でんさい割引やファクタリングは、どちらも売掛債権を割引または売買をして資金を得る資金調達方法です。
同じ資金調達方法と言えども両者には大きく6つの違いがあるため、その違いをしっかり理解し、状況に応じて使い分けができるようにしなければなりません。
この記事では、ファクタリングとでんさいの仕組みや特徴と合わせて、ファクタリングとでんさい割引の違いについて解説していきます。
状況や場面に応じて、適切な資金調達方法を選択できるように確認していきましょう。
ファクタリングとは|売掛債権を売却する資金調達方法
ファクタリングとは、保有している売掛債権をファクタリング会社に売却することにより、最短即日で資金を得る資金調達方法です。
たとえば、支払期日が「月末締め翌々月払い」の売掛債権をファクタリング会社へ売却すると、審査・契約を経て買取手数料を差し引かれた金額が最短即日で入金されます。
これにより入金サイトを60日短縮できるため、その間の支払い等に利用できます。
ファクタリングは、でんさいネットのような特別なネットワークへの加入は不要なため、至急で資金が必要な場面に誰でも利用できます。
ファクタリングの主な特徴は以下の4つです。
- 最短即日で資金調達できる
- 売掛先企業の信用で審査を受けられる
- 未回収リスクを売却できる
- 手数料が発生する
ファクタリングの4つの特徴を詳しく解説していきます。
最短即日で資金調達できる
ファクタリングは最短即日で資金調達できます。
特にファクタリング会社と利用者の2者だけで契約する2社間ファクタリングは、「売掛債権が回収可能か」という簡単な審査を行い、利用者と契約するだけですので、多くのファクタリング会社が即日入金に対応しています。
銀行融資は2週間程度、日本政策金融公庫の融資は3週間程度、入金までの時間がかかることと比較すると、ファクタリングの申し込みから入金までの時間は非常に短い点が特徴です。
ファクタリングは急いで資金が必要なときに活用できる資金調達方法だといえます。
売掛先企業の信用で審査を受けられる
ファクタリングは売掛先企業の信用で審査を受けられる点にも特徴があります。
ファクタリング会社は売掛先企業から回収を行うので「売掛先企業が期日通りに支払いができる企業かどうか」という点が審査では最も重視されます。
売掛先企業の信用で審査を受けられるので、利用者の決算状況に問題があっても資金調達できる可能性があるでしょう。
例えば、決算状況が赤字や債務超過の場合に、銀行融資の審査に通過することは非常に困難ですが、ファクタリングであれば審査に通過できる可能性があります。
銀行や日本政策金融公庫の融資審査に通過できない企業でも、ファクタリングであれば資金調達できる可能性がある点はメリットです。
未回収リスクを売却できる
ファクタリングは償還請求権なし(ノンリコース)で行われるのが基本です。
償還請求権なし(ノンリコース)とは、ファクタリング実施後に売掛債権が回収不能になっても利用者に責任は及ばず、ファクタリング会社が損失を負うというものです。
つまり、ファクタリングで売掛債権を売却してしまえば、売掛先企業が急に業況が悪化して支払不能になっても、利用者がその損失を負うリスクがなくなります。
売掛先企業の急な倒産によって、連鎖倒産に陥ってしまうことは決して珍しくありませんが、ファクタリングを利用することで連鎖倒産のリスクを軽減できる点はメリットです。
なお、ファクタリングは償還請求権なし(ノンリコース)で行われるのが大原則で、償還請求権あり(ウィズリコース)で行われるファクタリングは実質的には貸付です。
貸金業者登録なしに償還請求権あり(ウィズリコース)のファクタリングを取り扱うことは違法行為で、その業者は闇金ですので、絶対に取引しないようにしてください。
手数料が発生する
ファクタリングを利用すると手数料が発生します。
ファクタリングの手数料は融資などよりもかなり高くなっており、相場は以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:5%〜15%程度
- 3社間ファクタリング:1%〜5%程度
例えば、1ヶ月先が期日の売掛債権を手数料10%でファクタリングした場合、年利では10%×12ヶ月=120%もの負担になります。
これは融資を受けるよりも非常に高いコストです。
ファクタリングを利用すると、高額な手数料負担が必要になるという点は理解しておきましょう。
3社間と2社間がある
ファクタリングには、利用者とファクタリング会社のみで取引が完結する「2社間ファクタリング」と、売掛先を加えた「3社間ファクタリング」があります。
2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング | |
---|---|---|
契約主体 | 利用者・ファクタリング会社 | 利用者・ファクタリング会社・売掛先 |
債権譲渡の通知 | 不要 | 必要 |
手数料 | 高い(約10~20%) | 低い(約2~9%) |
資金化までのスピード | 即日~数日 | 数日~1週間程度 |
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは、自社が取引上何を重視したいかによって選択する必要があります。
たとえば今日中にでも資金が必要な場面では、売掛先への通知・承諾が不要で資金化できる2社間ファクタリング一択です。
一方で、少しでも手数料をおさえて利用したい場合は、3社間ファクタリングの方が適しています。
2社間と3社間では上記のように特徴が異なるので、自社が抱える状況や希望に合わせて選択するとよいでしょう。
でんさいとは|でんさいネットが取り扱う電子記録債権
でんさいとは、株式会社全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)が取り扱う電子記録債権です。
そして電子記録債権とは、売掛債権を電子化することで、従来の紙媒体での管理による問題点を克服した新しい金銭債権をいいます。
