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領収書買取とは?危険性と違法性や困ったときの相談先を紹介!

注文書・発注書のスピード買取・資金調達なら

この記事は約30分で読めます。

2023年くらいから「領収書買取サービス」というものが登場しています。

その名の通り領収書を買い取って、手数料を控除した金額を利用者へ支払う仕組みです。

しかし、なぜ利用者は領収書を売却する必要があるのでしょうか?

結論的に言えば、領収書買取サービスは利用すべきではありません。

領収書買取サービスの仕組みと危険性について詳しく解説していきます。

領収書買取サービスとは

領収書買取サービスとは、前払いした経費を買取業者が買い取り、従業員は前払いした経費を会社の経費精算日よりも前に受け取れるというものです。

領収書買取サービスの流れは以下のとおりです。

  1. 利用者が経費を立て替える
  2. 領収書買取業者へ買取を依頼して立て替えた経費から手数料を控除した金額を受け取る
  3. 会社から経費を受け取る
  4. 受け取った経費を領収書買取サービス業者へ支払う

会社員は経費を立て替えて、後日会社から精算してもらうケースが多々あります。

会社によっては「給料と一緒に精算する」というところもあるので、領収書買取サービスを利用すれば、本来であれば1ヶ月近く先の給料日にならない経費をすぐに受け取ることができます。

また、領収書買取業者の中には即日資金化に対応しているところもあるので、急いで資金が必要な場合も対応できます。

高額な経費を立て替えている場合は、最短即日で必要な資金を調達できるという特徴があります。

領収書ファクタリングとも呼ばれる

領収書買取サービスのことは「領収書ファクタリング」と呼ぶこともあります。

ファクタリングとは売掛債権を売却して期日前に早期に資金化する行為です。

立て替えた領収書は売掛債権ではありませんが、会社に対して支払いを受けることができる権利=債権です。

債権を売却して資金化する行為ですので、ファクタリングと類似しているため、領収書買取のことを「領収書ファクタリング」と呼ぶことがあります。

「領収書ファクタリング」という文言を見たら「領収書買取」と同じだと判断してください。

領収書買取の手数料相場

領収書買取を利用すると手数料が発生します。

手数料相場は20%〜40%程度と言われています。

1万円の領収書を買取業者へ売却した場合、2,000円〜4,000円もの手数料が発生し、入金されるのは6,000円〜8,000円程度です。

これは非常に高い手数料だと言えます。

例えば、金利18%で1万円借りた場合の1ヶ月の利息負担は、1万円×18%÷365日×30日=148円程度です。

領収書買取の場合には、キャッシングの20倍程度かそれ以上のコストが発生するので、あまりにも法外なコストだと言わざるを得ません。

利用したときは手元にお金が入るので気持ち的に楽になりますが、金銭的には大きな損となり、先々のやりくりはより厳しくなるので、利用しない方がよいでしょう。

領収書買取は違法の可能性が高い

領収書買取は以下の3つの理由から違法の可能性が極めて高い取引だと考えられています。

  • 貸金業者登録をしていない
  • 金利が利息制限法を超えている
  • 給与ファクタリングと仕組みが似ている

領収書買取が違法の可能性が高いと言われる3つの理由についてしっかりと理解し、該当した場合には取引をしないようにしてください。

貸金業者登録をしていない

領収書買取業者は貸金業者登録をおこなっていません。

ファクタリングは事業者が保有する売掛債権の売却であり、売掛債権が未回収になった際のリスクもファクタリング会社が買い取るため、貸付ではありません。

しかし領収書買取は、対個人に対する取引であり、実質的には経費精算日までお金を貸し付けていることを同じですので、個人に対する貸付と判断される可能性が非常に高い行為です。

民間業者が貸付をおこなうのであれば、貸金業者登録をする必要がありますが、領収書買取業者は貸金業者登録を行なっていません。

なお貸金業者登録をおこなっていないのにも関わらず、貸付をおこなう業者はいわゆる闇金と判断されます。

領収書買取業者は貸金業者登録をおこなっていないので、実質的な貸付である領収書の買取をおこなっている時点で違法行為であると考えられます。

金利が利息制限法を超えている

貸付をおこなうのであれば、利息制限法の上限金利を守らなければなりません。

上限金利は融資金額によって以下のように定められています。

融資額 上限金利
10万円未満 20.0%
10万円以上100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

