、供託所を利用する企業も増えてくるのではないかと言われています。

ファクタリングの債権譲渡登記は慎重に検討しよう

ファクタリングの債権譲渡登記は慎重に検討しよう

債権譲渡登記は、売掛債権の信頼度アップや、二重譲渡防止など利用者とファクタリング会社双方に、メリットがあります。

ただし、利用者にとっては登記することで取引先に知られる可能性があることがデメリットです。

2020年の民法改正により、債権譲渡禁止特約がついた売掛債権でもファクタリングの利用が可能となり、資金繰りに悩む企業にとっては利用しやすくなりました。

債権譲渡登記をすることでのメリット・デメリットや、登記をしない場合の注意点を意識して、登記するか否かを検討しましょう。

注文書ファクタリング会社 - BESTPAY