たとえば、手形を電子データ化することにより、これまでの債権の現物管理による紛失・盗難のリスクがなくなり、印紙税の節税も可能です。
この利便性の高さから、大手企業をはじめ中小企業での導入は増加しています。
注意点として、でんさいを利用するには窓口金融機関を通じて申込と審査を行い、でんさいネットに加入することが必須です。
また、会計処理の方法を変更せざるを得ないなど、導入のハードルが高い一面はあるものの、でんさいを利用することで、売掛債権を従来の手形のように活用できるようになります。
でんさい譲渡|でんさいを譲渡して支払いを行う
でんさいは、手形と同様に譲渡することで取引先への支払いができます。
たとえば、取引先に500万円の支払いが必要な時に、他社から受けた500万円分のでんさいを譲渡することで支払いが可能です。
一時納入企業が保有しているでんさいを二次納入企業へ譲渡する場合の流れは以下のとおりです。
- 一時納入企業が窓口金融機関にて譲渡記録の請求を行う
- でんさいネットが譲渡記録を作成する
- でんさいネットから支払企業へ譲渡記録の通知を行う
- 二次納入企業へでんさいの譲渡が完了
- 支払期日に支払企業の口座から二次納入企業の口座へ支払が自動で行われる
でんさいネットが行う譲渡記録は、手形でいう裏書のようなものです。
なお、でんさいなら紙の手形にはできなかった分割譲渡も可能です。
たとえば、保有している1,000万円を保有しているなら、そのうち支払いに必要な500万円分のみを分割譲渡できます。
このようにでんさいの全額または一部譲渡が可能なうえに、管理はでんさいネット上でできるため、紙の手形に比べて流動性と利便性が非常に高いことがわかります。
でんさい割引|でんさいを割り引いて資金化する
でんさい割引とは、保有しているでんさいを金融機関へ一部、もしくは全額を買い取ってもらうことで、債権金額を支払期日前に資金化する方法です。
でんさい割引は各金融機関が独自に行うサービスであることから、具体的な審査基準や方法は金融機関によって異なります。
でんさいの発生から割引までの基本的な流れは以下のとおりです。
- 支払企業がでんさい発生記録の請求を行う
- でんさいネットが発生記録を作成する
- でんさいネットから納入企業へ発生記録の通知を行う
- 納入企業が受け取ったでんさいで窓口金融機関へ割引依頼を行う
- 窓口金融機関が独自で審査・割引実行し、入金する
売掛債権を期日前に資金化するという点において似ているファクタリングとでんさい割引には、明確な6つの違いがあります。
この違いは、状況に応じて資金調達方法を使い分けるためにも確認しておくべき違いなので、詳しく解説していきます。
でんさいのメリット・デメリット
でんさいは手形の発行事務がないなどのメリットがありますが、汎用性が低いなどの点ではデメリットです。
でんさいのメリットとデメリットについてしっかりと理解しておきましょう。
でんさいのメリット
主に手形と比較した場合のでんさいのメリットは以下の4点です。
- 印紙代が不要
- 事務負担が軽減できる
- 手形の盗難や紛失のリスクがない
- 一部だけ譲渡や割引ができる
低コストかつ安全に利用できるのが、でんさいの主なメリットです。
でんさいの4つのメリットについて、詳しく解説していきます。
印紙代が不要
でんさいで支払いを行う際には、印紙代はかかりません。
手形を発行する際には、手形用紙代に加えて金額に応じた以下の収入印紙代が必要になります。
金額 | 収入印紙代 |
---|---|
10万円以上100万円以下 | 200円 |
100万円超200万円以下 | 400円 |
200万円超300万円以下 | 600円 |
300万円超500万円以下 | 1,000円 |
1500万円超1,000万円以下 | 2,000円 |
1,000万円超2,000万円以下 | 4,000円 |
2,000万円超3,000万円以下 | 6,000円 |
3,000万円超5,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円超1億円以下 | 20,000円 |
例えば、1,000万円の手形を発行する際には4,000円も収入印紙代がかかりますが、ファクタリングであればこれらの収入印紙代はいっさい不要です。
でんさいで支払う(発生記録をおこなう)場合には、銀行によって所定の手数料がかかりますが、基本的には手形よりもコストは安くなります。
例えば、三井住友銀行の場合、発生記録手数料は以下のようになっています。
- 決済口座が同一銀行:440円
- 決済口座が他行: 770円
参考:三井住友銀行
手形の金額が300万円以上であれば、でんさいの方が低コストで利用できます。
収入印紙がかからない点は手形と比較した場合のでんさいのメリットです。
事務負担が軽減できる
でんさいで支払いをおこなうことは事務負担を軽減できるメリットもあります。
でんさいで支払う場合には、会社のパソコンから銀行のインターネットバンキングにログインして、でんさいの発生記録請求をおこなうだけだからです。
手形のように、手形用紙にチェックライターなどで金額を打ち込み、社版や印鑑を押印して、収入印紙を購入して貼付し、取引先へ交付するという手間が一切かかりません。
あらかじめ、でんさいネットに加入しておけば、ほんの数分で支払いが完了できるので、経理部門の事務負担を大幅に軽減することが可能です。
手形の盗難や紛失のリスクがない
でんさいには紛失や盗難のリスクがありません。
受け取った、でんさいは、金融機関のデータで安全に保管されているので、資産を盗まれる心配も無くしてしまう心配もありません。
万が一ハッキングなどによって紛失したとしても、その責任は銀行などが負ってくれるので安心です。
一方、手形は有価証券ですので、受け取った手形を盗まれたり無くしたりした場合には、代金を回収できない可能性があります。
手形のように、形がない分、紛失や盗難のリスクがなく、安全性が高い点はでんさいのメリットです。