上記の金利は年利です。

領収書買取の手数料相場は20%〜40%程度ですが、経費の精算である以上立て替える期間は1ヶ月以内です。

たった1ヶ月分の資金を融通するだけで20%〜40%もの手数料を設定しており、これを年利換算すると240%〜480%もの超高金利です。

いうまでもなく、利息制限法の上限金利を大幅に超過しており、この時点で違法だと言えます。

領収書買取は違法金利を適用して実質的な買付をおこなう違法業者であると判断できるので、いくらお金に困っても利用すべきではないでしょう。

給与ファクタリングと仕組みが似ている

領収書買取は給料ファクタリングのスキームと酷似しています。

給料ファクタリングとは、すでに金額が確定している受取前の給料を「会社に対する債権」と見做して、当該債権を業者が買い取って、給料日前に給料を受け取れる仕組みです。

利用者は給料日に給料を受け取ったら業者へ支払いをおこないます。

会社に対する債権を売却し、会社から支払いがあったら業者へ利用者が支払うことによって債権を回収するという仕組みは、請求書買取と全く同じです。

そして給料ファクタリングも20%以上の手数料が発生するため、金銭的には大きく損をします。

そして給料は本人以外に支払えない債権ですので、そもそも売買できない債権を売買しているため、給料ファクタリングは実質的には貸付です。

金融庁は給料ファクタリングについて以下のような注意喚起をおこなっています。

「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。

貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年率換算すると数百~千数百%になる手数料を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった私生活の平穏を害するような悪質な取立ての被害を受けたりする危険性があります。

また、高額な手数料を支払ってしまうと、本来受け取る賃金よりも少ない金額の金銭しか受け取れなくなるため、経済的生活がかえって悪化し、生活が破綻するおそれがあります。

ヤミ金融業者を絶対に利用しないでください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起

請求書買取は金融庁が「ヤミ金」と明記している給料ファクタリングと仕組みが酷似しているため、請求書買取も闇金だと判断できます。

給料ファクタリングと同じく請求書買取も違法だと理解しておきましょう。

領収書買取と請求書買取の違い

領収書買取と似たものとして請求書買取がありますが、両者は名称は似ているものの中身がかなり大きく異なります。

主な違いは以下の4点になります。

  • 対象の債権
  • 手数料
  • 利用者
  • 違法性

それぞれの違いをしっかりと理解して、悪徳な業者に引っかからないようにしてください。

対象の債権

領収書買取と請求書買取では対象の債権が以下のように異なります。

  • 領収書買取:立て替えた領収書
  • 請求書買取:取引先に対して発行した請求書

領収書買取は会社に対して立て替えた領収書を債権と見做して売買をおこないます。

一方、請求書買取は商取引によって生じた請求書を売却して資金調達することです。

請求書の売却は合法ですが、領収書の売却は違法の可能性が高いので、領収書の買取業者は利用すべきでありません。

手数料

領収書買取と請求書買取は手数料もかなり異なります。

  • 領収書買取:20%〜40%程度
  • 請求書買取:2社間の場合5%〜15%程度、3社間の場合1%〜5%程度

領収書買取のほうが圧倒的に手数料率が高く設定されています。

また、経費の立て替えは1ヶ月以内で生産されるのが一般的ですので、領収書買取は1ヶ月以内という非常に短い期間だけを融通するものですが、請求書買取の場合は1ヶ月〜3ヶ月程度と資金が融通される期間が長くなります。

にも関わらず領収書買取は請求書買取の数倍のコストになるので、領収書買取は法外な手数料を設定していることがわかります。

利用者

領収書買取の利用者は一般個人です。

一方、請求書買取の利用者は法人や個人事業主などの事業者になります。

領収書買取はお金に困った個人をターゲットにした商品ですので、この点から闇金の行為と同じ違法貸付と呼ばれます。

違法性

請求書買取には違法性はありませんが領収書買取は違法です。

金融庁はファクタリングについて以下のように明記しています。

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。

しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。また、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起

『事業者が保有する』売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービスは法的には債権の売買契約として合法と述べています。

