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建設業向けファクタリング24社比較|注文書対応と手数料を公式サイトで確認

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

この記事は約14分で読めます。

工事代金が入るのは数か月先なのに、職人の手間賃と資材費は着工前から出ていきます。受注が増えるほど立替えの金額もふくらみます。建設業向けをうたうファクタリング会社は増えましたが、条件を見比べても違いが分かりにくいと感じている方は多いはずです。24社の公式サイトを1社ずつ確認すると、注文書の段階で買い取れる会社は9社に絞られました。留保金や赤伝がある請求の扱い、ファクタリングより費用の低い公的制度とあわせて見ていきます。

あなたの状況はどれですか

建設業の資金調達は、置かれている状況で使うべき手段が変わります。当てはまる行から読み進めてください。

いまの状況 まず検討する手段
公共工事を受注している 前払金・中間前払金
出来高が確定している 出来高融資制度
注文書はあるが、まだ請求していない 注文書ファクタリング
請求書を発行済みで、入金を待っている 請求書ファクタリング
元請けからの入金が遅い、留保金が長く残る 建設業法上の支払期日
元請けから「ファクタリング契約を」と言われた 一括決済方式との違い
赤伝や材料支給の控除がある 確定している債権額の確認
下請けから債権譲渡通知が届いた 元請けの方への説明

注文書の段階で資金化できるかどうか、条件だけ先に知りたい方へ

建設業向け注文書ファクタリングを相談する

相談だけでも費用はかかりません

建設業で資金が先に出ていく理由

建設業で資金が足りなくなる原因は、お金が出ていく順番と入ってくる順番のずれにあります。経営がうまくいっていないからとは限りません。

着工前に資材を仕入れ、工期中は毎月、職人の人件費と外注費が出ていきます。一方で工事代金は完工して請求してから入ります。元請けから支払われるまで1か月以上かかり、留保金があると満額が揃うのはさらに先になります。

入金までの期間の目安

元請けからの支払いは、早くても完工の1か月後です。さらに留保金が付くと、満額が揃うまで3か月ほどかかる場合があります。下請けの比率が高いほど、この期間は長くなります。

出所:公開されている取引データの一例(注文書買取ファクタリング BESTPAY/株式会社アレシア)

入金を待つあいだも、職人への支払いは毎月やってきます。売上が伸びるほど立替えの金額は増えます。受注が好調なときほど資金が足りなくなるのは、このためです。

入金が早まると、どこが変わるか

注文書の段階で資金化できると、立て替える期間そのものが短くなります。同じ工事でも手元の現金の残り方が変わります。

時期 請求書を待つ場合 注文書で資金化した場合
受注・着工前 資材費と人件費を自社で立替え 資金化 注文書を売却して着工費に充てる
工期中 毎月の人件費を立替え続ける 立替えの負担が軽くなる
完工・請求 ここでようやく請求書を発行 請求書を発行
請求の1か月後 一部入金 留保金を除いた分が入金 売却済みの債権をファクタリング会社へ精算
さらに数か月後 残り入金 留保金が入金 ―

工事代金のうち、どれが売掛債権になるのか

注文書があっても、売掛債権がそのまま存在するとは限りません。一般的なファクタリングの解説では「請求書=売掛債権」と説明されます。建設業では、ここが単純になりません。

建設業の取引では、複数の書類が並行して動きます。工事請負契約、注文書、請書、出来高、請求書、完成工事未収入金の6つです。ここに留保金や赤伝、追加工事が加わります。どの時点の何を売るかで、扱える会社も条件も変わります。

受注 着工〜工期中 完工・検査 入金
注文書・請書
(将来債権)
出来高
(査定で確定)
請求書
(確定債権)
完成工事未収入金
留保金が残る場合あり
注文書買取の対象 会社により判断 請求書買取の対象 回収

注文書の段階はまだ工事が終わっていないため、法律上は将来発生する債権にあたります。これを買い取れる会社は限られます。請求書の段階まで待てば選択肢は広がりますが、そのぶん資金化は遅くなります。