一部だけ譲渡や割引ができる
でんさいは、一部だけを支払い手段として譲渡したり、割り引いて現金化することが可能です。
例えば、取引先から受け取った500万円のでんさいのうち、200万円だけと別の取引先への支払いのための譲渡して、残りの300万円だけを期日になったら現金化するという利用方法ができます。
手形は1枚の有価証券ですので、その一部だけを破って取引先へ裏書譲渡して、残りは支払期日に取り立てるというようなことは不可能です。
裏書譲渡も手形割引も額面金額全額を行わなければなりません。
手形割引と同じように、期日前に金融機関へ売却して資金化する、でんさい割引についても同様に一部だけを現金化することが可能です。
額面金額の一部だけを譲渡したり現金化できる点は、手形と比較して非常に大きなメリットです。
でんさいのデメリット
でんさいは手形と比較して金銭的・事務的なコストが低く、利便性が高いなどの数多くのメリットがありますが、以下のようなデメリットも理解しておきましょう。
- 取引先もでんさいを利用している必要がある
- 認知度が低い
- 審査難易度が高い
- 未回収リスクが残る
でんさいは汎用性が低く、ファクタリングなどと比較して審査の難易度が高い点などがデメリットです。
でんさいやでんさい割引のデメリットを詳しく解説していきます。
取引先もでんさいを利用している必要がある
でんさいを利用するには取引先もでんさいネットに加盟して、でんさいを利用していなければなりません。
でんさいは支払企業も受取企業ともに、でんさいに加盟している場合のみ利用できるためです。
残念ながら、でんさいの普及率はそれほど高くありません。
2021年9月時点で、大企業13.7%、中小企業8.5%、小規模事業者6.8%しかありません。
10社に1社くらいしかでんさいには加盟していないので、「でんさいをで支払いをしたい」と考えても、ほとんどの企業がでんさいには対応していないのが実情です。
利便性の高い、でんさいでの支払いですが、実際に利用できるかどうかは取引先がでんさいに加入しているかどうかに左右され、実際には利用できる場面がかなり少ないという点はデメリットです。
認知度が低い
普及率の低いでんさいは、まだまだ認知度が低いのが実情です。
そのため、取引先に対して「でんさいで支払いたい」と申し出ても、どのような支払方法なのか理解してもらえない可能性があるでしょう。
場合によっては「怪しい方法で支払おうとしている」と自社をネガティブに判断される可能性もあります。
認知度が低いため、取引先に対して「でんさいで支払いたい」と言い出しにくい点はデメリットです。
審査難易度が高い
取引先から受け取ったでんさいは期日前に早期資金化することができ、これを「でんさい割引」と言います。
でんさい割引はファクタリングよりも審査難易度が高いので、利用者の決算状況によっては審査に通過できない可能性があります。
ファクタリングでは、売掛先企業の支払能力が審査の大部分を占めます。
しかし、でんさい割引は、未回収の場合には利用者が代金を補填する義務を負っているため、利用者の決算状況も審査で重視されます。
赤字が続き債務超過が解消できる見込みがないような企業は審査に通過できない場合もあるでしょう。
ファクタリングであれば利用者が赤字や債務超過でも審査に通過できる可能性がありますが、でんさいの場合には審査に通過することが難しい点はデメリットです。
未回収リスクが残る
でんさいは償還請求権あり(ウィズリコース)で取引されます。
そのため、もしもでんさいの支払期日に支払企業の資金ショートなどによって支払いが履行されなければ、でんさい割引を利用した企業に、支払い義務が生じます。
これは手形割引と同じです。
ファクタリングであれば、償還請求権なし(ノンリコース)で行われるので、万が一ファクタリング後に売掛債権が回収不能になっても利用者に責任は及びません。
でんさい割引は手形割引と同じく、資金調達後に未回収リスクが残ってしまう点は、ファクタリングと比較した場合のデメリットだと言えます。
でんさい割引とファクタリングの6つの違い
でんさい割引とファクタリングは、保有するでんさいまたは売掛債権を売却することで支払期日前に資金化する資金調達方法です。
仕組みそのものは似ているものの、両者には以下6つの違いがあります。
- 貸し倒れリスクの有無
- 手数料率
- 資金化までのスピード
- 売掛先への通知の義務
- 金融機関の経由
- 契約締結等手続きの手間
- 一部の売却か全額の売却か
資金調達は事業の今後を左右する重要な決断です。
でんさい割引とファクタリング、それぞれの特徴をおさえることで自社に合った選択につながるため、しっかり確認していきましょう。
貸し倒れリスクの有無
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
あり | なし |
最初に特筆すべき大きな違いは、でんさい割引は貸し倒れリスクがある一方、ファクタリングには貸し倒れリスクがないということです。
でんさい割引は手形割引と同様に、万が一売掛先が倒産等により売掛金が支払えなかった場合は、でんさいを譲渡済であっても自社が損害を被ります。
一方でファクタリングは、売掛債権と合わせて売掛金を支払われないリスクごと売却しているため、債権売却後の貸し倒れリスクはありません。
なお、ファクタリング会社は貸し倒れリスクも考慮した手数料設定を行っているため、貸し倒れリスクが高いほど手数料も高くなります。
貸し倒れリスクの有無は、でんさい割引とファクタリングを分ける大きな違いです。
もしもでんさい割引とファクタリングのどちらも利用できる状態であれば、売掛金回収までに倒産する危険性がない場合はでんさいを利用し、業績に不安がある売掛先との債権なら、貸し倒れリスクごとファクタリング会社へ売却するといったように使い分けることもひとつの手です。
手数料率
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