しかし本来は債権の売買や回収ができるのは弁護士とサービサーだけで、ファクタリングが例外的に認められているだけです。

そのため、事業者が保有しているわけではなく、個人が保有している債権を事業目的な売買する領収書買取業者は違法です。

領収書買取は請求書ファクタリングと同じように合法性を装っていますが、実際には違法行為をおこなっているとしっかり認識しておきましょう。

領収書買取の危険性やリスク

違法の可能性が極めて高い領収書買取ですが、具体的には以下のようなリスクや危険性があるので基本的には利用してはなりません。

  • 法外な手数料
  • 闇金の可能性
  • 支払えない場合の悪質な取り立て

このほかにも領収書買取を利用するリスクはある可能性がありますが、主な3つのリスクだけはしっかりと理解しておきましょう。

法外な手数料

領収書買取を利用すると高額な手数料が発生します。

領収書買取の相場は20%〜40%程度で、年利に換算する240%〜480%もの超高金利になります。

闇金はトイチと呼ばれる10日で10%=年360%もの金利を設定することで知られていますが、領収書買取はトイチよりも高い利率が適用される場合があることがわかります。

お金に困っているからと言って、安易に領収書買取を利用することによって、かえって支払いによって生活が苦しくなってしまいます。

経費の精算まで数日待てば、全額を受け取れるので、領収書買取は利用しないでください。

闇金の可能性

領収書買取は貸金業者登録をしないで実質的な貸付をおこなう違法業者です。

簡単に言えば闇金ですので、領収書買取を利用するということは闇金と取引するということですし、闇金を運営しているのは暴力団です。

私たちは普段の生活では暴力団とは関わらないよう意識して生活していますが、領収書買取を利用することによって気づかないうちに暴力団と関わりを持ってしまうことになります。

暴力団や闇金はお金がない人を狙って、さまざまな方法で搾取することを目論んでいます。

実際に利用しなくても、問い合わせるだけで、闇金や暴力団に「お金に困っている人」という情報を与えてしまうことになり、その後さまざまな方法で接触される可能性があります。

領収書買取サービスを利用するということは暴力団と取引することと同じという点は非常に大きなリスクとして認識しておきましょう。

支払えない場合の悪質な取り立て

領収書買取サービスは闇金ですので、もしも領収書の精算日になっても支払うことができない場合には、「お金を支払えば救われる」と思い込むほどの執拗な督促を徹底的におこないます。

  • 会社や自宅や実家へ何時間も連続で督促電話をかける
  • 督促電話での「殺す」などの脅迫
  • 自宅への張り紙
  • 子供や家族への付きまとい

そして、支払えない場合には手数料に手数料が加算されるので、次第に元金すら払えないようになります。

闇金は手数料や利息だけを延々と支払わせることを目的としているため、法外な利息を設定し延滞させる→督促で精神的に追い込む→さらに利息が加算される→お金を払わせ続ける

という手法で搾取されます。

単に督促だけがリスクではなく、一度利用してしまうとその後も執拗に支払義務が課せられるという点が大きなリスクです。

違法業者かなと思ったら

どうしてもお金が必要なときは、領収書買取や給料ファクタリングなど、違法性が高い業者と取引してしまう可能性があります。

このような場合には、安易に取引や返済を続けるのではなく、以下のような方法で対処や確認をしてください。

  • 貸金業者登録番号を確認する
  • 金利が利息制限法の範囲内かを確認する
  • 違法性が高いなら返済せずに弁護士へ相談する

闇金と聞くと怖いですが、適切に対処することで被害を最小限に抑えられます。

違法性が高いと思ったときの対処法などを理解しておきましょう。

貸金業者登録番号を確認する

領収書買取業者や貸金業者に対して「怪しい」と考えたときには、まずは当該業者が国は都道府県に対して貸金業者登録をおこなっている業者かどうかを確認しましょう。

貸金業を営む場合には必ず貸金業者登録が必要です。

金融庁は登録貸金業者情報検索サービスという検索サイトを用意しており、ここでは以下の情報から登録貸金業者を検索できます。

  • 登録番号
  • 所在地
  • 商号・名称
  • 代表者名
  • 電話番号

ここで検索できればその業者は登録貸金業者です。

登録貸金業者は法令遵守で営業しており、定期的に国や地方自治体の検査を受け厳しい管理体制のもと運営されています。

法律を守らない場合には行政処分が課せられることもあるので、登録貸金業者が違法行為をおこなう可能性は非常に低いと考えられます。

名前の聞いたことがない業者と取引する前には、必ず登録貸金業者かどうか確認してください。

金利が利息制限法の範囲内かを確認する

「怪しい」と思ったら、業者が要求する手数料や金利が利息制限法の範囲内か確認してください。

利息制限法上における金利の上限は以下のように定められています。

融資額 上限金利
10万円未満 20.0%
10万円以上100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