建設業の債権5類型と、確認しておきたいこと

建設業の請求には、他の業種にない控除や保留が付きます。申し込む前に自社の債権がどの型かを見ておくと、審査で止まる理由が減ります。

債権の型 確認しておきたいこと 買取の目安
請求書を発行済み 請求額と支払期日が確定しているか。支払サイトが会社の上限内に収まるか ○
注文書(請求前) 注文書か請書の書面があるか。注文書買取に対応している会社か ◎
出来高払い 今月分の出来高が査定で確定しているか。査定前か査定後か △
留保金あり 留保されている金額はいくらか。留保分を除いた確定額がいくらか △
赤伝処理あり 控除される項目と金額。元請けと合意済みか、これから決まるのか △
材料支給の控除あり 請求額と実際の入金額にいくら差が出るか △
常用(人工出し) 請負契約か、労務提供に近い契約か。契約書の内容 △
LINEやメールでの発注 見積書とやり取りの履歴で受注を確認できるか △

◎=対応する会社が明確にある ○=多くの会社が扱う △=個別判断になる。最終的な買取可否は、各社の審査によって決まります。

赤伝処理があると、買い取ってもらった後に金額が変わる

赤伝処理があると、請求額と実際の入金額が合わなくなります。赤伝処理は、元請けが後から金額を差し引く建設業の慣行です。買い取ってもらった後に控除が入ると、差額が生まれます。

差額をどう扱うかは契約によって違います。申し込みの段階で、赤伝が入る可能性があることを先に伝えておいてください。後から発覚するより条件が悪くなりにくくなります。

注意

償還請求権なし(ノンリコース)の契約は、売掛先が倒産した場合に返済を求められないという意味です。赤伝や材料支給による減額まで補償する契約とは限りません。ここは別の論点として確認してください。

正式な注文書がないまま工事が始まったとき

一人親方や2次・3次下請けの現場では、LINEやショートメールで指示を受けて着工することがあります。書面がないと、注文書買取は使えません。

建設業法19条は、請負契約の当事者に契約内容を書面で交付することを義務づけています。書面に記載すべき事項として、工事内容と請負代金の額が条文に並んでいます。支払の時期と方法も同じです。書面をもらうのは、特別な要求ではありません。

元請けに切り出しにくい場合は、見積書に承認の返信をもらう形から始める方法があります。注文書か請書を出してもらえないか、次の工事の見積提出時にあわせて相談してみてください。

注文書と請求書、どちらで資金化できるか

どちらを売るかで、資金化できる時期と選べる会社が変わります。

比較する項目 注文書買取 請求書買取
資金化できる時期 受注した段階。着工前に間に合う 完工して請求した後
建設業での使いどころ 資材の仕入れ、職人の手配 入金待ちの期間の穴埋め
対応している会社 公式に明記しているのは24社中9社 ほぼすべての会社
個人事業主の利用 法人限定の会社が多い 個人事業主に対応する会社が多い
審査で見られる点 売掛先の信用力に加え、工事を完成できるか 売掛先の信用力と支払期日

2つの仕組みの違いは、注文書買取と請求書買取の違いで整理しています。手数料の考え方や必要書類の差もあわせて確認できます。

ファクタリングより先に検討したい公的制度

建設業には、民間のファクタリングより費用を抑えられる制度があります。条件に当てはまるなら、こちらが先です。

中間前払金保証 0.065%
前払金保証 約0.23〜0.35%
流動資産担保融資保証 年0.68%
2社間ファクタリング 5〜15%

保証料率は各制度の公表値、ファクタリングの手数料は今回確認した各社の公表値の幅です。前払金保証の料率は東日本建設業保証の速算式から算出しています。

公共工事の前払金・中間前払金

国や地方公共団体が発注する工事では、請負代金の一部を着工前に受け取れます。通常は請負代金の4割で、保証事業会社と保証契約を結ぶことが条件になります。

中間前払金を使うと、さらに2割を受け取れます。条件は2つです。工期の2分の1を経過していること、出来高が請負金額の2分の1以上に達していることです。前払金とあわせると、工事の途中までに6割を確保できます。

中間前払金の保証料率は一律0.065%です。1,000万円の中間前払金で6,500円になります。

下請債権保全支援事業

下請建設企業や資材業者が元請けに対して持つ債権を、ファクタリング会社が保証する制度です。2022年12月からは、金額が確定した個別債権の買取も対象に加わりました。