安い(数百円~数千円) | 高い(2社間:約10~20%、3社間:約2~9%) |
手数料はでんさい割引の方が安く、ファクタリングの方が高い傾向にあります。
でんさい割引の手数料は、支払等の記録や証明書の発行といったシステムの利用料が基本です。
一方でファクタリングでは、契約手続き等の事務手数料に加え、売掛先のデフォルトリスクに対する対価を求められます。
ファクタリングは、売掛先が倒産して売掛金が支払えなくなるリスクごと買い取ってくれることからも、ファクタリングに支払う手数料の大半は売掛先のデフォルトリスクに対する対価といえます。
そのため、国や地方団体、大手企業といった安定した業績でデフォルトリスクが低いと判断される債権は、比較的手数料も安くおさえられます。
手数料においては、「2社間>3社間>でんさい割引」の順に安い傾向にあるので、なるべくコストをおさえて資金化したい場合はでんさいがおすすめです。
資金化までのスピード
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
でんさいネットに加入済:最短30分程度(金融機関によって異なる)
でんさいネットに未加入:数日~数週間 |
2社間:最短即日
3社間:数日~1週間程度 |
申込から資金化までのスピードは、でんさい割引なら窓口金融機関やでんさいネットの加入状況、ファクタリングなら契約形態によって異なるので注意が必要です。
でんさいネットに加入している状態で、でんさい割引を申し込むと最短30分程度で資金化できる金融機関がある一方、中には資金化までに1日程かかってしまい、2社間ファクタリングの方が早く資金化できるケースもあります。
さらに、でんさいネットに未加入であれば、加入申込と審査で数日~数週間もの時間がかかってしまいます。
即日で資金化したい場合は、まず即日資金化の対応実績が豊富な2社間ファクタリングへ相談するのがおすすめです。
しかし、でんさいの方が手数料を抑えられるため、でんさい割引で即日資金化をしたいと考える人も多いでしょう。
その場合は、でんさい割引完了までにかかる時間を窓口金融機関に確認してから申し込むと安心です。
売掛先への通知の有無
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
あり | 2社間:なし
3社間:あり |
でんさい割引は、割引したことを売掛先へ必ず伝えなければなりませんが、2社間ファクタリングでは売掛先への通知なしで資金化が可能です。
通知をすると、売掛先から「資金繰りがうまくいっていないのでは?」などと勘繰られ、場合によっては今後の取引に影響が出る可能性もあります。
そのため、中小企業を中心に売掛先への通知なしで資金調達のできる2社間ファクタリングは非常に人気です。
一方で、でんさい割引はでんさいネットを通じて必ず通知が送られてしまいます。
まだ取引先との関係性が築けていないときなど、売掛先へ通知せずに資金調達をしたい場合は、2社間ファクタリングを利用するのがおすすめです。
金融機関の経由
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
あり | なし |
でんさい割引を利用するには、窓口金融機関で所定の審査を行い、株式会社全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)へ加入します。
しかし、ファクタリングは金融機関の仲介はありません。
金融機関を経由するかどうかは、利用者の安心感に影響を与えます。
たとえば、ファクタリング会社は金融機関と違い認可不要で営業ができるため、ファクタリング会社を名乗って違法な取引を行おうとする違法業者が一定数混じっているのが実情です。
一方で、でんさいネットは全国の金融機関が参加するネットワークです。
そのため、違法業者が審査に通過することはまずできませんし、でんさいネット自体が違法行為をすることも考えられません。
資金調達は確実に安心して取引できるところで行いたい、もしくは自分で信頼できるファクタリング会社を見極める自信がないといった場合でも、でんさいなら安心して利用できるでしょう。
契約等手続きの手間
でんさい割引 | ファクタリング |
---|---|
最初の利用契約のみ | 取引の都度契約を結ばなければならない |
でんさいは最初の利用契約を結ぶと、何度取引をしても契約は発生しませんが、ファクタリングは売掛債権を売却ごとに債権譲渡契約を結ばなければなりません。
でんさいネットに加入すると、自社・窓口金融機関・でんさいネットの3社間にて利用契約を結びます。
でんさい割引を利用するには、取引先もでんさいネットに加入している必要があるため、お互いに共通のシステムを利用することで契約の手間を削減可能です。
一方でファクタリングは、取引ごとに契約を結び、2社間の場合は債権譲渡登記を行うこともある等面倒な手続きが多くなります。
取引回数が多くなるほど、契約や各種手続きに要する時間が惜しくなるもの。
さらに、取引ごとに契約書の管理をしなければならないため手間も増えていきます。
手続きの時間や手間を削減したいと考えるならでんさいがおすすめです。
一部の売却か全額の売却か
ファクタリングは基本的には1つの売掛債権の一部だけを売却することはできません。
1つの売掛債権は全額売却するのが基本です。
しかしでんさい割引は、受け取った1つのでんさいのうち一部の金額だけを売却できます。
例えば、500万円のでんさいのうち、200万円だけを「でんさい割引」で早期に資金化し、残りの300万円は期日になるまで待つという利用方法も可能です。
でんさい割引は必要なだけの金額を早期に資金化できるので、ファクタリングと比較して利便性が非常に高いという点がメリットです。
でんさい割引の利用が向いている場面
でんさい割引の特徴をみると、以下のような場面での利用に向いていることがわかります。
- 取引企業がでんさいを利用しているとき
- とにかく手間と手数料をおさえて資金化したいとき