注意しなければならないのは上記の金利は年利だということです。

たとえば領収書買取で5%という手数料が提示された場合、一見すると「合法の金利では?」と思ってしまいます。

しかしたった1ヶ月の資金調達のために5%の利率が適用されるということは、年利に換算すると5%×12ヶ月=60%ですので、完全に違法金利であることがわかります。

手数料率は必ず年利に換算し、利息制限法の上限金利以下かどうか確認してください。

違法性が高いなら返済せずに弁護士へ相談する

貸金業者登録がない、手数料率も利息制限法を逸脱しているなど、違法性の高い業者と取引してしまったら、お金を返済せずにすぐに弁護士へ相談してください。

業者は足がついて警察に捜査されることを最も恐れているため、闇金事情に精通した弁護士が間に入ると意外と簡単に引き下がります。

そして闇金から借りたお金は元金すら返済する必要はありません。

民法第708条には「不法原因給付」という決まりがあり、これは『不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない』という決まりです。

そして闇金から借りたお金は、まさに「不法原因給付」にあたるので、返済の必要性はありません。

利用した後に「闇金の可能性が高い」気づいた時には、返済したり自分から連絡するとトラブルが拡大するだけですので、返済せずに速やかに弁護士へ相談するようにしてください。

領収書買取を利用してトラブルになった場合の相談先

領収書買取を誤って利用してしまい、トラブルになった場合には1人で抱え込むのではなく、適切な相談先に相談することが重要です。

相手は闇金の可能性が高いため、一般の方が独力で解決するのは難しいためです。

トラブルになった場合には次の相談先を利用しましょう。

  • 弁護士
  • 警察
  • 弁護士・警察以外の相談窓口

弁護士

領収書買取業者など、闇金の可能性が高い業者と取引してしまった場合には、闇金問題に強い弁護士へ相談するのがベストです。

弁護士へ依頼することで弁護士が業者に電話をかけて「悪質な貸付や取り立てはやめるように」と伝えます。

闇金に強い弁護士は警察にも強いコネクションを持っているため、業者は警察からの摘発を恐れて逃げてしまい、その後は基本的に督促などが行われることはありません。

領収書買取業者などの悪質な業者に引っ掛かってしまったら、闇金問題に強い弁護士へ相談するのが最も確実に解決できる方法です。

警察

脅迫や暴力などの被害を受けたら警察に相談しましょう。

暴力などの傷害であれば警察は動いてくれますし、脅迫も悪質なものであれば警察が捜査してくれる可能性があります。

少額の取引では民事不介入を理由に動いてくれない可能性もありますが、弁護士へ相談するのと同時に警察にも相談しておいた方が安心です。

弁護士・警察以外の相談窓口

弁護士や警察以外にも領収書買取サービスのような黒に近いブラックの業者と取引してしまった場合、以下のような相談先が活用できます。

  • 消費生活センター
  • 貸金業・相談紛争解決センター
  • 法テラス

消費生活センターや貸金業・相談紛争解決センターは、詐欺などに対して正しい知識や情報を提供して注意喚起を呼びかけることを主な業務としている機関です。

そのため「この取引は大丈夫?」と不安になったときに利用しましょう。

また、法テラスは無料で弁護士へ相談できる窓口ですので、闇金問題に詳しい弁護士へ相談したい場合には窓口として利用しましょう。

個人が資金が必要なときには銀行か貸金業者のローンを利用しよう

個人がお金が必要な場合には、領収書買取などではなく銀行か貸金業者のカードローンを利用した方がよいでしょう。

銀行のカードローンは消費者金融よりも金利は低いですが、審査が厳しく借入まで数日程度かかります。

一方、消費者金融のカードローンは銀行よりも金利は高いものの、銀行よりも審査が緩く最短即日で借入ができます。

双方の長所と短所をしっかりと理解して、適切な方法で借入をすることが重要です。

なお、どちらのローンも年収の3分の1までしか借りることができません。

そのため、すでに年収の3分の1の枠を使い切っているという方は、生活福祉資金貸付制度などの公的な利用して必要資金を調達し、決して領収書買取のような怪しい手段でお金を借りないようにしてください。