資本金20億円以下または従業員1,500人以下であることが条件です。保証料には国からの助成があり、保証料率の33%(上限は年率1.5%)が補助されます。手形や請求書1枚から使え、取引先に知られずに債権を保全できる点も公式に明記されています。

制度は令和9年3月末まで延長されています。保証料率そのものは取扱事業者ごとに異なるため、個別の問い合わせが必要です。

出来高融資制度

公共工事などで、工事請負代金債権を担保に出来高の範囲で融資を受けられる制度です。保証人も担保も不要で、出来高の進捗に応じて複数回の利用ができます。

公共工事等の発注者が債権譲渡を承諾していることが条件になります。運営する建設業振興基金は、この制度を使うと経営状況分析の「負債回転期間」で負債合計額から控除できると案内しています。令和13年3月末まで延長されています。

注文書を担保に融資を受ける方法もあります。仕組みと使える金融機関は注文書担保融資(POファイナンス)という選び方で確認できます。

法令では、いつ支払われることになっているか

入金が遅いという状況は、元請けの都合とは限りません。建設業法には下請代金の支払期日が定められています。自社のケースが期限を過ぎているなら、手数料を払う前に確認する価値があります。

条項 定めている内容
建設業法24条の3 元請けが注文者から支払を受けたときは、対象の工事を施工した下請けに対し、支払を受けた日から1か月以内に下請代金を支払う。労務費に相当する部分は現金で支払うよう配慮する
建設業法24条の6 特定建設業者が注文者となる下請契約では、発注者からの入金の有無にかかわらず、引渡しの申出の日から起算して50日以内で支払期日を定める
同24条の6第4項
施行規則14条
期日までに支払われない場合、年14.6%の遅延利息を支払う
建設業法19条 請負代金の額、前金払や出来形部分への支払の時期と方法、工事完成後の支払の時期と方法は、契約書面に記載すべき事項

2つの期限が両方あてはまる場合は、早いほうが適用されます。国土交通省の建設業法令遵守ガイドラインは、支払期限を次のように説明しています。注文者から支払を受けた日から1月を経過する日か、引渡しの申出から50日以内で定めた支払期日か、そのいずれか早い期日です。

留保金が長く残っている場合

正当な理由のない留保金は、建設業法違反にあたる場合があります。国土交通省のガイドラインに次の記載があります。

ガイドラインの記載

工事が完成し、元請負人の検査及び引渡しが終了後、正当な理由がないにもかかわらず長期間にわたり保留金として下請代金の一部を支払わないことは、建設業法第24条の3又は同法第24条の6に違反する

出所:国土交通省「建設業法令遵守ガイドライン(第12版)」

通報を理由に不利益な扱いをすることは、建設業法24条の5で禁じられています。対象になるのは、取引の停止などです。通報先は国土交通大臣や公正取引委員会で、各地方整備局に相談窓口が置かれています。

とはいえ、法令を持ち出せば元請けとの関係がこじれる可能性はあります。次の工事の発注を考えると、動きにくい場面もあるはずです。実際に使うかどうかは別として、自社の入金予定日が法令上どの位置にあるかは把握しておいてください。

ファクタリングが向いていないケース

次の7つに当てはまる場合は、ファクタリング以外の手段を先に検討してください。

当てはまる状況 先に検討したい手段
資金が必要なのは数か月先 銀行融資や公的融資。時間があるほど費用は下げられる
公共工事を受注している 前払金・中間前払金。保証料率は0.065〜0.35%程度
出来高が確定している公共工事等がある 出来高融資制度。保証人も担保も不要
支払サイトが法令上の期限を超えている 元請けとの交渉、または行政の相談窓口
売掛先の経営状況に不安がある 審査で通らない可能性が高い。債権の保全を先に考える
注文書の内容がまだ確定していない 書面を受け取ってから申し込む
毎月の資金不足が続いている 手数料が積み上がる。資金繰り全体の見直しが先

注文書はあるが入金まで待てない場合は、注文書ファクタリングが選択肢になります。公的制度は手数料が低いかわりに、申請から実行まで時間がかかるためです。今週の支払いに間に合わせる必要があるなら、費用を払って時間を買う判断もあります。