- 売掛債権の一部だけを現金化したいとき
ひとつずつ解説していきます。
取引企業がでんさいを利用しているとき
そもそもでんさいは、取引先企業もでんさいを利用していることが前提条件です。
そのため、自社だけがでんさいを利用していても、取引先各社が利用していなければそもそもでんさいによる取引は行われず、譲渡も割引もできません。
2022年6月時点のでんさい利用者登録者数は約47万社で、導入数は増加しているもののまだまだ少ない状況です。
でんさいを利用したい場合でも、まずは取引先の決済状況を確認しながら検討する必要があるといえるでしょう。
しかし、でんさいは申込や決済方法の変更など最初の導入ハードルを超えると管理の手間を削減できたり、印紙税の節税になったりとメリットが多くあります。
関係性が築けている取引先なら、でんさいの導入を打診してみるのもよいでしょう。
とにかく手間と手数料をおさえて資金化したいとき
でんさい割引は、ファクタリングと比べて契約等の手間がかからず、手数料も安くおさえられる資金調達方法です。
そもそも電子記録債権制度は、中小企業や小規模事業者の円滑・効率的な資金調達を促すために導入された国の施策です。
そのため、でんさいネットに加入することで手続きや管理の手間が増えることはまずありません。
さらに、国や金融機関が認めるネットワークに所属した企業は、その時点で信用性が高いとみなされるため、ファクタリングのようにデフォルトリスクに対する高額な手数料が求められることもないのです。
中小企業や小規模事業者は、資金繰りのために資金調達を頻繁に利用しているケースもあります。
何度も資金調達を行っていると、手間や手数料が重なって大きな負担となっていきます。
今後も資金調達を継続して行う可能性がある場合など、手間と手数料をおさえて資金調達したい場合はでんさい割引がよいでしょう。
売掛債権の一部だけを現金化したいとき
受け取ったでんさいのうち、一部の金額だけを資金化したいときにはでんさい割引がおすすめです。
でんさい割引は、1つのでんさいのうち、一部だけを資金化することが可能だからです。
ファクタリングや手形割引であれば、原則として1つの売掛債権全額を資金化しなければなりません。
従って、必要性がない金額についても早期に資金化し、高額な手数料を負担しなければならないので、コストが大きくなります。
でんさいであれば、必要なだけの金額を早期に資金化し、それに対応する最小限の手数料を支払うだけです。
売掛債権を最も効率的に資金化できる方法として、でんさい割引は他の資金調達方法よりもメリットがあります。
でんさいとファクタリングの3つの共通点
でんさいとファクタリングは以下の3つの点で共通しています。
- 売掛先企業の信用で審査を受けられる
- 期日前の資金化が可能
- 支払企業が決済する
3つの共通点を理解し、適切に活用できるようになりましょう。
売掛先企業の信用で審査を受けられる
ファクタリングもでんさい割引も、ファクタリング会社や金融機関に対して支払いを行うのは売掛先企業です。
そのため、審査では第一義的に売掛先企業に支払能力があるかどうかという点が確認されます。
売掛先企業に「支払能力がある」と判断されれば審査に通過できる可能性が高くなりますし、売掛先企業に支払能力がなければ、どんなに利用者が業績良好でも審査に通過できません。
利用者の業績が悪ければ融資を受けることはできませんが、支払能力に問題ない企業の売掛債権を持っていれば資金調達できる可能性があるという点で、ファクタリングとでんさい割引は共通しています。
ただし、償還請求権ありで実施されるでんさ割引の方が利用者の業績も審査で重視され、あまりにも業績が悪い企業は、でんさい割引であっても審査に通過できない可能性があるので注意しましょう。
期日前の資金化が可能
ファクタリングもでんさい割引も、期日前に早期資金化できる点も大きな特徴です。
ファクタリングで売却する売掛金も、でんさいも、本来であれば、支払期日にならなければ資金化できない資産です。
しかし、ファクタリングやでんさい割引を利用することによって期日になる前に売掛債権の代金を受け取れるので、利用することによって企業の資金繰りは良化します。
支払企業が決済する
でんさいを買い取った金融機関や、ファクタリング会社に対して売掛債権の支払期日に代金を支払うのは売掛先企業です。
そのため、支払期日に利用者の自己資金から代金を支払う必要はありません。
資金調達後に、金融機関やファクタリング会社に対して支払い資金を用意する必要がないので、借入金を利用するよりも期日の手続きが非常に簡単です。
ただし、2社間ファクタリングだけは売掛先企業から利用者に対して支払われた代金を、利用者がファクタリング会社へ送金しなければならない点に注意してください。
ファクタリングの利用が向いている場面
ファクタリングの利用が向いているのは以下のような場面です。
- 貸し倒れリスクを負わずに資金化したいとき
- 審査通過率を重視したい場合
- 銀行融資の審査に落ちたとき
- 即日資金調達したいとき
ひとつずつ解説していきます。
貸し倒れリスクを負わずに資金化したいとき
資金調達をしたい利用者にとって、貸し倒れリスクは絶対に避けたいリスクといえるでしょう。
でんさい割引は、万が一売掛先が売掛金の支払いができなくなった場合に自社が責任を被ることになりますが、ファクタリングなら債権とリスクを合わせて売却しているので貸し倒れリスクに不安を感じることなく資金調達が可能です。
せっかく期日前に資金調達をしても、売掛先のデフォルトリスクを背負ったままでは安心して事業資金に回せません。
特に業績に不安がある売掛先との債権は、多少高い手数料を支払ってでもファクタリングでリスクごと売却することを検討してみるのもよいでしょう。
審査通過率を重視したい場合
ファクタリングは債権譲渡時に、でんさいはでんさいネットへの加入時とでんさい割引利用時に所定の審査が行われますが、審査そのものはファクタリングの方が通過しやすいと考えられます。