事業者の資金調達にはファクタリングがおすすめ

事業者が急いでお金が必要な場合、手元の請求書を期日前に早期資金化するファクタリングがおすすめです。

ファクタリングは領収書買取とは異なり違法性はありません。

ファクタリングのメリットとデメリットを理解して適切に活用しましょう。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い

ファクタリングは契約当事者によって2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

それぞれのファクタリングの主な違いは以下のとおりです。

2社間ファクタリング 3社間ファクタリング
契約当事者 利用者・ファクタリング会社 利用者・ファクタリング会社・売掛先企業
売掛先への通知 なし(利用が知られない) あり(利用が知られる)
手数料の相場 5%〜15%程度 1%〜5%程度
入金スピード 最短即日 1〜2週間程度

3社間ファクタリングはあらかじめ売掛先企業の同意を得た上で契約するため、ファクタリング会社にとっては架空債権や二重譲渡や代金流用などのリスクがありません。

そのため低い手数料で利用できる点が特徴ですが、売掛先企業の同意を得るのに時間がかかるので資金調達には数日程度の時間がかかります。

一方、2社間ファクタリングは売掛先企業に通知せずに契約するので、売掛先企業に秘密で資金調達でき、契約がスムーズに進むので最短即日調達することも可能です。

その分手数料は3社間ファクタリングよりも高くなります。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングはメリットとデメリットが正反対ですので特徴を理解して適切に使い分けましょう。

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリットは主に以下の3点です。

  • 売掛先企業の信用で資金調達できる
  • 最短即日で資金調達できる
  • オンライン完結で契約できる

ファクタリングは売掛債権の売却で、売掛債権の期日にファクタリング会社へ代金を支払うのは売掛先企業です。そのため審査も売掛先企業に支払能力があるかという点が重視されます。

利用者が赤字や債務超過で融資を受けられない場合もファクタリングであれば資金調達できる可能性が高いでしょう。

また、ファクタリングはインターネット上で契約でき、審査時間もかからないので非対面で最短即日資金調達が可能です。

急いでいる時に必要な資金を調達できる方法として重宝します。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリットは主に以下の2点です。

  • 手数料が高い
  • 悪徳業者が存在している

ファクタリングの手数料は2社間の場合5%〜15%程度です。たったの1ヶ月の資金調達でも10%前後の手数料が取られるので年利では120%程度もの高コストになります。

借入と比較するとかなりの高金利です。

また、ファクタリング業を営むには登録も許認可も必要ないので、どのような業者も営業できます。

そのため中には法外な手数料を設定する悪徳業者も混じっているため、インターネットの口コミなどを参照して安全な業者を自分の目で探さなければなりません。

即日資金調達可能なおすすめファクタリング会社5選

急いで資金が必要なのであれば、以下のファクタリングが会社がおすすめです。

  • OLTA
  • ベストファクター
  • ラボル
  • ビートレーディング
  • ペイトナーファクタリング

これらのファクタリング会社は運営業者が安心でネット上の口コミも良好でスピーディーな資金調達が可能です。

領収書買取業者を利用するよりもファクタリングで即日資金調達をした方が安全です。

おすすめの業者のスペックや特徴を解説していきます。

OLTA(オルタ)

取り扱いサービス 2社間
契約方式 オンライン
手数料 2~9%
入金スピード 最短1日
買取限度額 制限なし
公式サイトURL https://www.olta.co.jp/

OLTA(オルタ)は資本金44億円以上ある大企業で名だたる有名企業と提携し、出資を受けています。

また数多くの銀行と提携し、銀行の顧客向けの専用ファクタリング商品を提供しています。

大手企業や信用を売りにしている銀行が提携している企業ですので、ファクタリング会社としての信頼は抜群です。

また、OLTAはオンライン完結型のファクタリングサービスを世の中に広めた会社です。「クラウドファクタリング」という言葉もOLTAの商標になります。

店舗を持たず、人件費を削減できるスキームで運営しているため、OLTAのファクタリングは手数料が低いことが大きな特徴です。

上限手数料9%は即日入金可能なファクタリングサービスとして最も低い水準です。

信用度の高いファクタリング会社からスピディーかつリーズナブルに資金調達したい方にはOLTAがおすすめです。

ベストファクター

取り扱いサービス 2社間、3社間
契約方式 対面
手数料 2%〜
入金スピード 最短即日
買取限度額 30万~
公式サイトURL https://bestfactor.jp/