自社の案件が条件に合うかどうか、書類が揃う前でも確認できます

条件に合うか確認する

注文書と通帳があれば相談できます

建設業向けファクタリング24社の比較

24社の公式サイトを1社ずつ開いて条件を確認しました。見たのは、注文書の買取可否、手数料、買取可能額、入金スピード、対象の5項目です。公式サイトに記載がない項目は「要問合せ」としています。比較サイトに載っている数字は使っていません。

注文書対応の見方

◎ 公式サイトに注文書・発注書の買取ができると明記
○ 公式サイトの記述で注文書を買い取る旨を確認
△ 条件付き、または公式の記載がなく要問合せ
✕ 請求書のみ、または確定債権に限ると公式に明記

24社の一覧

会社・サービス 注文書 手数料 買取可能額 最短入金 対象
BESTPAY ◎ 5%〜 30万円〜(上限は要相談) 最短翌日 法人のみ
ビートレーディング ◎ 平均2社間10.3%/3社間6.8% 制限なし 最短2時間 法人・個人事業主
トップ・マネジメント ◎ 2社間3.5%〜/3社間0.5%〜 3億円まで 最短2時間 注文書は法人のみ
GMO BtoB早払い ◎ 注文書2〜12%/請求書1〜10% 100万円〜1億円 最短2営業日 法人のみ
けんせつくん ◎ 2%〜 要問合せ 最短2時間 法人・個人事業主
土建くん ◎ 1.8%〜 要問合せ 最短即日 一人親方も可
建設Pay ◎ 1%〜 上限1億円 最短1時間 建設業者なら相談可
ウィット ◎ 要問合せ 下限・上限とも設けていない 最短2時間 法人・個人事業主
PMG ○ 1〜2%(表記に幅あり) 50万円〜上限なし 最短30分 法人・個人事業主
ファクタリングのTRY △ 2社間3%〜/3社間1.2%〜 10万円〜1億円 最短2時間 法人・個人事業主
株式会社No.1 △ 2社間0.5〜15%/3社間0.5〜5% 50万円〜3億円 最短即日 法人・個人事業主
アクセルファクター △ 2社間1〜12%/3社間0.5〜10.5% 上限3億円 最短2時間 法人・個人事業主
日本中小企業金融サポート機構 △ 1.5%〜 下限・上限とも制限なし 最短3時間 法人・個人事業主
ベストファクター △ 2%〜 30万円〜1億円 最短即日 法人・個人事業主
キャッシュファクター △ 1.5%〜 15万円〜1億円 最短2時間 法人・個人事業主
QuQuMo △ 1%〜 上限なし 最短2時間 法人・個人事業主
OLTA △ 2〜9% 下限・上限とも設定なし 最短即日 法人・個人事業主
FREENANCE △ 3〜10% 1万円〜上限なし 最短即日 法人・個人事業主
ペイトナー △ 一律10% 1万円〜300万円 最短即日 個人事業主・一人法人
labol △ 一律10% 1万円〜(上限は審査) 最短30分 法人・個人事業主
アンカーガーディアン ✕ 2社間5〜15%/3社間3〜10% 上限5,000万円 最短即日 法人・個人事業主
ネクストワン ✕ 2社間5〜10% 30万円〜上限なし 最短即日 法人のみ
PayToday ✕ 1〜9.5% 10万円〜上限なし 最短30分 法人・個人事業主
建設サイト早払い ✕ 1〜6% 税込30万円〜上限なし 1〜2週間 法人のみ

各社公式サイトで2026年9月26日に確認。手数料や買取可能額は審査によって変わります。

注文書を買い取れると公式に書いている会社は9社

24社のうち、注文書や発注書の買取ができると公式サイトに明記していたのは9社でした。残りの15社は請求書が中心か、公式に記載がありません。

他の比較記事で「注文書対応」とされていても、公式サイトに根拠がない会社があります。今回の確認では、24社のうち2社がこれに当たりました。

確認した結果

株式会社No.1は、公式サイトの全ページを見ても「注文書」という語が出てきません。発注書は請求書買取の審査書類として挙げられているだけでした。

アンカーガーディアンは、よくある質問で買取対象を「既発生している確定債権」と明記しています。注文書の段階は対象外と読めます。

申し込む前に、その会社の公式サイトで注文書買取の記載を自分で確かめてください。比較記事の表だけで判断すると、申し込んでから対象外だと分かることがあります。

公式サイトの中で数字が食い違っている会社もある

同じ会社の公式サイト内で数字が食い違っているケースが、24社中9社ありました。ページによって買取可能額や手数料が異なります。

当サイトを運営するBESTPAYも例外ではありません。よくある質問と他のページで、買取可能額の記載が揃っていませんでした。正しい条件は「30万円〜、掛け目により15万円になる場合もあり、上限は要相談」です。現在、表記の統一を進めています。