その理由は、ファクタリングは利用者の信用力よりも売掛先の信用力を重視するからです。
債権譲渡後、売掛金を確実に回収できなければファクタリング会社が損害を被ることになるため、売掛金の支払元である売掛先の業績や財務状況を慎重に審査します。
そのため、たとえ利用者の業績が傾いていたり支払能力が低かったりしても、審査に大きな支障はありません。
一方で、でんさい割引は借入であるため、万が一売掛先が売掛金を支払えなかった際に返済できる能力があるのかどうかを見極める必要があります。
そのため、利用者の与信状況も慎重に審査するのです。
自社の与信状況に自信がない場合は、ファクタリングを利用した方が審査通過率は高まります。
銀行融資の審査に落ちたとき
銀行融資やでんさい割引などの審査に落ちたときは、ファクタリングが向いています。
銀行融資は赤字や債務超過の場合には審査に通過することは著しく難しくなります。
また、でんさい割引も利用者の業績があまりにも悪いと、支払企業の業績が良くても審査に通過できないケースも少なくありません。
ファクタリングであれば、融資審査はでんさい割引の審査に落ちた企業でも審査に通過できる可能性があります。
特に、売掛先企業がファクタリング会社に対して直接支払いをおこなう3社間ファクタリングでは、利用者は売掛債権の代金に触れることがないので、利用者の業績はほぼ審査には影響しません。
融資やでんさい割引の審査に通過できない場合は、ファクタリングを利用しましょう。
即日資金調達したいとき
「今日中に資金が必要」というような場面でも、ファクタリングがおすすめです。
銀行融資は申込から融資まで2週間程度の時間がかかり、でんさい割引も数日程度の時間がかかります。
そのため「どうしても今日中に資金が必要」という場面になったとき、銀行融資などの方法では資金が間に合いません。
2社間ファクタリングであれば、利用者とファクタリング会社の2者だけで契約が完結するため、申込日当日に代金が入金になる可能性があります。
特に、申込から契約まで全てオンライン上で完結するファクタリングであれば、高い確率で即日入金を受けられるので、急いで資金が必要なときには、オンライン完結型の2社間ファクタリングの申し込みを検討しましょう。
でんさい一括ファクタリングとは
でんさい一括ファクタリングとは、でんさいネットに登録されている企業との電子記録債権を銀行子会社が買い取って資金化する、いわゆる金融機関が行うファクタリングサービスです。
でんさい一括ファクタリングは、でんさいネット内で発生した信用性の高い売掛債権を売買するため、非常に安い手数料で利用できるのが魅力です。
また、取引先も銀行の子会社であることから安心して利用できるでしょう。
でんさい一括ファクタリングは、でんさいネットに加入している企業の特権ともいえるメリット豊富なサービスです。
でんさいネットに加入しているなら、ぜひ利用を検討してはいかがでしょうか。
手数料に低いおすすめファクタリング会社10選
でんさい割引とファクタリングのどちらかを利用しようかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ファクタリングを利用するのであれば、低コストで利用できる以下のようなファクタリング会社を利用することで、低コストで資金調達が可能です。
- OLTA
- ラボル
- 日本中小企業金融サポート機構
- フリーナンス
- 電子請求書早払い
- ペイトナーファクタリング
- ビートレーディング
- トップマネジメント
- PAYTODAY
おすすめの10のファクタリング会社の特徴やスペックについて詳しく解説していきます。
OLTA
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 2%~9% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://www.olta.co.jp/ |
安心安全なファクタリングの専門会社から、オンライン完結のファクタリングを利用したい方にはOLTAがおすすめです。
OLTAはオンライン完結型のファクタリングを日本に広げたパイオニア的な会社で「クラウドファクタリング」という言葉はOLTAの商標です。
申し込みから入金まで完全オンライン完結で、請求書のアップロードから24時間以内に審査の回答があり、最短即日入金を受けられます。
店舗を持たないため、運営コストがかからず、上限9%という業界最低水準で利用できるので、低コストでの資金調達を希望する方にOLTAはおすすめです。
大手企業が出資しており、資本金は44億円を超える大きなファクタリング会社です。
また、日本中の銀行と提携し、銀行の顧客専用のファクタリング商品を展開し、銀行の顧客に対してファクタリングを売っています。
大手企業や銀行が提携するほどの企業ですので信頼度は抜群です。
安心安全なファクタリング会社から低コストで資金調達したい方はOLTAの利用を検討しましょう。
ラボル
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 1万円〜制限なし |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短60分 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://labol.co.jp/ |
ラボルは休日や夜間に資金が必要になる、サービス業や飲食業などにおすすめのファクタリング会社です。
ラボルは主要なファクタリング会社の中で24時間365日入金に対応している数少ない会社です。
土日や祝日や夜間にお金が必要になった場合も、ラボルであれば最短60分で資金調達できる可能性があるので、夜間や休日に営業している飲食業やサービス業の方にとっては利便性が高いでしょう。
さらに、オンライン完結で1万円からの買い取りに対応しているので、個人事業主やフリーランスなどの小規模事業者でも利用しやすいですし、手数料も10%固定なので法外な手数料を要求されることがなく安心です。