ベストファクターは独立系の店舗型ファクタリング会社として最も有名な企業の1つです。

担当者の対応がよいことがネットでも評判で、口コミは「気持ちよく取引できた」という趣旨のものが多くなっています。

また、担当者はファクタリングのみならず、財務全体の知識が豊富なので審査の際には財務コンサルティングも受けられます。

資金調達だけでなく、財務状態全体の改善を図りたい方におすすめのファクタリングサービスです。

なお、ベストファクターは顧客とのコミニュケーションを重視しており、契約には面談が必要になります。

顧客によってはファクタリングが最適な資金調達手段とは限らないので、面談の上で、顧客にとってベストな方法を提案しています。

会社が遠方にあるため、ベストファクターのオフィスまで訪問できない場合には、ベストファクターの担当者が出張することも可能です。

担当者との人間関係を重視して、信頼関係を構築の上、継続的な取引をおこなっていきたい方は、ベストファクターの利用を検討しましょう。

ラボル

ラボル

取り扱いサービス 2社間
契約方式 非対面式
手数料 10%
入金スピード 最短60分
買取限度額 1万円〜限度なし
公式サイトURL https://labol.co.jp/

ラボルを運営する株式会社ラボルは東証プライム上場企業である株式会社セレスの100%子会社です。

運営会社が実質的に上場企業という信頼感がラボルの大きなメリットです。

手数料は10%と固定されているため、比較的安価かつ他社との比較が容易です。

また、入金までは最短60分ですので急いで資金が必要な時には重宝します。

1万円〜金額無制限での買取を実施しているので、売上規模の小さな個人事業主やフリーランスから中堅以上の企業まで利用できる点もメリットです。

さらにラボルの最大の特徴は、24時間365日入金に対応している点です。

多くのファクタリング会社が平日夕方くらいまでしか入金対応していないため、休日や夜間に資金が必要になった際に対応できません。

ラボルであれば休日でも夜間でも資金調達できるので、本当の意味で緊急時の資金調達に頼れるパートナーだといえるでしょう。

ビートレーディング

取り扱いサービス 2社間、3社間、診療・介護報酬債権買取、Beトレペイメント
契約方式 対面・オンライン
手数料 【2社間】5~12%

【3社間】2~9%

入金スピード 最短2時間
買取限度額 10万~7億円(過去の実績から)
公式サイトURL https://betrading.jp/

ビートレーディングは店舗型のファクタリング会社として最も知名度と実績のある企業の1つです。

メディアにもたびたび登場するので、ファクタリングを利用したことがない方も、名前くらいは知っているという人も多いのではないでしょうか?

累計取引社数は5.2万社、累計買取実績は1,170億円と、業界トップクラスの実績を誇り、すでに多くの人が利用しています。

顧客とのコミュニケーションを重視して、顧客の財務状況などを勘案しながら顧客にとって最適な資金調達方法を提案するスタイルを大切にしており、財務コンサルティングを受けることも可能です。

そのため、契約には面談が必要ですが、最近ではオンライン面談とオンライン契約にも力を入れており、オンラインの場合には最短2時間で資金調達可能です。

店舗型のファクタリング会社としての信頼性と専門性をもちながら、オンラインファクタリング会社としてのスピードや便利さを兼ね備えた非常に信頼できるファクタリング会社だといえるでしょう。

ペイトナーファクタリング

ペイトナーファクタリング

取り扱いサービス 2社間
契約方式 非対面式
手数料 10%
入金スピード 最短10分
買取限度額 〜100万円
(初回25万円迄から徐々に拡大)
公式サイトURL https://paytner.co.jp/factoring

ペイトナーファクタリングは小口専門のファクタリング会社で、個人事業主やフリーランスが「数万円程度を急いで資金調達したい」という場面で活用できます。

数万円程度の少額買取に特化したサービスですので、審査がかなり簡素化されており、最短10分で資金調達できる点が最大の特徴です。

申込から10分で資金調達できるのは、主要ファクタリング会社の中でも最速です。

また、個人宛の請求書の買取に対応している唯一のファクタリング会社ですので、個人事業主相手に商売をされている方もファクタリングを利用できます。

なお、小口専門ですので初回は25万円までしか利用できません。その後徐々に限度額は上がっていきますが、上限で100万円までしかファクタリングできません。

ある程度売上規模のある事業者は利用するのが困難ですので、その点は注意してください。

領収書買取についてよくある質問

領収書買取サービスについてよくある質問をご紹介します。

主な質問を以下のとおりです。

  • 領収書買取業者「atom(アトム)」は安全な業者ですか?
  • 領収書買取業者「atom(アトム)」以外に買取業者は存在しますか?
  • 領収書買取アプリとはなんですか?
  • 領収書買取業者は古物商免許を持っていますか?