公式サイトの数字が1つに定まらないことは珍しくありません。申し込む前によくある質問のページを開き、金額の下限を自分で確かめることをおすすめします。

業種を限定せずに注文書買取の対応状況を見比べたい場合は、注文書を買い取れる会社を21社で比較もあわせて確認してください。

自社の注文書が買取の対象になるか、条件を確認できます

自社に合う会社を相談する

平日10時〜19時/WEBは24時間受付

建設業に特化した5社の違い

建設業専門をうたう5社のなかには、性格が正反対のサービスが混ざっています。注文書を買い取る会社もあれば、請求書だけを3社間で扱う会社もあります。

サービス 注文書 契約方式 一人親方 特徴
けんせつくん
株式会社ウィット
◎ 要問合せ 個人事業主は可 建設業界専門。受付は9時〜18時。金額や必要書類の記載がなく、条件は運営元のウィットまで遡る必要がある
土建くん
株式会社ワイズコーポレーション
◎ 2社間・3社間 公式に対応と明記 注文書と請書のどちらでも相談できる。掛け目70〜90%を公表している数少ない会社
建設Pay
株式会社DMC
◎ 2社間・3社間 建設業者なら相談可 注文書だけで契約できると明記。必要書類は注文書・身分証・通帳の3点
建設サイト早払い
エムシーディースリー株式会社
✕ 3社間のみ 利用不可と明記 グリーンサイト契約企業向け。手数料は固定で安いが、入金まで1〜2週間かかる
キャッシュファクター △ 2社間・3社間 開業間もなくても可 15万円から相談できる。建設業の調達事例を公表。注文書買取の記載は確認できず

建設業特化でも、一人親方が使えるとは限らない

建設サイト早払いは、一人親方と個人事業主の利用を公式に断っています。よくある質問で「個人事業主や一人親方などでもご利用できますか」と問われ、利用できないと回答しています。建設サイト・シリーズを契約している法人向けのサービスだからです。

手数料は支払期日までの日数に応じた固定制で、30日以内なら1%と低い水準です。ただし審査から入金まで1〜2週間程度かかります。即日の資金化を探している場合とは、設計そのものが違います。

建設サイト早払いは2026年10月1日の申込分から手数料率が改定されます。申し込む時期によって適用される料率が変わるため、公式サイトの告知を確認してください。

土建くんは同じ名前のサービスが2つあります

「土建くん」という名称のサービスは、現在2つ稼働しています。1つは株式会社ワイズコーポレーションが運営するもので、もう1つは別の運営元によるものです。ドメインが異なります。

比較サイトに載っている土建くんの数字が、どちらのものか判別できない状態になっています。問い合わせる前に、運営会社名を会社概要で確認してください。

一人親方・個人事業主が使える会社

注文書買取に対応する9社のうち、個人事業主が申し込めるのは限られます。当サイトのBESTPAYも、注文書買取は法人のみが対象です。

一人親方・個人事業主が使える 法人のみ(注文書買取の場合)
けんせつくん
土建くん(一人親方と明記)
建設Pay(相談可)
ウィット
ビートレーディング
PMG
BESTPAY
トップ・マネジメント
(設立半年以上・月商500万円以上)
GMO BtoB早払い
ネクストワン
建設サイト早払い

一人親方への対応を公式サイトで明記しているのは、土建くんです。少額から相談したい場合は、下限を設けていないウィットも候補になります。1万円から使えるペイトナーとlabolも選択肢です。ただしこの3社は請求書の買取が中心になります。

審査で見られる点

ファクタリングの審査で中心になるのは、申し込む本人ではなく売掛先の信用力です。自社が赤字でも、元請けの支払能力に問題がなければ通ることがあります。

元請けが小規模な会社や新設法人の場合は、審査が通りにくくなります。売掛先が個人事業主の債権は対象外と明記している会社も複数ありました。

支払サイトを考慮した手数料の見方

手数料の数字だけを見比べても、手取りの差は分かりません。建設業は支払サイトが長いため、何日早く現金にするために、いくら払うのかで考えたほうが実態に合います。

100万円の売掛債権を手数料10%で資金化した場合、受け取るのは90万円です。支払サイトが60日なら60日分、120日なら120日分を前倒ししたことになります。同じ10万円でも、買っている時間の長さが倍違います。