また、運営会社の株式会社ラボルは東証プライム上場の株式会セレスの100%子会社です。
運営会社の安全性も高く、手数料も安く、24時間365日営業の利便性というファクタリング会社として重要な要素を全て併せ持った非常にアベレージの高いファクタリングだと言えるでしょう。
日本中小企業金融サポート機構
種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 5%~10% |
入金スピード | 最短 |
手続き方法 | 対面・オンライン・郵送 |
公式サイトURL | https://chushokigyo-support.or.jp/ |
日本中小企業金融サポート機構は、経営全般に対する専門性が高い業者と取引したい方におすすめです。
日本中小企業金融サポート機構はファクタリングだけでなく、コンサルティング業務も本格的におこなっており、事業承継、M&A、補助金申請、経営改善などあらゆる経営コンサルティングを行っており、口コミの評価も上場です。
中小企業の経営サポートの専門家として認定経営革新等支援機関として国から認定されているため、経営相談をしたい方に向いています。
法人形態が一般社団法人という非営利団体ですので、手数料の設定は低く10%を切る手数料でファクタリングを利用できます。
契約には面談が必要ですが、オンラインでの面談も実施しているので、遠方の事業者の方もオンラインで最短即日入金を受けられます。
安心・安全で専門性の高いファクタリング会社と取引したい方は、一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構へ相談してみましょう。
フリーナンス
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 3%~10% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://freenance.net/ |
フリーランス向けのさまざまなサービスを総合的に受けたい方にはフリーナンスがおすすめです。
フリーナンスは、アカウントを作成するとフリーランス向けに以下のようなサービスを提供しています。
- 即日払い:2社間ファクタリング
- あんしん補償:業務上生じた賠償責任などを保証
- フリーナンス口座:屋号やペンネームで口座を作成
- バーチャルオフィス:GMO運営のバーチャルオフィスを格安料金で利用できる
アカウント作成だけで、基本補償である「あんしん補償Basic」や「フリーナンス口座」を利用できます。
また、ファクタリングサービスである「即日払い」はアカウントを作成しておけば、請求書のアップロードから最短30分で審査回答が届き、即日入金されます。
運営しているので、大手インターネットグループのGMOインターネットグループの関連会社ですので、安心して利用できる点も大きな特徴です。
電子請求書早払い
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 〜1億円 |
手数料 | 1%~6% |
入金スピード | 最短2営業日 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://www.infomart.co.jp/hayabarai/index.asp |
手数料の低さにこだわってファクタリングを利用したい方には、電子請求書早払いがおすすめです。
このサービスは手数料が1%〜6%と圧倒的に低く、2社間ファクタリングとすれば、業界最低の手数料です。
また、運営するインフォマートは東証プライム上場企業で、企業向けにビジネスマッチングサービスなどのBtoBサービスを展開しています。
申し込みはインフォマートの専用画面で行い、実際の買取はこちらも東証プライム上場のGMOペイメントゲートウェイがおこないます。
東証プライム上場企業が提携しているサービスですので、運営会社の信頼度は圧倒的です。
利用できるのは、法人だけですので個人事業主は利用できません。
また、
ペイトナーファクタリング
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 1万円〜100万円 (初回は25万円まで) |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短10分 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://paytner.co.jp/factoring |
売上規模の小さな個人事業主やフリーランスの方にはペイトナーファクタリングがおすすめです。
ペイトナーファクタリングは少額の資金を最短10分で入金する、最も資金調達スピードが速いファクタリング会社です。
事前にアカウントを作成しておけば、請求書のアップロードだけで審査がスタートし、最短10分で審査が完了し、すぐに振込手続きへと移ります。
数万円程度の資金を急いで調達したい場合に最もおすすめのファクタリングです。
また、個人事業主向けの請求書の買い取りも実施しているので、個人事業主相手に事業をされている方にもペイトナーファクタリングがおすすめです。
ただしペイトナーファクタリングは小口専門のファクタリング会社なので、初回は25万円までしか資金調達できませんし、その後限度額が大きくなっても最高で100万円までしか利用できません。
買取可能額が少ないので、ある程度売上規模の大きな事業者は利用できないので注意してください。
ビートレーディング
種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 2社間ファクタリング:4%~12% 3社間ファクタリング:2%~9% |
入金スピード | 最短2時間 |
手続き方法 | 対面オンライン |
公式サイトURL | https://betrading.jp/ |