領収書買取業者は違法業者の可能性が非常に高いので、騙されて取引しないよう、あらかじめ疑問点を解消しておきましょう。

領収書買取業者「atom(アトム)」は安全な業者ですか?

領収書買取業者の「atom(アトム)」は安全な業者とは言えません。

今は公式サイトは削除されており、旧サイトでは以下のような情報が記載されていました。

商号 アトム
所在地 東京都港区浜松町1-1-10 立川ビル5階
電話番号 03-4434-0027

しかし国税庁の法人番号公表サイトで検索してもそのような法人を見つけることはできません。

公式サイトが閉鎖されていることからも非常に怪しいと考えた方がよいでしょう。

しかしネットで検索しているとX(旧Twitter)のアカウントを見つけることはできました。

XのプロフィールにはLINEアカウントのリンクが貼ってあるため、LINEでコンタクトをしてきた人に対してのみ買取を行なっている可能性があります。

いずれにせよ、非常に怪しい違法な領収書買取業者の可能性が高いと考えた方がよいでしょう。

領収書買取業者「atom(アトム)」以外に買取業者は存在しますか?

領収書買取業者で最も有名な業者はatom(アトム)ですが、以下のような業者も名前を知られています。

  • ラピス
  • クイックペイメント
  • キャッシュフィールド
  • トーマス
  • オールファクター

これらの業者はいずれも廃業しており、今はホームページすら見つけることができません。

給料ファクタリングが違法という判決が出たのが2021年ですので、このあたりから廃業していったものと考えられます。

今はXでのatom以外で業者とコンタクトを取れる手段は残っていません。

基本的に領収書買取はもう利用できない資金調達手段であると判断できます。

領収書買取アプリとはなんですか?

領収書買取アプリとは、企業がマーケティング目的で領収書を1枚1円〜400円程度で買い取るサービスです。

これは債権を売却しているのではなく、領収書の情報を売却しているだけですので、領収書買取とは異なり合法です。

また後日業者へ支払う必要もありません。

主なサービスとして以下のようなものがあります。

  • Powl
  • ONE
  • Rakuten Pasha

Powlは食品などのレシートの買取を行なっており、Rakuten Pashaはレシートを撮影すると楽天スーパーポイントを受け取れます。

いずれのサービスも受け取れるのはポイントですので、資金調達というよりもポイ活に分類されます。

領収書買取ではなく、こちらのサービスを利用した方が健全ですしお得です。

領収書買取業者は古物商免許を持っていますか?

領収書買取業者は古物商免許は持っていないと考えた方がよいでしょう。

古物商免許はビジネスとして古物の販売や交換、レンタルなどの古物商営業をおこなう場合に必要な免許です。

領収書は古物ではなく、債権だというのが業者の言い分ですので、古物商免許は持っていないものと考えられます。

そもそも領収書買取は実質的な貸付であると解されているため、たとえ古物商免許を持っていたとしても違法行為です。

貸金業者の免許を持ち、利息制限法の範囲内で取引できない場合以外には違法であると認識し、取引をしないようにしてください。

まとめ

領収書買取とは、個人が会社に対して立て替えた経費の領収書を精算前に業者が買い取るサービスです。

利用者は会社が経費を生産する前に経費を受け取れますが、20%〜40%の非常に高い手数料が発生します。

また、領収書買取は実質的には貸付ですので、業者には貸金業者登録が必要で、利息制限法を守って営業しなければなりません。

領収書買取業者には貸金業者登録はありませんし、手数料は利息制限法を大きく逸脱しているため、領収書買取業者は闇金だと判断した方がよいでしょう。

闇金と取引すると手数料負担だけでなく督促やしつこい勧誘や詐欺などのリスクがあるので、いくらお金に困っても領収書買取サービスを利用してはなりません。

個人の場合は銀行や貸金業者からのローンを利用し、事業者は事業資金融資は請求書ファクタリングなどを利用して安全に資金調達をおこなってください。

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