支払サイト 手数料5% 手数料10% 手数料15%
30日 30日を5万円で前倒し 30日を10万円で前倒し 30日を15万円で前倒し
60日 60日を5万円で前倒し 60日を10万円で前倒し 60日を15万円で前倒し
90日 90日を5万円で前倒し 90日を10万円で前倒し 90日を15万円で前倒し
120日 120日を5万円で前倒し 120日を10万円で前倒し 120日を15万円で前倒し

額面100万円の場合。同じ手数料率でも、前倒しできる日数が短いほど割高になります。

掛け目があると手取りはさらに変わる

手数料とは別に、掛け目を設けている会社があります。掛け目は買い取る割合のことで、額面の全額が対象になるとは限りません。

今回の確認で掛け目を公表していたのは3社だけでした。土建くんが70〜90%、PMGが92〜97%、PayTodayは掛け目を使わないと明記しています。残りの21社は公式サイトに記載がありません。

売掛債権の額面 1,000,000円
掛け目80%を適用した買取対象額 800,000円
手数料(買取対象額の5%) −40,000円
実際に受け取る金額 760,000円

掛け目で留保された20万円は、売掛先からの入金後に精算されるのが一般的です。精算の時期と条件は契約前に確認してください。

手数料1.8%と一律10%のどちらが得かは、掛け目を見ないと決まりません。見積もりを取るときは、額面ではなく振込額がいくらになるかを聞いてください。

額面から振込額までの計算方法は、額面から振込額までの計算と手数料の相場で詳しく扱っています。

見積もりの前に、必要書類と条件だけ確認しておけます

必要書類・条件を確認する

審査はオンラインで完了します

注文書買取は請求書買取より高いのか

実際に相見積もりを取ると、注文書買取と請求書買取の手数料はほぼ同じでした。注文書買取は工事が終わる前に資金化するため、手数料が高いと説明されることがあります。確認した結果は、その説明と違っていました。

相見積もりでの比較

通常の2社間ファクタリングと注文書買取の両方で見積もりを取ると、手数料の水準がほぼ変わらない場合があります。公開されている取引データにも、両方で見積もりを取ったうえで、入金時期の早さを理由に注文書買取を選んだ例が含まれています。

手数料が同じ水準なら、資金化できる時期の差がそのまま判断材料になります。自社で比べる場合は、同じ債権で2つの見積もりを取ってください。

出所:公開されている取引データの一例(建設業の利用事例)

公表されている料率で見ても、差は大きくありません

公式に公表されている料率でも、注文書と請求書の差は小さい水準でした。1社の証言だけでは判断できないため、両方の料率を公表している会社を探しました。24社のうち1社が該当します。

請求書買取 1〜10%
注文書買取 2〜12%

GMO BtoB早払いの公表値。下限で1ポイント、上限で2ポイントの差です。

下限で1ポイント、上限で2ポイントの差でした。数倍に跳ね上がるという内容ではありません。工事が終わる前に資金化できる期間の長さと比べて、この差をどう見るかという判断になります。

注文書買取の審査は、請求書買取より慎重になります。工事が完成するかどうかという要素が加わるためです。設立からの年数や月商に条件を設けている会社もあります。

注文書の内容から、手数料と入金日が分かります

注文書の買取を依頼する

必要なのは注文書と通帳3か月分、申込書の3点です

審査で見られる点と、落ちたときの進み方

ファクタリングの審査で中心になるのは、申し込む会社ではなく売掛先の信用力です。自社が赤字でも、税金を滞納していても、元請けの支払能力に問題がなければ通ることがあります。

自社の決算内容で判断される銀行融資とは、ここが大きく違います。ただし元請けが小規模な会社や設立間もない法人の場合は、審査が通りにくくなります。売掛先が個人事業主の債権は対象外と明記している会社もあります。