信頼できる専門性の高いファクタリング会社と取引したい方にはビートレーディングがおすすめです。
ビートレディングは独立系の店舗型ファクタリング会社として最も有名な業者の1つで度々メディアにも登場しています。
累計取引実績5.2万社、1,170億円を超えていますので、すでに多くの人が取引しているので安心です。
非常に専門性が高く、通常の2社間ファクタリングや3社間ファクタリングのほか、注文書ファクタリング、医療ファクタリングなど、売掛債権を活用して資金調達するさまざまな方法に対応しています。
また、担当者はファクタリングだけでなく、財務全体について知識を持っているため審査の際には財務コンサルティングを受けられますし、普段から資金繰りについてさまざまな相談を受けられます。
店舗型のファクタリング会社ですので、基本は面談が必要になりますが、オンライン面談も実施しており、そのままクラウドサインで契約することも可能です。
当日中にビートレーディングの事務所へ訪問できない方も、最短2時間で資金調達できるため、急いでいるときにも活用できます。
トップマネジメント
種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 0.5%~12.5% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | 対面・オンライン |
公式サイトURL | https://top-management.co.jp/ |
トップマネジメントもファクタリング専門の会社として創業15年、東京商工会議所会員と非常に信頼のある会社です。
累計取引社数は5.5万社と数多くの企業が利用しているため安心です。
通常の2社間ファクタリングの手数料の上限は12.5%と、店舗型のファクタリング会社とすれば平均的よりもやや低めです。
しかしトップマネジメントでは、2社間ファクタリングでありながら3社間ファクタリングのように、入金された売掛金をファクタリング会社が管理できる2.5社間ファクタリングである「電ふぁく」というサービスがあり、「電ふぁく」であればさらに手数料を引き下げられます。
「電ふぁく」は入金口座をトップマネジメントが管理する利用者名義の口座として指定することによって、2社間ファクタリングでありながら入金をトップマネジメントが管理する仕組みです。
代金流用リスクがなくなるので、手数料が低くなり、1.8%~8.0%という非常に低い手数料で利用できます。
このほかにも、広告業専門のファクタリングサービスや、補助金申請とファクタリングを同時に実施するゼロファクなど、ユニークな商品が数多くあるので、売掛債権を活用してどのような資金調達ができるのか、気軽に相談してみるとよいでしょう。
PAYTODAY
種類 | 2社間ファクタリング |
調達可能金額 | 10万円〜制限なし |
手数料 | 0.5%~9.5% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
公式サイトURL | https://paytoday.jp/ |
PAYTODAYは「AIファクタリング」という名称でファクタリングを利用しており、申し込みから資金調達までオンライン完結で利用できます。
店舗を持たずに、効率的な運用を行っているので、コストが低く、上限9.5%という非常に低い手数料で利用できます。
また、審査が自動化されているので申し込みから入金まで最短60分というのは業界最速水準だと言えます。
すでに100億円の買取実績があり、多くの人がPAYTODAYでファクタリングを利用しています。
業者の安全性、手数料の低さ、買取速度と3拍子揃った優良なファクタリング会社であると言えるでしょう。
ベストファクター
種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
調達可能金額 | 制限なし |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | 面談 |
公式サイトURL | https://bestfactor.jp/ |
ベストファクターは信頼できる担当者と継続的な関係性を築いていきたい方におすすめです。
ベストファクターの特徴は契約には面談が必要になるという点です。
顧客と面談し、顧客の業況をしっかりと確認し、顧客にとってどの方法で資金調達することがベストなのかを慎重に検討した上で、最適な資金調達方法を提案します。
その上でファクタリングがベストな方法だと判断できた場合のみファクタリングを提案するので、必ずしもファクタリングがベストな資金調達方法だとは考えておらず、無理にファクタリングを売ってくるようなことはありません。
担当者は顧客の置かれている状況や財務状況や資金繰りをしっかりと把握するため、審査の際には財務コンサルティングを受けられます。
顧客としっかりと対話するため、ネット上の口コミや評判が良好なファクタリング会社です。
資金繰り全般の頼れる相談先として、付き合いたい方にはベストファクターはおすすめです。
でんさい割引とファクタリングは状況に応じて使い分ける
でんさいは、でんさいネットが取り扱う電子記録債権の名称です。
そして、でんさいの活用方法の1つであるでんさい割引は、でんさいを割り引いて資金を調達する方法です。
でんさい割引とファクタリングは、支払期日前に資金化するという点で混合しやすいですが、以下6つの大きな違いがあります。
- 貸し倒れリスクの有無
- 手数料率
- 資金化までのスピード
- 売掛先への通知の義務
- 金融機関の経由
- 契約締結等手続きの手間
自社も取引先もすでにでんさいネットに加入しているなら、手数料が安く手続きの手間も少ないでんさい割引を利用するのがおすすめです。
一方で、貸し倒れリスクを回避したい場合や、売掛先へ知られずに資金調達をしたい場合などはファクタリングを利用するほかありません。
自社の状況や希望に応じて、使い分けるようにしましょう。