通帳の明細から何が見られているか

審査で判断が分かれるのは、赤字や滞納そのものより入出金の明細から読み取れる状態です。提出する書類の中でも、通帳のコピーは重視されます。

明細から分かること

他社ファクタリングの利用履歴、公共料金や家賃の引落不能、売掛先からの入金が予定どおり入っているか。これらは屋号や摘要から読み取れます。

複数の口座を持っている場合、どの口座を出すかで印象が変わります。売掛先からの入金実績が確認できる口座を選んでください。入金の履歴がない口座だけを出すと、取引の裏づけが取れません。

落ちたときに次へ進む手順

建設業に特化した会社で落ちた場合でも、別の条件の会社なら通ることがあります。審査基準は会社ごとに違うためです。

STEP1 落ちた理由を聞く。売掛先の問題か、書類の不足か、自社の状況かで次の手が変わります
STEP2 売掛先が理由なら、別の元請けの債権で申し込めないか検討します
STEP3 書類が理由なら、注文書や請書、入金履歴のある通帳を揃え直します
STEP4 金額が理由なら、下限を設けていない会社や少額に対応する会社を当たります
STEP5 2社間で通らない場合、3社間なら通ることがあります。ただし元請けの承諾が必要です

落ちる理由ごとの対策は、注文書買取の審査で落ちる理由と対策で確認できます。

やってはいけないこと

通らないからといって、請求額を水増しした書類や、実在しない取引の書類で申し込まないでください。売掛先への確認や通知の段階で発覚します。取引そのものを失うだけでなく、刑事責任を問われる可能性があります。

他社で断られた案件でも、条件が合えば相談を受け付けています

他社の条件と比べて確認する

審査結果は当日中に分かります

債権譲渡禁止特約と、元請けとの関係

債権譲渡を禁じる条項があっても、譲渡そのものは民法の改正により有効です。ただし実務上の影響は残ります。建設業の基本契約書や注文書には、この条項が入っていることがあります。

起こりうること 内容
元請けが供託する 譲渡制限の意思表示がある債権では、元請けが代金を供託できます。入金までに時間がかかります
契約解除の条項が動く 第三者への譲渡を禁じる条項を理由に、契約を解除されるおそれがあります
次回以降の発注が止まる 3社間に切り替えて元請けに通知した結果、発注が来なくなったという声もあります

2社間の契約なら元請けへの通知は行われないのが原則です。ただし支払いが滞れば通知に至ります。通知が行くのは、支払いが約束どおり行われなかったときだと理解しておいてください。

手数料が高いから3社間に、という一般論は建設業では当てはまらないことがあります。元請けとの関係をどう保つかまで含めて判断してください。

元請けの方へ:債権譲渡通知が届いたとき

下請けの債権を譲り受けたという通知が届いても、すぐに支払先を変更しないでください。通知だけでは、支払先を変える根拠として足りない場合があります。

ある日突然、知らない会社から内容証明で「債権譲渡通知書」が届くことがあります。下請けがファクタリングを利用し、その債権が譲渡されたという知らせです。

STEP1 通知の差出人を確認します。原則として、債権を譲り渡した下請け本人からの通知でなければ、支払先を変更する根拠になりません
STEP2 対象の債権が特定されているかを見ます。工事名、請求額、支払期日の記載があるか確認してください
STEP3 金額の記載がない、以降のすべての債権を対象とするなど、内容があいまいな場合は支払いを保留し、下請け本人に事実を確認します
STEP4 契約書に債権譲渡を禁じる条項がある場合、対応を決める前に顧問弁護士に相談してください
STEP5 誰に支払うべきか判断できない場合、供託という方法があります
確認しておきたいこと

複数の会社から同じ金額の通知が届いた場合は、支払いを止めてください。二重譲渡の可能性があります。そのうえで、下請けと双方の譲受人に事実関係を確認します。判断を誤ると、二重に支払う事態になりかねません。

元請けから「ファクタリング契約を」と言われたとき

元請けが求めている契約は、下請けが自分で申し込むファクタリングとは別の制度である可能性が高いです。費用の水準が大きく違います。

比較する項目 元請け主導の一括決済方式 自分で申し込むファクタリング
申し込む人 元請けが仕組みを用意し、下請けが参加する 下請けが自分で申し込む
費用の水準 1%未満のことが多い 2社間で5〜15%程度
元請けへの通知 元請けが当事者なので前提 2社間なら原則として通知なし
使える場面 その元請けとの取引に限られる 売掛先を選んで使える

一括決済方式や電子記録債権は、元請けが手形の代わりに使う支払手段です。費用の水準がまったく違うため、まず元請けにどの仕組みなのかを確認してください。手数料を誰が負担するのかも、その場で聞いておきたい点です。

2026年の制度変更

手形の廃止が進んでおり、代金の受け取り方が変わります。建設業の資金繰りに関わる制度が、この時期に動いています。

手形の取扱い

手形は、まもなく振り出せなくなります。公正取引委員会の公表資料によると、多くの金融機関が令和8年9月30日を手形・小切手の最終振出期限に設定しています。電子交換所での手形交換も、令和9年3月31日に廃止されます。手形で代金を受け取っている場合は、今後の支払方法を元請けと確認しておいてください。

下請代金の手形については、サイトが60日を超えるものが指導の対象になっています。特定建設業者が割引を受けることが困難な手形を交付することは、建設業法24条の6第3項で禁じられています。

2026年1月に施行された取適法(旧・下請法)の手形払い禁止は、建設工事の請負には適用されません。建設工事に適用されるのは建設業法です。資材の製造委託など、工事の請負に当たらない取引は取適法の対象になる場合があります。

よくある質問

注文書だけで資金化できますか

できる会社とできない会社があります。今回確認した24社のうち、注文書や発注書の買取を公式に明記していたのは9社でした。申し込む前に、その会社の公式サイトで注文書買取の記載があるか確認してください。

一人親方でも使えますか

請求書の買取であれば、個人事業主に対応する会社が多くあります。注文書の買取は法人限定としている会社が目立ちます。建設業に特化したサービスでは、土建くんが一人親方への対応を公式に明記しています。

元請けに知られずに使えますか

2社間の契約であれば、原則として元請けへの通知は行われません。ただし支払いが滞った場合には通知に至ります。また、契約書に債権譲渡を禁じる条項がある場合は、別の論点として確認が必要です。

赤字や税金の滞納があっても申し込めますか

審査の中心は売掛先の信用力なので、自社の決算内容だけで判断されるわけではありません。ただし税金や社会保険料の滞納がある場合、状況によって買取を断る方針の会社もあります。分納している場合は買取できることもあるため、隠さず伝えてください。

経営事項審査に影響しますか

一般のファクタリングについて、経営事項審査での扱いを示した公的な文書は確認できませんでした。負債が増える取引ではありませんが、手数料は損益に反映されるため、売上高経常利益率や利益剰余金には影響します。

出来高融資制度には、公的な案内があります。建設業振興基金は、経営状況分析の「負債回転期間」で負債合計額から控除できると説明しています。制度として明示されている点が、一般のファクタリングとの違いです。

毎月使い続けても問題ありませんか

使うたびに手数料がかかるため、続けるほど負担が積み上がります。一時的な資金需要をしのぐ手段として使い、並行して支払条件の見直しや公的制度の利用を進めてください。

まとめ

建設業のファクタリングを選ぶときは、次の順で確認すると判断しやすくなります。

順番 確認すること
1 公共工事なら前払金・中間前払金が使えないか。保証料率は0.065〜0.35%程度で、民間のファクタリングより大幅に低い水準です
2 元請けからの入金が建設業法の期日を過ぎていないか。1か月以内、または引渡しの申出から50日以内が基準です
3 売るのは注文書か請求書か。注文書なら対応する9社から選びます
4 留保金や赤伝の控除があるか。確定している金額を先に把握しておきます
5 手数料だけでなく掛け目を聞く。額面ではなく振込額で比べます
6 公式サイトのよくある質問で、金額の下限と条件を自分で確かめます

手数料を払わずに済む方法があるなら、そちらが先です。そのうえで、注文書はあるのに入金まで待てないという状況なら、受注段階での資金化が選択肢になります。

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平日10時〜19時/WEBからの受付は24時間

各社の条件は2026年9月26日に公式サイトで確認したものです。手数料・買取可能額・入金スピードは審査によって変わります。公的制度の内容は、次の公表資料によります。国土交通省、公正取引委員会、一般財団法人建設業振興基金、東日本建設業保証、中小企業庁です。

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